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第18話 魔法を使えるようになりたい!
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ギルドで換金した後、あの宿にもう一度泊まった。
ミクがまた隣に寝たせいで、全然眠れなかった。もう場所を制限するのだけはやめて欲しい……
そして次の日。
俺は早速、ギルドに向かうことにした。魔法を取得するためだ。
ミクは今度こそ洞窟を突破するために買い出しやらなんだで準備に出かけている。
ミクがいうにはお金はほとんどないので明日には行きたいとのこと。つまり残り時間は今日だけだという事らしい。今日中になんとかするしかないのだ。
そんなことを考えていると、いつの間にかギルドについていた。
「よし、入るぞ……」
勇気を出して言いに行こう。――ラグナロクに。いや、ラグナロクじゃなくてラグナロクさんと呼ぶことにしよう。これから教えてもらうんだし。
「これで、魔法問題が解決したら俺も活躍できる! 役立たずにはならないはずだ!」
「おい、なにドアの前でぐずぐずしてやがる。邪魔くさいな。失せろ」
「げ……ラグナロク……さん」
入ろうとした瞬間、声をかけて来たのはラグナロクだった。
驚きと恐怖でうまく考えられない。
「なにをしている。早くどけ」
「あ、あの……」
「……ん? なんだ。……もしかして俺に怒っているのか。あれは子供のお前が悪い。謝るつもりはないからな」
「ち、違います。そうじゃなくて……その……ていうか、普通に聞いてたらあんた言ってることがめちゃくちゃだよね!? 子供の俺が悪いって……あんたがいきなり攻撃してきたんでしょう!?」
「ふん、知ったことか。どうでもいい」
ああ、ダメだこりゃ。話にならないらしい。
この人にはこれが普通なんだ……
「これでいいか。そろそろ入って次のクエストを受けたいのだが」
「……いやちょっと待ってください。聞きたいことがあるんです」
「……聞きたいことだと。なんだ、言ってみろ」
「魔法のことです」
「じゃあ、俺には無理だ。他を当たれ」
それだけ言う。
「ガーン! 何故!? せっかく言ってみたのに!?」
「俺は言えと言っただけだ。なにかするとかなにかアドバイスをするとは一言も言っていない。勘違いするなよ」
「そ、そんな……」
「話は終わりだ。そこをどけ」
そのまま行こうとする。本当に面倒くさそうにしていた。
くそ……この人はもう無理だ。せめて他を……
「じゃ、じゃあ魔法使える人を教えてくださいよ!」
「何故、俺が。他を当たればいいだけだろう」
「今度のクエストで魔法を使えないといけないんです。……お願いしますよ!」
「……なるほど。だからなんだ。俺には関係ない。他を当たれ」
「な!?」
そう言い終わると、俺を無視して中に入っていく。
見事、退けられたらしい。
「マジかよ……あの人やっぱり怖い……」
「まあ、たしかにラグナロクじゃ答えられないからね~」
「げ、レインさん!? いつからそこに!?」
レインさんに後ろから声をかけられた。
あまりのことにびっくりして飛び跳ねてしまう。
「最初っから居たわよ~。ちょっと盗み聞きしてたの。面白かったわ!」
「なに楽しんでいるんですか。俺にとっては結構真面目なことなんですよ。俺の立場が危ういんです!」
「最初から立場なんかなかったでしょ。ステータスも言動もミクちゃんの方が強かったしね~」
「ぐ……」
胸に正論という矢が突き刺さる。
ああそうだよ! 最初からなかったよ! だから、いま頑張ってるんでしょ!?
なんて言えるはずもなく胸の痛みだけが残った。虚しい。
「まあ、ラグナロクなりの断り方だよね~。あの子魔法を使っているけど、使っていないともいえるからさ」
「? それはどういう……」
「知らないで質問してたの? あの子のスキル炎の幻想は、体から出て来る炎を具現化して攻撃するのよ」
前聞いていたから知ってはいたが改めて聞くと凄い能力だ。
あの炎が木材になったり、針になって攻撃出来たりする。応用性が高すぎる。
俺が戦えたのでさえ、奇跡だろう。
「だからね、ずっと魔法は使っているのよ。でも、詠唱とか魔力とか使っているわけじゃないからちゃんとした魔法ではないからあまり詳しくはないんじゃないかな。きっとそれが理由で断ったんだろうね~。あの子そういう事言えない人だからああなっちゃし」
「なるほど……たしかに……」
ラグナロクはラグナロクなりの言い断り方だったのだろう。
ああなってしまったのはいつもの癖だろうな。もう少し楽に言ってくれてもいいんだけどな。不器用すぎる……
「まあいいです。わかりました。じゃあ、魔法じゃなくて剣技を磨きます」
「ちょっと待ちなさいよ。どこへ行くの?」
「え……?」
「私が教えるに決まっているでしょ。もう、鈍感なんだから……」
「!? いいんですか!?」
「最初からそのつもりで声をかけたんだよ。どうだい、ギルド長の魔法の雑学。聞いてみるかい?」
「聞きます聞きます! 是非、聞かせてください!」
この人に魔法を教えてもらえるとは……凄い。感激だ!
「じゃああなたは魔法の知識からなさそうだからそこからね」
「はい」
レインさんが解説を始める。
「魔法には種類があって、それぞれ召喚魔法。攻撃魔法。防御魔法。回復魔法。契約魔法。特殊魔法。そして古代魔法。いまから使うのはこの攻撃魔法よ」
「攻撃魔法……」
名前からして攻撃をするための魔法なのだろう。
「魔法にはもう一つの種類、属性があって。炎。水。風。土。雷。光。闇。この7種類。普通ならどこかに適性があって覚えやすかったり難しかったりするんだけど、ファクト君の場合はなんでもいけそうな気がするんだよね~。ステータスみたいで」
ふふん、とかわいらしく笑う。
「ちょっと! いまの、なんでもいけるってことは言いかえると特殊性はなくて凡人ってことだよね。そうだよね!」
「そこまでは言ってないよ! 頑張って行こう!」
もう一度ニコッと笑う。
あ、悪魔だ……
「それより、さっさと覚えよう。私がファクト君に教えられる魔法は炎魔法のみだよ。私がそれしか適性がないからね~」
「……わかりました。じゃあ、よろしくお願いします!」
炎魔法か。ちょうどいい。爺さんもラグナロクもこの魔法だ。それなら何度か見たことがある。うまくできるかもしれない。
ミクがまた隣に寝たせいで、全然眠れなかった。もう場所を制限するのだけはやめて欲しい……
そして次の日。
俺は早速、ギルドに向かうことにした。魔法を取得するためだ。
ミクは今度こそ洞窟を突破するために買い出しやらなんだで準備に出かけている。
ミクがいうにはお金はほとんどないので明日には行きたいとのこと。つまり残り時間は今日だけだという事らしい。今日中になんとかするしかないのだ。
そんなことを考えていると、いつの間にかギルドについていた。
「よし、入るぞ……」
勇気を出して言いに行こう。――ラグナロクに。いや、ラグナロクじゃなくてラグナロクさんと呼ぶことにしよう。これから教えてもらうんだし。
「これで、魔法問題が解決したら俺も活躍できる! 役立たずにはならないはずだ!」
「おい、なにドアの前でぐずぐずしてやがる。邪魔くさいな。失せろ」
「げ……ラグナロク……さん」
入ろうとした瞬間、声をかけて来たのはラグナロクだった。
驚きと恐怖でうまく考えられない。
「なにをしている。早くどけ」
「あ、あの……」
「……ん? なんだ。……もしかして俺に怒っているのか。あれは子供のお前が悪い。謝るつもりはないからな」
「ち、違います。そうじゃなくて……その……ていうか、普通に聞いてたらあんた言ってることがめちゃくちゃだよね!? 子供の俺が悪いって……あんたがいきなり攻撃してきたんでしょう!?」
「ふん、知ったことか。どうでもいい」
ああ、ダメだこりゃ。話にならないらしい。
この人にはこれが普通なんだ……
「これでいいか。そろそろ入って次のクエストを受けたいのだが」
「……いやちょっと待ってください。聞きたいことがあるんです」
「……聞きたいことだと。なんだ、言ってみろ」
「魔法のことです」
「じゃあ、俺には無理だ。他を当たれ」
それだけ言う。
「ガーン! 何故!? せっかく言ってみたのに!?」
「俺は言えと言っただけだ。なにかするとかなにかアドバイスをするとは一言も言っていない。勘違いするなよ」
「そ、そんな……」
「話は終わりだ。そこをどけ」
そのまま行こうとする。本当に面倒くさそうにしていた。
くそ……この人はもう無理だ。せめて他を……
「じゃ、じゃあ魔法使える人を教えてくださいよ!」
「何故、俺が。他を当たればいいだけだろう」
「今度のクエストで魔法を使えないといけないんです。……お願いしますよ!」
「……なるほど。だからなんだ。俺には関係ない。他を当たれ」
「な!?」
そう言い終わると、俺を無視して中に入っていく。
見事、退けられたらしい。
「マジかよ……あの人やっぱり怖い……」
「まあ、たしかにラグナロクじゃ答えられないからね~」
「げ、レインさん!? いつからそこに!?」
レインさんに後ろから声をかけられた。
あまりのことにびっくりして飛び跳ねてしまう。
「最初っから居たわよ~。ちょっと盗み聞きしてたの。面白かったわ!」
「なに楽しんでいるんですか。俺にとっては結構真面目なことなんですよ。俺の立場が危ういんです!」
「最初から立場なんかなかったでしょ。ステータスも言動もミクちゃんの方が強かったしね~」
「ぐ……」
胸に正論という矢が突き刺さる。
ああそうだよ! 最初からなかったよ! だから、いま頑張ってるんでしょ!?
なんて言えるはずもなく胸の痛みだけが残った。虚しい。
「まあ、ラグナロクなりの断り方だよね~。あの子魔法を使っているけど、使っていないともいえるからさ」
「? それはどういう……」
「知らないで質問してたの? あの子のスキル炎の幻想は、体から出て来る炎を具現化して攻撃するのよ」
前聞いていたから知ってはいたが改めて聞くと凄い能力だ。
あの炎が木材になったり、針になって攻撃出来たりする。応用性が高すぎる。
俺が戦えたのでさえ、奇跡だろう。
「だからね、ずっと魔法は使っているのよ。でも、詠唱とか魔力とか使っているわけじゃないからちゃんとした魔法ではないからあまり詳しくはないんじゃないかな。きっとそれが理由で断ったんだろうね~。あの子そういう事言えない人だからああなっちゃし」
「なるほど……たしかに……」
ラグナロクはラグナロクなりの言い断り方だったのだろう。
ああなってしまったのはいつもの癖だろうな。もう少し楽に言ってくれてもいいんだけどな。不器用すぎる……
「まあいいです。わかりました。じゃあ、魔法じゃなくて剣技を磨きます」
「ちょっと待ちなさいよ。どこへ行くの?」
「え……?」
「私が教えるに決まっているでしょ。もう、鈍感なんだから……」
「!? いいんですか!?」
「最初からそのつもりで声をかけたんだよ。どうだい、ギルド長の魔法の雑学。聞いてみるかい?」
「聞きます聞きます! 是非、聞かせてください!」
この人に魔法を教えてもらえるとは……凄い。感激だ!
「じゃああなたは魔法の知識からなさそうだからそこからね」
「はい」
レインさんが解説を始める。
「魔法には種類があって、それぞれ召喚魔法。攻撃魔法。防御魔法。回復魔法。契約魔法。特殊魔法。そして古代魔法。いまから使うのはこの攻撃魔法よ」
「攻撃魔法……」
名前からして攻撃をするための魔法なのだろう。
「魔法にはもう一つの種類、属性があって。炎。水。風。土。雷。光。闇。この7種類。普通ならどこかに適性があって覚えやすかったり難しかったりするんだけど、ファクト君の場合はなんでもいけそうな気がするんだよね~。ステータスみたいで」
ふふん、とかわいらしく笑う。
「ちょっと! いまの、なんでもいけるってことは言いかえると特殊性はなくて凡人ってことだよね。そうだよね!」
「そこまでは言ってないよ! 頑張って行こう!」
もう一度ニコッと笑う。
あ、悪魔だ……
「それより、さっさと覚えよう。私がファクト君に教えられる魔法は炎魔法のみだよ。私がそれしか適性がないからね~」
「……わかりました。じゃあ、よろしくお願いします!」
炎魔法か。ちょうどいい。爺さんもラグナロクもこの魔法だ。それなら何度か見たことがある。うまくできるかもしれない。
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