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第七章
禁書庫に隠された七年前の記憶 (5)
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エルトナム城二階にある図書館。
図書館の中は講堂の様に広い部屋となっているが、本棚と本棚の間は人一人通れるくらいの狭い間隔で並んでいた。
天井には所々にシャンデリアがぶら下がっており、その高さまで本棚がそびえ立っていた、アレフは一体誰が天井近くの本棚を手に取るんだろうか、と思いながら部屋奥にある禁書庫に向かっていた。
アレフたち四人が部屋の中央まで進むと、長机が幾つか置かれており、その机には数人の学生が、静かに本を読んでいた。
アレフは読書している学生の本のタイトルをちらりと覗いた。
惚れ薬の作り方。
アインの技術は革新的、スマートフォンとは何か。
アルバート・K・ローレンス騎士団総長の冒険譚。
騎士団総長になるために必要な十個の習慣。
などと、何とも言えない本を生徒たちは読んでいた。
ローレンスの冒険譚と惚れ薬についての本には興味をそそられるが……、とアレフは内心思っていた。
アレフたちはさらに奥へと進み、数列の本棚を越えた後、遂に禁書庫の前にたどり着いた。
禁書庫の扉はマーガレットが言ったように、南京錠のような形をしたアーティファクトが何個も鎖と共に繋がれていた。
禁書庫の中がうっすらと見えるガラスに仕切られており、目の前の扉以外、変わったものは見当たらなかった。
アレフは持ってきたカメラを構え、一度長机がある方向を見ては、誰もアレフたちを見ていないことを確認した。
そのあと、鍵のアーティファクトをポラロイドカメラに捉え、「三、二、一」と唱え、カシャとシャッターを切った。
一瞬のうちに鍵のアーティファクトは見事に消え、鎖だけが床に落ちた。
シャッター音と鎖の落ちた重い音に、四人は驚き、すぐに長机の方を振り返った。
しかし、誰もアレフたちの方を気にしておらず、真剣に本を読んでいた。
アレフたちはお互いに目配せしながら、息を飲むようにマーガレットは禁書庫の扉を開けた。
まるで盗人のように禁書庫に入っていったマーガレットを見送り、アレフ、エトナ、リィンは扉を隠すように扉の前に立った。
バレてはいけないという緊張と、早く探し終われという焦燥感に襲われながら扉の前に立っていると、緊張に耐えきれなくなったのか、リィンが口を開いた。
「なぁ、透明な剣ってどんな代物だろうナ。授業じゃエルトナムが使った刀身の見えない剣って言ってたけド。極東の方では、名消しの剣と言われてたんだ。不思議だロ?」
「名消しの剣?」
「透明じゃなくて?」
アレフとエトナはリィンの言葉に食いついた。
リィンが禁書庫に入る手伝いをしたのは、マーガレットと同じく透明の剣を知りたかったのだろうとアレフは推測した。
「そうサ。どっかで聞いたことあるなぁ、と思い出していたら、故郷の言い伝えの中に、名消しの剣っていうのがあって、その剣もエルトナムが使っていた、って言われているんダ」
「リィンは同一の剣だと思うの?」
エトナが問いかける。
その言葉にリィンはこくりと頷いた。
「それに、その剣で切られた人間は名前を消されるらしイ。だから、教科書にも旧四大貴族の名前がないんだなって」
「それ、マーガレットに言ったら喜ぶんじゃないカ?」
アレフは呆れた様子で言った。
もしこの話をマーガレットにしていれば、禁書庫に入るなんて言わなかったかもしれないのに……、とアレフは手遅れに批判をした。
そんな風に三人が見張りをしていると、禁書庫の扉からコンコンとノック音が聞こえた。
エトナが扉に振り向きもせず、「どうしたの?」と小声で言うと、扉の奥から「アレフ、カメラを持って中に入ってきて」とマーガレットの声が聞こえた。
「なんで?」
「透明の剣の文献を見つけたけど、どうにも鍵がかかってて」
アレフはマーガレットの呼びかけに応えるために、エトナとリィンに監視を任せて、禁書庫へと入っていった。
禁書庫には明かりがなく、多少図書館の明かりが差し込む程度で、マーガレットが隠し持っていたポケットライトが唯一の光源であった。
「こっちよ。ついて来て」
アレフはマーガレットに連れられ、禁書庫のさらに奥へと足を運んだ。
禁書庫の奥に行くにつれ、何だか心がざわつくような、心臓を締め付けられるような気がして、アレフは息苦しさを感じていた。
「あったわ、ここよ。八列目、九十二番の棚に、透明の剣の文献」
「九十二番……。なんだって?」
マーガレットがライトでぎっしり並んだ本を照らしながら唱えるように言った。
マーガレットが照らした先には三冊の本が並んでおり、それぞれが紫色の紐で巻かれてた。
赤い装丁の本には、〝竜の血族と能力開発〟、青色の装丁の本には、〝アーティファクト作製方法〟、緑色の装丁の本には、〝透明の剣とその能力〟、と言ったシンプルなタイトルで本の背表紙に記されていた。
「この紐をカメラで撮って」
「この紐が何さ。見た感じ普通だけど」
アレフは何も考えずに、透明の剣の本を取ろうとする。
アレフが本に触った瞬間、緑色の閃光が走り、アレフの体は吹き飛ばされた。
「うっ」と苦しい声を出しながら、地面に背中から倒れたアレフは、何が起きたのか理解が出来なかった。
「この紐は呪いの紐なのよ。元は普通の紐なんだけど、呪いのアーティファクトで呪いを付与されているのね。エルトナムには呪いのアーティファクトがあるってお兄ちゃんに言われたけど、まさかこんな形で見ることになるとはね」
「本当、こんな形で知りたくなかったよ」
アレフは倒れた体を起こし、体に異常がないことを確認すると、透明の剣の本に近づいた。
「三、二、一」
アレフはポラロイドカメラを構え、紫色の紐に焦点を合わせてシャッターを切った。
シャッター音と共に、本を巻いていた紫色の紐が綺麗に消え去った。
「よしこれで……」
「アレフ! マーガレット!早く戻ってきて!」
エトナが小声ながらも力強い声で叫んだ。
図書館の入り口が開き、ケテルが分厚い本を読みながら、禁書庫に向かって歩いている姿をエトナは見つけた。
アレフたちはエトナの切羽詰まった声に緊張が走り、マーガレットは透明の剣の本を大事に抱え、一目散に禁書庫の入り口まで走っていった。
「急いデ!」とリィンの声に、アレフたちの体に力が入る。
リィンが開けた禁書庫の扉にアレフたちは急いで通り抜けると、リィンが禁書庫の扉を閉め、急いで本棚の陰に隠れた。
幸いにも、ケテルは分厚い本に夢中で、アレフの方を見てはいなかった。
アレフたちはケテルと鉢合わないように、遠回りに早歩きで、本棚から本棚へ移動していく。
途中、エトナが何かに引っかかったのか「いたっ」と声を上げていたが、近くの長机で惚れ薬の本を読みながら、メモをしている女学生はそれに気づいていなかった。
アレフたちは後ろを振り返らずに、気持ちにゆとりがないまま図書館から抜け出した。
図書館から出ると、四人はいつの間にか止まっていた呼吸を一斉にし始めた。
「はー、びっくりしタ」
「良かったわ、バレなくて」
「さっきの人はケテル先生だったよね。禁書庫に行くつもりだったのかな」
「多分ね」
各々が感想を口にした。
アレフは手に持っているポラロイドカメラを持ち直し、それを見ては便利な能力だな、と感心していた。
しかしそれと同時に、アレフは重要なことを思い出した。
「鍵は? 禁書庫の!」
「本を盗んだ時点で手遅れだヨ」
リィンの言葉にアレフはちょっとした罪悪感を募らせた。
いつか、自分たちが禁書庫から本を盗んだことが明るみに出るのではないか、という不安が心の中に漂っていた。
図書館の中は講堂の様に広い部屋となっているが、本棚と本棚の間は人一人通れるくらいの狭い間隔で並んでいた。
天井には所々にシャンデリアがぶら下がっており、その高さまで本棚がそびえ立っていた、アレフは一体誰が天井近くの本棚を手に取るんだろうか、と思いながら部屋奥にある禁書庫に向かっていた。
アレフたち四人が部屋の中央まで進むと、長机が幾つか置かれており、その机には数人の学生が、静かに本を読んでいた。
アレフは読書している学生の本のタイトルをちらりと覗いた。
惚れ薬の作り方。
アインの技術は革新的、スマートフォンとは何か。
アルバート・K・ローレンス騎士団総長の冒険譚。
騎士団総長になるために必要な十個の習慣。
などと、何とも言えない本を生徒たちは読んでいた。
ローレンスの冒険譚と惚れ薬についての本には興味をそそられるが……、とアレフは内心思っていた。
アレフたちはさらに奥へと進み、数列の本棚を越えた後、遂に禁書庫の前にたどり着いた。
禁書庫の扉はマーガレットが言ったように、南京錠のような形をしたアーティファクトが何個も鎖と共に繋がれていた。
禁書庫の中がうっすらと見えるガラスに仕切られており、目の前の扉以外、変わったものは見当たらなかった。
アレフは持ってきたカメラを構え、一度長机がある方向を見ては、誰もアレフたちを見ていないことを確認した。
そのあと、鍵のアーティファクトをポラロイドカメラに捉え、「三、二、一」と唱え、カシャとシャッターを切った。
一瞬のうちに鍵のアーティファクトは見事に消え、鎖だけが床に落ちた。
シャッター音と鎖の落ちた重い音に、四人は驚き、すぐに長机の方を振り返った。
しかし、誰もアレフたちの方を気にしておらず、真剣に本を読んでいた。
アレフたちはお互いに目配せしながら、息を飲むようにマーガレットは禁書庫の扉を開けた。
まるで盗人のように禁書庫に入っていったマーガレットを見送り、アレフ、エトナ、リィンは扉を隠すように扉の前に立った。
バレてはいけないという緊張と、早く探し終われという焦燥感に襲われながら扉の前に立っていると、緊張に耐えきれなくなったのか、リィンが口を開いた。
「なぁ、透明な剣ってどんな代物だろうナ。授業じゃエルトナムが使った刀身の見えない剣って言ってたけド。極東の方では、名消しの剣と言われてたんだ。不思議だロ?」
「名消しの剣?」
「透明じゃなくて?」
アレフとエトナはリィンの言葉に食いついた。
リィンが禁書庫に入る手伝いをしたのは、マーガレットと同じく透明の剣を知りたかったのだろうとアレフは推測した。
「そうサ。どっかで聞いたことあるなぁ、と思い出していたら、故郷の言い伝えの中に、名消しの剣っていうのがあって、その剣もエルトナムが使っていた、って言われているんダ」
「リィンは同一の剣だと思うの?」
エトナが問いかける。
その言葉にリィンはこくりと頷いた。
「それに、その剣で切られた人間は名前を消されるらしイ。だから、教科書にも旧四大貴族の名前がないんだなって」
「それ、マーガレットに言ったら喜ぶんじゃないカ?」
アレフは呆れた様子で言った。
もしこの話をマーガレットにしていれば、禁書庫に入るなんて言わなかったかもしれないのに……、とアレフは手遅れに批判をした。
そんな風に三人が見張りをしていると、禁書庫の扉からコンコンとノック音が聞こえた。
エトナが扉に振り向きもせず、「どうしたの?」と小声で言うと、扉の奥から「アレフ、カメラを持って中に入ってきて」とマーガレットの声が聞こえた。
「なんで?」
「透明の剣の文献を見つけたけど、どうにも鍵がかかってて」
アレフはマーガレットの呼びかけに応えるために、エトナとリィンに監視を任せて、禁書庫へと入っていった。
禁書庫には明かりがなく、多少図書館の明かりが差し込む程度で、マーガレットが隠し持っていたポケットライトが唯一の光源であった。
「こっちよ。ついて来て」
アレフはマーガレットに連れられ、禁書庫のさらに奥へと足を運んだ。
禁書庫の奥に行くにつれ、何だか心がざわつくような、心臓を締め付けられるような気がして、アレフは息苦しさを感じていた。
「あったわ、ここよ。八列目、九十二番の棚に、透明の剣の文献」
「九十二番……。なんだって?」
マーガレットがライトでぎっしり並んだ本を照らしながら唱えるように言った。
マーガレットが照らした先には三冊の本が並んでおり、それぞれが紫色の紐で巻かれてた。
赤い装丁の本には、〝竜の血族と能力開発〟、青色の装丁の本には、〝アーティファクト作製方法〟、緑色の装丁の本には、〝透明の剣とその能力〟、と言ったシンプルなタイトルで本の背表紙に記されていた。
「この紐をカメラで撮って」
「この紐が何さ。見た感じ普通だけど」
アレフは何も考えずに、透明の剣の本を取ろうとする。
アレフが本に触った瞬間、緑色の閃光が走り、アレフの体は吹き飛ばされた。
「うっ」と苦しい声を出しながら、地面に背中から倒れたアレフは、何が起きたのか理解が出来なかった。
「この紐は呪いの紐なのよ。元は普通の紐なんだけど、呪いのアーティファクトで呪いを付与されているのね。エルトナムには呪いのアーティファクトがあるってお兄ちゃんに言われたけど、まさかこんな形で見ることになるとはね」
「本当、こんな形で知りたくなかったよ」
アレフは倒れた体を起こし、体に異常がないことを確認すると、透明の剣の本に近づいた。
「三、二、一」
アレフはポラロイドカメラを構え、紫色の紐に焦点を合わせてシャッターを切った。
シャッター音と共に、本を巻いていた紫色の紐が綺麗に消え去った。
「よしこれで……」
「アレフ! マーガレット!早く戻ってきて!」
エトナが小声ながらも力強い声で叫んだ。
図書館の入り口が開き、ケテルが分厚い本を読みながら、禁書庫に向かって歩いている姿をエトナは見つけた。
アレフたちはエトナの切羽詰まった声に緊張が走り、マーガレットは透明の剣の本を大事に抱え、一目散に禁書庫の入り口まで走っていった。
「急いデ!」とリィンの声に、アレフたちの体に力が入る。
リィンが開けた禁書庫の扉にアレフたちは急いで通り抜けると、リィンが禁書庫の扉を閉め、急いで本棚の陰に隠れた。
幸いにも、ケテルは分厚い本に夢中で、アレフの方を見てはいなかった。
アレフたちはケテルと鉢合わないように、遠回りに早歩きで、本棚から本棚へ移動していく。
途中、エトナが何かに引っかかったのか「いたっ」と声を上げていたが、近くの長机で惚れ薬の本を読みながら、メモをしている女学生はそれに気づいていなかった。
アレフたちは後ろを振り返らずに、気持ちにゆとりがないまま図書館から抜け出した。
図書館から出ると、四人はいつの間にか止まっていた呼吸を一斉にし始めた。
「はー、びっくりしタ」
「良かったわ、バレなくて」
「さっきの人はケテル先生だったよね。禁書庫に行くつもりだったのかな」
「多分ね」
各々が感想を口にした。
アレフは手に持っているポラロイドカメラを持ち直し、それを見ては便利な能力だな、と感心していた。
しかしそれと同時に、アレフは重要なことを思い出した。
「鍵は? 禁書庫の!」
「本を盗んだ時点で手遅れだヨ」
リィンの言葉にアレフはちょっとした罪悪感を募らせた。
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