a pair of fate

みか

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【第一部】

6 side 黒川 廉

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昼間は無邪気な笑顔で俺を呼んでいた華が、今は俺の腕の中で淫らな姿を見せている。それだけで全身の血が沸騰してどうにかなりそうだった。

いつもは無愛想気味なのに、ヒートが始まってからはいつもより少し大胆に強請ってくる華が可愛くて可愛くてたまらない。


「廉さん…ぁっ…きもち、いぃ、…」

「おら布と仲良くすんな」


俺が相手をしないからとシーツに敷いたバスローブにカクカクと腰を揺らし性器を擦り付ける華。
少しイラッとしてもう一度腕から逃げた華を抱き寄せ薄桃色の頬に唇を寄せる。

発情期中の性交は妊娠率が限りなく高い。避妊具があれば話は変わるが、確実に防げるとは限らないし肝心な事にそれを持ってき忘れた。

きっと今日の事は死ぬまで後悔するだろう。


「廉さん、好きぃ…廉さん…っ」

「俺も好き」


抱き締める細い身体は熱くていつもより数倍強い匂いを漂わせている。
俺がさっき飲んだのは早野が俺用に調合してくれた速効性の抑制剤。
強過ぎて翌日は副作用が出るとか何とか言われたけど、俺の事より華の方が大事だ。あれを飲んでないと今頃は確実に中出ししてる。
だからと言って完全に抑制できている訳じゃない。ただでさえ番、その上運命の相手だ。

一瞬でも気を抜いたら…そう考えるだけで恐ろしい。



「はぁーーーーーーー……」

「れんさ、ぁん、廉さん…」

「…はいはい…ごめんな…」



俺が必死に耐えているのにこのクソガキはさっきからエロい顔で俺の脚にチンコ擦り付けてきやがって…!!!!

先っぽだけ…、とガキみたいな考えが一瞬頭を過ぎるが、それをしたらそこから我慢できる自信がない。止まらない舌打ちとため息はエロモードの華には届いていないらしい。

お経を唱えながら華を先程より強く抱きしめて甘い香りに包まれながら目を閉じた。




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