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第29話 協力したい
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ジャイアントゴブリンの方へ走って行く。
これでもかというほど本気で走る。
マズイ。ミクにいったことを思い出す。
もし死人なんかでも出たりしたらただでは済まないのだ。正直、めちゃくちゃ焦っている。
全力疾走しているとミクが口を開いた。
「ねぇ、あのゴブリンのところに行ってどうするのよ。きっと勝てないわよ」
「はなっから、それくらいわかってるよ。元々最初から勝つ気なんてないから」
「勝つ気がないって……もしかして死ぬつもりなの!? ダメよ、ファクト。それなら行かせないわ! ……そうじゃないとお父さんに示しがつかないもの! 文和振ってでも止めてあげる」
一度、止まって手を大きく広げて来る。俺の退路を断っているつもりなのだろう。
「違うわ! そういう事じゃない! どうややっても勝てないなら他のことすればいいって言ってるんだよ。例えば、近くにいる人を逃がすのを手伝ったりとかだよ。これで町に被害が出たら本当に人生が終わるし」
「あ、そういう事。なら最初から変に焦らさないで言いなさいよ。紛らわしいわね」
「別に焦らしているわけじゃないんだけど!? 勝手にミクが勘違いしただけだよね!?」
そう言いながらまた走り出す。
そうだ。俺がやることはあくまで支援。戦う必要はないんだ。
……しかし、考えるだけで怖いな。一発でも食らえば即死だろうし。まあでも最悪戦う覚悟もしておこう。なにが起こるかわからないしな。
「ていうかラグナロクさん。活躍してるじゃん」
よくよく見てみると、ラグナロクが一人で戦っていた。
ゴブリンの攻撃を飛びながらさっとよけ、俺の時にも使った、スキル、具現化《スルト》で作ったフレイムバレットをなんどもなんども打ち込んでいる。
あまり効いてはいなそうだが、だんだんとHPを削っているんだろう。
やっぱり強いな。
「そろそろか……」
そうこうしているうちに町の端についた。
この奥にゴブリンがいる。さっきまでは遠くに感じていたが、さらに大きく見え、体から鳥肌が止まらない。
周りを見てみる。
人は……いないか。もう逃げたのか。まあそりゃそうか。怖いもんな。あんな奴が近くにいたら。
そんな中、後ろから声をかけられた。
「あれ……お前さんたち。こんなところでどうした?」
「…………グランさん!? どうしてここに!?」
「いや、あのモンスターちょっと面白そうだなぁって思ってな。見に来たんだ! デカくていいな!」
「俺たち冒険者たちからしたらいい迷惑なんですけどね……」
特に俺からしたら最高にいい迷惑だ。
「ああ、そっか! お前さんたちは冒険者になったんだっけ! いま、どんな感じなんだ。楽しんでるか!?」
「楽しいです。ちょっと死にそうになってることもあるんですけど、結構満足です」
「そうか、よかった。たまにミクちゃんが店に来て、飯の材料を買ってくるときも言ったんだが、なにかあったら言えよ。助けになるからな」
「はい、ありがとうございます。今度、店に行ってなにか買っていきます!」
「おうよ、頼むぞ!」
優しい。相変わらずらしい。
この人に助けてもらえなかったらこんな風に過ごすことなく、くたばっていたのだ。あの後、会えていなかったが、これが終わってからは積極的に店に行こう。
そしていい関係を築きたい。
「じゃあ、もう行くわ。見るもん見たし、ここにいると被害とか出そうだしな。倒すなら店を壊さないでくれよな」
「はい、多分大丈夫ですよ。あの飛んでいる人があのゴブリンを倒してくれると思いますので」
「へぇ……あの飛んでいる人か。たしかに強そうだもんなぁ……ファクトよりも強いのか?」
「ええ、前に戦って……負けてますから…………」
下を向きながら少し暗い感じで言う。
悔しさはまだ残っている。
なにもできなかったしな。
ってあ、こんな話をしたらグランさんまで暗そうになってしまう。
「しかも、ギルドでも1位か2位を争うくらい強いです!」
今度は明るく言う。
しかしあまりグランさんはそんなに気にしていなかったらしい。
前を見ると、普通の顔をしていた。俺の早とちりか。
「ほお、じゃあ強いのか……ん? でも、あれなんだ? なんか…………ってあ」
俺の奥の方を見て、驚いたような感じの声を出す。
一体どうしたんだ。
そんなことを考えていると。
急に空から。
バーン!
ものが振ってきた。
いいや、ものではない。人だ。もっと正確に言えば、ラグナロクだった。
「…………は!?」
「ぐは…………」
ラグナロクは口から大量の血を流していた。
体は砂でボロボロで服も少々破れていて、傷がついている痛々しい肌が見える。
「……なんで、お前らが……いるんだ……」
「お、お前こそ、その傷…………ま、まさか!」
「ああ、あのゴブリンにやられた。やはり俺の読み通り、強いな……」
苦しそうにその場から立ち上がる。
見ていられない……
「おい、大丈夫なのかよ。そんなボロボロで!」
「さっきからごちゃごちゃと。うるさいな。大体、俺はいったはずだぞ。お前たちのような子供が来るようなところじゃないと。帰れ」
ごくりを唾を飲む。
鋭い目が俺たちを睨む。
前に睨まれたときより殺気立っている。
ミクは剣に手を付けていて、なにかあれば斬るつもりなのだろう。
するとラグナロクはふっと笑いながら俺たちから目を離し、行こうとする。
俺は思わず止めてしまう。
「でも、そんな身体じゃ……無理だ!」
「そこは心配ない!」
急にグランが前に出て来て、ラグナロクの腕をつかむ。
そして詠唱を唱え始めた。
「世界に宿る生命の種よ。彼の者の傷を治すための力をお与えください。 ヒール!」
それは回復魔法だった。
オーバーヒールよりは小さいが少しラグナロクの体の傷が治った。
どうやらグランさんは治癒魔法を使えるらしい。
「初級魔法だが、あるのとないのじゃ、違うだろう。見た感じ君は治癒魔法を使えなさそうだったからな。どうだ?」
「……誰か存じませんが、ありがとう。礼を言います」
「いいってことよ。それよりも倒せるのか? あのゴブリン」
「まあ、これからは本気でやりますから。これで無理ならお手上げですね」
「本気……?」
俺たち全員がくびをかしげる。
ラグナロクが深呼吸をし、手に力を入れた。
「あまり体力を消費するから使いたくはなかったんだが……」
手の近くにあった炎がかたまってかたまってかたまりあった。
そして徐々に形が変化していき、やがて槍の形状になる。
「ジャッジメントランス!」
その槍がゴブリンの方に飛んでいき、命中した。
「ふぅ……やはり疲れるな。大きいものを作るとどうしても……」
す、凄い。
なんだ、今の槍は。スキルの能力か。
弾丸だけでなくこんなものまで作れるのかよ……
「おい、ガキども。なにこっちを見ている。早く行け。邪魔だ。はっきり言って鬱陶しい」
「で、でも……」
ぐおおおおおおおお!
すると、ゴブリンの雄たけびが聞こえて来る。
耳が痛い……
とっさに耳を塞ぎ、目を閉じた。
「っち、全然大丈夫そうだな。あいつ……ん、こっちに来やがったか。面倒くさい。いしかもさっきよりも速い……いや……これは!」
「…………え?」
目を開けると、いつの間にかラグナロクにつかまれ、空を飛んでいた。
「っち!」
横には怖い顔したゴブリンがいて、間一髪のところでラグナロクが俺を引っ張り、攻撃を避ける。
「なんで、お前が追われてやがんだクソ。しかも前よりも強くなってねぇか。こいつ……」
ステータスが向上している。つまり……狙いは俺。
ヤバい! さっきの攻撃で俺を見つけたんだ。
最悪だ! ミクじゃなかったのはいいことだけど、見つかってしまった……
これでもかというほど本気で走る。
マズイ。ミクにいったことを思い出す。
もし死人なんかでも出たりしたらただでは済まないのだ。正直、めちゃくちゃ焦っている。
全力疾走しているとミクが口を開いた。
「ねぇ、あのゴブリンのところに行ってどうするのよ。きっと勝てないわよ」
「はなっから、それくらいわかってるよ。元々最初から勝つ気なんてないから」
「勝つ気がないって……もしかして死ぬつもりなの!? ダメよ、ファクト。それなら行かせないわ! ……そうじゃないとお父さんに示しがつかないもの! 文和振ってでも止めてあげる」
一度、止まって手を大きく広げて来る。俺の退路を断っているつもりなのだろう。
「違うわ! そういう事じゃない! どうややっても勝てないなら他のことすればいいって言ってるんだよ。例えば、近くにいる人を逃がすのを手伝ったりとかだよ。これで町に被害が出たら本当に人生が終わるし」
「あ、そういう事。なら最初から変に焦らさないで言いなさいよ。紛らわしいわね」
「別に焦らしているわけじゃないんだけど!? 勝手にミクが勘違いしただけだよね!?」
そう言いながらまた走り出す。
そうだ。俺がやることはあくまで支援。戦う必要はないんだ。
……しかし、考えるだけで怖いな。一発でも食らえば即死だろうし。まあでも最悪戦う覚悟もしておこう。なにが起こるかわからないしな。
「ていうかラグナロクさん。活躍してるじゃん」
よくよく見てみると、ラグナロクが一人で戦っていた。
ゴブリンの攻撃を飛びながらさっとよけ、俺の時にも使った、スキル、具現化《スルト》で作ったフレイムバレットをなんどもなんども打ち込んでいる。
あまり効いてはいなそうだが、だんだんとHPを削っているんだろう。
やっぱり強いな。
「そろそろか……」
そうこうしているうちに町の端についた。
この奥にゴブリンがいる。さっきまでは遠くに感じていたが、さらに大きく見え、体から鳥肌が止まらない。
周りを見てみる。
人は……いないか。もう逃げたのか。まあそりゃそうか。怖いもんな。あんな奴が近くにいたら。
そんな中、後ろから声をかけられた。
「あれ……お前さんたち。こんなところでどうした?」
「…………グランさん!? どうしてここに!?」
「いや、あのモンスターちょっと面白そうだなぁって思ってな。見に来たんだ! デカくていいな!」
「俺たち冒険者たちからしたらいい迷惑なんですけどね……」
特に俺からしたら最高にいい迷惑だ。
「ああ、そっか! お前さんたちは冒険者になったんだっけ! いま、どんな感じなんだ。楽しんでるか!?」
「楽しいです。ちょっと死にそうになってることもあるんですけど、結構満足です」
「そうか、よかった。たまにミクちゃんが店に来て、飯の材料を買ってくるときも言ったんだが、なにかあったら言えよ。助けになるからな」
「はい、ありがとうございます。今度、店に行ってなにか買っていきます!」
「おうよ、頼むぞ!」
優しい。相変わらずらしい。
この人に助けてもらえなかったらこんな風に過ごすことなく、くたばっていたのだ。あの後、会えていなかったが、これが終わってからは積極的に店に行こう。
そしていい関係を築きたい。
「じゃあ、もう行くわ。見るもん見たし、ここにいると被害とか出そうだしな。倒すなら店を壊さないでくれよな」
「はい、多分大丈夫ですよ。あの飛んでいる人があのゴブリンを倒してくれると思いますので」
「へぇ……あの飛んでいる人か。たしかに強そうだもんなぁ……ファクトよりも強いのか?」
「ええ、前に戦って……負けてますから…………」
下を向きながら少し暗い感じで言う。
悔しさはまだ残っている。
なにもできなかったしな。
ってあ、こんな話をしたらグランさんまで暗そうになってしまう。
「しかも、ギルドでも1位か2位を争うくらい強いです!」
今度は明るく言う。
しかしあまりグランさんはそんなに気にしていなかったらしい。
前を見ると、普通の顔をしていた。俺の早とちりか。
「ほお、じゃあ強いのか……ん? でも、あれなんだ? なんか…………ってあ」
俺の奥の方を見て、驚いたような感じの声を出す。
一体どうしたんだ。
そんなことを考えていると。
急に空から。
バーン!
ものが振ってきた。
いいや、ものではない。人だ。もっと正確に言えば、ラグナロクだった。
「…………は!?」
「ぐは…………」
ラグナロクは口から大量の血を流していた。
体は砂でボロボロで服も少々破れていて、傷がついている痛々しい肌が見える。
「……なんで、お前らが……いるんだ……」
「お、お前こそ、その傷…………ま、まさか!」
「ああ、あのゴブリンにやられた。やはり俺の読み通り、強いな……」
苦しそうにその場から立ち上がる。
見ていられない……
「おい、大丈夫なのかよ。そんなボロボロで!」
「さっきからごちゃごちゃと。うるさいな。大体、俺はいったはずだぞ。お前たちのような子供が来るようなところじゃないと。帰れ」
ごくりを唾を飲む。
鋭い目が俺たちを睨む。
前に睨まれたときより殺気立っている。
ミクは剣に手を付けていて、なにかあれば斬るつもりなのだろう。
するとラグナロクはふっと笑いながら俺たちから目を離し、行こうとする。
俺は思わず止めてしまう。
「でも、そんな身体じゃ……無理だ!」
「そこは心配ない!」
急にグランが前に出て来て、ラグナロクの腕をつかむ。
そして詠唱を唱え始めた。
「世界に宿る生命の種よ。彼の者の傷を治すための力をお与えください。 ヒール!」
それは回復魔法だった。
オーバーヒールよりは小さいが少しラグナロクの体の傷が治った。
どうやらグランさんは治癒魔法を使えるらしい。
「初級魔法だが、あるのとないのじゃ、違うだろう。見た感じ君は治癒魔法を使えなさそうだったからな。どうだ?」
「……誰か存じませんが、ありがとう。礼を言います」
「いいってことよ。それよりも倒せるのか? あのゴブリン」
「まあ、これからは本気でやりますから。これで無理ならお手上げですね」
「本気……?」
俺たち全員がくびをかしげる。
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「あまり体力を消費するから使いたくはなかったんだが……」
手の近くにあった炎がかたまってかたまってかたまりあった。
そして徐々に形が変化していき、やがて槍の形状になる。
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「ふぅ……やはり疲れるな。大きいものを作るとどうしても……」
す、凄い。
なんだ、今の槍は。スキルの能力か。
弾丸だけでなくこんなものまで作れるのかよ……
「おい、ガキども。なにこっちを見ている。早く行け。邪魔だ。はっきり言って鬱陶しい」
「で、でも……」
ぐおおおおおおおお!
すると、ゴブリンの雄たけびが聞こえて来る。
耳が痛い……
とっさに耳を塞ぎ、目を閉じた。
「っち、全然大丈夫そうだな。あいつ……ん、こっちに来やがったか。面倒くさい。いしかもさっきよりも速い……いや……これは!」
「…………え?」
目を開けると、いつの間にかラグナロクにつかまれ、空を飛んでいた。
「っち!」
横には怖い顔したゴブリンがいて、間一髪のところでラグナロクが俺を引っ張り、攻撃を避ける。
「なんで、お前が追われてやがんだクソ。しかも前よりも強くなってねぇか。こいつ……」
ステータスが向上している。つまり……狙いは俺。
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