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第6章:迷宮勇者と巨人王編
第259話:説得
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『ふざけんじゃねぇ!何でこんなクソガキに協力しなきゃなんねぇんだ!俺は絶対嫌だからなッ』
ほらー・・・
絶対こうなると思ったよ・・・
「何回言わせるんだよアザエル。俺はハルくん達とあの巨人を倒すって決めたんだよー」
『ふざけんなッ、こんな奴の力を借りなくても俺達だけでいけるって!』
「無理だよー、そんなのアザエルだって分かってるでしょー?」
『む、無理じゃねぇッ、もう少し仲間でも募って―――』
そんなやりとりを永遠と聞かされてるのだが、どうにも埒が明かない。
「・・・のう、これいつまで待つつもりじゃ」
「・・・もういいかな?」
ラルファがアザエルを説得するのを、近くで見守っていた俺達は顔を見合わせるので時間の無駄なので俺達は俺達であの巨人をどう攻略するかを話し合う事にした。
相も変わらず備品が所狭しと置いてある小部屋でやり取りを行っていたが、仲間全員入る事が出来ないので、ラルファに気付かれない様にソッと別の部屋に移動した。
移動した先には一組の傭兵パーティが居たが別に聞かれて不味い話はしないので構わずに仲間とその部屋に入り話し合いを始めようと一角に腰を下ろす。
「とりあえずラルファとか抜きの場合、あの巨人―――」
「おう、お前らッ、勇者様との話し合いは済んだのか!?」
俺の言葉を遮る形で小部屋に居た傭兵パーティの一人が此方に向かっって来てそう言った。
「ん?あぁ、済んだと言うかなんと言うか・・・」
「お前らも災難だったな、勇者様に目を付けられてよ」
「全くだな、んでどーすんだお前ら」
「また彼奴らと挑むのか?」
俺が返答に困っていると、此方に寄って来た傭兵の仲間もゾロゾロと集まって来る。
「いや、まだ決まってないんだけど・・・」
「絶対止めた方がいいぜッ、あの勇者様と組んだってここの階層主は倒せねぇよ!」
「使い捨てにされるのがオチさな!」
ガハハッと豪快に笑う傭兵達に俺は別に気分が悪くなる訳では無いが、階層主を倒せないでこんな所でまごついてる奴よりはマシなんじゃないかと思ったりなんかする。
「アンタらは階層主を倒しに行かないのか?」
「俺達か?今は待ってる最中だな」
何を?と思ったが、聞いてみると帝国兵の本体がもう直ぐ十三層攻略を開始するらしくそれを待っており、それに併せて傭兵の方も各傭兵団が更に人数を投入して最新層へのアタックを行う人数を増やしているのだと言う。
「新人とかが投入されんのか?」
「まさか!元々魔界に潜らない奴も結構居たからな。そいつらを投入したりなんかする訳さ。勿論、確りと一層から魔界慣れはさせてるがなッ」
成程、傭兵と帝国兵が数を出し合って共同で十三層の階層主を倒そうって事か・・・
「だから近い内にここの階層主に挑む事になると思うぜ!」
「お前らもこっちに参加してとけッ」
あんな勇者と一緒にやるよりこっちの方が確実だぞと、命が惜しく無いのかと、きっと親切心で言ってくれているのだろう。
「ちょっと聞きたいんだけどさ、あの巨人の鎧って凄く硬いだろ?あれをどうにかする算段は立ててんのか?」
「鎧?あぁ、アレか。特別アレの為に作戦を立ててる訳じゃねぇんだけどな、帝国兵の中には強力な精霊魔法やら神聖魔法の遣い手が何人も居るし、かなりの大人数になるからよ、絶対大丈夫だぜ!」
うーん・・・
ダメな気がする・・・
あの巨人の鎧はハッキリ言って異常だ。
俺やアリシエーゼの攻撃は粗弾かれるし、俺なんか篤の能力で作成した手甲を使用し、その力を十全に使おうとも傷一つ付ける事が出来てないのだ。
恐らくアリシエーゼがホルスの魔界で見せた覚醒暴走モードなら或いはと言った所でだと予想しているので、傭兵や兵士がいくら集まろうとアリシエーゼのあの状態の攻撃力をそいつらが叩き出せないのなら、いくら集まっても身体を張った壁役としてしか使えないだろう。
そんな事を考えながらアリシエーゼを何気無く見ると、深い溜息を付いて頭を降っている。
他の仲間も微妙な顔付きなので、この傭兵が言ってる事に乗るのは微妙だろう。
「あー、とりあえず俺達はいいよ」
「そうか?でも、勇者様とは組まない方がいいと思うぞ?」
「まぁ、その辺も今から仲間達と相談するよ」
この後も色々と聞いてもいないのに傭兵達は語っていたが、それのどれもがあまり真実味の無い話しばかりだった。
ラルファ達の事に関しても噂でしか聞いた事の無いものをまるで見聞きしてきた様に語る傭兵達がどうにも異様なものに見えて仕方無かった。
一頻り話終えると傭兵達はその場を後にして、小部屋には俺達だけになった。
「・・・さて、余計な時間喰っちまったが、ラルファ達と再度組むか、俺達だけでやるか、後は今の傭兵が言っていた様に他の奴らと組むか」
どうするのが良いかと仲間達を見て問う。
「わ、私は彼奴らと組むのは反対ですッ」
すぐ様モニカが泣きそうになりながらそんな事を言うが、此奴の場合ラルファ達と組みたく無いのでは無く、フィフリーと一緒に居たくないだけなのでは思った。
ただ、他の者は特にラルファと組む事自体には反対しなかった。
実際のラルファの実力がどんなものかは分からなかったが、神造遺物自体は目の当たりにしてとんでもない物だと言う事は分かったと言うのもあるが、恐らく傭兵や帝国兵が束になってもあの巨人には敵わないだろうと予測していると言うのもあるのでは無いだろうか。
「ラルファ達と組む事自体に反対の奴は居ないって事でいいか?」
「え、私は!?ちょっとッ、私の意見は無視ですか!?」
「じゃあ、もう一度だけやってみよう。ただ、あの巨人を相手するのにイリアの防御魔法無しだとキツいし、かと言って連発出来る訳じゃないだろうから作戦は出来るだけ立てよう」
「おーい、絶対聞こえてますよねー?」
そんな訳で俺達はそこから具体的な巨人対策を話し合った。
モニカは終始、関係の無い事を喚いていたが、全てシカトした。
途中で諦めたのか何も言わなくなったので特に気にしていなかったのだが、作戦会議が終わる頃には小部屋の隅で蹲って不貞腐れていたが、ユーリーが慰めに行くと直ぐに元気になっていたのでまったく心配はしていない。
「ごめーん、遅くなっちゃったー」
まるで見計らった様に俺達の話し合いが終了するとラルファ達が小部屋へと入って来た。
「・・・話は纏まったのか?」
「うん、アザエルも漸く納得してくれたよー」
『納得なんてしてねぇよッ、お前が俺を此処に棄てて行くとか言って聞かねぇから仕方無くだ!』
聞けば、ラルファは俺達との共闘をアザエルにゴリ推ししたらしい。
当然アザエルは拒否するのだが、まるでお前に拒否権なんか無いと言わんばかりに「だったらこれっきりだ」だとか「もうここまでだ」とアザエルを放り捨てて出て行こうとしたらしい。
今迄はアザエルに従うだけだったラルファが何故俺達に拘り、俺達との共闘をここまで望むのかは分からないが、そんなラルファの決意が固いものだと分かってアザエルが折れたと言う事らしかった。
ちょっと反抗された位で焦って妥協しちまうとか、マジだせー
と心の中でアザエルを笑いつつ、そこからラルファ達を交えてもう一度作戦会議を開いた。
だが、結局あの巨人を相手に出来るのは俺とアリシエーゼくらいだ。
なので一度目とあまり作戦自体は変更していない。
俺の仲間達をラルファ護衛に回したくらいだが、一度か二度ならイリアの防御魔法で防ぐ事は可能だ。
それにもう俺は後ろを抜かせるつもりは毛頭無い。
なので、出入口からあまり離れない位置でラルファを中心に防御陣形を敷き、俺とアリシエーゼが時間稼ぎを行う。
ユーリーとリルカは精霊魔法と神聖魔法で俺達のサポートと言うか、時々嫌がらせを行う様にして貰った。
あまりあの鎧に魔法が効果あるとは思えないが、それで巨人に隙が出来るのなら万々歳だ。
ユーリーなんかは「・・・タオシテイイ?」とかやる気満々だったので、どんな魔法を繰り出すのか今から楽しみだったりする。
「おし、じゃあ話す事はもうないか?」
俺はそう締め括って周りを見るが誰からも異論は無かったので直ぐにボス部屋へと向かった。
総勢十五人のパーティでこれから巨大で強大な巨人を相手にしに行くには些か人数が心許ないかも知れない。
が、誰一人として負ける教会はしていないだろう。
俺達はホルスでフェイクス達生粋の悪魔共を退けたと言う自負がある。
ラルファ達は、アザエルの力を引き出す事が出来ればと思っている筈だ。
こんな所で躓いてらんねーんだよ、マジで
ほらー・・・
絶対こうなると思ったよ・・・
「何回言わせるんだよアザエル。俺はハルくん達とあの巨人を倒すって決めたんだよー」
『ふざけんなッ、こんな奴の力を借りなくても俺達だけでいけるって!』
「無理だよー、そんなのアザエルだって分かってるでしょー?」
『む、無理じゃねぇッ、もう少し仲間でも募って―――』
そんなやりとりを永遠と聞かされてるのだが、どうにも埒が明かない。
「・・・のう、これいつまで待つつもりじゃ」
「・・・もういいかな?」
ラルファがアザエルを説得するのを、近くで見守っていた俺達は顔を見合わせるので時間の無駄なので俺達は俺達であの巨人をどう攻略するかを話し合う事にした。
相も変わらず備品が所狭しと置いてある小部屋でやり取りを行っていたが、仲間全員入る事が出来ないので、ラルファに気付かれない様にソッと別の部屋に移動した。
移動した先には一組の傭兵パーティが居たが別に聞かれて不味い話はしないので構わずに仲間とその部屋に入り話し合いを始めようと一角に腰を下ろす。
「とりあえずラルファとか抜きの場合、あの巨人―――」
「おう、お前らッ、勇者様との話し合いは済んだのか!?」
俺の言葉を遮る形で小部屋に居た傭兵パーティの一人が此方に向かっって来てそう言った。
「ん?あぁ、済んだと言うかなんと言うか・・・」
「お前らも災難だったな、勇者様に目を付けられてよ」
「全くだな、んでどーすんだお前ら」
「また彼奴らと挑むのか?」
俺が返答に困っていると、此方に寄って来た傭兵の仲間もゾロゾロと集まって来る。
「いや、まだ決まってないんだけど・・・」
「絶対止めた方がいいぜッ、あの勇者様と組んだってここの階層主は倒せねぇよ!」
「使い捨てにされるのがオチさな!」
ガハハッと豪快に笑う傭兵達に俺は別に気分が悪くなる訳では無いが、階層主を倒せないでこんな所でまごついてる奴よりはマシなんじゃないかと思ったりなんかする。
「アンタらは階層主を倒しに行かないのか?」
「俺達か?今は待ってる最中だな」
何を?と思ったが、聞いてみると帝国兵の本体がもう直ぐ十三層攻略を開始するらしくそれを待っており、それに併せて傭兵の方も各傭兵団が更に人数を投入して最新層へのアタックを行う人数を増やしているのだと言う。
「新人とかが投入されんのか?」
「まさか!元々魔界に潜らない奴も結構居たからな。そいつらを投入したりなんかする訳さ。勿論、確りと一層から魔界慣れはさせてるがなッ」
成程、傭兵と帝国兵が数を出し合って共同で十三層の階層主を倒そうって事か・・・
「だから近い内にここの階層主に挑む事になると思うぜ!」
「お前らもこっちに参加してとけッ」
あんな勇者と一緒にやるよりこっちの方が確実だぞと、命が惜しく無いのかと、きっと親切心で言ってくれているのだろう。
「ちょっと聞きたいんだけどさ、あの巨人の鎧って凄く硬いだろ?あれをどうにかする算段は立ててんのか?」
「鎧?あぁ、アレか。特別アレの為に作戦を立ててる訳じゃねぇんだけどな、帝国兵の中には強力な精霊魔法やら神聖魔法の遣い手が何人も居るし、かなりの大人数になるからよ、絶対大丈夫だぜ!」
うーん・・・
ダメな気がする・・・
あの巨人の鎧はハッキリ言って異常だ。
俺やアリシエーゼの攻撃は粗弾かれるし、俺なんか篤の能力で作成した手甲を使用し、その力を十全に使おうとも傷一つ付ける事が出来てないのだ。
恐らくアリシエーゼがホルスの魔界で見せた覚醒暴走モードなら或いはと言った所でだと予想しているので、傭兵や兵士がいくら集まろうとアリシエーゼのあの状態の攻撃力をそいつらが叩き出せないのなら、いくら集まっても身体を張った壁役としてしか使えないだろう。
そんな事を考えながらアリシエーゼを何気無く見ると、深い溜息を付いて頭を降っている。
他の仲間も微妙な顔付きなので、この傭兵が言ってる事に乗るのは微妙だろう。
「あー、とりあえず俺達はいいよ」
「そうか?でも、勇者様とは組まない方がいいと思うぞ?」
「まぁ、その辺も今から仲間達と相談するよ」
この後も色々と聞いてもいないのに傭兵達は語っていたが、それのどれもがあまり真実味の無い話しばかりだった。
ラルファ達の事に関しても噂でしか聞いた事の無いものをまるで見聞きしてきた様に語る傭兵達がどうにも異様なものに見えて仕方無かった。
一頻り話終えると傭兵達はその場を後にして、小部屋には俺達だけになった。
「・・・さて、余計な時間喰っちまったが、ラルファ達と再度組むか、俺達だけでやるか、後は今の傭兵が言っていた様に他の奴らと組むか」
どうするのが良いかと仲間達を見て問う。
「わ、私は彼奴らと組むのは反対ですッ」
すぐ様モニカが泣きそうになりながらそんな事を言うが、此奴の場合ラルファ達と組みたく無いのでは無く、フィフリーと一緒に居たくないだけなのでは思った。
ただ、他の者は特にラルファと組む事自体には反対しなかった。
実際のラルファの実力がどんなものかは分からなかったが、神造遺物自体は目の当たりにしてとんでもない物だと言う事は分かったと言うのもあるが、恐らく傭兵や帝国兵が束になってもあの巨人には敵わないだろうと予測していると言うのもあるのでは無いだろうか。
「ラルファ達と組む事自体に反対の奴は居ないって事でいいか?」
「え、私は!?ちょっとッ、私の意見は無視ですか!?」
「じゃあ、もう一度だけやってみよう。ただ、あの巨人を相手するのにイリアの防御魔法無しだとキツいし、かと言って連発出来る訳じゃないだろうから作戦は出来るだけ立てよう」
「おーい、絶対聞こえてますよねー?」
そんな訳で俺達はそこから具体的な巨人対策を話し合った。
モニカは終始、関係の無い事を喚いていたが、全てシカトした。
途中で諦めたのか何も言わなくなったので特に気にしていなかったのだが、作戦会議が終わる頃には小部屋の隅で蹲って不貞腐れていたが、ユーリーが慰めに行くと直ぐに元気になっていたのでまったく心配はしていない。
「ごめーん、遅くなっちゃったー」
まるで見計らった様に俺達の話し合いが終了するとラルファ達が小部屋へと入って来た。
「・・・話は纏まったのか?」
「うん、アザエルも漸く納得してくれたよー」
『納得なんてしてねぇよッ、お前が俺を此処に棄てて行くとか言って聞かねぇから仕方無くだ!』
聞けば、ラルファは俺達との共闘をアザエルにゴリ推ししたらしい。
当然アザエルは拒否するのだが、まるでお前に拒否権なんか無いと言わんばかりに「だったらこれっきりだ」だとか「もうここまでだ」とアザエルを放り捨てて出て行こうとしたらしい。
今迄はアザエルに従うだけだったラルファが何故俺達に拘り、俺達との共闘をここまで望むのかは分からないが、そんなラルファの決意が固いものだと分かってアザエルが折れたと言う事らしかった。
ちょっと反抗された位で焦って妥協しちまうとか、マジだせー
と心の中でアザエルを笑いつつ、そこからラルファ達を交えてもう一度作戦会議を開いた。
だが、結局あの巨人を相手に出来るのは俺とアリシエーゼくらいだ。
なので一度目とあまり作戦自体は変更していない。
俺の仲間達をラルファ護衛に回したくらいだが、一度か二度ならイリアの防御魔法で防ぐ事は可能だ。
それにもう俺は後ろを抜かせるつもりは毛頭無い。
なので、出入口からあまり離れない位置でラルファを中心に防御陣形を敷き、俺とアリシエーゼが時間稼ぎを行う。
ユーリーとリルカは精霊魔法と神聖魔法で俺達のサポートと言うか、時々嫌がらせを行う様にして貰った。
あまりあの鎧に魔法が効果あるとは思えないが、それで巨人に隙が出来るのなら万々歳だ。
ユーリーなんかは「・・・タオシテイイ?」とかやる気満々だったので、どんな魔法を繰り出すのか今から楽しみだったりする。
「おし、じゃあ話す事はもうないか?」
俺はそう締め括って周りを見るが誰からも異論は無かったので直ぐにボス部屋へと向かった。
総勢十五人のパーティでこれから巨大で強大な巨人を相手にしに行くには些か人数が心許ないかも知れない。
が、誰一人として負ける教会はしていないだろう。
俺達はホルスでフェイクス達生粋の悪魔共を退けたと言う自負がある。
ラルファ達は、アザエルの力を引き出す事が出来ればと思っている筈だ。
こんな所で躓いてらんねーんだよ、マジで
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