155 / 335
第4章:偽りの聖女編
第155話:落下物
しおりを挟む
「ぉぉおおおおッ!!」
俺は雄叫びを上げながら前方に居る魔物の群れを兎に角蹴散らして行く。
時折、背中や腕を抉られるが、一切気にせずに突き進む。
明莉達と何とか合流出来て気持ち的に少し余裕を持てる様になったが、状況は相変わらず最悪だった。
後はアリシエーゼとアルアレか・・・
アリシエーゼは何処かで暴れていて元気な気がするが、アルアレが非常に心配だった。
もし一人だけだった場合、生き残るの無理では無いかと思ってしまう。
アリシエーゼと一緒に居てくれていたら・・・
そんな淡い希望を心の中に仕舞いつつ、周囲の敵を出来るだけ多く殺して回るが、圧倒的な物量を前に焼け石に水状態だった。
アリシエーゼは呼べば飛んで来そうだが、もしアリシエーゼとアルアレが一緒では無いと考えると、一秒でも早く先ずはアルアレを見付けておきたかった。
どうするか・・・
ただ、俺達も闇雲に進んで行く訳にはいかないし、一応隊列を組んで対処しているが、これが何時まで上手くいくかは分からない。
俺は仕方無いと一旦足を止め、目の前の敵を殴り、顔を吹き飛ばして残った胴体を前蹴りで吹き飛ばす。
足を止めた俺を見て、仲間達は怪訝な表情をするが俺に話し掛けている暇が無く、必死にとめどなく襲いかかって来る魔物や悪魔の群れに対処している。
仲間の様子を少し窺っているだけで、先程魔物を吹き飛ばして空いたスペースを別の魔物が埋め、左右から同時にボロボロの外套を纏った屍食鬼が二匹飛び掛って来た。
素っ裸じゃないんだな
そんな事を思いながら屍食鬼が俺へと接触する間際にその場で飛び上がり攻撃を回避しつつ飛び上がりの落下からの脳天へとかかと落としで一匹の頭部を蹴り潰す。
着地と同時に残りのもう一匹が腕を伸ばしていたのでその腕を無理矢理引っ掴み、背負い投げの様に投げ頭部から叩き落とす。
地面に頭から激突した屍食鬼は短い呻き声を上げるが、俺は構わずに二度、三度と同じ様に腕を持って屍食鬼を地面へと叩き付ける。
完全に絶命した屍食鬼を力の限り近付いて来る魔物に向けて投げ付ける。
迷ってる暇は無い!
俺は意を決して近くの魔物を殴り飛ばしてから大きく息を吸い込む。
「アリシエェゼェェッッ!!!!」
アリシエーゼにより変えられたこの身体は肺活量等も強化されているのかは分からないが、以前よりも声量が大きくなったと自分でも思う。
そんな有難い様な有難く無い様な能力を駆使して叫んだ声は、魔物で埋め尽くされ、騒音に近い喚きに満ちた場所にも木霊した。
すると、俺が叫んだ数秒後、少し離れた場所で微弱な振動を伴って、ドォォンッと言う音が聞こえて来たので、その方向に目を向ける。
そこには天井に届きそうな勢いの火柱が上がっているのが見て取れて、俺はアリシエーゼだと直感した。
だが、俺達の居る今の位置よりも更に入口の門から離れているのを鑑みると、其方に向かうかは戸惑った。
とりあえずこっちの位置も知らせるか
俺はそう思ってユーリーへと叫ぶ。
「ユーリーッ、こっちの位置が分かる様な派手な魔法直ぐに放てるか!?」
「・・・ウン」
「やってくれ!」
俺がそう言うなりユーリーはその場で目を閉じる。
直ぐにその隙を付いて魔物が殺到するが、モニカと俺は上手く連携してユーリーを護る。
先程のク●イク発動よりも大分短い精霊との対話でユーリーの準備が整い、俺の合図を待たずに直ぐに魔法を発動した。
「・・・・・・」
何も言わずにユーリーは地面をコツンと持っている杖で叩く。
すると次の瞬間、俺達の直ぐ近くの魔物の集団の中で電柱程の太さの火柱がドンッ、ドンッ、ドンッと三本立ち上がった。
すぐ近くだった事もあり、火柱の熱が顔を炙る。
顔を背けつつ、後ろから迫る魔物に回し蹴りを食らわせて吹き飛ばす。
これでアリシエーゼも此方の位置に気付きはした筈だと思いどうするか思案しようとしていると、上方から何かが此方に向けてもの凄い勢いで飛んで来るのを偶然目にする。
何だ??
魔物がひっきりなしに今も襲いかかって来るこの状況下で、ずっとそれを凝視している訳にもいかず、チラチラと確認しながら魔物の対処を行う。
此方に向かって来る何かは放物線を描き、丁度着地地点は先程ユーリーが放った火柱の辺りかと思った所で俺の人間離れした視力がその何かが何であるかを正しく判断した。
いや、判断したのは脳であって、目では無いかと思ったが、そんな事を思ったのはきっと混乱していたからだろう。
「オイッ!オイオイオイ!?オイィィィッ!!」
俺は誰にとも無く叫んで目の前のオークを蹴り飛ばす。
兎に角落下物の着地地点にとその場を離れ駆け出したが、間に合いそうも無いと分かり舌打ちをした。
「無茶苦茶だろッ!?」
俺がそう言った瞬間、目の前に落下するアルアレ。
ドカーンともの凄い音を立ててアルアレは地面に叩き付けられて数メートル程転がった。
魔物達も突然飛来した人間に一瞬動きが止めるが、俺は分かってはいたので直ぐに辺りの魔物を排除ながらアルアレに駆け寄った。
地面に倒れて身動き一つしないアルアレに内心焦るが、顔を顰めて小さく呻いた事で生きてはいると思い、走りながらアルアレを回収して踵を返す。
「明莉ッ!治して!!」
直ぐに仲間達の元へとアルアレを運び入れ、俺は外側へと飛び出し近くの魔物へと飛び蹴りを放った。
俺が突然運んで来たアルアレに明莉だけでは無く他の誰もが驚いていたが、明莉はアルアレの状態を見て直ぐに気持ちを切り替えていた。
強くなったなぁ
そんな親心なのか何なのかは分からないが、感慨深い気持ちになりながら魔物の死体の山を築いて行く。
一箇所に留まり過ぎたと思い、アルアレが前線に復帰したら直ぐに移動を開始しようと思っていると、目の端に金糸雀色の光が見えた。
明莉の奇跡は直ぐに効果を発揮して、呻き声を上げながらアルアレは立ち上がった。
よしッ!!
「アルアレッ!大丈夫か!?」
「・・・ゥッ、は、はい」
頭を振って俺の問いに答えるアルアレだが、きっと混乱しているに違いない。
いきなり物の様に放り投げられたんだから、そりゃそうか
「よしッ!話は後だ、直ぐに移動する!」
俺はチラリと入口の門の辺りを見るが、なかなか距離が離れており、小隊規模で突破出来るかは疑問だったが、この場に留まるよりはマシだと直ぐに気持ちを切り替えた。
門の方から戦闘をしている気配も感じるしな
「門の方に移動するぞ!先頭は俺で道を切り開く!殿はナッズとソニだ!」
そう言って仲間達の返事も聞かずに魔物の群れへと飛び込んだ。
大丈夫、此奴らは付いて来てくれる!!
俺は雄叫びを上げながら前方に居る魔物の群れを兎に角蹴散らして行く。
時折、背中や腕を抉られるが、一切気にせずに突き進む。
明莉達と何とか合流出来て気持ち的に少し余裕を持てる様になったが、状況は相変わらず最悪だった。
後はアリシエーゼとアルアレか・・・
アリシエーゼは何処かで暴れていて元気な気がするが、アルアレが非常に心配だった。
もし一人だけだった場合、生き残るの無理では無いかと思ってしまう。
アリシエーゼと一緒に居てくれていたら・・・
そんな淡い希望を心の中に仕舞いつつ、周囲の敵を出来るだけ多く殺して回るが、圧倒的な物量を前に焼け石に水状態だった。
アリシエーゼは呼べば飛んで来そうだが、もしアリシエーゼとアルアレが一緒では無いと考えると、一秒でも早く先ずはアルアレを見付けておきたかった。
どうするか・・・
ただ、俺達も闇雲に進んで行く訳にはいかないし、一応隊列を組んで対処しているが、これが何時まで上手くいくかは分からない。
俺は仕方無いと一旦足を止め、目の前の敵を殴り、顔を吹き飛ばして残った胴体を前蹴りで吹き飛ばす。
足を止めた俺を見て、仲間達は怪訝な表情をするが俺に話し掛けている暇が無く、必死にとめどなく襲いかかって来る魔物や悪魔の群れに対処している。
仲間の様子を少し窺っているだけで、先程魔物を吹き飛ばして空いたスペースを別の魔物が埋め、左右から同時にボロボロの外套を纏った屍食鬼が二匹飛び掛って来た。
素っ裸じゃないんだな
そんな事を思いながら屍食鬼が俺へと接触する間際にその場で飛び上がり攻撃を回避しつつ飛び上がりの落下からの脳天へとかかと落としで一匹の頭部を蹴り潰す。
着地と同時に残りのもう一匹が腕を伸ばしていたのでその腕を無理矢理引っ掴み、背負い投げの様に投げ頭部から叩き落とす。
地面に頭から激突した屍食鬼は短い呻き声を上げるが、俺は構わずに二度、三度と同じ様に腕を持って屍食鬼を地面へと叩き付ける。
完全に絶命した屍食鬼を力の限り近付いて来る魔物に向けて投げ付ける。
迷ってる暇は無い!
俺は意を決して近くの魔物を殴り飛ばしてから大きく息を吸い込む。
「アリシエェゼェェッッ!!!!」
アリシエーゼにより変えられたこの身体は肺活量等も強化されているのかは分からないが、以前よりも声量が大きくなったと自分でも思う。
そんな有難い様な有難く無い様な能力を駆使して叫んだ声は、魔物で埋め尽くされ、騒音に近い喚きに満ちた場所にも木霊した。
すると、俺が叫んだ数秒後、少し離れた場所で微弱な振動を伴って、ドォォンッと言う音が聞こえて来たので、その方向に目を向ける。
そこには天井に届きそうな勢いの火柱が上がっているのが見て取れて、俺はアリシエーゼだと直感した。
だが、俺達の居る今の位置よりも更に入口の門から離れているのを鑑みると、其方に向かうかは戸惑った。
とりあえずこっちの位置も知らせるか
俺はそう思ってユーリーへと叫ぶ。
「ユーリーッ、こっちの位置が分かる様な派手な魔法直ぐに放てるか!?」
「・・・ウン」
「やってくれ!」
俺がそう言うなりユーリーはその場で目を閉じる。
直ぐにその隙を付いて魔物が殺到するが、モニカと俺は上手く連携してユーリーを護る。
先程のク●イク発動よりも大分短い精霊との対話でユーリーの準備が整い、俺の合図を待たずに直ぐに魔法を発動した。
「・・・・・・」
何も言わずにユーリーは地面をコツンと持っている杖で叩く。
すると次の瞬間、俺達の直ぐ近くの魔物の集団の中で電柱程の太さの火柱がドンッ、ドンッ、ドンッと三本立ち上がった。
すぐ近くだった事もあり、火柱の熱が顔を炙る。
顔を背けつつ、後ろから迫る魔物に回し蹴りを食らわせて吹き飛ばす。
これでアリシエーゼも此方の位置に気付きはした筈だと思いどうするか思案しようとしていると、上方から何かが此方に向けてもの凄い勢いで飛んで来るのを偶然目にする。
何だ??
魔物がひっきりなしに今も襲いかかって来るこの状況下で、ずっとそれを凝視している訳にもいかず、チラチラと確認しながら魔物の対処を行う。
此方に向かって来る何かは放物線を描き、丁度着地地点は先程ユーリーが放った火柱の辺りかと思った所で俺の人間離れした視力がその何かが何であるかを正しく判断した。
いや、判断したのは脳であって、目では無いかと思ったが、そんな事を思ったのはきっと混乱していたからだろう。
「オイッ!オイオイオイ!?オイィィィッ!!」
俺は誰にとも無く叫んで目の前のオークを蹴り飛ばす。
兎に角落下物の着地地点にとその場を離れ駆け出したが、間に合いそうも無いと分かり舌打ちをした。
「無茶苦茶だろッ!?」
俺がそう言った瞬間、目の前に落下するアルアレ。
ドカーンともの凄い音を立ててアルアレは地面に叩き付けられて数メートル程転がった。
魔物達も突然飛来した人間に一瞬動きが止めるが、俺は分かってはいたので直ぐに辺りの魔物を排除ながらアルアレに駆け寄った。
地面に倒れて身動き一つしないアルアレに内心焦るが、顔を顰めて小さく呻いた事で生きてはいると思い、走りながらアルアレを回収して踵を返す。
「明莉ッ!治して!!」
直ぐに仲間達の元へとアルアレを運び入れ、俺は外側へと飛び出し近くの魔物へと飛び蹴りを放った。
俺が突然運んで来たアルアレに明莉だけでは無く他の誰もが驚いていたが、明莉はアルアレの状態を見て直ぐに気持ちを切り替えていた。
強くなったなぁ
そんな親心なのか何なのかは分からないが、感慨深い気持ちになりながら魔物の死体の山を築いて行く。
一箇所に留まり過ぎたと思い、アルアレが前線に復帰したら直ぐに移動を開始しようと思っていると、目の端に金糸雀色の光が見えた。
明莉の奇跡は直ぐに効果を発揮して、呻き声を上げながらアルアレは立ち上がった。
よしッ!!
「アルアレッ!大丈夫か!?」
「・・・ゥッ、は、はい」
頭を振って俺の問いに答えるアルアレだが、きっと混乱しているに違いない。
いきなり物の様に放り投げられたんだから、そりゃそうか
「よしッ!話は後だ、直ぐに移動する!」
俺はチラリと入口の門の辺りを見るが、なかなか距離が離れており、小隊規模で突破出来るかは疑問だったが、この場に留まるよりはマシだと直ぐに気持ちを切り替えた。
門の方から戦闘をしている気配も感じるしな
「門の方に移動するぞ!先頭は俺で道を切り開く!殿はナッズとソニだ!」
そう言って仲間達の返事も聞かずに魔物の群れへと飛び込んだ。
大丈夫、此奴らは付いて来てくれる!!
0
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説
異世界でもプログラム
北きつね
ファンタジー
俺は、元プログラマ・・・違うな。社内の便利屋。火消し部隊を率いていた。
とあるシステムのデスマの最中に、SIer の不正が発覚。
火消しに奔走する日々。俺はどうやらシステムのカットオーバの日を見ることができなかったようだ。
転生先は、魔物も存在する、剣と魔法の世界。
魔法がをプログラムのように作り込むことができる。俺は、異世界でもプログラムを作ることができる!
---
こんな生涯をプログラマとして過ごした男が転生した世界が、魔法を”プログラム”する世界。
彼は、プログラムの知識を利用して、魔法を編み上げていく。
注)第七話+幕間2話は、現実世界の話で転生前です。IT業界の事が書かれています。
実際にあった話ではありません。”絶対”に違います。知り合いのIT業界の人に聞いたりしないでください。
第八話からが、一般的な転生ものになっています。テンプレ通りです。
注)作者が楽しむ為に書いています。
誤字脱字が多いです。誤字脱字は、見つけ次第直していきますが、更新はまとめてになります。
今日も聖女は拳をふるう
こう7
ファンタジー
この世界オーロラルでは、12歳になると各国の各町にある教会で洗礼式が行われる。
その際、神様から聖女の称号を承ると、どんな傷も病気もあっという間に直す回復魔法を習得出来る。
そんな称号を手に入れたのは、小さな小さな村に住んでいる1人の女の子だった。
女の子はふと思う、「どんだけ怪我しても治るなら、いくらでも強い敵に突貫出来る!」。
これは、男勝りの脳筋少女アリスの物語。
魔法使いと彼女を慕う3匹の黒竜~魔法は最強だけど溺愛してくる竜には勝てる気がしません~
村雨 妖
恋愛
森で1人のんびり自由気ままな生活をしながら、たまに王都の冒険者のギルドで依頼を受け、魔物討伐をして過ごしていた”最強の魔法使い”の女の子、リーシャ。
ある依頼の際に彼女は3匹の小さな黒竜と出会い、一緒に生活するようになった。黒竜の名前は、ノア、ルシア、エリアル。毎日可愛がっていたのに、ある日突然黒竜たちは姿を消してしまった。代わりに3人の人間の男が家に現れ、彼らは自分たちがその黒竜だと言い張り、リーシャに自分たちの”番”にするとか言ってきて。
半信半疑で彼らを受け入れたリーシャだが、一緒に過ごすうちにそれが本当の事だと思い始めた。彼らはリーシャの気持ちなど関係なく自分たちの好きにふるまってくる。リーシャは彼らの好意に鈍感ではあるけど、ちょっとした言動にドキッとしたり、モヤモヤしてみたりて……お互いに振り回し、振り回されの毎日に。のんびり自由気ままな生活をしていたはずなのに、急に慌ただしい生活になってしまって⁉ 3人との出会いを境にいろんな竜とも出会うことになり、関わりたくない竜と人間のいざこざにも巻き込まれていくことに!※”小説家になろう”でも公開しています。※表紙絵自作の作品です。
引きこもり転生エルフ、仕方なく旅に出る
Greis
ファンタジー
旧題:引きこもり転生エルフ、強制的に旅に出される
・2021/10/29 第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞 こちらの賞をアルファポリス様から頂く事が出来ました。
実家暮らし、25歳のぽっちゃり会社員の俺は、日ごろの不摂生がたたり、読書中に死亡。転生先は、剣と魔法の世界の一種族、エルフだ。一分一秒も無駄にできない前世に比べると、だいぶのんびりしている今世の生活の方が、自分に合っていた。次第に、兄や姉、友人などが、見分のために外に出ていくのを見送る俺を、心配しだす両親や師匠たち。そしてついに、(強制的に)旅に出ることになりました。
※のんびり進むので、戦闘に関しては、話数が進んでからになりますので、ご注意ください。
そして、アドレーヌは眠る。
緋島礼桜
ファンタジー
長く続いた大戦、それにより腐りきった大地と生命を『奇跡の力』で蘇らせ終戦へと導いた女王――アドレーヌ・エナ・リンクス。
彼女はその偉業と引き換えに長い眠りについてしまいました。彼女を称え、崇め、祀った人々は彼女の名が付けられた新たな王国を創りました。
眠り続けるアドレーヌ。そこに生きる者たちによって受け継がれていく物語―――そして、辿りつく真実と結末。
これは、およそ千年続いたアドレーヌ王国の、始まりと終わりの物語です。
*あらすじ*
~第一篇~
かつての大戦により鉄くずと化し投棄された負の遺産『兵器』を回収する者たち―――狩人(ハンター)。
それを生業とし、娘と共に旅をするアーサガ・トルトはその活躍ぶりから『漆黒の弾丸』と呼ばれていた。
そんな彼はとある噂を切っ掛けに、想い人と娘の絆が揺れ動くことになる―――。
~第二篇~
アドレーヌ女王の血を継ぐ王族エミレス・ノト・リンクス王女は王国東方の街ノーテルの屋敷で暮らしていた。
中肉中背、そばかすに見た目も地味…そんな引け目から人前を避けてきた彼女はある日、とある男性と出会う。
それが、彼女の過去と未来に関わる大切な恋愛となっていく―――。
~第三篇~
かつての反乱により一斉排除の対象とされ、長い年月虐げられ続けているイニム…ネフ族。
『ネフ狩り』と呼ばれる駆逐行為は隠れ里にて暮らしていた青年キ・シエの全てを奪っていった。
愛する者、腕、両目を失った彼は名も一族の誇りすらも捨て、復讐に呑まれていく―――。
~第四篇~
最南端の村で暮らすソラはいつものように兄のお使いに王都へ行った帰り、謎の男二人組に襲われる。
辛くも通りすがりの旅人に助けられるが、その男もまた全身黒尽くめに口紅を塗った奇抜な出で立ちで…。
この出会いをきっかけに彼女の日常は一変し歴史を覆すような大事件へと巻き込まれていく―――。
*
*2020年まで某サイトで投稿していたものですがサイト閉鎖に伴い、加筆修正して完結を目標に再投稿したいと思います。
*他小説家になろう、アルファポリスでも投稿しています。
*毎週、火・金曜日に更新を予定しています。
異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
転生騎士団長の歩き方
Akila
ファンタジー
【第2章 完 約13万字】&【第1章 完 約12万字】
たまたま運よく掴んだ功績で第7騎士団の団長になってしまった女性騎士のラモン。そんなラモンの中身は地球から転生した『鈴木ゆり』だった。女神様に転生するに当たってギフトを授かったのだが、これがとっても役立った。ありがとう女神さま! と言う訳で、小娘団長が汗臭い騎士団をどうにか立て直す為、ドーン副団長や団員達とキレイにしたり、旨〜いしたり、キュンキュンしたりするほのぼの物語です。
【第1章 ようこそ第7騎士団へ】 騎士団の中で窓際? 島流し先? と囁かれる第7騎士団を立て直すべく、前世の知識で働き方改革を強行するモラン。 第7は改善されるのか? 副団長のドーンと共にあれこれと毎日大忙しです。
【第2章 王城と私】 第7騎士団での功績が認められて、次は第3騎士団へ行く事になったラモン。勤務地である王城では毎日誰かと何かやらかしてます。第3騎士団には馴染めるかな? って、またまた異動? 果たしてラモンの行き着く先はどこに?
※誤字脱字マジですみません。懲りずに読んで下さい。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる