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本編
カフェにて2
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注文した数分後、すぐにドリンクは来た。
あら、素晴らしい店ね。客を待たせない、その速さ。チップをあげたいぐらいだわ。
私は、満足げにキャラメルミルクを飲む。
ずっと飲みたかった。けれど、クロウ様が子供っぽくて恥ずかしいと怒るから飲むことは出来なかった。けれど最高のお店、最高の友人の友人、誰の目に止まる事もない格好。これを飲めるのって、生涯で今ぐらいじゃ無いかしら。
「美味しいですわ…」
キャラメルの独特の甘味が上手く牛乳に溶け込んでいて、とても美味しい。流石に甘すぎて、沢山飲むことは出来ないけど、何度でも飲みたくなるクセになる味。見た目も可愛くてとても好き。
ふと、ケイリー様を見ると彼もまた私を見ていた。
「ど、どうかいたしました?」
「…いや。楽しめないとか言ってからさ、僕はてっきり君は今日はずっと無表情のままかと思ってた。けど、そんな事無かったね」
ふふ、とケイリー様も嬉しそうにコーヒーを飲む。
「私…もしかして笑っていまして?」
「?…うん、僕にはそう見えるよ」
まあ、それは本当ですこと?
私は一度頬を触ってみる。確かに、口角が上がっている。
…段々昔の私を取り戻せてきたようで嬉しい。封じこれられて、作られたニセモノなどては無く本物のわたくし。
この調子なら、今日はクロウ様の事もシェリー様の事も全て忘れる事ができるかも知れないわね。
「ねえ、今日は舞台見に行こうと思うんだけど」
「舞台…ですの?」
舞台…!!
一度見てみたいと思っていたの。
あら、素晴らしい店ね。客を待たせない、その速さ。チップをあげたいぐらいだわ。
私は、満足げにキャラメルミルクを飲む。
ずっと飲みたかった。けれど、クロウ様が子供っぽくて恥ずかしいと怒るから飲むことは出来なかった。けれど最高のお店、最高の友人の友人、誰の目に止まる事もない格好。これを飲めるのって、生涯で今ぐらいじゃ無いかしら。
「美味しいですわ…」
キャラメルの独特の甘味が上手く牛乳に溶け込んでいて、とても美味しい。流石に甘すぎて、沢山飲むことは出来ないけど、何度でも飲みたくなるクセになる味。見た目も可愛くてとても好き。
ふと、ケイリー様を見ると彼もまた私を見ていた。
「ど、どうかいたしました?」
「…いや。楽しめないとか言ってからさ、僕はてっきり君は今日はずっと無表情のままかと思ってた。けど、そんな事無かったね」
ふふ、とケイリー様も嬉しそうにコーヒーを飲む。
「私…もしかして笑っていまして?」
「?…うん、僕にはそう見えるよ」
まあ、それは本当ですこと?
私は一度頬を触ってみる。確かに、口角が上がっている。
…段々昔の私を取り戻せてきたようで嬉しい。封じこれられて、作られたニセモノなどては無く本物のわたくし。
この調子なら、今日はクロウ様の事もシェリー様の事も全て忘れる事ができるかも知れないわね。
「ねえ、今日は舞台見に行こうと思うんだけど」
「舞台…ですの?」
舞台…!!
一度見てみたいと思っていたの。
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