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第2章『悪夢の王国と孤独な魔法使い』編
第50.3話
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逃げる時はとにかく無我夢中だった。
あれほど長く感じられた複雑な路地裏の道のりも引き返す時はあっという間で、気がつくと大勢の賑わいに包まれた城下町の大通り。人々の活気で溢れかえる大通りの空気を吸い込んだ時は、ようやくあの絶望の悪夢から目覚めたような気分だった。
「あんたたち、バカじゃないのッ!?」
過去最大の危機を救ってくれた謎の少女。
彼女の第一声は、まずエレリアたちに対する叱責から始まった。
「あんな怪しい男たちにノコノコついていくとか、どんだけピュアなのよ! 死に急ぎたいわけ!?」
魔法のみならず、少女は接近戦における身のこなしもお手のものだった。
そんな彼女から容赦なく叱りの言葉を浴び続けるエレリアたち。だが、誰も彼女に言い返せる者はおらず、言われるがまま固く口を紡ぐことしかできなかった。
「ほんと、勘弁してほしいわ! あたしがいなかったら、あんたたち今ごろ犯されてポイされてたかもしれないのよ!? そこの男に関しては、殺されてたんだからね!?」
「……くそッ!!」
彼女の発言を聞いて、ソウヤは悔しそうに拳を握り唇を強く噛み締めていた。
青年たちが行った、人としての尊厳すらも踏みにじるかのような卑劣な行為の数々。まさか、あれほど優しかった彼らに裏切られるなんて夢にも思わなかった。
馬乗りになり襲いかかってきたレッドのおぞましい表情を思い出すと、身体中を悪寒が蝕み、エレリアは手の震えが止まらなくなった。
何より、自己防衛バリアであるはずの聖域が発動しなかったのだ。確かに、コックル村ではメノーから自分を守ってくれた。
ただ、今思い返してみると、逆に聖域が展開されたのはあの一回だけ。メノーが呼称していた『聖域』とは自分に危機が訪れると発動する都合の良いバリアのような存在だと認識していたが、どうやらそれは誤解のようだった。
祈る気持ちが足りなかったのか。あるいは、何か条件が違ったのか。どちらにせよ、もう聖域に頼るのはやめにするべきだろう。
「うっ……、うっ……」
すると、ふと隣でミサが目を潤し涙を流しているのが分かった。
その肩は体に深く染みついた恐怖によって細かく震えており、ミサはひたすらに嗚咽を漏らして苦しんでいるようだった。
ただ、無理もない話だ。男から乱暴に押さえつけられた挙句、目の前でソウヤが殺されそうになったのだ。彼女に与えた精神的ダメージは計り知れない。
エレリアはそっと泣き崩れる彼女の背中をさすり、優しく抱き寄せた。
そして、その様子を、謎の少女は何も言わずに黙って見つめていた。
口調は厳しいが、少女の存在には大いに感謝しなければならない。もし彼女があの場に現れなければ今ごろ自分たちはどうなってしまっていたのか。
「……まぁ、いいわ」
どこか呆れ気味にそう呟くと、少女は視線を自身の杖に移し、先の戦闘で傷んだのか、やるせなさそうに手で触れていた。
そこで、エレリアは初めて彼女に声をかけてみた。
「ねぇ。あなたは、なんで私たちを助けてくれたの?」
「え? なんで助けたかって、それは……」
予想外の質問だったのか、先ほどまで威勢のよかった少女はなぜか急に黙り込んでしまった。気まずそうに視線を逸らし、どこか言い訳のようなものを探っているようにも見える。
そして、
「……た、たまたま通りがかっただけよ!」
と、苦し紛れに叫んだのだった。
「けっ、どうだかな!」
すると、隣でソウヤが少女に対して吐き捨てるように言葉を放った。信頼を寄せていた青年たちの裏切り行為によって、見知らぬ他人に対して疑心暗鬼になってしまっているのだろうか。
だが、そんな彼の顔は、数分前までの青年たちの強襲によって黒い血でまみれており、それは道行く者も思わず2度見するほどだった。
「……ひどいツラね。見苦しいから、さっさとこれで拭きなさいよ」
「う、うるせぇ! ……んなもん必要ねぇ!」
「……」
初めてのソウヤと少女との接触。
なかなか凄惨な様子になっている彼の顔を見て少女は少し呆れつつも、ポケットから布のハンカチを取り出し、それを彼に渡そうとした。
しかし、彼なりのプライドがあるのか、ソウヤは差し出された少女の手を払いのけ、激しく拒絶の意を示した。
「何よ。この子たちを守ってやれなかったくせに」
「てめぇ……! その言葉、もう一回言ってみろッ!!」
「ちょっと、ソウヤ!」
すると、ボソッとこぼした少女の一言に激昂したソウヤは、そのまま彼女に飛びかかろうとした。今にも殴り飛ばそうとしている彼の身体を掴み、慌てて引き止めるエレリア。
「激情に駆られ、本能に屈するがままの下劣な所業……。あんたも、あの男たちと変わりないわね」
目の前の少女から蔑むような眼差しを受け、ソウヤはようやく我に返ったのか、バツが悪そうに舌を鳴らし、背を向けた。
「まぁ、いいわ。あんたたち、あたしに恩を返すつもりで、ちょっとついてきなさい」
それは、意外な言葉だった。
彼女にどう感謝を伝えようか悩んでいたところだったが、まさか向こうから話を持ちかけてくるとは。
恩を返すつもりでついてこい、ということみたいだが、そうなると初めから目的はこれだったのか。
「ふん、言っとくけど俺たちはもう騙されねぇからな! どうせおまえも、あいつらみたいに何か企んでんだろ! またエレリアを襲うとかな!」
「はぁ? バカじゃないの!? あたしは女よ! なんで、あんたたちを襲わなきゃいけないのよ!」
ソウヤの放った言葉に、思わず少女も眉根を寄せて言い返した。
「とにかく! 黙ってあたしについてきなさい!」
そう言い切ると、少女は大きくスカートを翻して、さっさと先に行ってしまおうとしていた。
慌てて彼女の跡を追おうとするエレリア。
だが、その前に意気消沈して塞ぎ込んでいるミサのために、自身の手を差し伸べた。
「ミサ? 立てる?」
「う、うん……」
涙で目を赤く腫らした彼女の手をエレリアは優しくとった。青年たちから受けた精神的な傷はしばらくは癒えないかもしれないが、それでもミサは前に進んでいく決意に満ちた表情で微笑み返してくれた。
「お、おい! おまえら、まさか本当にあいつの言うこと聞くのか!?」
「だって、あの人は私たちがピンチのところを助けてくれたんだよ。ここはお礼を言うつもりで、あの子の願いも叶えてあげるのが当然のことでしょ?」
「ちっ……。しゃあねぇな……」
だが、本当のことを言うと、もっとあの少女について知りたかったのが本音だ。なにせ、彼女が何者で、どこからやってきて、なぜ自分たちを助けてくれたのか、まだすべてが謎に包まれているのだ。
何より、エレリアは少女の名前が知りたかった。名前を知れば、彼女がどのような人物が分かるはず。
「……なんか、エレリアもだんだんミサみたいになってきたな」
「え?」
「ちょっと、ソウくん! それどういう意味!?」
何気なくソウヤの口からこぼれた小言に、ミサがいち早く反応した。
ミサみたいになってきた。この言葉の意味は、一体どういうことなのだろうか。
すぐに真意を尋ねたかったが、彼は微笑むだけでそれ以上のことは語ろうとしなかった。
ただ、彼の発言のおかげでミサの彼女らしい明るさが垣間見えたので、それが確認できただけでもよかった。
青年たちのせいで死にかけたわけだが、何とかまだ生きている。
まだ、自分たちは歩いていける。ここにいるみんなのおかけで、そう強く確信することができた。
すると、いつまでも悠長に談笑しあっているエレリアたちにようやく気づいたのか、少女は遠くから振り返るとこちらに大きく手を招きながら叫んだ。
「ちょっと、あんたたち! 何モタモタしてんの! わざわざ助けてあげたんだから、早く来なさいよ!」
あの少女の声を聴いていると、なぜか分からないが何かこれから自分たちの旅が大きな局面を向かえるのではないかと思えて仕方がない。
そんな期待に胸を膨らませながら、エレリアはミサたちと共に少女のもとへ急いで駆けていった。
あれほど長く感じられた複雑な路地裏の道のりも引き返す時はあっという間で、気がつくと大勢の賑わいに包まれた城下町の大通り。人々の活気で溢れかえる大通りの空気を吸い込んだ時は、ようやくあの絶望の悪夢から目覚めたような気分だった。
「あんたたち、バカじゃないのッ!?」
過去最大の危機を救ってくれた謎の少女。
彼女の第一声は、まずエレリアたちに対する叱責から始まった。
「あんな怪しい男たちにノコノコついていくとか、どんだけピュアなのよ! 死に急ぎたいわけ!?」
魔法のみならず、少女は接近戦における身のこなしもお手のものだった。
そんな彼女から容赦なく叱りの言葉を浴び続けるエレリアたち。だが、誰も彼女に言い返せる者はおらず、言われるがまま固く口を紡ぐことしかできなかった。
「ほんと、勘弁してほしいわ! あたしがいなかったら、あんたたち今ごろ犯されてポイされてたかもしれないのよ!? そこの男に関しては、殺されてたんだからね!?」
「……くそッ!!」
彼女の発言を聞いて、ソウヤは悔しそうに拳を握り唇を強く噛み締めていた。
青年たちが行った、人としての尊厳すらも踏みにじるかのような卑劣な行為の数々。まさか、あれほど優しかった彼らに裏切られるなんて夢にも思わなかった。
馬乗りになり襲いかかってきたレッドのおぞましい表情を思い出すと、身体中を悪寒が蝕み、エレリアは手の震えが止まらなくなった。
何より、自己防衛バリアであるはずの聖域が発動しなかったのだ。確かに、コックル村ではメノーから自分を守ってくれた。
ただ、今思い返してみると、逆に聖域が展開されたのはあの一回だけ。メノーが呼称していた『聖域』とは自分に危機が訪れると発動する都合の良いバリアのような存在だと認識していたが、どうやらそれは誤解のようだった。
祈る気持ちが足りなかったのか。あるいは、何か条件が違ったのか。どちらにせよ、もう聖域に頼るのはやめにするべきだろう。
「うっ……、うっ……」
すると、ふと隣でミサが目を潤し涙を流しているのが分かった。
その肩は体に深く染みついた恐怖によって細かく震えており、ミサはひたすらに嗚咽を漏らして苦しんでいるようだった。
ただ、無理もない話だ。男から乱暴に押さえつけられた挙句、目の前でソウヤが殺されそうになったのだ。彼女に与えた精神的ダメージは計り知れない。
エレリアはそっと泣き崩れる彼女の背中をさすり、優しく抱き寄せた。
そして、その様子を、謎の少女は何も言わずに黙って見つめていた。
口調は厳しいが、少女の存在には大いに感謝しなければならない。もし彼女があの場に現れなければ今ごろ自分たちはどうなってしまっていたのか。
「……まぁ、いいわ」
どこか呆れ気味にそう呟くと、少女は視線を自身の杖に移し、先の戦闘で傷んだのか、やるせなさそうに手で触れていた。
そこで、エレリアは初めて彼女に声をかけてみた。
「ねぇ。あなたは、なんで私たちを助けてくれたの?」
「え? なんで助けたかって、それは……」
予想外の質問だったのか、先ほどまで威勢のよかった少女はなぜか急に黙り込んでしまった。気まずそうに視線を逸らし、どこか言い訳のようなものを探っているようにも見える。
そして、
「……た、たまたま通りがかっただけよ!」
と、苦し紛れに叫んだのだった。
「けっ、どうだかな!」
すると、隣でソウヤが少女に対して吐き捨てるように言葉を放った。信頼を寄せていた青年たちの裏切り行為によって、見知らぬ他人に対して疑心暗鬼になってしまっているのだろうか。
だが、そんな彼の顔は、数分前までの青年たちの強襲によって黒い血でまみれており、それは道行く者も思わず2度見するほどだった。
「……ひどいツラね。見苦しいから、さっさとこれで拭きなさいよ」
「う、うるせぇ! ……んなもん必要ねぇ!」
「……」
初めてのソウヤと少女との接触。
なかなか凄惨な様子になっている彼の顔を見て少女は少し呆れつつも、ポケットから布のハンカチを取り出し、それを彼に渡そうとした。
しかし、彼なりのプライドがあるのか、ソウヤは差し出された少女の手を払いのけ、激しく拒絶の意を示した。
「何よ。この子たちを守ってやれなかったくせに」
「てめぇ……! その言葉、もう一回言ってみろッ!!」
「ちょっと、ソウヤ!」
すると、ボソッとこぼした少女の一言に激昂したソウヤは、そのまま彼女に飛びかかろうとした。今にも殴り飛ばそうとしている彼の身体を掴み、慌てて引き止めるエレリア。
「激情に駆られ、本能に屈するがままの下劣な所業……。あんたも、あの男たちと変わりないわね」
目の前の少女から蔑むような眼差しを受け、ソウヤはようやく我に返ったのか、バツが悪そうに舌を鳴らし、背を向けた。
「まぁ、いいわ。あんたたち、あたしに恩を返すつもりで、ちょっとついてきなさい」
それは、意外な言葉だった。
彼女にどう感謝を伝えようか悩んでいたところだったが、まさか向こうから話を持ちかけてくるとは。
恩を返すつもりでついてこい、ということみたいだが、そうなると初めから目的はこれだったのか。
「ふん、言っとくけど俺たちはもう騙されねぇからな! どうせおまえも、あいつらみたいに何か企んでんだろ! またエレリアを襲うとかな!」
「はぁ? バカじゃないの!? あたしは女よ! なんで、あんたたちを襲わなきゃいけないのよ!」
ソウヤの放った言葉に、思わず少女も眉根を寄せて言い返した。
「とにかく! 黙ってあたしについてきなさい!」
そう言い切ると、少女は大きくスカートを翻して、さっさと先に行ってしまおうとしていた。
慌てて彼女の跡を追おうとするエレリア。
だが、その前に意気消沈して塞ぎ込んでいるミサのために、自身の手を差し伸べた。
「ミサ? 立てる?」
「う、うん……」
涙で目を赤く腫らした彼女の手をエレリアは優しくとった。青年たちから受けた精神的な傷はしばらくは癒えないかもしれないが、それでもミサは前に進んでいく決意に満ちた表情で微笑み返してくれた。
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「ちっ……。しゃあねぇな……」
だが、本当のことを言うと、もっとあの少女について知りたかったのが本音だ。なにせ、彼女が何者で、どこからやってきて、なぜ自分たちを助けてくれたのか、まだすべてが謎に包まれているのだ。
何より、エレリアは少女の名前が知りたかった。名前を知れば、彼女がどのような人物が分かるはず。
「……なんか、エレリアもだんだんミサみたいになってきたな」
「え?」
「ちょっと、ソウくん! それどういう意味!?」
何気なくソウヤの口からこぼれた小言に、ミサがいち早く反応した。
ミサみたいになってきた。この言葉の意味は、一体どういうことなのだろうか。
すぐに真意を尋ねたかったが、彼は微笑むだけでそれ以上のことは語ろうとしなかった。
ただ、彼の発言のおかげでミサの彼女らしい明るさが垣間見えたので、それが確認できただけでもよかった。
青年たちのせいで死にかけたわけだが、何とかまだ生きている。
まだ、自分たちは歩いていける。ここにいるみんなのおかけで、そう強く確信することができた。
すると、いつまでも悠長に談笑しあっているエレリアたちにようやく気づいたのか、少女は遠くから振り返るとこちらに大きく手を招きながら叫んだ。
「ちょっと、あんたたち! 何モタモタしてんの! わざわざ助けてあげたんだから、早く来なさいよ!」
あの少女の声を聴いていると、なぜか分からないが何かこれから自分たちの旅が大きな局面を向かえるのではないかと思えて仕方がない。
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