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第八章
騎士アレフとウサギの友達 (6)
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アレフたちはラビーの場所まで戻り、そのまま騎士用控え室まで送ってもらった。
到着する頃には、三位決定戦の開始五分前となっており、アレフはエトナと別れた後、急いで赤の寮の控え室に入っていった。
控え室の中は既にみんなが揃っており、各々が試合前の準備をしていた。
「お、アレフ。マクレイン先生っていう人と会えたのカ?」
控え室に入るや否や、リィンが話しかけてきた。
「うん。会えたよ。元気だった」
「そっか。さぞかし、お涙ありきの再会だったロ」
「そんなんじゃないよ」
アレフは照れ笑いしながら、自身の荷物を置いているロッカーを開けた。
グローブに胸当て、籠手と剣の柄を取りだして、リィンに手伝ってもらいながら、服装を整えていった。
アレフが胸当てを着け終わった頃、控え室に備え付けられていたモニターから、歓声には程遠い騒めき声が聞こえてきた。
アレフもリィンも顔を上げてモニターを見た。
画面全体に煙幕が広がり、闘技場内の様子が分からない状態となっていた。
「おっと、これは煙幕でしょうか? 観客席まで及ぶ広範囲の煙幕です。これはグランロッソ学院か、あるいはエルトナム学院の作戦か。この実況殺しの作戦は、私としてはあまりやってほしくない戦い方です」
モニター越しでも分かるほどに、実況者はつまらなそうに実況をしていた。
「あれって、アーティファクトだよね? あんなものもあるんだ」
アレフが疑問を口にすると、近くにいたワッカとワットが答えてくれた。
「そうだよ。あれでもアーティファクト」
「多分、黒の寮の奴だろうね。ガガゼゼ族は目と鼻が良いから、ああいう戦法は好まない」
双子の解説にアレフは、へぇーと勉強になったという風に相槌を打ちながら、モニターを再び見た。
モニター越しでは何も見えない。
だが、かすかに聞こえる金属音に、煙幕の中でも戦っていることが容易に想像できた。
それから十分ほどだった。
煙幕が徐々に晴れていき、明瞭になった頃、闘技場の中心に立っていたのは黒の寮の騎士たちだった。
誰一人欠けることなく、闘技場に立つ姿に、観客は騎士たちに拍手を送った。
「グランロッソ学院の完敗……」
「こんな作戦立てるくらいなら、最初からやれってんダ」
リィンの声は苛立ちを隠しきれてなかった。
「まぁ、ガガゼゼも未だに武術だけで戦おうとするからな。アーティファクトが得意じゃないし、だからアレフの〝鏡〟も通用したわけだし」
ワッカが黒の寮をフォローするように話をするが「それでも、なんか嫌な感じな戦い方」と付け足した。
「ま、結局のところ、三位決定戦の試合だからな。特筆して注目はされないよ。それよりも、ワッカとアレフには次の試合を頑張って勝ってもらわないと」
ワットはアレフの肩をポンと叩いた。
ワットはにこやかにアレフの顔色を窺うと、それに応じるようにアレフはこくりと頷いた。
「試合は十分後だ、みんな準備しろ。作戦を伝える」
控え室の奥でショーが大きな声を出す。
アレフたちは声の方向に振り向き、すぐさま、自分の持っているアーティファクトと剣を見た。
装着した胸当てと籠手を軽く揺すりながら、簡単に外れたりしないか確認をする。
一つ息を吐き、ベンチから立ち上がると、アレフはリィンの方を見た。
「いってこイ。観客席から応援してるゼ」と言うリィンの言葉に頷き、アレフはショーの方へ集まった。
「長らくお待たせしました! 学院対抗戦の最後を飾るのは、エルトナム学院、赤の寮騎士。対して、セカード学院の騎士による決勝試合となります!さぁさぁ、騎士団のスカウトマンの皆さん、観客席の皆さん! 準備はよろしいですか! 今からこのテスタロッサの中心に立つ者たちは、みな、凄腕の騎士たちだ! しかと、その目で騎士たちの姿を焼き付けてください!」
観客席からの歓声は、一度聞いた時よりも、心地が良く、気分を高揚とさせるものだった。
今なら、顔を上げて観客席を見渡せる。
アレフはエトナたちがいる観客席を見る。
エトナやマーガレットが手に赤の寮の応援旗を持って、大きく振っていた。
マースは前の観客席を気にせず、大きな図体を乗りだして、黄色いハンカチを大きく振っていた。
彼らの姿を見たアレフは、自分の顔が少し熱くなった。
次にマクレインとローレンスが居る来賓席を見た。
二人とも優しい顔つきでこちらを見ていた。
二人の姿を見て、アレフは少し嬉しくなり、右肩を軽く回した。
テスタロッサの中心まで着くと、セカード学院の生徒と見合うように横一列に並んだ。
セカード学院の生徒の見た目は様々だった。
アレフたちのように人間の見た目をしていれば、耳の先が長く、すらっとした体型とすっとした鼻をしているエルフであったり、小さな体だが、鋭い鉤鼻と鋭い爪を有した小鬼だったりと、種族はバラバラであった。
リィン曰く、セカード学院の生徒は多種多様な種族が多く、多様性を重んじる学院らしい。
前年度や前々年度は、セカード学院が優勝し、個性を伸ばす教育方針で、年々力を増している学院であると教えてくれた。
アレフたちは彼らに向かって騎士の礼をし、また彼らも、騎士の礼をした。
先ほどの試合と同じように、リーフが闘技場の中心に立つと、皇帝のアーティファクトを使った。
用が終わるとリーフはそそくさと闘技場から出ていき、アレフたちも作戦で言い渡された陣形を取る。
風がアレフの前髪を揺らした。ビュンという音をアレフの耳は捉えた。
気付けば、観客席はシーンとしていた。
今ここで、雨が地面に落ちようなら、その音を聞けるだろう。
今度は強い風がアレフの顔を叩いた。
思わず目を閉じてしまうほどの強風だ。
目を開けば、大きな雨粒が一滴、ボトンと音をたてて、アレフの目の前に落ちた。
雨粒は随分とどろどろとしており、それと同時に、観客席から悲鳴のような声が聞こえた。
それは連鎖的に続いて行き、試合の声援と思うほど、大きな声になっていた。
さすがのアレフも周囲を見渡した。
みんな、空を見上げて口を開けて固まっていた。
アレフも周りにつられて空を見上げた。
昇った日差しに重なるように何かが上空にいた。
「なにあれ?」
誰かが呟いた。
出来上がった影が次第に大きくなり、影はテスタロッサの中心に降り立った。
「ドラゴンだ」
近くにいたショーが、誰に問われるわけでもなく応えた。
「ドラゴン……」
その名前は、ファンタジーの世界には良く出てくる生物の名前だ。
地上最強の生物に君臨するドラゴン。
それが今、アレフたちの目の前に降り立った。
闘技場の半分ほどの大きさに、黒い堅殻と鋭く尖った琥珀色の眼。
伸びた口から白い蒸気が噴き出し、鋭く尖った鉤爪は地面の土を抉っていた。
大きな剛翼を広げて一振り。
それだけで、竜巻のような突風がアレフたちを襲った。
「うぐっ!」
アレフは吹き飛ばされそうな突風に顔を抑え、飛んできた砂を口の中に入れてしまう。
急いで砂を吐き出そうと唾を吐くが、それでも、砂が口の中から無くなることはなかった。
「全員逃げろ! 死ぬ気で走れ! あれは〝黒龍〟だ!」
その声を聞き、アレフは顔を上げた。
目線の先にはドラゴンがこちらに向かって走ってきていた。
誰かに背中を押され、突き飛ばされるように、アレフは闘技場の入口へ向かった。
目の前を走るワッカの背中を追いかけて、懸命に手を動かし、持っていた剣を適当に捨てて全力で走った。
だが、数歩走ったところで、体が大きく揺れた。
先ほどまで影に隠れていた太陽が目の前に映った。
目を塞ぎたくなるような眩しさを最後に、アレフの意識は暗転した。
エトナは目の前の光景に唖然とした。
突如として現れたドラゴンは闘技場の中心で、翼を一振り、鋭い鉤爪で地面を叩いていた。
周りの観客たちは悲鳴を上げながら、我先にテスタロッサ闘技場の出口に向かって走っていた。
対岸にいるマクレインやローレンスは慌てた様子で、アーティファクトを展開していた。
誰かがエトナの腕を引っ張った。
誰かがエトナの名前を呼んだ。
その声にハッと我に返るエトナは、再び闘技場の中心に視線を移した。
「アレフは?」
エトナの声は震えていた。
その声を前へ押し出すように、エトナは一歩前に進んだ。
「アレフは?」
「エトナ! 今はここから離れるべきですぞ!」
マースが力強く、エトナの腕を引っ張った。
引っ張られた勢いで、闘技場の中心が遠くなり、エトナは声を荒げた。
「ねぇ! アレフは!」
なんだかアレフがどこかに行ってしまうのではないかと妙な胸騒ぎがして、エトナは再度、闘技場の中心へ向かって一歩前に出た。
「アレフなら大丈夫! 彼は騎士ですぞ!」
マースはまた力強くエトナを引き、じたばたするエトナを強く抱き抱えた。
「アレフは! アレフは!」
エトナの悲痛な叫びは、観客の怒号と喚声に打ち消された。
マースに連れていかれ、エトナの視界からドラゴンが見えなくなるその時だった。
ドラゴンが一瞬、エトナの方を見つめた。
エトナの気のせいかもしれないが、それでも、エトナだけをドラゴンは見つめた気がした。
それだけのことだが、エトナの胸騒ぎはさらに加速をした。
到着する頃には、三位決定戦の開始五分前となっており、アレフはエトナと別れた後、急いで赤の寮の控え室に入っていった。
控え室の中は既にみんなが揃っており、各々が試合前の準備をしていた。
「お、アレフ。マクレイン先生っていう人と会えたのカ?」
控え室に入るや否や、リィンが話しかけてきた。
「うん。会えたよ。元気だった」
「そっか。さぞかし、お涙ありきの再会だったロ」
「そんなんじゃないよ」
アレフは照れ笑いしながら、自身の荷物を置いているロッカーを開けた。
グローブに胸当て、籠手と剣の柄を取りだして、リィンに手伝ってもらいながら、服装を整えていった。
アレフが胸当てを着け終わった頃、控え室に備え付けられていたモニターから、歓声には程遠い騒めき声が聞こえてきた。
アレフもリィンも顔を上げてモニターを見た。
画面全体に煙幕が広がり、闘技場内の様子が分からない状態となっていた。
「おっと、これは煙幕でしょうか? 観客席まで及ぶ広範囲の煙幕です。これはグランロッソ学院か、あるいはエルトナム学院の作戦か。この実況殺しの作戦は、私としてはあまりやってほしくない戦い方です」
モニター越しでも分かるほどに、実況者はつまらなそうに実況をしていた。
「あれって、アーティファクトだよね? あんなものもあるんだ」
アレフが疑問を口にすると、近くにいたワッカとワットが答えてくれた。
「そうだよ。あれでもアーティファクト」
「多分、黒の寮の奴だろうね。ガガゼゼ族は目と鼻が良いから、ああいう戦法は好まない」
双子の解説にアレフは、へぇーと勉強になったという風に相槌を打ちながら、モニターを再び見た。
モニター越しでは何も見えない。
だが、かすかに聞こえる金属音に、煙幕の中でも戦っていることが容易に想像できた。
それから十分ほどだった。
煙幕が徐々に晴れていき、明瞭になった頃、闘技場の中心に立っていたのは黒の寮の騎士たちだった。
誰一人欠けることなく、闘技場に立つ姿に、観客は騎士たちに拍手を送った。
「グランロッソ学院の完敗……」
「こんな作戦立てるくらいなら、最初からやれってんダ」
リィンの声は苛立ちを隠しきれてなかった。
「まぁ、ガガゼゼも未だに武術だけで戦おうとするからな。アーティファクトが得意じゃないし、だからアレフの〝鏡〟も通用したわけだし」
ワッカが黒の寮をフォローするように話をするが「それでも、なんか嫌な感じな戦い方」と付け足した。
「ま、結局のところ、三位決定戦の試合だからな。特筆して注目はされないよ。それよりも、ワッカとアレフには次の試合を頑張って勝ってもらわないと」
ワットはアレフの肩をポンと叩いた。
ワットはにこやかにアレフの顔色を窺うと、それに応じるようにアレフはこくりと頷いた。
「試合は十分後だ、みんな準備しろ。作戦を伝える」
控え室の奥でショーが大きな声を出す。
アレフたちは声の方向に振り向き、すぐさま、自分の持っているアーティファクトと剣を見た。
装着した胸当てと籠手を軽く揺すりながら、簡単に外れたりしないか確認をする。
一つ息を吐き、ベンチから立ち上がると、アレフはリィンの方を見た。
「いってこイ。観客席から応援してるゼ」と言うリィンの言葉に頷き、アレフはショーの方へ集まった。
「長らくお待たせしました! 学院対抗戦の最後を飾るのは、エルトナム学院、赤の寮騎士。対して、セカード学院の騎士による決勝試合となります!さぁさぁ、騎士団のスカウトマンの皆さん、観客席の皆さん! 準備はよろしいですか! 今からこのテスタロッサの中心に立つ者たちは、みな、凄腕の騎士たちだ! しかと、その目で騎士たちの姿を焼き付けてください!」
観客席からの歓声は、一度聞いた時よりも、心地が良く、気分を高揚とさせるものだった。
今なら、顔を上げて観客席を見渡せる。
アレフはエトナたちがいる観客席を見る。
エトナやマーガレットが手に赤の寮の応援旗を持って、大きく振っていた。
マースは前の観客席を気にせず、大きな図体を乗りだして、黄色いハンカチを大きく振っていた。
彼らの姿を見たアレフは、自分の顔が少し熱くなった。
次にマクレインとローレンスが居る来賓席を見た。
二人とも優しい顔つきでこちらを見ていた。
二人の姿を見て、アレフは少し嬉しくなり、右肩を軽く回した。
テスタロッサの中心まで着くと、セカード学院の生徒と見合うように横一列に並んだ。
セカード学院の生徒の見た目は様々だった。
アレフたちのように人間の見た目をしていれば、耳の先が長く、すらっとした体型とすっとした鼻をしているエルフであったり、小さな体だが、鋭い鉤鼻と鋭い爪を有した小鬼だったりと、種族はバラバラであった。
リィン曰く、セカード学院の生徒は多種多様な種族が多く、多様性を重んじる学院らしい。
前年度や前々年度は、セカード学院が優勝し、個性を伸ばす教育方針で、年々力を増している学院であると教えてくれた。
アレフたちは彼らに向かって騎士の礼をし、また彼らも、騎士の礼をした。
先ほどの試合と同じように、リーフが闘技場の中心に立つと、皇帝のアーティファクトを使った。
用が終わるとリーフはそそくさと闘技場から出ていき、アレフたちも作戦で言い渡された陣形を取る。
風がアレフの前髪を揺らした。ビュンという音をアレフの耳は捉えた。
気付けば、観客席はシーンとしていた。
今ここで、雨が地面に落ちようなら、その音を聞けるだろう。
今度は強い風がアレフの顔を叩いた。
思わず目を閉じてしまうほどの強風だ。
目を開けば、大きな雨粒が一滴、ボトンと音をたてて、アレフの目の前に落ちた。
雨粒は随分とどろどろとしており、それと同時に、観客席から悲鳴のような声が聞こえた。
それは連鎖的に続いて行き、試合の声援と思うほど、大きな声になっていた。
さすがのアレフも周囲を見渡した。
みんな、空を見上げて口を開けて固まっていた。
アレフも周りにつられて空を見上げた。
昇った日差しに重なるように何かが上空にいた。
「なにあれ?」
誰かが呟いた。
出来上がった影が次第に大きくなり、影はテスタロッサの中心に降り立った。
「ドラゴンだ」
近くにいたショーが、誰に問われるわけでもなく応えた。
「ドラゴン……」
その名前は、ファンタジーの世界には良く出てくる生物の名前だ。
地上最強の生物に君臨するドラゴン。
それが今、アレフたちの目の前に降り立った。
闘技場の半分ほどの大きさに、黒い堅殻と鋭く尖った琥珀色の眼。
伸びた口から白い蒸気が噴き出し、鋭く尖った鉤爪は地面の土を抉っていた。
大きな剛翼を広げて一振り。
それだけで、竜巻のような突風がアレフたちを襲った。
「うぐっ!」
アレフは吹き飛ばされそうな突風に顔を抑え、飛んできた砂を口の中に入れてしまう。
急いで砂を吐き出そうと唾を吐くが、それでも、砂が口の中から無くなることはなかった。
「全員逃げろ! 死ぬ気で走れ! あれは〝黒龍〟だ!」
その声を聞き、アレフは顔を上げた。
目線の先にはドラゴンがこちらに向かって走ってきていた。
誰かに背中を押され、突き飛ばされるように、アレフは闘技場の入口へ向かった。
目の前を走るワッカの背中を追いかけて、懸命に手を動かし、持っていた剣を適当に捨てて全力で走った。
だが、数歩走ったところで、体が大きく揺れた。
先ほどまで影に隠れていた太陽が目の前に映った。
目を塞ぎたくなるような眩しさを最後に、アレフの意識は暗転した。
エトナは目の前の光景に唖然とした。
突如として現れたドラゴンは闘技場の中心で、翼を一振り、鋭い鉤爪で地面を叩いていた。
周りの観客たちは悲鳴を上げながら、我先にテスタロッサ闘技場の出口に向かって走っていた。
対岸にいるマクレインやローレンスは慌てた様子で、アーティファクトを展開していた。
誰かがエトナの腕を引っ張った。
誰かがエトナの名前を呼んだ。
その声にハッと我に返るエトナは、再び闘技場の中心に視線を移した。
「アレフは?」
エトナの声は震えていた。
その声を前へ押し出すように、エトナは一歩前に進んだ。
「アレフは?」
「エトナ! 今はここから離れるべきですぞ!」
マースが力強く、エトナの腕を引っ張った。
引っ張られた勢いで、闘技場の中心が遠くなり、エトナは声を荒げた。
「ねぇ! アレフは!」
なんだかアレフがどこかに行ってしまうのではないかと妙な胸騒ぎがして、エトナは再度、闘技場の中心へ向かって一歩前に出た。
「アレフなら大丈夫! 彼は騎士ですぞ!」
マースはまた力強くエトナを引き、じたばたするエトナを強く抱き抱えた。
「アレフは! アレフは!」
エトナの悲痛な叫びは、観客の怒号と喚声に打ち消された。
マースに連れていかれ、エトナの視界からドラゴンが見えなくなるその時だった。
ドラゴンが一瞬、エトナの方を見つめた。
エトナの気のせいかもしれないが、それでも、エトナだけをドラゴンは見つめた気がした。
それだけのことだが、エトナの胸騒ぎはさらに加速をした。
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