異端の紅赤マギ

みどりのたぬき

文字の大きさ
上 下
95 / 335
第3章:雷速姫と迷宮街編

第95話:姉弟

しおりを挟む
 姉だと!?

 ドエインは滅茶苦茶メンチ切ってる女に冷や汗をかきながら何とかその言葉を絞り出した。
 女はドエインを見ると眉を上げて驚き声を上げた。

「ドエインじゃないか!?」

 そう言って女は兵士と密着して顔だけ此方を向けていた態勢を解除してドエインに向けて歩き出す。

「あ、あぁ、久しぶりだな・・・」

 身体を硬直させながらそう言うドエインの顔はかなり引き攣っている。

 会いたくない奴って自分の姉だったのか

 そう思うと同時に何故?と言う思いが沸いた。

「久しぶりだな!元気にしていたか!?」

 女はドエインに笑顔を見せながら近付いて来る。
 その笑顔を見て、ドエインは身体の硬直を若干軟化させて自らの姉と久々の対面と言う場面を受け入れに入った。

「あぁ、こっちこそなかなか連絡出来ずに申し訳無い」

「本当だぞ。此方からは再三連絡していたのにお前と来たら全く連絡も寄越さず・・・それに―――」

 ドエインの姉は今度は眉を寄せ心配していると言う言葉通りにそれを表情にも乗せる。

 「軍を突然抜けるとは何事かぁぁッ!!」

 「ぉごぉあッ!!!」

 ドエインの目の前までやって来たドエインの姉が突然叫び、そして持っていた右手のサーベルの柄をドエインの腹に突き刺した。

 うわ・・・

 突然の突きにドエインは反応出来ず、鳩尾に突き刺さった柄がドエインの呼吸を止めた。
 ドサリと音を立てて崩れ落ちたドエインは鳩尾を抑えて蹲り、口から胃液を吐き出して悶えた。

 「ぅ、ぉうぇッ!!ッカ、ハァッ」

 俺達はその光景を唯見ている事しか出来ず、皆一様にその場に固まっていた。
 ドエインの姉はまるで剣戟の残心の様に刺突の構えのままドエインが崩れ落ちて行く様を目だけで追っていたが、暫くするとそれを解除してドエインが蹲るその頭元に立った。

 「・・・貴様、再三の連絡に反応しないだけで無く、私に無断で軍を抜けるなど―――」

 そう言ってドエインの姉はその場で右足を持ち上げた。

 「お、おい―――」

 俺は止めようとするが、それよりも早く持ち上げた足がドエインの頭へ振り下ろされた。

 「―――舐めとるのか!!貴様ッ!!!」

 振り下ろされた足は寸分違わずドエインの後頭部を捉え、ミザウアの街の門付近は石畳で整備されているが、その石畳を砕いてドエインの顔をめり込ませた。

 ひぇぇぇ
 すっげぇ音したけど、頭蓋骨砕けてたりしないよな・・・?

 聞こえて来た音が石畳を砕く音なのか、それともドエインの頭蓋を砕く音なのかが理解出来ずに俺はただ圧倒されて固まった。

 「きゃあッ!?」

 ドエインの頭が踏み潰された瞬間、明莉が悲鳴を上げ、それを聞いて俺はハッと硬直が解除される。
 周りを見ると、明莉以外も今の場面を見ていた通行人等が声を上げており、騒めいていた。

 「バカ共!さっさと進まんかッ!!」

 ドエインの頭に右足を載せながらドエインの姉は周りに怒鳴り散らす。
 それを受けて、通行人や兵士が動き出すが、俺はドエインが先程からピクリとも動かない事が気になって仕方無かった。

 いや、マジで死んでねぇよな・・・?
 何なんだこの女は・・・

 俺は未だにドエインの頭に足を乗せながら辺りに怒鳴り散らしているドエインの姉を観察する。
 ドエインの姉は歳の頃なら二十代前半と言った見た目だが、ドエインの姉なので、二十代中盤辺りだろうか。
 かなり若々しく見え、装備しているハーフプレートメイルも特注なのだろうか、かなり大きめの胸に合わせる様に盛り上がっており、手にはシンプルなサーベルの様な細身の剣を持っている。
 外套と言うより、マントの様な紅の八潮に染まった布がハーフプレートメイルの両肩口に止められてそれが膝裏辺りまで伸びている。
 このマントの色は街道警備隊の隊色を示しており、他の兵士達も紅の八潮に染まった上下を着ている。
 ただ、ドエインの姉の服は上下、鉄紺てつこん色で、大隊長はこの色か?と思ったが、関所の警備隊大隊長は、マントは付けておらず、一般兵士と同じ紅の八潮の上下だったなと思い、個人でその色を選んでいるのか、他に何か軍の階級や役職等に関係しているのかは判断が付かなかった。
 ドエインの頭に載せている足は少しオーバーサイズ気味の軍服を着ているからか、細いのか太いのか判断が付かず、上半身も同じだが、胸の双眸だけは判断が付いた。
 篤を見ると、モニカとドエインの姉(の主に身体)を交互に見て、最後にモニカを見て無言で頷いている為、成程と何かが腑に落ちた。

 「・・・そろそろ、その足を退かしてやったらどうだ」

 俺は慎重に言葉を選んで、ドエインの姉に言った。

 「・・・」

 俺の言葉を聞き、顔だけこちらに向けたが、何も語らず無言で俺を見詰めたその目は、金春色こんぱるいろに輝き、色白の肌と少し肉厚の唇、青藍せいらんの髪とが合わさると妙に艶かしく、蟲惑の匂いが漂って来る様な妙な感覚に囚われた。

 「・・・それは私に言っているのか、小僧?」

 小僧・・・

 ドエインの姉は静かに俺を見詰めてそう言った。
 金春色の瞳が細められ、醸し出す妙な雰囲気と相まって一瞬で辺りの緊張感が増すが俺は臆する事無く返す。

 「あぁ、ピクリともしねぇじゃねぇか。死んだらどうすんだ」

 俺は未だに動きを見せないドエインを指差しながら言った。

 「・・・ほう?」

 短くそう言ったドエインの姉は、俺をまるで猛禽類の様な目で俺を見て、そして笑った。

 ゾクリと身体の奥から一瞬震えが来るが、俺はそれを悟らせまいと意識して余裕の表情を作りドエインの姉を見返した。

 「・・・面白い。だがッ!」

 今まで細められていた瞳を急に見開き、ドエインの姉は右足をまた持ち上げた。

 !?

 俺が反応する前にまたしても右足がドエインに振り下ろされる。

 「このッ、程度でッ、死ぬ様なッ、鍛え方はッ、してッ、無いわッ!!!」

 五度激しくドエインの頭に足を振り下ろし、最後にドエインの姉はまるでサッカーのインフロントキックを蹴るかの様に右足を大きく振り上げ、そしてドエインの胴体を蹴り抜いた。
 胴体を蹴り抜かれ、ドエインは転がり、此方に吹き飛ばされる。
 その間もドエインは無抵抗であり、動きを見せなかった。

 おいおい・・・
 やり過ぎだろ此奴

 俺は段々と怒りが込み上げて来るが、まずはドエインの状態を確認しようと直ぐにドエインに駆け寄った。

 「・・・・・・・・・」

 良かった

 気を失っているが、息はしていた。
 ホッと一息付くが、骨折しているかどうか等は分からない為、直ぐにパトリックを呼ぼうとした。

 「ドエインさん!!??」

 すると、明莉が悲痛な叫び声を上げながら直様駆け寄って来た。
 他の面々も此方に駆け寄って来ている。
 俺は明莉にはあの力をこの場で使って欲しくは無いので、一応、釘を刺しておこと口を開いた。

 「明莉、回復はパトリックに―――」

 「お願い!治って!!」

 俺が言い終わる前に、明莉は駆け寄りながらそう言って首から下げたマナストーンを両手で握り締めて叫んだ。
 すると、まだ明莉がドエインに触れていないにも関わらず、走り寄る明莉の身体が乙女色おとめいろに輝き出したと思うと直ぐに、ドエインの身体が翠色すいしょくに光り輝き出した。

 嘘だろ!?遠隔!?

 そう思っている内に光は収束して行き、直ぐに光は消えた。
 ドエインの身体は外見上は特に変化は見られなかったが、意識を直ぐに取り戻した。

 「・・・ぅッ、あ、あれ?」

 意識を取り戻し、地面に寝ていたドエインは上半身を起こして辺りをキョロキョロと見回す。
 そして、ドエインの姉を確認してからハッとして鳩尾の辺りに手をやり、最後に明莉を見る。

 「せ、聖女様、俺は―――」

 「良かった!大丈夫ですか?痛い所は!?」

 明莉はドエインの横に来て、少し涙を浮かべながらドエインに身体の状態を確認した。

 「え、あ、はい。身体は大丈夫。聖女様、また俺に奇跡を・・・」

 そう言ってドエインは明莉を見詰め、そしてその場で膝を着いて明莉の前に跪いた。

 「一度成らず二度までも・・・改めて誓わせて下さい。俺は必ず聖女様をお護りします。この身に替えましても」

 「そ、そんな・・・辞めて下さい」

 明莉はそれを受けて恥ずかしそうにするが、ドエインの表情は真剣そのものだった。

 お前の護衛対象は篤も入ってるんだけどな

 等と思うが、それは今は心の中に留めておいた。

 「・・・聖女とは何だ?それにその娘の力も」

 いつの間にか俺達の元に来ていたドエインの姉は、ドエインを冷たい瞳で見下ろしながらそう言った。

 「・・・・・・」

 ドエインは立ち上がり、無言で姉を真っ直ぐに見据えた。

 「・・・詳しく話を聞く必要がある様だな。お前もその仲間にも」

 ドエインの姉はドエインと俺達を順に見てそう言った。

 めんどくせぇ・・・
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

魔法使いと彼女を慕う3匹の黒竜~魔法は最強だけど溺愛してくる竜には勝てる気がしません~

村雨 妖
恋愛
 森で1人のんびり自由気ままな生活をしながら、たまに王都の冒険者のギルドで依頼を受け、魔物討伐をして過ごしていた”最強の魔法使い”の女の子、リーシャ。  ある依頼の際に彼女は3匹の小さな黒竜と出会い、一緒に生活するようになった。黒竜の名前は、ノア、ルシア、エリアル。毎日可愛がっていたのに、ある日突然黒竜たちは姿を消してしまった。代わりに3人の人間の男が家に現れ、彼らは自分たちがその黒竜だと言い張り、リーシャに自分たちの”番”にするとか言ってきて。  半信半疑で彼らを受け入れたリーシャだが、一緒に過ごすうちにそれが本当の事だと思い始めた。彼らはリーシャの気持ちなど関係なく自分たちの好きにふるまってくる。リーシャは彼らの好意に鈍感ではあるけど、ちょっとした言動にドキッとしたり、モヤモヤしてみたりて……お互いに振り回し、振り回されの毎日に。のんびり自由気ままな生活をしていたはずなのに、急に慌ただしい生活になってしまって⁉ 3人との出会いを境にいろんな竜とも出会うことになり、関わりたくない竜と人間のいざこざにも巻き込まれていくことに!※”小説家になろう”でも公開しています。※表紙絵自作の作品です。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

異世界でもプログラム

北きつね
ファンタジー
 俺は、元プログラマ・・・違うな。社内の便利屋。火消し部隊を率いていた。  とあるシステムのデスマの最中に、SIer の不正が発覚。  火消しに奔走する日々。俺はどうやらシステムのカットオーバの日を見ることができなかったようだ。  転生先は、魔物も存在する、剣と魔法の世界。  魔法がをプログラムのように作り込むことができる。俺は、異世界でもプログラムを作ることができる! ---  こんな生涯をプログラマとして過ごした男が転生した世界が、魔法を”プログラム”する世界。  彼は、プログラムの知識を利用して、魔法を編み上げていく。 注)第七話+幕間2話は、現実世界の話で転生前です。IT業界の事が書かれています。   実際にあった話ではありません。”絶対”に違います。知り合いのIT業界の人に聞いたりしないでください。   第八話からが、一般的な転生ものになっています。テンプレ通りです。 注)作者が楽しむ為に書いています。   誤字脱字が多いです。誤字脱字は、見つけ次第直していきますが、更新はまとめてになります。

最強の職業は付与魔術師かもしれない

カタナヅキ
ファンタジー
現実世界から異世界に召喚された5人の勇者。彼等は同じ高校のクラスメイト同士であり、彼等を召喚したのはバルトロス帝国の3代目の国王だった。彼の話によると現在こちらの世界では魔王軍と呼ばれる組織が世界各地に出現し、数多くの人々に被害を与えている事を伝える。そんな魔王軍に対抗するために帝国に代々伝わる召喚魔法によって異世界から勇者になれる素質を持つ人間を呼びだしたらしいが、たった一人だけ巻き込まれて召喚された人間がいた。 召喚された勇者の中でも小柄であり、他の4人には存在するはずの「女神の加護」と呼ばれる恩恵が存在しなかった。他の勇者に巻き込まれて召喚された「一般人」と判断された彼は魔王軍に対抗できないと見下され、召喚を実行したはずの帝国の人間から追い出される。彼は普通の魔術師ではなく、攻撃魔法は覚えられない「付与魔術師」の職業だったため、この職業の人間は他者を支援するような魔法しか覚えられず、強力な魔法を扱えないため、最初から戦力外と判断されてしまった。 しかし、彼は付与魔術師の本当の力を見抜き、付与魔法を極めて独自の戦闘方法を見出す。後に「聖天魔導士」と名付けられる「霧崎レナ」の物語が始まる―― ※今月は毎日10時に投稿します。

転生した体のスペックがチート

モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。 目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい このサイトでは10話まで投稿しています。 続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

ミネルヴァ大陸戦記

一条 千種
ファンタジー
遠き異世界、ミネルヴァ大陸の歴史に忽然と現れた偉大なる術者の一族。 その力は自然の摂理をも凌駕するほどに強力で、世界の安定と均衡を保つため、決して邪心を持つ人間に授けてはならないものとされていた。 しかし、術者の心の素直さにつけこんだ一人の野心家の手で、その能力は拡散してしまう。 世界は術者の力を恐れ、次第に彼らは自らの異能を隠し、術者の存在はおとぎ話として語られるのみとなった。 時代は移り、大陸西南に位置するロンバルディア教国。 美しき王女・エスメラルダが戴冠を迎えようとする日に、術者の末裔は再び世界に現れる。 ほぼ同時期、別の国では邪悪な術者が大国の支配権を手に入れようとしていた。 術者の再臨とともに大きく波乱へと動き出す世界の歴史を、主要な人物にスポットを当て群像劇として描いていく。 ※作中に一部差別用語を用いていますが、あくまで文学的意図での使用であり、当事者を差別する意図は一切ありません ※作中の舞台は、科学的には史実世界と同等の進行速度ですが、文化的あるいは政治思想的には架空の設定を用いています。そのため近代民主主義国家と封建制国家が同じ科学レベルで共存している等の設定があります ※表現は控えめを意識していますが、一部残酷描写や性的描写があります

世界⇔異世界 THERE AND BACK!!

西順
ファンタジー
ある日、異世界と行き来できる『門』を手に入れた。 友人たちとの下校中に橋で多重事故に巻き込まれたハルアキは、そのきっかけを作った天使からお詫びとしてある能力を授かる。それは、THERE AND BACK=往復。異世界と地球を行き来する能力だった。 しかし異世界へ転移してみると、着いた先は暗い崖の下。しかも出口はどこにもなさそうだ。 「いや、これ詰んでない? 仕方ない。トンネル掘るか!」 これはRPGを彷彿とさせるゲームのように、魔法やスキルの存在する剣と魔法のファンタジー世界と地球を往復しながら、主人公たちが降り掛かる数々の問題を、時に強引に、時に力業で解決していく冒険譚。たまには頭も使うかも。 週一、不定期投稿していきます。 小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+でも投稿しています。

処理中です...