304 / 335
第7章:愚者の目覚めは月の始まり編
第304話:不吉雲
しおりを挟む
「追って来てる?」
「来てるに決まってんだろッ、マジで何考えてんだよ!?」
必死に走る仲間に対して後ろを振り向く事無く言った言葉にドエインがキレ気味で返して来るが、教会に喧嘩売るとか正気の沙汰とは思えないと言っているのだが、そんなの仕方無いだろと思わなくは無い・・・
「何を考えてるって・・・い、色々考えてるよ」
「色々って何だよ!?絶対何も考えてないだろッ」
「か、考えてるわッ」
何時になくドエインが絡んで来るが、そんな俺達のやり取りを聞いてイリアが深いため息を吐き出した。
「はぁぁ・・・アンタ本当に分かってるの?聖白護神騎士団に喧嘩を売ったって事は教皇に、教会に喧嘩を売ったって事よ?」
「だから何だよ?」
「はぁ?何って何よ!?教会が本気で私達を潰しに掛かったら私達なんて一瞬でプチッと潰されるわよ!?」
「・・・じゃあお前はあのまま教会に連れ戻されてまた聖女やらされても良かったのかよ?」
「そ、それは―――」
「んなの俺が認めねぇよ」
ムカつくのだ。この世の理不尽さが、人のエゴが。何よりイリア自身が自分の人生を諦め掛けている事が。
「ま、まぁ、助けてくれたのは感謝してるわ・・・」
そう言って真っ赤にした顔を背けるイリアを見て思わず笑ってしまう。
「な、何よ!?」
「いや、何でもねぇよ。とりあえずどうにかなるだろ」
「はぁぁ」
なんの根拠も無い俺の発言にイリアは再び溜息を吐きながら首を振った。
だが、実際どうにかなると楽観視出来ないかもなとと思っていた。
あの三騎士の近くーー連合軍の本陣近くは俺の能力が使えなかった。
リリは元々人間では無いし、脳の構造が似ている様で根本的に違うから俺の能力を行使出来そうで出来なかった。
こらは俺がまだ自分の能力を十全に扱えていない事にも起因しているが、とりあえずそんな感じだ。
光は―――恐らく彼奴は例外と言うか抜け道みたいな何かしらの穴を付く方法を取っているのではと思うので比較のしようが無い。
だが、連合軍の本陣に近付いた時はそれらとは全く異なる感覚だった。
それはなんと言うか、あの辺り一帯が除外されている。そんな感覚だった。
それが何か超常の者に護られているのか、魔法的な何かなのかそう言った事は全く分からないが印象としては俺の能力を対象とした結界の様な物なのかもと思えた。
なので、当初は俺の能力を使えばこの世界もイージーだと思えていたが、現在は一筋縄ではいかないかもと少し評価を修正している。
今も後ろから怒声が聞こえて来るが、あの場に居た騎士達が追い掛けて来る。
それから逃げる様に、連合軍が最前線へと歩を進める中を縫う様に俺達も必死に逃げているのだが、後ろから偉い人達が血相を変えて走ってくる。
するとそれよりも前の方に居て俺達が暴れた事を知らない一般の騎士や兵士達が何事かと思い始める。
そんな兵士達に説明をしながら追い掛けてくる偉い騎士達に釣られて状況がよく分かっていない者達も俺達を追う様になる。
そんな公式にすっぽりとハマっているのか、見る見ると大きくなっていく追跡者の群れをチラリと見てから俺も溜息を吐く。
どうするかな・・・
このまま森の迂回路に出てゴリアテを避難させた場所まで行くのは得策では無い。
なので今は連合軍の本隊に混ざって最前線へ向けて進んでいるが途中で森の中に逃げ込むかどうするか悩む。
「マスター、森へ逃げようと考えているなら止めておけ」
「え?な、何で分か―――」
「火でも放たれたらどうしようも無くなるぞ」
「そりゃそうだが・・・いや、だからそれより何で俺の考えてる事が―――」
俺が脳内で色々考えていると言ってもいないのにリリが勝手に助言をして来てビビる。
本当に俺は考えている事が顔に出てしまうのだろうかと心配になり自分の顔を両手で押さえる。
「ちょっとどうすんのよ!?」
「このままじゃ全員相手にする事になるぞッ」
「ハル様、殺っちゃいましょう」
「マスター、殺るぞ」
走りながらだか俺達は盛大に言い合う。
若干二名程血の気の多い発言をしているがそれは敢えて気にしない。
だが、この状況をどうするかなど、ましてや直ぐにどうにか出来る作戦など思い浮かぶ筈も無く・・・
いや、待てよ?
俺の能力が使えないのは恐らく本陣近くだけの筈だ。
それなら―――
「オラッ、行け!」
俺は騎士や兵士、そして傭兵の間をすり抜けざまに数人の人間と即座に繋がり命令を下す。
「止まれお前らッ―――――うわッ!?」
「何をしている貴様らッ!?ぐぁッ」
俺達を追い掛けていた騎士達は突然仲間の騎士や兵士に襲われ足を止めざるを得なかった。
当然コレは俺の能力でそう仕向けたのだが、どうやら読み通りこの場では俺の能力は使える様だった。
なのですれ違う者をどんどんと変えていき、追跡してくる者へとぶつける。
だが、本陣近くに居た騎士達はやはり一般兵や騎士と違いエリートと呼ぶに相応しい強さを持ち合わせている。
一騎当千までとはいかないまでも、俺がけしかけた者は一蹴されてしまいほんの少しの時間稼ぎにしかならない。
それでもやらないよりはマシか・・・
悪態を付きそうになりながらも俺は能力を使い続けた。
「時間は俺が少しだが稼ぐッ、とりあえずそのまま進め!」
そしてアリシエーゼと合流して混乱に乗じて離脱しろと伝える。
ついでに帝国軍が見えて来たら腕章は外せよとも伝え少しだけペースを落として殿を引き受け様とした時、イリアの素っ頓狂な声が聞こえる。
「ぇ、何あれ・・・?」
直ぐにイリアが見る方へと顔を向けると、そこにはポッと咲いた様な光の花の様な物が見えた。
距離にしたら丁度アリシエーゼが居た辺りだろうか。
なのでここからではまだ距離があるのだが、そう考えるとその光の花は巨大である事が分かる。
何だアレ・・・?
と思った瞬間、前方から凄まじい突風と衝撃波の様な物が身体にぶつかる。
ぶつかると言う表現は生優しかったかも知れない。
その衝撃波は突然俺達に襲い掛かって来た。
あまりにも突然だった為、モニカが抱えていたユーリーを腕から離してしまい、それをマサムネが瞬時にフォローしていたり、イリアは自分の身体が吹き飛びそうになるのをダグラスが横から支えたりと、一瞬で嵐の中に飛び込んでしまったかの様な錯覚さえ覚える程だった。
「グッ、クソッ、何なんだ一体―――」
下半身を踏ん張り何とかその突風と衝撃波を耐えていると次にドンッと腹の底にまで響き渡る轟音が耳を貫く。
そして直ぐに凄まじい地鳴りが聞こえて来て地面を揺らす。
周囲を見ると、連合軍の騎士や兵士も突然の事に驚いているし、中には吹き飛ばされてしまった者がいて地面を転がっていて起き上がりながら目を白黒させていたりと状況が飲み込めないのは此方と同じ様だった。
何だったんだ今のは・・・
何らかの攻撃だったとしても威力が常軌を逸している様に思えた。
ヒカリが見えた所からここまで一体どれ程の距離があると言うのだろうか。
そんな言葉を考えているとまたしてもイリアの叫びが聞こえる。
「キャッ!?な、何よあれ!?」
今度は何だと若干辟易しながらも顔を向けて俺は絶句した。
「・・・な、なんだよあの雲は」
俺の目に映ったソレはキノコ雲だった。
大きな大きなキノコ雲で、其れは何処かで見覚えがあった。
何かの映像で、何かの資料で見た其れに酷似したそのキノコ雲は見ただけで底知れぬ恐怖が湧き上がって来る様だった。
「これじゃあまるで・・・」
そこから先は言葉に出来なかった。
今目の前で何が起こっているのか、情報は何も無く周りに聞こうにも敵も味方も皆、同じ状況であるから意味は無い。
一体どれ程の時間惚けていただろうか。
遠くだがとても巨大に見えるキノコ雲を見つめていた俺達に喝を入れる様にリリの声が飛ぶ。
「マスターッ、しっかりしろ!」
「ッ!?」
リリの声にハッとして辺りを見回す。
連合軍の者達は未だに惚けていたり、見えている物について隣合う者達とヒソヒソと何か話をしていたりとまだ覚醒前と言えた。
仲間達はと見ると戸惑いはすれどリリの声に同じ様に我に返っていた様なので一先ず今の内に移動しようと提案しようとしたその瞬間、俺は弾かれる様に顔を上げて叫んでいた。
「アリシエーゼッ!?」
「来てるに決まってんだろッ、マジで何考えてんだよ!?」
必死に走る仲間に対して後ろを振り向く事無く言った言葉にドエインがキレ気味で返して来るが、教会に喧嘩売るとか正気の沙汰とは思えないと言っているのだが、そんなの仕方無いだろと思わなくは無い・・・
「何を考えてるって・・・い、色々考えてるよ」
「色々って何だよ!?絶対何も考えてないだろッ」
「か、考えてるわッ」
何時になくドエインが絡んで来るが、そんな俺達のやり取りを聞いてイリアが深いため息を吐き出した。
「はぁぁ・・・アンタ本当に分かってるの?聖白護神騎士団に喧嘩を売ったって事は教皇に、教会に喧嘩を売ったって事よ?」
「だから何だよ?」
「はぁ?何って何よ!?教会が本気で私達を潰しに掛かったら私達なんて一瞬でプチッと潰されるわよ!?」
「・・・じゃあお前はあのまま教会に連れ戻されてまた聖女やらされても良かったのかよ?」
「そ、それは―――」
「んなの俺が認めねぇよ」
ムカつくのだ。この世の理不尽さが、人のエゴが。何よりイリア自身が自分の人生を諦め掛けている事が。
「ま、まぁ、助けてくれたのは感謝してるわ・・・」
そう言って真っ赤にした顔を背けるイリアを見て思わず笑ってしまう。
「な、何よ!?」
「いや、何でもねぇよ。とりあえずどうにかなるだろ」
「はぁぁ」
なんの根拠も無い俺の発言にイリアは再び溜息を吐きながら首を振った。
だが、実際どうにかなると楽観視出来ないかもなとと思っていた。
あの三騎士の近くーー連合軍の本陣近くは俺の能力が使えなかった。
リリは元々人間では無いし、脳の構造が似ている様で根本的に違うから俺の能力を行使出来そうで出来なかった。
こらは俺がまだ自分の能力を十全に扱えていない事にも起因しているが、とりあえずそんな感じだ。
光は―――恐らく彼奴は例外と言うか抜け道みたいな何かしらの穴を付く方法を取っているのではと思うので比較のしようが無い。
だが、連合軍の本陣に近付いた時はそれらとは全く異なる感覚だった。
それはなんと言うか、あの辺り一帯が除外されている。そんな感覚だった。
それが何か超常の者に護られているのか、魔法的な何かなのかそう言った事は全く分からないが印象としては俺の能力を対象とした結界の様な物なのかもと思えた。
なので、当初は俺の能力を使えばこの世界もイージーだと思えていたが、現在は一筋縄ではいかないかもと少し評価を修正している。
今も後ろから怒声が聞こえて来るが、あの場に居た騎士達が追い掛けて来る。
それから逃げる様に、連合軍が最前線へと歩を進める中を縫う様に俺達も必死に逃げているのだが、後ろから偉い人達が血相を変えて走ってくる。
するとそれよりも前の方に居て俺達が暴れた事を知らない一般の騎士や兵士達が何事かと思い始める。
そんな兵士達に説明をしながら追い掛けてくる偉い騎士達に釣られて状況がよく分かっていない者達も俺達を追う様になる。
そんな公式にすっぽりとハマっているのか、見る見ると大きくなっていく追跡者の群れをチラリと見てから俺も溜息を吐く。
どうするかな・・・
このまま森の迂回路に出てゴリアテを避難させた場所まで行くのは得策では無い。
なので今は連合軍の本隊に混ざって最前線へ向けて進んでいるが途中で森の中に逃げ込むかどうするか悩む。
「マスター、森へ逃げようと考えているなら止めておけ」
「え?な、何で分か―――」
「火でも放たれたらどうしようも無くなるぞ」
「そりゃそうだが・・・いや、だからそれより何で俺の考えてる事が―――」
俺が脳内で色々考えていると言ってもいないのにリリが勝手に助言をして来てビビる。
本当に俺は考えている事が顔に出てしまうのだろうかと心配になり自分の顔を両手で押さえる。
「ちょっとどうすんのよ!?」
「このままじゃ全員相手にする事になるぞッ」
「ハル様、殺っちゃいましょう」
「マスター、殺るぞ」
走りながらだか俺達は盛大に言い合う。
若干二名程血の気の多い発言をしているがそれは敢えて気にしない。
だが、この状況をどうするかなど、ましてや直ぐにどうにか出来る作戦など思い浮かぶ筈も無く・・・
いや、待てよ?
俺の能力が使えないのは恐らく本陣近くだけの筈だ。
それなら―――
「オラッ、行け!」
俺は騎士や兵士、そして傭兵の間をすり抜けざまに数人の人間と即座に繋がり命令を下す。
「止まれお前らッ―――――うわッ!?」
「何をしている貴様らッ!?ぐぁッ」
俺達を追い掛けていた騎士達は突然仲間の騎士や兵士に襲われ足を止めざるを得なかった。
当然コレは俺の能力でそう仕向けたのだが、どうやら読み通りこの場では俺の能力は使える様だった。
なのですれ違う者をどんどんと変えていき、追跡してくる者へとぶつける。
だが、本陣近くに居た騎士達はやはり一般兵や騎士と違いエリートと呼ぶに相応しい強さを持ち合わせている。
一騎当千までとはいかないまでも、俺がけしかけた者は一蹴されてしまいほんの少しの時間稼ぎにしかならない。
それでもやらないよりはマシか・・・
悪態を付きそうになりながらも俺は能力を使い続けた。
「時間は俺が少しだが稼ぐッ、とりあえずそのまま進め!」
そしてアリシエーゼと合流して混乱に乗じて離脱しろと伝える。
ついでに帝国軍が見えて来たら腕章は外せよとも伝え少しだけペースを落として殿を引き受け様とした時、イリアの素っ頓狂な声が聞こえる。
「ぇ、何あれ・・・?」
直ぐにイリアが見る方へと顔を向けると、そこにはポッと咲いた様な光の花の様な物が見えた。
距離にしたら丁度アリシエーゼが居た辺りだろうか。
なのでここからではまだ距離があるのだが、そう考えるとその光の花は巨大である事が分かる。
何だアレ・・・?
と思った瞬間、前方から凄まじい突風と衝撃波の様な物が身体にぶつかる。
ぶつかると言う表現は生優しかったかも知れない。
その衝撃波は突然俺達に襲い掛かって来た。
あまりにも突然だった為、モニカが抱えていたユーリーを腕から離してしまい、それをマサムネが瞬時にフォローしていたり、イリアは自分の身体が吹き飛びそうになるのをダグラスが横から支えたりと、一瞬で嵐の中に飛び込んでしまったかの様な錯覚さえ覚える程だった。
「グッ、クソッ、何なんだ一体―――」
下半身を踏ん張り何とかその突風と衝撃波を耐えていると次にドンッと腹の底にまで響き渡る轟音が耳を貫く。
そして直ぐに凄まじい地鳴りが聞こえて来て地面を揺らす。
周囲を見ると、連合軍の騎士や兵士も突然の事に驚いているし、中には吹き飛ばされてしまった者がいて地面を転がっていて起き上がりながら目を白黒させていたりと状況が飲み込めないのは此方と同じ様だった。
何だったんだ今のは・・・
何らかの攻撃だったとしても威力が常軌を逸している様に思えた。
ヒカリが見えた所からここまで一体どれ程の距離があると言うのだろうか。
そんな言葉を考えているとまたしてもイリアの叫びが聞こえる。
「キャッ!?な、何よあれ!?」
今度は何だと若干辟易しながらも顔を向けて俺は絶句した。
「・・・な、なんだよあの雲は」
俺の目に映ったソレはキノコ雲だった。
大きな大きなキノコ雲で、其れは何処かで見覚えがあった。
何かの映像で、何かの資料で見た其れに酷似したそのキノコ雲は見ただけで底知れぬ恐怖が湧き上がって来る様だった。
「これじゃあまるで・・・」
そこから先は言葉に出来なかった。
今目の前で何が起こっているのか、情報は何も無く周りに聞こうにも敵も味方も皆、同じ状況であるから意味は無い。
一体どれ程の時間惚けていただろうか。
遠くだがとても巨大に見えるキノコ雲を見つめていた俺達に喝を入れる様にリリの声が飛ぶ。
「マスターッ、しっかりしろ!」
「ッ!?」
リリの声にハッとして辺りを見回す。
連合軍の者達は未だに惚けていたり、見えている物について隣合う者達とヒソヒソと何か話をしていたりとまだ覚醒前と言えた。
仲間達はと見ると戸惑いはすれどリリの声に同じ様に我に返っていた様なので一先ず今の内に移動しようと提案しようとしたその瞬間、俺は弾かれる様に顔を上げて叫んでいた。
「アリシエーゼッ!?」
0
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説
今日も聖女は拳をふるう
こう7
ファンタジー
この世界オーロラルでは、12歳になると各国の各町にある教会で洗礼式が行われる。
その際、神様から聖女の称号を承ると、どんな傷も病気もあっという間に直す回復魔法を習得出来る。
そんな称号を手に入れたのは、小さな小さな村に住んでいる1人の女の子だった。
女の子はふと思う、「どんだけ怪我しても治るなら、いくらでも強い敵に突貫出来る!」。
これは、男勝りの脳筋少女アリスの物語。
魔法使いと彼女を慕う3匹の黒竜~魔法は最強だけど溺愛してくる竜には勝てる気がしません~
村雨 妖
恋愛
森で1人のんびり自由気ままな生活をしながら、たまに王都の冒険者のギルドで依頼を受け、魔物討伐をして過ごしていた”最強の魔法使い”の女の子、リーシャ。
ある依頼の際に彼女は3匹の小さな黒竜と出会い、一緒に生活するようになった。黒竜の名前は、ノア、ルシア、エリアル。毎日可愛がっていたのに、ある日突然黒竜たちは姿を消してしまった。代わりに3人の人間の男が家に現れ、彼らは自分たちがその黒竜だと言い張り、リーシャに自分たちの”番”にするとか言ってきて。
半信半疑で彼らを受け入れたリーシャだが、一緒に過ごすうちにそれが本当の事だと思い始めた。彼らはリーシャの気持ちなど関係なく自分たちの好きにふるまってくる。リーシャは彼らの好意に鈍感ではあるけど、ちょっとした言動にドキッとしたり、モヤモヤしてみたりて……お互いに振り回し、振り回されの毎日に。のんびり自由気ままな生活をしていたはずなのに、急に慌ただしい生活になってしまって⁉ 3人との出会いを境にいろんな竜とも出会うことになり、関わりたくない竜と人間のいざこざにも巻き込まれていくことに!※”小説家になろう”でも公開しています。※表紙絵自作の作品です。
引きこもり転生エルフ、仕方なく旅に出る
Greis
ファンタジー
旧題:引きこもり転生エルフ、強制的に旅に出される
・2021/10/29 第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞 こちらの賞をアルファポリス様から頂く事が出来ました。
実家暮らし、25歳のぽっちゃり会社員の俺は、日ごろの不摂生がたたり、読書中に死亡。転生先は、剣と魔法の世界の一種族、エルフだ。一分一秒も無駄にできない前世に比べると、だいぶのんびりしている今世の生活の方が、自分に合っていた。次第に、兄や姉、友人などが、見分のために外に出ていくのを見送る俺を、心配しだす両親や師匠たち。そしてついに、(強制的に)旅に出ることになりました。
※のんびり進むので、戦闘に関しては、話数が進んでからになりますので、ご注意ください。
そして、アドレーヌは眠る。
緋島礼桜
ファンタジー
長く続いた大戦、それにより腐りきった大地と生命を『奇跡の力』で蘇らせ終戦へと導いた女王――アドレーヌ・エナ・リンクス。
彼女はその偉業と引き換えに長い眠りについてしまいました。彼女を称え、崇め、祀った人々は彼女の名が付けられた新たな王国を創りました。
眠り続けるアドレーヌ。そこに生きる者たちによって受け継がれていく物語―――そして、辿りつく真実と結末。
これは、およそ千年続いたアドレーヌ王国の、始まりと終わりの物語です。
*あらすじ*
~第一篇~
かつての大戦により鉄くずと化し投棄された負の遺産『兵器』を回収する者たち―――狩人(ハンター)。
それを生業とし、娘と共に旅をするアーサガ・トルトはその活躍ぶりから『漆黒の弾丸』と呼ばれていた。
そんな彼はとある噂を切っ掛けに、想い人と娘の絆が揺れ動くことになる―――。
~第二篇~
アドレーヌ女王の血を継ぐ王族エミレス・ノト・リンクス王女は王国東方の街ノーテルの屋敷で暮らしていた。
中肉中背、そばかすに見た目も地味…そんな引け目から人前を避けてきた彼女はある日、とある男性と出会う。
それが、彼女の過去と未来に関わる大切な恋愛となっていく―――。
~第三篇~
かつての反乱により一斉排除の対象とされ、長い年月虐げられ続けているイニム…ネフ族。
『ネフ狩り』と呼ばれる駆逐行為は隠れ里にて暮らしていた青年キ・シエの全てを奪っていった。
愛する者、腕、両目を失った彼は名も一族の誇りすらも捨て、復讐に呑まれていく―――。
~第四篇~
最南端の村で暮らすソラはいつものように兄のお使いに王都へ行った帰り、謎の男二人組に襲われる。
辛くも通りすがりの旅人に助けられるが、その男もまた全身黒尽くめに口紅を塗った奇抜な出で立ちで…。
この出会いをきっかけに彼女の日常は一変し歴史を覆すような大事件へと巻き込まれていく―――。
*
*2020年まで某サイトで投稿していたものですがサイト閉鎖に伴い、加筆修正して完結を目標に再投稿したいと思います。
*他小説家になろう、アルファポリスでも投稿しています。
*毎週、火・金曜日に更新を予定しています。
異世界でもプログラム
北きつね
ファンタジー
俺は、元プログラマ・・・違うな。社内の便利屋。火消し部隊を率いていた。
とあるシステムのデスマの最中に、SIer の不正が発覚。
火消しに奔走する日々。俺はどうやらシステムのカットオーバの日を見ることができなかったようだ。
転生先は、魔物も存在する、剣と魔法の世界。
魔法がをプログラムのように作り込むことができる。俺は、異世界でもプログラムを作ることができる!
---
こんな生涯をプログラマとして過ごした男が転生した世界が、魔法を”プログラム”する世界。
彼は、プログラムの知識を利用して、魔法を編み上げていく。
注)第七話+幕間2話は、現実世界の話で転生前です。IT業界の事が書かれています。
実際にあった話ではありません。”絶対”に違います。知り合いのIT業界の人に聞いたりしないでください。
第八話からが、一般的な転生ものになっています。テンプレ通りです。
注)作者が楽しむ為に書いています。
誤字脱字が多いです。誤字脱字は、見つけ次第直していきますが、更新はまとめてになります。
ぽっちゃり女子の異世界人生
猫目 しの
ファンタジー
大抵のトリップ&転生小説は……。
最強主人公はイケメンでハーレム。
脇役&巻き込まれ主人公はフツメンフツメン言いながらも実はイケメンでモテる。
落ちこぼれ主人公は可愛い系が多い。
=主人公は男でも女でも顔が良い。
そして、ハンパなく強い。
そんな常識いりませんっ。
私はぽっちゃりだけど普通に生きていたい。
【エブリスタや小説家になろうにも掲載してます】
転生騎士団長の歩き方
Akila
ファンタジー
【第2章 完 約13万字】&【第1章 完 約12万字】
たまたま運よく掴んだ功績で第7騎士団の団長になってしまった女性騎士のラモン。そんなラモンの中身は地球から転生した『鈴木ゆり』だった。女神様に転生するに当たってギフトを授かったのだが、これがとっても役立った。ありがとう女神さま! と言う訳で、小娘団長が汗臭い騎士団をどうにか立て直す為、ドーン副団長や団員達とキレイにしたり、旨〜いしたり、キュンキュンしたりするほのぼの物語です。
【第1章 ようこそ第7騎士団へ】 騎士団の中で窓際? 島流し先? と囁かれる第7騎士団を立て直すべく、前世の知識で働き方改革を強行するモラン。 第7は改善されるのか? 副団長のドーンと共にあれこれと毎日大忙しです。
【第2章 王城と私】 第7騎士団での功績が認められて、次は第3騎士団へ行く事になったラモン。勤務地である王城では毎日誰かと何かやらかしてます。第3騎士団には馴染めるかな? って、またまた異動? 果たしてラモンの行き着く先はどこに?
※誤字脱字マジですみません。懲りずに読んで下さい。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる