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閑話 過去を乗り越えて

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あの事件のあと、私たちの中から脱落者が出てきた。

おそらく、死というものを軽く捕らえていた人達だと思う。

次は自分が死ぬかもしれない、死にたくない、と思いダンジョン探索を放棄した。

だけど、私は違う、暁君を探すために何としてもダンジョンに潜り続けなくてはならなかった。

アヴァロン60階層

そこには、あの暁君と一緒に落ちていった、落ちるきっかけとなった、地龍がいた。

あの忌々しき地龍の名はバラン、
私は個人的に調べて、絶対に倒そうと決めていた。

私たちはあの時、速く進みすぎてしまい、経験が積めなかった。

なので、1階層から攻略し直して、ちゃくちゃくと進んで行った。

半年掛けて、60階層まで進んだ。

そうして60階層のボスはあの時の地龍だった。

私たちの今のステータスは

…進藤翔      Lv78  勇者
…黒咲静音  Lv75  聖女
…猿山健二  Lv72  盗賊王
…浅井賢介  Lv71  賢者
…天田誠一  Lv73  盾王
…御剣朱里  Lv75  剣聖
…柏原太一  Lv74  拳聖
…阿部果南  Lv73  魔導王

まず、私たちは安全マージンを取るようにした、階層+10Lv、これくらいあれば大丈夫だと、話し合った。

だが、10桁のボスは階層+15Lvである。

よって地龍バランのLvは75である。

「全員、散開!」

進藤君の合図で私たちは陣形を取った。

聖女や、賢者、魔導王を盾王が守り。
盗賊王が注意を引いて、
勇者、剣聖、拳聖が接近戦を仕掛けて、
賢者と魔導王が最大火力で魔法を放つ作戦である。

地龍バランはその巨体での直接攻撃が最も危険だ。

その超重量級の攻撃は並の人間なら掠っただけで、その肉体は血肉とかすだろう。

「グォォォォォォン!」

「喰らえっ!聖剣エクスカリバー!」

「御剣神鳴流壱之型、桜花一閃!」

「グランド、スマッシャー!」

勇者、剣聖、拳聖の攻撃が直撃した、

「「望むは氷、全てを凍てつかせる、零度の息吹!」」

そうして、魔法が完成したら引き、また攻撃するという、ヒットアンドアウェイを繰り返していった。

「神威剣舞!」

「御剣神鳴流参之型 、 桜吹雪!」

「貫通拳!」

前衛の、三人の技が当たり、地龍は地に伏した。

「望むは光、敵を縛める、天の鎖。」

そこに、駄目押しとして静音の捕縛魔法が掛かった。

「「望むは風、全てを切り裂く、暴風の嵐!」」

「今、最強の一撃をここに!聖剣エクスカリバー!」

「御剣神鳴流終之型、百花繚乱!」

「テラスマッシャーインパクト!」

そうして、地龍は一斉攻撃を受けて、死んだ。

「うぉぉぉ!勝ったぞ!」

「やったな!」

「うむ、勝てたな。」

「いよっしゃあ!」

各々が歓声を上げていた、静音は一人で、

(暁君、私たちやったよ、障害を乗り越えられたよ、あとは君だけだよ?待っていてね、必ず見つけてあげるから!)

静音は笑みを浮かべていた。
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