浮気をしている婚約者に理不尽に責められたので、婚約破棄しようと思います。

 周囲から聞こえてくるひそひそ話。
 クリスティーナはため息をつく。

 事の発端は、別の女子と恋愛関係を築いていた婚約者が、何を思ったのかそれを打ち明ける手紙を書き、シューズロッカーに投函したことである。

 しかし、この時点で婚約者は致命的なミスを犯していた。
 彼は間違ってクリスティーナの隣のロッカーに手紙を入れてしまったのである──。
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