ペトリの夢と猫の塔

雨乃さかな

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第2章『悪夢の王国と孤独な魔法使い』編

第49話『青年たち/Back Stabbers』

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 ギルドを後にしたエレリアたちは、新たなに仲間になってくれた赤髪の青年レッドの案内で、さらに街の裏側へと進んで行った。
 大勢の人々で賑わっていた大通りと比べて、ここはどこか空気が淀んでいるようだった。表の城下町を光とするならば、こちらは影と言ったところだろうか。
 どの建物も無秩序に増築を繰り返したかのような粗末な造りばかり。くり抜かれた窓からは老人らしき人物が身を乗り出し煙草の煙をふかしており、彼のその表情から人間としての生気は感じられなかった。
 茶色い泥で濁った川を渡ったところで、ふいにミサが青年たちに向かって口を開いた。

「あの……。先ほどは助けていただいて本当にありがとうございます!」
「ん? あぁ、たいしたことないよ。困った奴がいれば、助けてあげる。当然のことをしたまでさ」
「しかも、あんな大金まで使わせちゃって……」
「大金? あぁ、アレね。あれ全部ニセモンだから、安心して」
「え?」

 何気なくレッドの漏らした発言に、ミサのみならず隣りにいたエレリアとソウヤも驚愕のあまり言葉を失ってしまった。それとは対象的にレッドは涼し気に、むしろなぜミサたちが驚いているのか不思議そうな表情をしていた。

「ニセモノって……、えっと、それはどういう……?」
「だから、その名の通り本物の金貨じゃないってことだよ。あの男はこのブルーが作ったニセモンの金貨に騙されたってわけさ」
「へへへ……」

 レッドの口から出た『ブルー』というニックネームの青髪の青年。彼は気さくな性格のレッドとは対象的にどちらかといえば寡黙な印象で、華奢な体格に浮き出た頬骨が特徴的な少し不気味な男だった。
 どうやら彼が巧妙な偽の金貨を作った張本人らしい。誇らしげに笑顔を漏らしている。
 しかし、明らかに偽の金を流通させるという罪を働いたのにも関わらず、彼らは何の罪悪感や背徳感と言った罪の意識は少しも感じていないようだった。

「本物の金貨じゃないって、そんなことしていいんですか?」
「あぁ、そんなのバレなきゃいいのさ」

 あの時、ギルトで青年レッドが取り出した謎の袋。そこには大量の金貨が入っており、その金でエレリアたちは荒くれ者の男から逃げることができたのだった。
 まさか、あれがすべて偽金だったとは。あの大男も自分が偽物の金を押し付けられたとは夢にも思っていまい。
 ギルド内にて大男に絡まれている少女たちを放っておけず自ら助けの手を差し伸べたということは、少なくとも青年たちに善良な正義感があると言って間違いないだろう。
 だが、それと同時に平気な顔をして人を騙したという事実に、エレリアは彼らを不審に思わずにはいられなかった。
 すると、ここで3人組のうちの最後の一人であるイエローという名の青年がエレリアたちに話しかけた。

「ところで、気になってたんだが、君たちの名前は何ていうんだ?」

 ふいに発せられたイエローの質問に、思わず顔を見合わせるエレリアたち。
 言われてみれば、まだ彼らに自分たちの名前を名乗っていなかった。新しく仲間になってくれた相手に、名前を名乗らないのはさすがに失礼だろう。

「えっと、だったら、まず私からいきますね」

 ということで、気を取り直して、いつも通りミサを筆頭に自己紹介が始まった。

「私の名前はミサです。よろしくお願いします!」
「へぇ、ミサちゃんね。そっちの少年くんは?」
「俺はソウヤです!」
「なるほど、ミサちゃんに、ソウヤくんだね」

 ミサとソウヤの説明に、うんうんと頷くイエロー。
 そして、その興味の視線は隣にいたエレリアに移った。

「んじゃあ、もう一人のお嬢ちゃんは、名前なんていうんだ?」
「……」

 イエローから名前を聞かれたエレリア。しかし、この時エレリアは、彼らに口を開くことができなかった。

「ん? 俺の声が聞こえなかった?」
「どうしちゃったの、リアちゃん?」
「……」

 黙り込むエレリアに向かって、イエローとミサが不思議そうに顔を覗き込んできた。
 もちろん、初対面の相手に礼儀として自分の名前を示さなければならないことぐらいエレリアは分かっていた。だが、断固として彼らに自身の名を教えたくなかったのだ。
 なぜか分からないが、ただ一人エレリアだけが彼らを自分たちの仲間として受け入れることができずにいた。

「確か、エレリアちゃん、だったよね?」

 すると、レッドがいきなり微笑ましい表情で呟いてきた。
 エレリアの個人的な思惑に少しも気を使うこともなく軽々しく彼女の名をバラしたレッド。そうだ、彼は先ほどギルドで、ソウヤの口からエレリアという名を耳にしたのだ。

「ほうほう、エレリアちゃんだな。よろしく!」

 そして、エレリアの名を聞き入れたイエローは、さらに親睦を深めるべく、嘘偽りのない満面の笑みで勢いよく手を差し伸べてきた。
 しかし、エレリアにはその笑顔が疑わしく感じられ、彼の手すら握り返すことができなかった。

「おいおい、なんだかノリが悪いなぁ、エレリアちゃん! 元気に行こうぜ!」
「……」

 気さくに応じるミサとソウヤと違い、なかなか心を開かないエレリアの態度に、イエローは困ったような微笑を漏らしつつ彼女の身体に寄り添った。
 「大丈夫、俺たちは君の味方なんだから、怖がらなくてもいいんだぜ?」と言いながら、やけに背後から距離を縮め密着してくるブルー。
 その時、エレリアは彼の手がどさくさに紛れて自身の腰部に触れてきた感触を感じた。

「やめてっ!」
「うぉ!?」

 急いでエレリアは彼の手を払いのけ、すぐさま後ろへ飛び退いた。
 青年たちへの不信感から、自意識過剰になってしまっているのだろうか。ここまてくると、彼らの一挙手一投足すべてが不快に思えてしまう。
 もちろん、エレリアだってミサたちと同じく彼らを信じたかった。彼らを仲間として認めたかった。だが、一度青年たちについた負のイメージはなかなか自分の中で払拭することができなかった。

「リアちゃん、大丈夫?」
「う、うん。……大丈夫」

 ミサが心配そうにエレリアの背中をさすってくれた。
 いっそのこと「ミサ、ここから逃げよう!」とでも言いきってしまいたかったが、衝動に駆られるよりも先に脳内の理性でなんとか突発的な感情を抑制し、とりあえず今はこの場にとどまることにした。
 その時、ふいに背後から何者かの視線を感じた。

「誰……!?」

 そして、頭で理解するよりも早く、急いでエレリアは後ろを振り返った。
 しかし、視界には怪しい人物の影すら見えず、ただ冷えきった空気だけが流れていた。
 ミサやソウヤや青年たちの視線ではない。明らかにここにはいない別の誰かが、こちらを見つめていたような気がしたのだ。
 ミサたちは特に何も感じていないようで、楽しそうに青年たちと談笑を交わしている。
 ただでさえ、不穏な雰囲気に包まれている路地裏だ。誰が自分たちを狙っていてもおかしくはない。
 エレリアは背後からの奇襲も警戒しつつ、そのまま青年たちの足取りについて行った。



 建物と建物の間を進み、どんどん街の奥深くへ足を踏み入れていく。空から届く陽の光も背の高い建築物によって遮られ、少しずつ辺りが薄暗くなってきているのが分かった。
 一体、今自分たちはどこへ連れて行かれているのだろう。
 次第に、胸の内に不安な感情が注ぎ込まれていく。青年たちはエレリアたちを囲むように並んで歩いているが、もしこれが逃亡阻止の目的だとしたら。
 いやそんな考えはよそう、とエレリアは自然に湧き上がってくる縁起でもない不穏な考えを自ら否定し、黙って彼らの後をついてくことにした。
 
「あっ、そーえば、君たちはどこから来たんだい?」

 すると、ふいに先頭を歩いていたレッドが振り返り、こちらに話しかけてきた。

「ここいらじゃ見かけないような服装してるけど、もしかして旅でもなんかしてるの?」
「えっと、そうですね……。旅人というよりは、観光客に近いです」
「そう、俺たちコックル村から来たんすよ」
「こっくる村?」

 自分たちはコックル村からやって来たと、ミサとソウヤは自分たちの素性について正直に語ったのだが、青年たちはピンときてない様子だった。

「その、こっくる村っていうのはどこにあるんだい?」
「えぇっ!? コックル村ご存知ないんすか!?」

 コックル村を知らないと言う青年たちに、ソウヤは驚きを隠しきれなかった。

「そっか、意外と知名度ねぇんだな……」
「どんなとこなんだい? その村は」
「コックル村はここから西の遠いほうにある村なんですけど、とてもいいところですよ。自然が豊かで、空気もおいしくて」
「へぇ。そんな素敵なとこでミサちゃんたちは育ったんだね。そんな村があったなんて、僕知らなかったよ」

 ミサの説明に、レッドはコックル村を称賛するような物言いで笑顔を見せた。

「じゃあ、なんでミサちゃんたちはこの国にやってきたんだい? ましてや、ミサちゃんたちみたいな子が、あんなギルドになんかにいたら危ないだろうに」
「あぁ、そうですね……」

 レッドからここへ赴いた理由を直に聞かれ、ミサは何と言っていいのか困惑している様子だった。
 彼女が躊躇っているのは当然のことだ。なぜなら自分たちは極秘裏にオファーを受け、国王を救いにスカースレット王国にやってきた、いわば、極秘任務にあたった国の重要人物のうちの一人だからだ。
 また、公には王が夢魔に憑依された事実は明らかにしていない、と城の人間たちは口にしていた。一般市民である青年たちに、軽々とこれらの事実を話してもよいのだろうか。
 だが、同時に宰相は相手が善良な人間だと分かれば真実を語っても良い、とも言っていた。
 そうだ、もともとエレリアたちは城の兵力を増強すべくギルドに趣き、仲間を見つけようとしていたのだ。新たに仲間になってくれた青年たちに、真実を語らなくてどうする。
 そして、ミサも同じ結論に至ったのか、意を決した表情で口を開いた。
 
「実は私たち、王様を救いにこの国にやってきたんです」
「王様を救いに……? ……えっと、どういうことかな?」

 しかし、すぐに青年たちは理解できていないようだった。
 ただ、無理もない話だ。いきなり、王を救いに来たなんて言えば、誰だって驚くに決まっている。

「夢魔、って知ってますよね?」
「あぁ、巷でヤバいことになってる奴らのことだろう? 人に悪夢を見させる魔物だってことぐらいしか知らないけどね」
「その夢魔が実は王様に取り憑いていたんです」

 慎重に言葉を選びながら、本来公表していないはずの王が夢魔に憑依されたという事実を青年たちに伝えていくミサ。誰かに盗み聞きされている可能性も考慮して、できるだけ小声で最大限の注意を払って話を進めていった。

「私たちは王様を助けるために、治療薬のポーションを持って、ここにやってきたんです」
「えぇ!? じゃあ、ミサちゃんたちは王様に会ったってこと!?」

 青年の問いにミサがコクリとうなずくと、彼らは羨望の眼差しと共にひどく驚いた顔をしていた。国王と市民との接触は基本的に禁止されているはずだから、いかにエレリアたちが優遇された立場にいたか改めて感じることができた。

「なんとか、王様を助けることはできたんですけど、肝心の夢魔には逃げられちゃって。だから、私たちは宰相さんに頼まれて、ギルドで新しく夢魔と戦ってくれる人たち探してたんですけど……」
「なるほど、そういうことだったんだね」

 一通りギルドに至るまでの経緯をミサは説明し終えた。
 言われるがままに、こうして青年たちのアジトに向かっているわけだが、この話をして果たして快く思ってくれるだろうか。何しろ、エレリアたちは気高い城の人間なわけのだ。
 場合によっては、ここで見放されてしまうかもしれない。
 だが、青年レッドの口から返ってきた言葉は、意外なものだった。

「僕たちで良ければ、力を貸すよ」

 ミサの眼をまっすぐ見据え言い放った青年。
 その声に嘘や戸惑いの念は感じられず、むしろ清々しいほど澄んでいた。他の2人も頼もしい表情で、レッドの決断に力強くうなずいていた。

「ほ、本当ですか!?」
「あぁ、僕たちもちょうど夢魔のせいで窮屈な生活を強いられていたところなんだ。もう、こんな毎日は御免こうむりたいね! 君たちの力になれるならなんでもやるよ」
「ありがとうございます!」

 自ら進んで手を差し返してきたレッドに、ミサはこれ以上ないほど感謝の気持ちを伝えた。
 そして、朗らかに微笑んている彼の顔を見て、エレリアはふいに気付かされた。
 今まで、何を自分は疑っていたのだろう。ギルドであの大男を追っ払ってくれたのも彼らではないか。
 少なくとも数秒前の自分はまだ、彼らのことを不審に思っていた。時おり垣間見える青年たちの怪しい表情から、彼らの邪心のようなものをひそかに感じていた。
 だが、それも先の一言ですべて吹っ切れた。今では、むしろ彼らの存在がとても心強く見える。
 完全に彼らに対する印象が変わったのだ。
 すると、レッドがエレリアのもとへ静かに歩み寄ってきた。

「エレリアちゃん。こんな僕たちだけど、仲良くしてくれないかな?」

 そして、青年は優しそうに笑顔を見せると、再びそっと手を差し出してきた。
 その手からは、彼の揺るぎない決意と責任感という名の情熱が感じられた。
 もう疑うことはない。もう迷うことはない。
 エレリアは少し顔を赤くしながらも、ここで初めて彼の手を強く握り返すことができた。

「おぉ、あのエレリアがついにレッドさんと同盟を組んだぞ!」

 これまで青年らにそっけない態度を取り続けていたエレリアを半分冷やかすような口調で、ソウヤが囃し立てた。

「ふふっ……」

 この時、青年たちの口の端が怪しく歪んだことに、エレリアたちは少しも気づくことはなかった。




 薄闇に満ちた路地裏を進んできたエレリアたち。
 最初のうちはちらほら人を見かけてはいたものの、街の深層までやって来たせいか、もはや自分たち以外に誰も人影はなかった。複雑に入り組んだ路地をかなりの距離歩いたため、ここまで来ると二度と大通りに戻ってこられないのではと思わず不安になってしまう。
 まさに、街の喧騒とは無縁の冷たい静寂に包まれた場所だった。
 時おり、地面に描かれた過激な落書きや壁に吊るされた錆びた鎖の束など、人が残したであろう痕跡がいくつも確認できたのだが、そのどれもがエレリアを不穏な気分にさせたのは言うまでもなかった。
 先ほど、青年たちと親交の誓いを交わしたばかりだが、自分たちはこれからどこへ連れていかれるのだろうか。

「ここにレッドさんたちのアジトがあるんですよね?」

 すると、ちょうどいいいタイミングで、エレリアの気持ちを汲み取ったかのように、ミサが青年たちに問いかけた。

「……」

 しかし、十分に声が届いていなかったのか、なぜか誰一人としてミサの質問に答える者はいなかった。
 だが、このときエレリアは違和感を感じた。この距離で話しかけて聞こえないなどということがあるだろうか。仮にそうだとしたら、今まで青年たちと普通に会話できていたことが不自然に思える。今の青年たちの反応はむしろ無視に近かった。
 では、なぜ彼らは無視をしたのか。
 改めて、隣を歩いているブルーやイエローの顔を見てみる。先ほどまで気前の良い笑顔を見せていたのにも関わらず、今では固く口を結んで視線を合わしてくへれようとしない。その目に以前のような頼もしさに満ちた信頼感のようなものは宿っておらず、それはまるで心の内の企みが悟られぬよう、一貫して無表情を決め込んでいるようにも見える。

「あの……、レッドさん? 大丈夫っすか?」
「……」

 ここへ来て不自然に沈黙を貫く青年たちに、ソウヤも不安を感じたのか、すかさず反応を促す言葉を投げかけた。だが、やはり彼らから返事が返ってくることはなかった。
 なぜだ。なぜ、ここまで排他的で冷ややかな態度をとるのだ。先ほど、同じ夢魔討伐を志し、熱く打ち解けたばかりではないか。
 妙な胸騒ぎがする。冷や汗が止まらない。
 極度の不安と絶望が視界を狭め、もはや自分の荒い呼吸の音しかエレリアは耳にすることができなかった。
 これは明らかに異常事態だ。今すぐにでも、彼らから離れたほうがいい。
 本能がそうエレリアに告げ、ミサたちと共にこの場を逃げ出そうとした、まさにその時だった。
 自身の背後から、ゴッと肉が弾むような鈍い打撃音が聞こてきえた。

「え?」

 あまりに不吉な予感が胸を満たし、うまく呼吸ができない。それでも、覚悟を決め後ろを振り返ると、そこには地面に倒れ込み頬を押さえて苦しんでいるソウヤの姿があった。
 その瞬間、喉元に冷たい刃が突きつけられたかと思うと、耳元から囁かれたレッドの低い声がエレリアの鼓膜を不気味に震わせた。

「おっと、死にたくなかったら動かないでね、エレリアちゃん……」
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