「いつもどおり」は夢物語

遠河 彩

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虚無

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 友達にも、家族にもなにかトクベツ不満があるってわけじゃない。

 自分の置かれた環境もよく理解してる。

 ただ、どうしようもなく「消えてしまいたい」ときがある。

 「死ぬ」じゃなくて、「消える」。

 少しの間でいいから、空白でいたい。空っぽでいたい。

 この世は考えることがいっぱいある。

 友達のこと、家のこと、学校のこと……。

 脳みそから溢れるぐらいに多くて、24時間、私が休まるときなんてないんじゃないかってぐらい。

 頭がクラクラする。熱くて、熱くてショートしそう。

 そのまま再起動せずにシャットダウン。そうだったらいいのにな。

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