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第4章:偽りの聖女編
第183話:無意識下
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フェイクスは暴れた。自分の身体の中で蒸しが這いずり回っていてそれを必死に掻き出そうとする様に、異物の排除に躍起だ。
足元の魔物達を踏み潰し、蹴り飛ばす。
そして俺を振り払おうと手を伸ばしたり、頭を振ったりするが俺は影移動を駆使しつつ躱してやり過ごす。
此奴、幻幽体になってから全然喋らねぇな・・・
あれだけ饒舌であったフェイクスだが、今はそれがなりを潜めている。
それが何を意味しているのかは分からないが―――
此奴、知能が低下してんのか・・・?
そうだとしてこの状況が此方に有利なのか不利なのかの判断は付かないが、このまま俺は一気にフェイクスを掌握するべく防壁を全て突破したこの状態から更に奥へと潜る。
フェイクスは一言で言えば歪であった。
その思考や在り方、その全てが歪んでいて通常の人では考えられない構造をしていた。
これを此方にこのままフィードバックすれば自分まで影響を受けると思い俺はある程度の取捨選択をしつつ、先ずは身体の制御をと―――
いや、止めよう
この思考自体が無駄だ
既にフェイクスを自身の制御下に収めていて、もうこの時には俺はフェイクスにある命令を下す。
するとフェイクスは無茶苦茶に暴れていた身体をピタリと止めてから、ある志向を基に行動を再開する。
それを見届けてから俺はモニカとユーリーの元へと影移動で移動する。
「ユーリー、もう大丈夫だ」
大丈夫たがら、大精霊を召喚するのは止めてくれと移動後開口一番にユーリーに対してそう言った。
「うわッ、ビックリするじゃないですか!?急に現れないで下さいよ!」
突然、目の前に現れた俺に対してモニカが抗議するが俺はそれを無視してユーリーに近付く。
「ユーリー、もう大丈夫だから・・・」
「・・・・・・」
俺の言葉に俯き返事を返さないユーリーだが、怒っているのだろうか?
「ユーリーとの約束破る形になっちゃったけど、もうこれしか無いんだ。分かってくれ」
「・・・・・・」
「でも、ちゃんと成功したよ。もう大丈夫―――」
「・・・・・・コレカラ」
「うん?」
「・・・イマチョットズツヒライテル」
「・・・・・・」
ユーリーの言葉に今度は俺が黙る番であった。
開いているとは一体何がと思うが、これは何時もの問答だ。
「・・・・・・モウテオクレカモ」
そう言ってユーリーは俺と向かい合い、手に持った自分の背丈よりも大きな杖を両手で持つ。
「手遅れ・・・?どう言う―――」
「・・・オカサレテル」
俺の言葉を遮り、ユーリーは手に持つ杖の先端をトンと俺の胸に当てて言った。
犯されている・・・?
いや、侵されているか・・・?
「な、何言ってんだ?ほら見てみろよ、彼奴俺の命令通り、魔物を一掃して回ってるぜ?」
俺はそう言って近くで足元の魔物だけを踏み潰して行っているフェイクスを指差す。
俺の命令通りに動くフェイクスを改めて見て俺は俺の力が正常に働いている事を確認するが、それを眠た気な目で目詰めるユーリーはそうじゃ無いと否定した。
「・・・アレ、ノコリカス」
「・・・・・・」
残り・・・カス?
じゃあ、本体は?と口に出そうとして俺はハッとする。ユーリーは未だに自分の杖の先端を俺の胸に当てている。それを見て愕然とした。
「う、嘘だろ・・・?」
一体、いつの間に!?
いや、そもそもどうやって!?
俺が張った攻勢防壁の警戒網を発動させる事無く、俺に気付かれぬ内に侵入した?
いや、俺の防壁にもアタックの兆候は見られた
フェイクス自身の防壁と同様に強くも無いアタックだったのだが、そうなると防壁で防ぎ切っている事となり、突破したとは考え辛い。
「・・・ボクニハモウムリカモ」
ドクンッと心臓が脈打つ。
もしもそんな事が可能だとしたらやはりフェイクスと繋がった最初の攻防の時しか考えられないが、俺に気付かれずに俺の核心へと至る事など出来るのだろうか・・・?
『無意識下での能力発動を契機にしたのだよ』
もう一度心臓が脈打つ。
何処からともなく聞こえて来るその声はフェイクスの声で間違い無いのだが、直接聴覚が聞き取っている訳でも無い、頭に直接響いている訳では無い不思議な感覚であったが、この声が聞こえて来る意味を考えると心臓の鼓動が否が応でも早くなる。
「無意識下ってのはどう言う事だ・・・」
『そのままの意味だよ。お前のプロテクトは強固過ぎる。正直私ではお手上げだったからな。だからお前が能力を発動するその瞬間、無意識にプロテクトを解放するその一瞬を狙ったまでだ』
無意識下での能力発動の瞬間の一瞬の隙・・・
ふざけんなッ
そんなもの俺は知らないッ!!
『そう憤るな。私も上手く行くとは思わなかったが、こうして遂に念願叶う訳だ。それは事実であり、もう変える事の出来ない現在だ』
「テメェ・・・今までのは、デコイとブラフだったってのかッ」
『まぁ、そう言う事だ』
直接聞こえる訳では無いその声を聞き、くつくつと厭らしく嗤っているのだと分かってしまうとどうにも感情が抑えられない。
「巫山戯ろッ!!」
モニカとユーリーには俺が独り叫び憤っている様に見えているだろう。
その証拠に俺を見る二人の表情に困惑が見て取れる。
「ハ、ハルさん?何を言って―――」
「追い出してやるッ、テメェそこで待ってろッ!!」
モニカの言葉を無視して俺は自分自身へと能力を発動させた。
フェイクスの言う通りならば、俺はこの力を使わない様にと行動して来たが、散々味わって来た、恐怖や絶望に対して無意識に自分自身に能力を使ってそれらを緩和、または遮断していたと言う事だ。
そんな事をしている自覚は無かったが、実際今の状況的に考えればフェイクスの言っている事は本当なのだろう。
巫山戯んなッ
俺はかなり焦りながらも何とかフェイクスを追い出そうと試みるが、そんな俺を嘲笑うかの様にフェイクスは嗤いながら宣言した。
『今ッ!この時を持って、神々への宣戦を布告する!!この地は煉獄と化した!我らが悪を司る全ての悪魔達よ!!集え!そして蹂躙せよ!!虐げられて来た同志達よッ、集え!集え!!』
やめッ―――
その瞬間、俺達の居るこの場所の雰囲気が明らかに変化する。
風景自体は殆ど変わらなかったが、どんどんと暗くなり、周囲の巨大フェイクスに踏み潰され続ける魔物達が一斉に騒ぎ始める。
混乱か狂乱か、その心理は全く分からなかったが、その表情は何となく歓喜に満ちていた様に思う。
「―――ぁ、ぐぅッ、な、何が・・・」
突然の状況の変化だけで無く、物理的なプレッシャーの様なものが俺達の身体に降りかかり、まるで重力を操作されているかの様に身体が重くなり、身動きが取れなくなってしまった俺達だったが、モニカが何とか言葉を発する。
俺はそれには答えず、何とか周囲を確認するが、魔物や悪魔はこの状況に何の制限も受けていないかの様に動き回っている。
他の仲間を見付けたかったが、見付ける事が出来ないので一旦諦め、俺は自分の中のフェイクスと再度向き合おうとした。
「ぁッ、ガァッ!?」
もうこの時には全てが遅かったのかも知れない。
接続しようとしては弾かれ、また接続を試みれば弾かれ、俺は何も出来ずにただフェイクスが行う事をただ、傍観する事しか出来なかった。
『ハハハハハッッッ!!!さぁッ、我らの悲願が遂に叶う時が来たのだ!!!』
フェイクスの高笑いに何ら感情が振れる事が無くなって来てしまった事に気付き、そして悟る。
嗚呼、俺は諦めたんだな・・・
俺が全てを諦め掛けた時、フェイクスの焦った声が聞こえた。
『な、何だ、これは!?』
何だ?と思い、膝を付いて項垂れていた顔を上げる。次には頭上が眩しいなと思い、重い顔を上に持ち上げるとそこには―――
「う、嘘だろ・・・・・・」
フロアの天井いっぱいに白銀に輝く複雑な魔法陣の様な物が浮かび上がっており、その魔法陣は暫くすると光を失い、中央から天井が裂け始めた。
『見ぃ付けた』
その裂け目が完全に開くと、そこから巨大な眼が出現し、無邪気とも悪意があるとも取れる理解不能なそんな声が聞こえた気がした。
それはあの時、転移の直前に見たあの眼だった。
足元の魔物達を踏み潰し、蹴り飛ばす。
そして俺を振り払おうと手を伸ばしたり、頭を振ったりするが俺は影移動を駆使しつつ躱してやり過ごす。
此奴、幻幽体になってから全然喋らねぇな・・・
あれだけ饒舌であったフェイクスだが、今はそれがなりを潜めている。
それが何を意味しているのかは分からないが―――
此奴、知能が低下してんのか・・・?
そうだとしてこの状況が此方に有利なのか不利なのかの判断は付かないが、このまま俺は一気にフェイクスを掌握するべく防壁を全て突破したこの状態から更に奥へと潜る。
フェイクスは一言で言えば歪であった。
その思考や在り方、その全てが歪んでいて通常の人では考えられない構造をしていた。
これを此方にこのままフィードバックすれば自分まで影響を受けると思い俺はある程度の取捨選択をしつつ、先ずは身体の制御をと―――
いや、止めよう
この思考自体が無駄だ
既にフェイクスを自身の制御下に収めていて、もうこの時には俺はフェイクスにある命令を下す。
するとフェイクスは無茶苦茶に暴れていた身体をピタリと止めてから、ある志向を基に行動を再開する。
それを見届けてから俺はモニカとユーリーの元へと影移動で移動する。
「ユーリー、もう大丈夫だ」
大丈夫たがら、大精霊を召喚するのは止めてくれと移動後開口一番にユーリーに対してそう言った。
「うわッ、ビックリするじゃないですか!?急に現れないで下さいよ!」
突然、目の前に現れた俺に対してモニカが抗議するが俺はそれを無視してユーリーに近付く。
「ユーリー、もう大丈夫だから・・・」
「・・・・・・」
俺の言葉に俯き返事を返さないユーリーだが、怒っているのだろうか?
「ユーリーとの約束破る形になっちゃったけど、もうこれしか無いんだ。分かってくれ」
「・・・・・・」
「でも、ちゃんと成功したよ。もう大丈夫―――」
「・・・・・・コレカラ」
「うん?」
「・・・イマチョットズツヒライテル」
「・・・・・・」
ユーリーの言葉に今度は俺が黙る番であった。
開いているとは一体何がと思うが、これは何時もの問答だ。
「・・・・・・モウテオクレカモ」
そう言ってユーリーは俺と向かい合い、手に持った自分の背丈よりも大きな杖を両手で持つ。
「手遅れ・・・?どう言う―――」
「・・・オカサレテル」
俺の言葉を遮り、ユーリーは手に持つ杖の先端をトンと俺の胸に当てて言った。
犯されている・・・?
いや、侵されているか・・・?
「な、何言ってんだ?ほら見てみろよ、彼奴俺の命令通り、魔物を一掃して回ってるぜ?」
俺はそう言って近くで足元の魔物だけを踏み潰して行っているフェイクスを指差す。
俺の命令通りに動くフェイクスを改めて見て俺は俺の力が正常に働いている事を確認するが、それを眠た気な目で目詰めるユーリーはそうじゃ無いと否定した。
「・・・アレ、ノコリカス」
「・・・・・・」
残り・・・カス?
じゃあ、本体は?と口に出そうとして俺はハッとする。ユーリーは未だに自分の杖の先端を俺の胸に当てている。それを見て愕然とした。
「う、嘘だろ・・・?」
一体、いつの間に!?
いや、そもそもどうやって!?
俺が張った攻勢防壁の警戒網を発動させる事無く、俺に気付かれぬ内に侵入した?
いや、俺の防壁にもアタックの兆候は見られた
フェイクス自身の防壁と同様に強くも無いアタックだったのだが、そうなると防壁で防ぎ切っている事となり、突破したとは考え辛い。
「・・・ボクニハモウムリカモ」
ドクンッと心臓が脈打つ。
もしもそんな事が可能だとしたらやはりフェイクスと繋がった最初の攻防の時しか考えられないが、俺に気付かれずに俺の核心へと至る事など出来るのだろうか・・・?
『無意識下での能力発動を契機にしたのだよ』
もう一度心臓が脈打つ。
何処からともなく聞こえて来るその声はフェイクスの声で間違い無いのだが、直接聴覚が聞き取っている訳でも無い、頭に直接響いている訳では無い不思議な感覚であったが、この声が聞こえて来る意味を考えると心臓の鼓動が否が応でも早くなる。
「無意識下ってのはどう言う事だ・・・」
『そのままの意味だよ。お前のプロテクトは強固過ぎる。正直私ではお手上げだったからな。だからお前が能力を発動するその瞬間、無意識にプロテクトを解放するその一瞬を狙ったまでだ』
無意識下での能力発動の瞬間の一瞬の隙・・・
ふざけんなッ
そんなもの俺は知らないッ!!
『そう憤るな。私も上手く行くとは思わなかったが、こうして遂に念願叶う訳だ。それは事実であり、もう変える事の出来ない現在だ』
「テメェ・・・今までのは、デコイとブラフだったってのかッ」
『まぁ、そう言う事だ』
直接聞こえる訳では無いその声を聞き、くつくつと厭らしく嗤っているのだと分かってしまうとどうにも感情が抑えられない。
「巫山戯ろッ!!」
モニカとユーリーには俺が独り叫び憤っている様に見えているだろう。
その証拠に俺を見る二人の表情に困惑が見て取れる。
「ハ、ハルさん?何を言って―――」
「追い出してやるッ、テメェそこで待ってろッ!!」
モニカの言葉を無視して俺は自分自身へと能力を発動させた。
フェイクスの言う通りならば、俺はこの力を使わない様にと行動して来たが、散々味わって来た、恐怖や絶望に対して無意識に自分自身に能力を使ってそれらを緩和、または遮断していたと言う事だ。
そんな事をしている自覚は無かったが、実際今の状況的に考えればフェイクスの言っている事は本当なのだろう。
巫山戯んなッ
俺はかなり焦りながらも何とかフェイクスを追い出そうと試みるが、そんな俺を嘲笑うかの様にフェイクスは嗤いながら宣言した。
『今ッ!この時を持って、神々への宣戦を布告する!!この地は煉獄と化した!我らが悪を司る全ての悪魔達よ!!集え!そして蹂躙せよ!!虐げられて来た同志達よッ、集え!集え!!』
やめッ―――
その瞬間、俺達の居るこの場所の雰囲気が明らかに変化する。
風景自体は殆ど変わらなかったが、どんどんと暗くなり、周囲の巨大フェイクスに踏み潰され続ける魔物達が一斉に騒ぎ始める。
混乱か狂乱か、その心理は全く分からなかったが、その表情は何となく歓喜に満ちていた様に思う。
「―――ぁ、ぐぅッ、な、何が・・・」
突然の状況の変化だけで無く、物理的なプレッシャーの様なものが俺達の身体に降りかかり、まるで重力を操作されているかの様に身体が重くなり、身動きが取れなくなってしまった俺達だったが、モニカが何とか言葉を発する。
俺はそれには答えず、何とか周囲を確認するが、魔物や悪魔はこの状況に何の制限も受けていないかの様に動き回っている。
他の仲間を見付けたかったが、見付ける事が出来ないので一旦諦め、俺は自分の中のフェイクスと再度向き合おうとした。
「ぁッ、ガァッ!?」
もうこの時には全てが遅かったのかも知れない。
接続しようとしては弾かれ、また接続を試みれば弾かれ、俺は何も出来ずにただフェイクスが行う事をただ、傍観する事しか出来なかった。
『ハハハハハッッッ!!!さぁッ、我らの悲願が遂に叶う時が来たのだ!!!』
フェイクスの高笑いに何ら感情が振れる事が無くなって来てしまった事に気付き、そして悟る。
嗚呼、俺は諦めたんだな・・・
俺が全てを諦め掛けた時、フェイクスの焦った声が聞こえた。
『な、何だ、これは!?』
何だ?と思い、膝を付いて項垂れていた顔を上げる。次には頭上が眩しいなと思い、重い顔を上に持ち上げるとそこには―――
「う、嘘だろ・・・・・・」
フロアの天井いっぱいに白銀に輝く複雑な魔法陣の様な物が浮かび上がっており、その魔法陣は暫くすると光を失い、中央から天井が裂け始めた。
『見ぃ付けた』
その裂け目が完全に開くと、そこから巨大な眼が出現し、無邪気とも悪意があるとも取れる理解不能なそんな声が聞こえた気がした。
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