269 / 335
第7章:愚者の目覚めは月の始まり編
第269話:新開発
しおりを挟む
「おーい、いい感じの素材持って来たぞー」
「・・・・・・」
仲間達との話し合いを終わらせて俺は屋敷の庭に併設した篤の工房の扉の前で中に居るであろう篤へと声を掛けるが返答が無かった。
「居ないのか?」
首を傾げながら扉に手を掛ける瞬間、ガチャりと音が鳴り扉が開いて慌てて手を引っ込める。
「・・・何だ、帰って来ていたのか」
「・・・え、それすらも気付かない?」
髪はボサボサで明らかな睡眠不足な表情の篤は俺の顔を見るなりそんな事を言い出す。
食事の時もイエニエスさんが声を掛けるが何時も食堂にはやって来ないのだが、二十四時間工房には灯りが点っているので死んでは居ないと判断して放っておいたが、篤の方が俺達が帰って来た事に気付いてすら居なかった事に驚く。
「ちょっと最近は忙しくてな・・・」
「・・・ふーん、まぁいいけどさ」
扉の前で話していた篤が一度工房内を振り返りそんな事を言うので釣られて外から中の様子をチラりと覗き込む。
武具を鍛造する為の炉に火は入れられていないが、どうにもかなり散らかっている様に見えた。
貴重な羊皮紙を何枚も使い、よく分からない事が書いてあるものが無造作に床に放られており足の踏み場が無い。
外から少し覗いただけでそれなのできっと奥の方もと想像し篤に目線を戻す。
「それで、素材を手に入れたとか言っていたか?」
「あぁ、玄関前の辺りに置いてある。量が結構あるしな」
「何を手に入れたのだ?」
「まぁ、とりあえず見てみてよ」
その素材とは何だと聞き出そうとする篤に俺は実際に見て確認しろと移動を促す。
それに対して何も言わず篤は工房から玄関前に踵を返す俺に従い歩いて来る。
その様子を背中で感じつつ魔界であった事を掻い摘んで話すと篤は怪訝な表情を浮かべた。
「何だその鎧は、物理も魔法も効かない魔法効果でも掛かっているのか?」
「分からん。けど、あんな馬鹿げた防御力の鎧を付けた魔物がウジャウジャ出て来たらと考えるとゾッとする」
俺の言葉に「そんなにか」と篤か驚くが、実際の所はあの巨人があの鎧を装備して初めてあれだけのパフォーマンスを発揮出来たのだとは思う。
なのでそこら辺の魔物があの鎧を着込んでいたとしてもそれ程脅威にはなり得ないのだろうが、それでも例えばホルスの数万にもなっていたであろうあの魔物の大群が全てこの巨人と同じ鎧を装備していたらと考えると流石に笑えない。
「―――これだよ」
そうこうしている内に俺と篤は、玄関先に無造作に置いてある巨人の鎧の一部の元へと辿り着く。
まるでガラクタの山の様だが、改めてそれを見て倉庫でも作ろうかと思案した。
「これは・・・」
ガラクタの山―――基、巨人の鎧の破片へと徐に近付く篤は興味深そうにその周りをゆっくりと周り観察する。
暫く無言でガラクタの周りをブツブツと独り言を呟きながら回っていた篤が首だけグルりと回して俺へと振り向く。
こ、怖い・・・
「もう一度説明してくれ。暖が感じた事、予測を踏まえてでいいから細かく」
「あ、あぁ―――」
篤に促され、俺は魔界で巨人と初めて相対したところから感じた事、疑問に感じた事など多分に主観を交えてもう一度説明をした。
「―――だから、俺はこの鎧はこの世界のこの時代の物では無いと思ってる。動力源が装備者の魔力なのか生命力なのかは分からないけど、たぶんそう言ったパワーソースは何かしらあると思うんだよ」
「・・・成程、分かった」
大分長くなってしまったが、俺の話が終わると篤はゆっくりと頷き、ガラクタへと目を戻す。
一言、「やるか」と発して口を真一文字に結んだ。
やる?
何を??
俺がそう思った矢先、篤がガラクタへと右手を添える。
瞬間、ブワリッと一陣の風が篤を中心に吹いた気がした。
「・・・・・・」
別に何か、圧迫される様な気配だとか魔力なのか何なのか分からない力が今この場で展開されている様な気配は感じない。
ただ、一瞬風が吹き俺の髪を撫でた。それだけだったがとても不思議な感覚を覚えた。
篤が何かしたのか・・・?
そこで思い出す。篤の能力は人造人間を創り出す能力で、見たり触れたりした素材からその創り出したい人造人間に必要なパーツの材料や作り方等が分かる力が備わっていると言っていた事を。
今、それをやってるのか?
分からないが、集中している様だったので声は掛けなかった。
途中で「これは・・・」だとか、「まさか・・・」だとかチョイチョイ気になる言い方をして言葉を紡ぐがどれも要領を得ず、俺は只管待った。
どれくらいそうしていたのか定かでは無いが、漸く篤が能力発動の構えを解いた様だったので声を掛ける。
「どうだ?」
「―――あぁ、もしかしたら物凄い物が作れるかもしれない」
そう言って振り返った篤の表情は何時になく真剣だった。
「物凄いもの?」
「そうだ。これは凄い―――凄いぞッ」
そして篤は一瞬で歓喜と狂気、双方が入り乱れる何とも言えない表情へと変貌する。
この時点でもう俺など眼中に無いのか、ガラクタをペタペタと触り時には頬擦りし出すのだが、俺はまだ全然、何も分からない。
「い、いや、だから何を作るつもり―――」
「こうしては居られんッ、コルッ!デンボラッ!」
工房で日々寝泊まりしている、同士と呼び合う二人の人間とドワーフの名前を叫びながら篤は工房へと駆け出した。
「ぇ、あッ、待て―――」
俺の制止は一切篤の耳には届いていない様で、急いで戻る姿は滑稽であったが、どうにも笑えて来てしまい俺はその場で苦笑した。
「―――何だよアイツ」
ああなってしまっては恐らく何を言っても無駄だろうと諦め俺は一度、玄関先に積まれているガラクタを見て鼻を鳴らす。
まぁ、いいか
篤は自由にやらせておくのが一番だと思うし、今身に付けている手甲もかなり役立つ物で、こう言った物を生み出してくれるのであれば文句等あろう筈が無かった。
この巨人の鎧を使いどんなものが出来るのかは分からないが期待しておこうとその場を後にした。
屋敷に戻るが既に話し合いを終えているので仲間達は各々の部屋に戻っている様で一階は静かなものだった。
だが物静かではあったものの時折、物音が聞こえて来たので食堂に顔を出して見ると、イエニエスさん一家が後片付けをしていた。
仲間達との話し合いは、食事を取りながら食堂で行っていたのでその片付けなのだが、話し合いは結構前に終わっており今から片付けなのか?と不思議に思ったので声を掛ける。
「イエニエスさん、今から片付けですか?手伝いますよ」
「あ、ハル様。いえ、もう終わりますのでハル様はゆっくりしていて下さい」
既に大半が片付けてあったのでイエニエスさんは笑顔で断りを入れる。
「そうですか、あれから何かありましたか?」
あれからと言うのが、話し合いが終わり俺が屋敷を出て工房に向かってからだと言うのを理解してイエニエスさんは苦笑いを浮かべる。
「アリシエーゼ様があの後まだ食べ足りないと申されまして・・・」
「ぇ、マジっすか?」
うちのパーティ連中は男共はまぁ、傭兵家業の様な事もやっているしかなりの量の食事を取る。
アリシエーゼもかなり食うので基本的には屋敷での食事も大量に用意してもらうのだが、それを食べてなお追加とは何を考えているんだと思うと同時に、俺が居る時におかわりとして要求しなかったのはきっと文句を言われるとでも思っていたのだろうと考え俺はため息を吐く。
「はぁぁ・・・あの野郎」
聞けば屋敷に備蓄していた食材をかなり使ったとの事で、明日また買いに行かないととイエニエスさんは笑いながら言っていたが、この人達に迷惑を掛けるアリシエーゼを一度叱らなければと心に決める。
「―――戦争が再開されて、もしかしたら今後は色々と入手が困難になるかも知れませんね」
「確かにそうですね・・・」
その後、連合軍との戦争の話となり色々と話をして行く中でやはりと言うか、まぁ当然ではあるが戦争に対する不安はある様に感じられた。
イエニエスさん達は帝国民だ。こよ戦争自体にどう言う想いがあるかはハッキリ言って分からない。
だが俺はイエニエスさん一家を無碍には出来ないと思っている。
それはこの帝国で得た縁でもあるし、どうしてこの親切な人達を無視して連合側に加担出来るだろうか。
これは別にイリアがどうのと言う話では無く、単純に俺が昔よりもほんの少しだけ人間臭くなっただけの様に感じずにはいられなかった。
そんな事を考えていると何だか身体がムズムズと痒くなってくる気がして俺は話を切り上げて自分の部屋へと戻った。
戦争へは参加しない
これで良いんだよなと自問自答するが決してその答えが出る事は無い。
眠気が全く無いがベッドに寝転がり目を閉じる。
先ずは魔界へ向かう為の準備をして、このオルフェの魔界を攻略するぞと気持ちを切り替えようとするがなかなか上手くいかなかった。
マジで戦争とかくだらねぇよ
「・・・・・・」
仲間達との話し合いを終わらせて俺は屋敷の庭に併設した篤の工房の扉の前で中に居るであろう篤へと声を掛けるが返答が無かった。
「居ないのか?」
首を傾げながら扉に手を掛ける瞬間、ガチャりと音が鳴り扉が開いて慌てて手を引っ込める。
「・・・何だ、帰って来ていたのか」
「・・・え、それすらも気付かない?」
髪はボサボサで明らかな睡眠不足な表情の篤は俺の顔を見るなりそんな事を言い出す。
食事の時もイエニエスさんが声を掛けるが何時も食堂にはやって来ないのだが、二十四時間工房には灯りが点っているので死んでは居ないと判断して放っておいたが、篤の方が俺達が帰って来た事に気付いてすら居なかった事に驚く。
「ちょっと最近は忙しくてな・・・」
「・・・ふーん、まぁいいけどさ」
扉の前で話していた篤が一度工房内を振り返りそんな事を言うので釣られて外から中の様子をチラりと覗き込む。
武具を鍛造する為の炉に火は入れられていないが、どうにもかなり散らかっている様に見えた。
貴重な羊皮紙を何枚も使い、よく分からない事が書いてあるものが無造作に床に放られており足の踏み場が無い。
外から少し覗いただけでそれなのできっと奥の方もと想像し篤に目線を戻す。
「それで、素材を手に入れたとか言っていたか?」
「あぁ、玄関前の辺りに置いてある。量が結構あるしな」
「何を手に入れたのだ?」
「まぁ、とりあえず見てみてよ」
その素材とは何だと聞き出そうとする篤に俺は実際に見て確認しろと移動を促す。
それに対して何も言わず篤は工房から玄関前に踵を返す俺に従い歩いて来る。
その様子を背中で感じつつ魔界であった事を掻い摘んで話すと篤は怪訝な表情を浮かべた。
「何だその鎧は、物理も魔法も効かない魔法効果でも掛かっているのか?」
「分からん。けど、あんな馬鹿げた防御力の鎧を付けた魔物がウジャウジャ出て来たらと考えるとゾッとする」
俺の言葉に「そんなにか」と篤か驚くが、実際の所はあの巨人があの鎧を装備して初めてあれだけのパフォーマンスを発揮出来たのだとは思う。
なのでそこら辺の魔物があの鎧を着込んでいたとしてもそれ程脅威にはなり得ないのだろうが、それでも例えばホルスの数万にもなっていたであろうあの魔物の大群が全てこの巨人と同じ鎧を装備していたらと考えると流石に笑えない。
「―――これだよ」
そうこうしている内に俺と篤は、玄関先に無造作に置いてある巨人の鎧の一部の元へと辿り着く。
まるでガラクタの山の様だが、改めてそれを見て倉庫でも作ろうかと思案した。
「これは・・・」
ガラクタの山―――基、巨人の鎧の破片へと徐に近付く篤は興味深そうにその周りをゆっくりと周り観察する。
暫く無言でガラクタの周りをブツブツと独り言を呟きながら回っていた篤が首だけグルりと回して俺へと振り向く。
こ、怖い・・・
「もう一度説明してくれ。暖が感じた事、予測を踏まえてでいいから細かく」
「あ、あぁ―――」
篤に促され、俺は魔界で巨人と初めて相対したところから感じた事、疑問に感じた事など多分に主観を交えてもう一度説明をした。
「―――だから、俺はこの鎧はこの世界のこの時代の物では無いと思ってる。動力源が装備者の魔力なのか生命力なのかは分からないけど、たぶんそう言ったパワーソースは何かしらあると思うんだよ」
「・・・成程、分かった」
大分長くなってしまったが、俺の話が終わると篤はゆっくりと頷き、ガラクタへと目を戻す。
一言、「やるか」と発して口を真一文字に結んだ。
やる?
何を??
俺がそう思った矢先、篤がガラクタへと右手を添える。
瞬間、ブワリッと一陣の風が篤を中心に吹いた気がした。
「・・・・・・」
別に何か、圧迫される様な気配だとか魔力なのか何なのか分からない力が今この場で展開されている様な気配は感じない。
ただ、一瞬風が吹き俺の髪を撫でた。それだけだったがとても不思議な感覚を覚えた。
篤が何かしたのか・・・?
そこで思い出す。篤の能力は人造人間を創り出す能力で、見たり触れたりした素材からその創り出したい人造人間に必要なパーツの材料や作り方等が分かる力が備わっていると言っていた事を。
今、それをやってるのか?
分からないが、集中している様だったので声は掛けなかった。
途中で「これは・・・」だとか、「まさか・・・」だとかチョイチョイ気になる言い方をして言葉を紡ぐがどれも要領を得ず、俺は只管待った。
どれくらいそうしていたのか定かでは無いが、漸く篤が能力発動の構えを解いた様だったので声を掛ける。
「どうだ?」
「―――あぁ、もしかしたら物凄い物が作れるかもしれない」
そう言って振り返った篤の表情は何時になく真剣だった。
「物凄いもの?」
「そうだ。これは凄い―――凄いぞッ」
そして篤は一瞬で歓喜と狂気、双方が入り乱れる何とも言えない表情へと変貌する。
この時点でもう俺など眼中に無いのか、ガラクタをペタペタと触り時には頬擦りし出すのだが、俺はまだ全然、何も分からない。
「い、いや、だから何を作るつもり―――」
「こうしては居られんッ、コルッ!デンボラッ!」
工房で日々寝泊まりしている、同士と呼び合う二人の人間とドワーフの名前を叫びながら篤は工房へと駆け出した。
「ぇ、あッ、待て―――」
俺の制止は一切篤の耳には届いていない様で、急いで戻る姿は滑稽であったが、どうにも笑えて来てしまい俺はその場で苦笑した。
「―――何だよアイツ」
ああなってしまっては恐らく何を言っても無駄だろうと諦め俺は一度、玄関先に積まれているガラクタを見て鼻を鳴らす。
まぁ、いいか
篤は自由にやらせておくのが一番だと思うし、今身に付けている手甲もかなり役立つ物で、こう言った物を生み出してくれるのであれば文句等あろう筈が無かった。
この巨人の鎧を使いどんなものが出来るのかは分からないが期待しておこうとその場を後にした。
屋敷に戻るが既に話し合いを終えているので仲間達は各々の部屋に戻っている様で一階は静かなものだった。
だが物静かではあったものの時折、物音が聞こえて来たので食堂に顔を出して見ると、イエニエスさん一家が後片付けをしていた。
仲間達との話し合いは、食事を取りながら食堂で行っていたのでその片付けなのだが、話し合いは結構前に終わっており今から片付けなのか?と不思議に思ったので声を掛ける。
「イエニエスさん、今から片付けですか?手伝いますよ」
「あ、ハル様。いえ、もう終わりますのでハル様はゆっくりしていて下さい」
既に大半が片付けてあったのでイエニエスさんは笑顔で断りを入れる。
「そうですか、あれから何かありましたか?」
あれからと言うのが、話し合いが終わり俺が屋敷を出て工房に向かってからだと言うのを理解してイエニエスさんは苦笑いを浮かべる。
「アリシエーゼ様があの後まだ食べ足りないと申されまして・・・」
「ぇ、マジっすか?」
うちのパーティ連中は男共はまぁ、傭兵家業の様な事もやっているしかなりの量の食事を取る。
アリシエーゼもかなり食うので基本的には屋敷での食事も大量に用意してもらうのだが、それを食べてなお追加とは何を考えているんだと思うと同時に、俺が居る時におかわりとして要求しなかったのはきっと文句を言われるとでも思っていたのだろうと考え俺はため息を吐く。
「はぁぁ・・・あの野郎」
聞けば屋敷に備蓄していた食材をかなり使ったとの事で、明日また買いに行かないととイエニエスさんは笑いながら言っていたが、この人達に迷惑を掛けるアリシエーゼを一度叱らなければと心に決める。
「―――戦争が再開されて、もしかしたら今後は色々と入手が困難になるかも知れませんね」
「確かにそうですね・・・」
その後、連合軍との戦争の話となり色々と話をして行く中でやはりと言うか、まぁ当然ではあるが戦争に対する不安はある様に感じられた。
イエニエスさん達は帝国民だ。こよ戦争自体にどう言う想いがあるかはハッキリ言って分からない。
だが俺はイエニエスさん一家を無碍には出来ないと思っている。
それはこの帝国で得た縁でもあるし、どうしてこの親切な人達を無視して連合側に加担出来るだろうか。
これは別にイリアがどうのと言う話では無く、単純に俺が昔よりもほんの少しだけ人間臭くなっただけの様に感じずにはいられなかった。
そんな事を考えていると何だか身体がムズムズと痒くなってくる気がして俺は話を切り上げて自分の部屋へと戻った。
戦争へは参加しない
これで良いんだよなと自問自答するが決してその答えが出る事は無い。
眠気が全く無いがベッドに寝転がり目を閉じる。
先ずは魔界へ向かう為の準備をして、このオルフェの魔界を攻略するぞと気持ちを切り替えようとするがなかなか上手くいかなかった。
マジで戦争とかくだらねぇよ
0
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説
今日も聖女は拳をふるう
こう7
ファンタジー
この世界オーロラルでは、12歳になると各国の各町にある教会で洗礼式が行われる。
その際、神様から聖女の称号を承ると、どんな傷も病気もあっという間に直す回復魔法を習得出来る。
そんな称号を手に入れたのは、小さな小さな村に住んでいる1人の女の子だった。
女の子はふと思う、「どんだけ怪我しても治るなら、いくらでも強い敵に突貫出来る!」。
これは、男勝りの脳筋少女アリスの物語。
魔法使いと彼女を慕う3匹の黒竜~魔法は最強だけど溺愛してくる竜には勝てる気がしません~
村雨 妖
恋愛
森で1人のんびり自由気ままな生活をしながら、たまに王都の冒険者のギルドで依頼を受け、魔物討伐をして過ごしていた”最強の魔法使い”の女の子、リーシャ。
ある依頼の際に彼女は3匹の小さな黒竜と出会い、一緒に生活するようになった。黒竜の名前は、ノア、ルシア、エリアル。毎日可愛がっていたのに、ある日突然黒竜たちは姿を消してしまった。代わりに3人の人間の男が家に現れ、彼らは自分たちがその黒竜だと言い張り、リーシャに自分たちの”番”にするとか言ってきて。
半信半疑で彼らを受け入れたリーシャだが、一緒に過ごすうちにそれが本当の事だと思い始めた。彼らはリーシャの気持ちなど関係なく自分たちの好きにふるまってくる。リーシャは彼らの好意に鈍感ではあるけど、ちょっとした言動にドキッとしたり、モヤモヤしてみたりて……お互いに振り回し、振り回されの毎日に。のんびり自由気ままな生活をしていたはずなのに、急に慌ただしい生活になってしまって⁉ 3人との出会いを境にいろんな竜とも出会うことになり、関わりたくない竜と人間のいざこざにも巻き込まれていくことに!※”小説家になろう”でも公開しています。※表紙絵自作の作品です。
最強の職業は付与魔術師かもしれない
カタナヅキ
ファンタジー
現実世界から異世界に召喚された5人の勇者。彼等は同じ高校のクラスメイト同士であり、彼等を召喚したのはバルトロス帝国の3代目の国王だった。彼の話によると現在こちらの世界では魔王軍と呼ばれる組織が世界各地に出現し、数多くの人々に被害を与えている事を伝える。そんな魔王軍に対抗するために帝国に代々伝わる召喚魔法によって異世界から勇者になれる素質を持つ人間を呼びだしたらしいが、たった一人だけ巻き込まれて召喚された人間がいた。
召喚された勇者の中でも小柄であり、他の4人には存在するはずの「女神の加護」と呼ばれる恩恵が存在しなかった。他の勇者に巻き込まれて召喚された「一般人」と判断された彼は魔王軍に対抗できないと見下され、召喚を実行したはずの帝国の人間から追い出される。彼は普通の魔術師ではなく、攻撃魔法は覚えられない「付与魔術師」の職業だったため、この職業の人間は他者を支援するような魔法しか覚えられず、強力な魔法を扱えないため、最初から戦力外と判断されてしまった。
しかし、彼は付与魔術師の本当の力を見抜き、付与魔法を極めて独自の戦闘方法を見出す。後に「聖天魔導士」と名付けられる「霧崎レナ」の物語が始まる――
※今月は毎日10時に投稿します。
引きこもり転生エルフ、仕方なく旅に出る
Greis
ファンタジー
旧題:引きこもり転生エルフ、強制的に旅に出される
・2021/10/29 第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞 こちらの賞をアルファポリス様から頂く事が出来ました。
実家暮らし、25歳のぽっちゃり会社員の俺は、日ごろの不摂生がたたり、読書中に死亡。転生先は、剣と魔法の世界の一種族、エルフだ。一分一秒も無駄にできない前世に比べると、だいぶのんびりしている今世の生活の方が、自分に合っていた。次第に、兄や姉、友人などが、見分のために外に出ていくのを見送る俺を、心配しだす両親や師匠たち。そしてついに、(強制的に)旅に出ることになりました。
※のんびり進むので、戦闘に関しては、話数が進んでからになりますので、ご注意ください。
そして、アドレーヌは眠る。
緋島礼桜
ファンタジー
長く続いた大戦、それにより腐りきった大地と生命を『奇跡の力』で蘇らせ終戦へと導いた女王――アドレーヌ・エナ・リンクス。
彼女はその偉業と引き換えに長い眠りについてしまいました。彼女を称え、崇め、祀った人々は彼女の名が付けられた新たな王国を創りました。
眠り続けるアドレーヌ。そこに生きる者たちによって受け継がれていく物語―――そして、辿りつく真実と結末。
これは、およそ千年続いたアドレーヌ王国の、始まりと終わりの物語です。
*あらすじ*
~第一篇~
かつての大戦により鉄くずと化し投棄された負の遺産『兵器』を回収する者たち―――狩人(ハンター)。
それを生業とし、娘と共に旅をするアーサガ・トルトはその活躍ぶりから『漆黒の弾丸』と呼ばれていた。
そんな彼はとある噂を切っ掛けに、想い人と娘の絆が揺れ動くことになる―――。
~第二篇~
アドレーヌ女王の血を継ぐ王族エミレス・ノト・リンクス王女は王国東方の街ノーテルの屋敷で暮らしていた。
中肉中背、そばかすに見た目も地味…そんな引け目から人前を避けてきた彼女はある日、とある男性と出会う。
それが、彼女の過去と未来に関わる大切な恋愛となっていく―――。
~第三篇~
かつての反乱により一斉排除の対象とされ、長い年月虐げられ続けているイニム…ネフ族。
『ネフ狩り』と呼ばれる駆逐行為は隠れ里にて暮らしていた青年キ・シエの全てを奪っていった。
愛する者、腕、両目を失った彼は名も一族の誇りすらも捨て、復讐に呑まれていく―――。
~第四篇~
最南端の村で暮らすソラはいつものように兄のお使いに王都へ行った帰り、謎の男二人組に襲われる。
辛くも通りすがりの旅人に助けられるが、その男もまた全身黒尽くめに口紅を塗った奇抜な出で立ちで…。
この出会いをきっかけに彼女の日常は一変し歴史を覆すような大事件へと巻き込まれていく―――。
*
*2020年まで某サイトで投稿していたものですがサイト閉鎖に伴い、加筆修正して完結を目標に再投稿したいと思います。
*他小説家になろう、アルファポリスでも投稿しています。
*毎週、火・金曜日に更新を予定しています。
異世界でもプログラム
北きつね
ファンタジー
俺は、元プログラマ・・・違うな。社内の便利屋。火消し部隊を率いていた。
とあるシステムのデスマの最中に、SIer の不正が発覚。
火消しに奔走する日々。俺はどうやらシステムのカットオーバの日を見ることができなかったようだ。
転生先は、魔物も存在する、剣と魔法の世界。
魔法がをプログラムのように作り込むことができる。俺は、異世界でもプログラムを作ることができる!
---
こんな生涯をプログラマとして過ごした男が転生した世界が、魔法を”プログラム”する世界。
彼は、プログラムの知識を利用して、魔法を編み上げていく。
注)第七話+幕間2話は、現実世界の話で転生前です。IT業界の事が書かれています。
実際にあった話ではありません。”絶対”に違います。知り合いのIT業界の人に聞いたりしないでください。
第八話からが、一般的な転生ものになっています。テンプレ通りです。
注)作者が楽しむ為に書いています。
誤字脱字が多いです。誤字脱字は、見つけ次第直していきますが、更新はまとめてになります。
転生騎士団長の歩き方
Akila
ファンタジー
【第2章 完 約13万字】&【第1章 完 約12万字】
たまたま運よく掴んだ功績で第7騎士団の団長になってしまった女性騎士のラモン。そんなラモンの中身は地球から転生した『鈴木ゆり』だった。女神様に転生するに当たってギフトを授かったのだが、これがとっても役立った。ありがとう女神さま! と言う訳で、小娘団長が汗臭い騎士団をどうにか立て直す為、ドーン副団長や団員達とキレイにしたり、旨〜いしたり、キュンキュンしたりするほのぼの物語です。
【第1章 ようこそ第7騎士団へ】 騎士団の中で窓際? 島流し先? と囁かれる第7騎士団を立て直すべく、前世の知識で働き方改革を強行するモラン。 第7は改善されるのか? 副団長のドーンと共にあれこれと毎日大忙しです。
【第2章 王城と私】 第7騎士団での功績が認められて、次は第3騎士団へ行く事になったラモン。勤務地である王城では毎日誰かと何かやらかしてます。第3騎士団には馴染めるかな? って、またまた異動? 果たしてラモンの行き着く先はどこに?
※誤字脱字マジですみません。懲りずに読んで下さい。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる