22 / 48
第五章
決闘騎士の資格(5)
しおりを挟む
アレフは目の前の光景に息を飲んでいた。
先ほどのリーフとショーの戦いではないにせよ、決闘騎士と決闘騎士がぶつかり合う様は、白熱するほどの光景だった。
紙一重に木剣を交わす姿。アーティファクト同士がぶつかり、激しい炸裂音が響いたりと、その光景はアインでは考えられないような、空想を描いた光景が広がっていた。
アレフはあまりにも非日常な光景に、ぽかんと口を開いて眺めていると、目の前の勝敗が決した。
雌雄が決し、上級生が握手を交わすとそのままアレフたちのいる壁際まで歩き、腰を下ろした。
生徒たちは額に汗をかき、乱れた呼吸を整えていた。
それもそのはずで、先ほど目の前で戦っていた上級生は二十分ほど闘技台の上で木剣を振り回しアーティファクトをひたすらに唱えては、白熱した試合をしていたのだ。
アレフは傍に座った一人の生徒を眺めていると、その顔はどこかで見たことのある顔つきだった。
「ワット?」
「ん。て、基礎教養学の男じゃないか。ちゃんと来ていたんだな。えっと……」
ワットは笑いながら、何かを思い出すように考え始めた。
「アレフだよ」
「そう! アレフ! 大丈夫、忘れてないさ」
ワットはタオルで汗を拭きながら返事をした。
「どうだ? 戦えそうか?」
ワットがアレフに問いかけた。
「全然。なんだか、不思議な世界に来たみたいだ」
「なんだそれ」
ワットとアレフが会話をしていると、闘技台の方から「次、リィン・マオ。前へ」という声が聞こえた。
そういえば、先ほどからリィンはどこにいるのだろうと、アレフは辺りを見渡すと、アレフの真横にリィンは縮こまっていた。
リィンはかなり緊張しているようで、顔を真っ青にしながら座っていた。
「リィン・マオ。早く来なさい」という声にビクつくと、ロボットの様に闘技台の方へ歩いて行った。
「リィン、顔色が」
「大丈夫か? あいつ」
アレフとワットが心配そうにするが、そんな声も今のリィンには届いていなさそうだった。
ガチガチに緊張しているリィンが闘技台の上に立つ。
対面にいる相手はアレフも知っているワッカだった。
「両者。礼」
リグルスニーがはっきりとした声で声を上げる。
左手を腰の後ろに、木剣を構えた右手を自身の胸元で掲げ、一拍置くと互いに剣を構える。
そのはずが、リィンは緊張からか木剣を目の前に掲げたまま、剣を構えることなく突っ立っていた。
さすがに不審に思ったワッカが、「リィン。構えて」と言うと、その言葉に過剰に反応し、リィンは木剣を頭より高く構えた。
「始め!」
ワッカは合図と共に一歩前へ踏み込むが、リィンがその動きに反応を見せることはなかった。
それどころか、ワッカはリィンの目の先に、自分が映し出されていないと思うほど、リィンの目の焦点は合っていないことに気付いた。
「先生。リィンの様子がおかしいです」
「なんですって?」
審判を務めているリグルスニーが闘技台の上へ上がり、リィンの状態を確認する。
リィンは目の前に立つリグルスニーにも反応せず、少しだけ体を震わしていた。
心配になったアレフとワットはリィンの傍に駆け寄った。
「リィン、大丈夫?」
アレフのその言葉にリィンは応じるように、ゆっくりアレフの方を見ると、そのまま闘技台から落ちるように倒れていった。
「リィン!」とアレフは思わず叫ぶ。
その状況に、リーフや上級生たちも闘技台の方に駆け寄った。
倒れたリィンをリグルスニーが抱きかかえると「つめたっ!」と声を上げた。
「大変! 体温がかなり低い!」
リグルスニーが目を真ん丸にして、慌てふためいた。
「リィン! 意識をしっかり持つんだ」
リーフがリィンにそう呼びかけると、リーフは急いでリィンの左手についていたアーティファクトが埋め込まれたグローブを外した。
すると、リィンはまるで呼吸を覚えたかのように激しく呼吸をしだした。
「アーティファクトに呪いが込められてたのか」
リーフはリィンの付けていたグローブを見て言った。
「呪い?」
アレフは疑問を口にした。
「その話はまた今度。今はリィンを保健室に運ぶのが一番だ」
そう言ったリーフはリィンを抱きかかえると、リグルスニーに「試験は続けて下さい」と言って、闘技場の外へと出ていった。
闘技場に残った一同は憮然と立ち尽くすと、リグルスニーが大きく手を鳴らした。
「試験を続けます。皆さんは元の位置へ。次の試験は、不戦勝となったワッカ対アレフとの試合をします」
アレフはリィンの身に起きたことを未だ理解できずに、闘技台の上へと登った。
アレフは試験前に貰った革のグローブに、黒く輝くアーティファクトをはめ込んでは左手に装着した。
ダァトから貰った柄を右手に持ち「〝グラディウス・リグネウス(木剣よ)〟」と言い、刀身を露わにさせた。
対するワッカも、改めて眼前に木剣をかざし、決闘の挨拶のポーズを取った
。
「不祥事がありましたが、試合を始めます。礼」
リグルスニーの言葉の後に、ワッカは剣を構えた。
アレフも同じように構えるが、アレフが体裁良く、ワッカの真似事が出来たのはここまでだった。
試合が始まれば、真似事なんて出来はしない。
木剣を一振り、頭に食らえばそれでおしまいだ。
アレフはこれまでにないほど、頭を回転させて、どうにかワッカを出し抜くことだけを考えていた。
「始め!」
リィンとの試合の時とは打って変わって、ワッカは素早く間合いを詰めてきた。
一撃、二撃とアレフの頭上目がけて、木剣を叩きつける。
アレフは木剣を盾にして、受け止めるのがやっとのことで、ワッカの力強い攻撃に、アレフは情けない声を漏らしていた。
視界の端でリグルスニーが頭を抱えていたのが映ったが、アレフはリグルスニーが言っていた「アーティファクトだけで戦う」という言葉が、どれほど現実的ではないことか、闘技台から降りて教えたいくらいだった。
「ほら、どうした。アレフ。基礎教養学の時の俊敏さはどうした」
ワッカが煽るように言うが、それに返答できるほど、アレフには余裕がなかった。
何度も何度も斬撃を防ぎながら後退していると、ついには、アレフの踵は闘技台を踏むことすら許されないほど端まで押し込まれた。
アレフは動けるスペースがないことを悟ると、一か八かと、ワッカに鍔迫り合いを申し込んだ。
ワッカもそれに応じるように、不敵な笑みを浮かべると、アレフとの鍔迫り合いを受けて立った。
もちろん、アレフとワッカとでは力の差は歴然だった。
ワッカは余裕そうにアレフに木剣を押し当てると、勢い良くアレフの持っていた木剣を弾いた。
アレフの木剣は宙を舞った。
ワッカが「終わり!」と言いながら、上段から大振りの一撃をアレフに目がけて振り下ろそうとした。
木剣を失ったアレフは、ここぞとばかりにワッカへ体当たりをした。
ワッカは一瞬驚きよろけるが、体勢を立て直すと、アレフの眼前にグローブを装着した左手を付きだした。
「悪いな、アレフ」
ワッカがアレフに対してそう言った。
アレフも突き出された左手に合わせるように、アレフも左手を突き出した。
「〝アークア・フルークス(水流よ)〟」
「〝スぺクルム・リフレクト(鏡よ)〟」
アレフがそう叫んだ瞬間、ワッカが放った水はアレフをびしょ濡れにすることはなかった。
ワッカのアーティファクトから放たれた水はアレフの左手に激しくぶつかるが、それと同時に、水は一八〇度方向を変えて、ワッカに向かって飛んで行った。
至近距離で激しい水流を顔面に受けたワッカは、大きく宙を舞い、そのまま闘技台の場外へと飛んだ。
アレフは息も絶え絶えに自分の左手を見た。
「鏡って、そう言うことか」
アレフはてっきり鏡を取り出すアーティファクトだと勘違いをし、相打ち覚悟で鏡を飛ばして攻撃しようと考えていたが、飛ばしたのはワッカの方であった。
「そ、そこまで!」
リグルスニーが慌てて終了の宣告をした。
アレフとワッカの試合に、闘技場内がどよめき始めた。
アレフはどよめく上級生たちの反応を見ては、喜んでいいものなのか、反応に困っていると、ショーが大きな拍手をし始めた。
次第に上級生たちが拍手をし始めると、アレフはどっと疲労がこみ上げ、その場に座り込んでしまう。
疲労困憊の中、なんとかアレフは小さくガッツポーズを取るのだった。
先ほどのリーフとショーの戦いではないにせよ、決闘騎士と決闘騎士がぶつかり合う様は、白熱するほどの光景だった。
紙一重に木剣を交わす姿。アーティファクト同士がぶつかり、激しい炸裂音が響いたりと、その光景はアインでは考えられないような、空想を描いた光景が広がっていた。
アレフはあまりにも非日常な光景に、ぽかんと口を開いて眺めていると、目の前の勝敗が決した。
雌雄が決し、上級生が握手を交わすとそのままアレフたちのいる壁際まで歩き、腰を下ろした。
生徒たちは額に汗をかき、乱れた呼吸を整えていた。
それもそのはずで、先ほど目の前で戦っていた上級生は二十分ほど闘技台の上で木剣を振り回しアーティファクトをひたすらに唱えては、白熱した試合をしていたのだ。
アレフは傍に座った一人の生徒を眺めていると、その顔はどこかで見たことのある顔つきだった。
「ワット?」
「ん。て、基礎教養学の男じゃないか。ちゃんと来ていたんだな。えっと……」
ワットは笑いながら、何かを思い出すように考え始めた。
「アレフだよ」
「そう! アレフ! 大丈夫、忘れてないさ」
ワットはタオルで汗を拭きながら返事をした。
「どうだ? 戦えそうか?」
ワットがアレフに問いかけた。
「全然。なんだか、不思議な世界に来たみたいだ」
「なんだそれ」
ワットとアレフが会話をしていると、闘技台の方から「次、リィン・マオ。前へ」という声が聞こえた。
そういえば、先ほどからリィンはどこにいるのだろうと、アレフは辺りを見渡すと、アレフの真横にリィンは縮こまっていた。
リィンはかなり緊張しているようで、顔を真っ青にしながら座っていた。
「リィン・マオ。早く来なさい」という声にビクつくと、ロボットの様に闘技台の方へ歩いて行った。
「リィン、顔色が」
「大丈夫か? あいつ」
アレフとワットが心配そうにするが、そんな声も今のリィンには届いていなさそうだった。
ガチガチに緊張しているリィンが闘技台の上に立つ。
対面にいる相手はアレフも知っているワッカだった。
「両者。礼」
リグルスニーがはっきりとした声で声を上げる。
左手を腰の後ろに、木剣を構えた右手を自身の胸元で掲げ、一拍置くと互いに剣を構える。
そのはずが、リィンは緊張からか木剣を目の前に掲げたまま、剣を構えることなく突っ立っていた。
さすがに不審に思ったワッカが、「リィン。構えて」と言うと、その言葉に過剰に反応し、リィンは木剣を頭より高く構えた。
「始め!」
ワッカは合図と共に一歩前へ踏み込むが、リィンがその動きに反応を見せることはなかった。
それどころか、ワッカはリィンの目の先に、自分が映し出されていないと思うほど、リィンの目の焦点は合っていないことに気付いた。
「先生。リィンの様子がおかしいです」
「なんですって?」
審判を務めているリグルスニーが闘技台の上へ上がり、リィンの状態を確認する。
リィンは目の前に立つリグルスニーにも反応せず、少しだけ体を震わしていた。
心配になったアレフとワットはリィンの傍に駆け寄った。
「リィン、大丈夫?」
アレフのその言葉にリィンは応じるように、ゆっくりアレフの方を見ると、そのまま闘技台から落ちるように倒れていった。
「リィン!」とアレフは思わず叫ぶ。
その状況に、リーフや上級生たちも闘技台の方に駆け寄った。
倒れたリィンをリグルスニーが抱きかかえると「つめたっ!」と声を上げた。
「大変! 体温がかなり低い!」
リグルスニーが目を真ん丸にして、慌てふためいた。
「リィン! 意識をしっかり持つんだ」
リーフがリィンにそう呼びかけると、リーフは急いでリィンの左手についていたアーティファクトが埋め込まれたグローブを外した。
すると、リィンはまるで呼吸を覚えたかのように激しく呼吸をしだした。
「アーティファクトに呪いが込められてたのか」
リーフはリィンの付けていたグローブを見て言った。
「呪い?」
アレフは疑問を口にした。
「その話はまた今度。今はリィンを保健室に運ぶのが一番だ」
そう言ったリーフはリィンを抱きかかえると、リグルスニーに「試験は続けて下さい」と言って、闘技場の外へと出ていった。
闘技場に残った一同は憮然と立ち尽くすと、リグルスニーが大きく手を鳴らした。
「試験を続けます。皆さんは元の位置へ。次の試験は、不戦勝となったワッカ対アレフとの試合をします」
アレフはリィンの身に起きたことを未だ理解できずに、闘技台の上へと登った。
アレフは試験前に貰った革のグローブに、黒く輝くアーティファクトをはめ込んでは左手に装着した。
ダァトから貰った柄を右手に持ち「〝グラディウス・リグネウス(木剣よ)〟」と言い、刀身を露わにさせた。
対するワッカも、改めて眼前に木剣をかざし、決闘の挨拶のポーズを取った
。
「不祥事がありましたが、試合を始めます。礼」
リグルスニーの言葉の後に、ワッカは剣を構えた。
アレフも同じように構えるが、アレフが体裁良く、ワッカの真似事が出来たのはここまでだった。
試合が始まれば、真似事なんて出来はしない。
木剣を一振り、頭に食らえばそれでおしまいだ。
アレフはこれまでにないほど、頭を回転させて、どうにかワッカを出し抜くことだけを考えていた。
「始め!」
リィンとの試合の時とは打って変わって、ワッカは素早く間合いを詰めてきた。
一撃、二撃とアレフの頭上目がけて、木剣を叩きつける。
アレフは木剣を盾にして、受け止めるのがやっとのことで、ワッカの力強い攻撃に、アレフは情けない声を漏らしていた。
視界の端でリグルスニーが頭を抱えていたのが映ったが、アレフはリグルスニーが言っていた「アーティファクトだけで戦う」という言葉が、どれほど現実的ではないことか、闘技台から降りて教えたいくらいだった。
「ほら、どうした。アレフ。基礎教養学の時の俊敏さはどうした」
ワッカが煽るように言うが、それに返答できるほど、アレフには余裕がなかった。
何度も何度も斬撃を防ぎながら後退していると、ついには、アレフの踵は闘技台を踏むことすら許されないほど端まで押し込まれた。
アレフは動けるスペースがないことを悟ると、一か八かと、ワッカに鍔迫り合いを申し込んだ。
ワッカもそれに応じるように、不敵な笑みを浮かべると、アレフとの鍔迫り合いを受けて立った。
もちろん、アレフとワッカとでは力の差は歴然だった。
ワッカは余裕そうにアレフに木剣を押し当てると、勢い良くアレフの持っていた木剣を弾いた。
アレフの木剣は宙を舞った。
ワッカが「終わり!」と言いながら、上段から大振りの一撃をアレフに目がけて振り下ろそうとした。
木剣を失ったアレフは、ここぞとばかりにワッカへ体当たりをした。
ワッカは一瞬驚きよろけるが、体勢を立て直すと、アレフの眼前にグローブを装着した左手を付きだした。
「悪いな、アレフ」
ワッカがアレフに対してそう言った。
アレフも突き出された左手に合わせるように、アレフも左手を突き出した。
「〝アークア・フルークス(水流よ)〟」
「〝スぺクルム・リフレクト(鏡よ)〟」
アレフがそう叫んだ瞬間、ワッカが放った水はアレフをびしょ濡れにすることはなかった。
ワッカのアーティファクトから放たれた水はアレフの左手に激しくぶつかるが、それと同時に、水は一八〇度方向を変えて、ワッカに向かって飛んで行った。
至近距離で激しい水流を顔面に受けたワッカは、大きく宙を舞い、そのまま闘技台の場外へと飛んだ。
アレフは息も絶え絶えに自分の左手を見た。
「鏡って、そう言うことか」
アレフはてっきり鏡を取り出すアーティファクトだと勘違いをし、相打ち覚悟で鏡を飛ばして攻撃しようと考えていたが、飛ばしたのはワッカの方であった。
「そ、そこまで!」
リグルスニーが慌てて終了の宣告をした。
アレフとワッカの試合に、闘技場内がどよめき始めた。
アレフはどよめく上級生たちの反応を見ては、喜んでいいものなのか、反応に困っていると、ショーが大きな拍手をし始めた。
次第に上級生たちが拍手をし始めると、アレフはどっと疲労がこみ上げ、その場に座り込んでしまう。
疲労困憊の中、なんとかアレフは小さくガッツポーズを取るのだった。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)
荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!
父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
その他、多数投稿しています!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
美少女に転生して料理して生きてくことになりました。
ゆーぞー
ファンタジー
田中真理子32歳、独身、失業中。
飲めないお酒を飲んでぶったおれた。
気がついたらマリアンヌという12歳の美少女になっていた。
その世界は加護を受けた人間しか料理をすることができない世界だった
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる