風紀委員長は××が苦手

乙藤 詩

文字の大きさ
上 下
110 / 178
混沌を極める2学期

八話

しおりを挟む
クチャクチャ•••クチャクチャ
室内に卑猥な音が響く。その度に姫川が体を跳ねさせ必死に声を抑える。
タガが外れた正木はあれから姫川の下半身に手を伸ばすと、上下に擦り始めた。姫川は直ぐに抵抗しようとしたが、その前に自身を握り込まれ、碌な抵抗も出来ないまま、正木にいい様にされていた。たまに服の中に手を入れ、胸の突起を強く摘んだり、優しく撫でられたりすると、そこも過敏になる気がして、絶え間なく与えられる快感に姫川の思考が溶けていった。
「あっ•••ふぅっんんつ!」
そんな姫川の様子を正木が上からジッと見ていた。
それも恥ずかしくて、姫川は腕で顔を隠す。
キスを落としたり、胸の突起を弄ったりするが、決して下半身を刺激する手を止めない正木に、絶頂が近づいてきた姫川が焦ったような声を上げる。
「まっ、正木•••もぅ、はぁ、手ぇはなしっ•••」
またしても正木の手によって自分が醜態を晒すと思うと、そう言わずにはいられなかった。
いつも強引な正木はそれでもいつも無理にでも姫川をイカそうとするのに、意外にもあっさりと手が離れた。
「はぁ、はぁはぁ•••」
中途半端な所で投げ出された体は次の刺激を求めて
小刻みに震える。
「どうした?離せって言うから離したけど、もしかして触って欲しいのか?」
この状態で投げ出された体がどれだけ苦しいか正木にも分かっている筈なのに、敢えてそう言う正木を姫川が濡れた目で睨む。
「ふぅ•••はぁ、ふぅ•••」
もう一度触れられたいと自分が思っている事などどうしても認めたくなくて、姫川は息を吐き出しながら熱を逃がそうとする。しかし、そんな姫川の行為も虚しく、正木が姫川の胸の突起を強めに摘んだ。
「あぁ!はぁ•••くそっ、なんで•••」
今度は強く引っ張った所を爪でカリカリと優しく擦られる。そうされるだけで、先程なんとか逃がそうとしていた熱が狂ったように体中を駆け巡った。
「んぁっ•••触んなって•••」
「本当に強情だよな。こんなに体は触ってほしそうなのに。」
そう言うと正木は姫川の口に指を差し込んだ。
「ンンッはぁ•••んっ!」
2本の指で姫川の舌を挟んだり、口内のあらゆる所を指でなぞっていく。
閉じられない姫川の口の端から唾液がスッーと垂れていった。
正木は十分に湿った指を姫川の口から離すと、ゆっくりと下半身に下ろし尻の蕾に押し当てた。
「!?っ」
姫川の体がその気配を感じて一気に固くなる。
その時、
プツッ•••
指が一本姫川の中に侵入してきた。その異様な刺激に姫川は暴れ出す。
「やっ!やめろっ!嫌だって!汚いからっ!」
そう言っている間にも奥に入ってくる指に姫川は本気で焦りだす。
「正木!正木!本当に•••頼むからっ!それだけはやめてくれっ!」
全力で自分の中に入ってこようとする指を拒めば、正木が軽くため息を吐くのがわかった。
「はぁ、わかったよ。姫川にはまだ早かったか。怖かったよな。ごめん•••」
ゆっくりと指が引き抜かれていく感覚に姫川は安堵した。
素直に謝り、無理強いをしない正木に姫川はとりあえずホッとした。あまりに焦ったからか、姫川のモノは先ほどより元気を失くしていた。
それを見て正木も顔を曇らせる。
「悪い。俺も完全に理性が飛んでた。怖い思いをさせてごめんな。」
そう言って体を抱きしめてくる正木が姫川はなんだか放っておけなくなり、正木の背に腕を回した。
そして暫し無言で抱き合った。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

学園の天使は今日も嘘を吐く

まっちゃ
BL
「僕って何で生きてるんだろ、、、?」 家族に幼い頃からずっと暴言を言われ続け自己肯定感が低くなってしまい、生きる希望も持たなくなってしまった水無瀬瑠依(みなせるい)。高校生になり、全寮制の学園に入ると生徒会の会計になったが家族に暴言を言われたのがトラウマになっており素の自分を出すのが怖くなってしまい、嘘を吐くようになる ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 初投稿です。文がおかしいところが多々あると思いますが温かい目で見てくれると嬉しいです。

神様ぁ(泣)こんなんやだよ

ヨモギ丸
BL
突然、上から瓦礫が倒れ込んだ。雪羽は友達が自分の名前を呼ぶ声を最期に真っ白な空間へ飛ばされた。 『やぁ。殺してしまってごめんね。僕はアダム、突然だけど......エバの子孫を助けて』 「??あっ!獣人の世界ですか?!」 『あぁ。何でも願いを叶えてあげるよ』 「じゃ!可愛い猫耳」 『うん、それじゃぁ神の御加護があらんことを』 白い光に包まれ雪羽はあるあるの森ではなく滝の中に落とされた 「さ、、((クシュ))っむい」 『誰だ』 俺はふと思った。え、ほもほもワールド系なのか? ん?エバ(イブ)って女じゃねーの? その場で自分の体をよーく見ると猫耳と尻尾 え?ん?ぴ、ピエん? 修正 (2020/08/20)11ページ(ミス) 、17ページ(方弁)

天使様はいつも不機嫌です

白鳩 唯斗
BL
 兎に角口が悪い主人公。

残業リーマンの異世界休暇

はちのす
BL
【完結】 残業疲れが祟り、不慮の事故(ドジともいう)に遭ってしまった幸薄主人公。 彼の細やかな願いが叶い、15歳まで若返り異世界トリップ?! そこは誰もが一度は憧れる魔法の世界。 しかし主人公は魔力0、魔法にも掛からない体質だった。 ◯普通の人間の主人公(鈍感)が、魔法学校で奇人変人個性強めな登場人物を無自覚にたらしこみます。 【attention】 ・Tueee系ではないです ・主人公総攻め(?) ・勘違い要素多分にあり ・R15保険で入れてます。ただ動物をモフッてるだけです。 ★初投稿作品

愉快な生活

白鳩 唯斗
BL
王道学園で風紀副委員長を務める主人公のお話。

悪役令息の兄には全てが視えている

翡翠飾
BL
「そういえば、この間臣麗くんにお兄さんが居るって聞きました!意外です、てっきり臣麗くんは一人っ子だと思っていたので」 駄目だ、それを言っては。それを言ったら君は───。 大企業の御曹司で跡取りである美少年高校生、神水流皇麗。彼はある日、噂の編入生と自身の弟である神水流臣麗がもめているのを止めてほしいと頼まれ、そちらへ向かう。けれどそこで聞いた編入生の言葉に、酷い頭痛を覚え前世の記憶を思い出す。 そして彼は気付いた、現代学園もののファンタジー乙女ゲームに転生していた事に。そして自身の弟は悪役令息。自殺したり、家が没落したり、殺人鬼として少年院に入れられたり、父に勘当されキャラ全員を皆殺しにしたり───?!?!しかもそんな中、皇麗はことごとく死亡し臣麗の闇堕ちに体よく使われる?! 絶対死んでたまるか、臣麗も死なせないし人も殺させない。臣麗は僕の弟、だから僕の使命として彼を幸せにする。 僕の持っている予知能力で、全てを見透してみせるから───。 けれど見えてくるのは、乙女ゲームの暗い闇で?! これは人が能力を使う世界での、予知能力を持った秀才美少年のお話。

継母から虐待されて死ぬ兄弟の兄に転生したから継母退治するぜ!

ミクリ21 (新)
BL
継母から虐待されて死ぬ兄弟の兄に転生したダンテ(8)。 弟のセディ(6)と生存のために、正体が悪い魔女の継母退治をする。 後にBLに発展します。

お迎えから世界は変わった

不知火
BL
「お迎えに上がりました」 その一言から180度変わった僕の世界。 こんなに幸せでいいのだろうか ※誤字脱字等あると思いますがその時は指摘をお願い致します🙇‍♂️ タグでこれぴったりだよ!ってのがあったら教えて頂きたいです!

処理中です...