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第10話 ギルドの洗礼
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「おい……ミク! 速いって!!」
先に行くなんて……ずるいぞミク!
ミクが開けて行った扉を通り、中に入った。
「ちょっとまってって! ミク……聞いているのか?」
中に入ると、ミクが止まっていた。
どうしたのだろう。
近くに行き、話しかける。
「どうしたんだよ」
「……マズいことになったわ」
「マズいこと……?」
「……ほら周りを見なさい」
いつもよりも小声で言われた。なんだか怯えているような気がする。
……よくわからないが言われた通り、周りを見てみる。
まず目についたのは柱だ。そこらじゅうに立っており、デカい。
それに店がやっており、右から順に受付、報酬、酒場と書かれた看板が立っていた。
二階の階段も見え、やっぱりここは巨大な建造物だという事が伝わってくる。
「凄いな……やっぱりここは……」
「違うわよ。馬鹿じゃないの! 気持ち悪い本当に!」
「なんでそうなるの!?」
「シッ! あんまりデカい声を出さないで頂戴。にらまれるでしょ。そうじゃなくて、周りの目を気にしなさいってことよ」
もう一度周りをよく見てみる。
そこで他の冒険者が喋っている声が聞こえて来た。
「おいおい、ガキども2人だけでこのギルドに入って来たぞ。何しに来たんだよ(笑)」
「しかも女連れて来てるぞ。イチャイチャでも見せつけに来てるのかよ。クソガキどもがよ(笑)」
一人はゴツイ装備をつけているおじさんで俺よりもほんの少し背が高い。
隣にいるもう一人の冒険者は後ろに弓を持っていて、剣士ではなく弓兵であることが瞬時にわかる。
ミクが気にしていたことってこういう事か。
確かにちょっと怖いな。ビビビッと来るものがある。
帰りたい……
こう来るだろうと、心の中でわかってはいた。
子供だから馬鹿にされるかもって。
だから予想はしていた。でも本当にこうされると、うまく言い返せない。勇気が出なかった。
「っち……こっちに来た……」
すると、こっちにさっきの冒険者たちがやってくる。
「お~い、聞こえているのかな。お嬢ちゃんと坊ちゃん。君たちにはこのギルドにはふさわしくないっていってんの。早く帰んなよ。そしてお母さんのところに行ってママ~怖~いって泣き叫びなよ!」
「ちょっと言い過ぎだぞ、ガゼル。ほら怯えてるじゃないか」
「……怯えてなんかないわよ」
「お嬢ちゃん、強気なのはいいけど、手が震えているの見えてるからね。残念だけど」
ミクが本気で怖がっているのがわかる。
手に力が入った。
「ガゼル、俺がちゃんとした教育方法を教えてやるよ。そういう時は笑顔で……君たちのようなクソガキはここには要らないんだ。帰ろうか、僕ちゃんたち」
そして笑われた。
大声で。周りにいる他の冒険者たちにも聞こえるくらいに。
周りにいる冒険者からは蔑まれるような声がたびたび聞こえて来た。
どうしよう。このままなにもしなかったら冒険者になれない。
それどころか、ミク一人すら守れない。勇気を出せ! そしてなにかを言い返せ、俺!
勇気を……出せ!!
力がわいてきた。
「……俺たちは別に……別に、遊びに来ているわけじゃないので。あなたたちとは違います! 止めてもらえますか」
きっぱりと言えた。
頑張った。自分で言うのもなんだけど。俺、偉い。
「ほう、言うね……俺たち大人相手にそのずうずうしい態度か……俺は嫌いじゃない。だけどな……」
ガゼルと呼ばれたおじさんの方が顔を俺に近づける。
「あんまり舐めた態度とってると……潰すぞ」
目がガッと見開いた状態で右手が俺の顔のすれすれの所まで振りかぶった。
……反応できなかった。速すぎた。
せっかく言い返せたのに、武力にはかなわない。
なんだこれ……なんなんだよこれ……俺が、俺たちがなにしたっていうんだ……
そんな時だった。
「なにをしている」
「「……!?」」
二人が驚く。なにが起きたっていうんだ……
急にびっくりしたような顔をしだして……
「……なんの騒ぎだこれは。うるさいんだよ。こんなところにいたらクエストもろくに選びやしない」
透き通った声が聞こえて来る。
「あれは……このギルド内最強といっても過言ではない……しかもソロのラグナロク・フェイシャン」
「ギルド内……最強……」
この中にいた誰かが言ったのを聞く。
これが……最強。
白髪の特徴的の青年で歳は20歳くらい。意外と小柄な大きさだった。
だが、そこには見ただけでわかる風格。それに場をかき乱す威圧があった。
「おい、ガゼル。なにが起こっている。どうしてこんなに騒がしい」
「こ、こ、これは……ラグナロクさん。これはちょっとしたことがありまして……」
「そういうのはいい。早く要件を話せ」
さっきまでの威勢はなくなり、すっかりご機嫌取りのような感じになっていた。
どんだけ強いんだよ、こいつ。
「このガキ……ごほんごほん。この子供がギルドに入ってきまして、どうしたことか話していたんですよ」
「……ガキが冒険者だと……お前のことか?」
指を差される。
「はい、俺たちのことです」
「お前たちは誰かの子供とかなのか? このギルドにいる誰かの」
「いや、違います……」
「じゃあ、なにしにここに来た。間違って入って来たのか?」
「それも違う。ならどうしてここに来た」
威圧が凄い。プレッシャーがかかる。あまりの強さに固唾を飲んだ。
ちょっとのことしか言っていないはずなのに、体が恐れをなしている。
こいつは危険だと。
……それでも言わないと。
ここで言わなかったら、なにも始まらない。始めるんだ。自分自身で!
「……本気で冒険者になるためです」
「ということはお前たちは本当にここの冒険者になるために来たというのか」
ミクも隣で小さくうなずく。
「そうかそうか。本気ね……なるほど……ならば……」
さらに威圧が強くなっていく。まともに立っていられないくらい厳しい。
そしてラグナロクの体の周りに炎の渦らしきものが出て来た。
「ラグナロクさんまさか……やるつもりで!?」
「ああ、ガゼル。少しばっかりやるつもりだ。少年。覚悟しろ。そして、身構えろ。お前を殴るぞ」
「ま、ま、マジかよ!?」
本気の目だ。これは嘘ではない。
本当に……やるつもりだ。殺される。
「おい、ミク! 逃げ……」
「遅い!」
「……ぐは!?」
思いっきりぶん殴られた。グーで。勿論攻撃はみえなかった。俺には痛みだけが残る。
吹っ飛び、ギルドの壁に穴があく。
「身構えろと言っただろ。今はこの女に用はない。お前に用がある。わかったらさっさと身構えろ。俺を……倒しに来い」
そういいながら、立っていた。
勝てるわけがない。クソゲーだ。
先に行くなんて……ずるいぞミク!
ミクが開けて行った扉を通り、中に入った。
「ちょっとまってって! ミク……聞いているのか?」
中に入ると、ミクが止まっていた。
どうしたのだろう。
近くに行き、話しかける。
「どうしたんだよ」
「……マズいことになったわ」
「マズいこと……?」
「……ほら周りを見なさい」
いつもよりも小声で言われた。なんだか怯えているような気がする。
……よくわからないが言われた通り、周りを見てみる。
まず目についたのは柱だ。そこらじゅうに立っており、デカい。
それに店がやっており、右から順に受付、報酬、酒場と書かれた看板が立っていた。
二階の階段も見え、やっぱりここは巨大な建造物だという事が伝わってくる。
「凄いな……やっぱりここは……」
「違うわよ。馬鹿じゃないの! 気持ち悪い本当に!」
「なんでそうなるの!?」
「シッ! あんまりデカい声を出さないで頂戴。にらまれるでしょ。そうじゃなくて、周りの目を気にしなさいってことよ」
もう一度周りをよく見てみる。
そこで他の冒険者が喋っている声が聞こえて来た。
「おいおい、ガキども2人だけでこのギルドに入って来たぞ。何しに来たんだよ(笑)」
「しかも女連れて来てるぞ。イチャイチャでも見せつけに来てるのかよ。クソガキどもがよ(笑)」
一人はゴツイ装備をつけているおじさんで俺よりもほんの少し背が高い。
隣にいるもう一人の冒険者は後ろに弓を持っていて、剣士ではなく弓兵であることが瞬時にわかる。
ミクが気にしていたことってこういう事か。
確かにちょっと怖いな。ビビビッと来るものがある。
帰りたい……
こう来るだろうと、心の中でわかってはいた。
子供だから馬鹿にされるかもって。
だから予想はしていた。でも本当にこうされると、うまく言い返せない。勇気が出なかった。
「っち……こっちに来た……」
すると、こっちにさっきの冒険者たちがやってくる。
「お~い、聞こえているのかな。お嬢ちゃんと坊ちゃん。君たちにはこのギルドにはふさわしくないっていってんの。早く帰んなよ。そしてお母さんのところに行ってママ~怖~いって泣き叫びなよ!」
「ちょっと言い過ぎだぞ、ガゼル。ほら怯えてるじゃないか」
「……怯えてなんかないわよ」
「お嬢ちゃん、強気なのはいいけど、手が震えているの見えてるからね。残念だけど」
ミクが本気で怖がっているのがわかる。
手に力が入った。
「ガゼル、俺がちゃんとした教育方法を教えてやるよ。そういう時は笑顔で……君たちのようなクソガキはここには要らないんだ。帰ろうか、僕ちゃんたち」
そして笑われた。
大声で。周りにいる他の冒険者たちにも聞こえるくらいに。
周りにいる冒険者からは蔑まれるような声がたびたび聞こえて来た。
どうしよう。このままなにもしなかったら冒険者になれない。
それどころか、ミク一人すら守れない。勇気を出せ! そしてなにかを言い返せ、俺!
勇気を……出せ!!
力がわいてきた。
「……俺たちは別に……別に、遊びに来ているわけじゃないので。あなたたちとは違います! 止めてもらえますか」
きっぱりと言えた。
頑張った。自分で言うのもなんだけど。俺、偉い。
「ほう、言うね……俺たち大人相手にそのずうずうしい態度か……俺は嫌いじゃない。だけどな……」
ガゼルと呼ばれたおじさんの方が顔を俺に近づける。
「あんまり舐めた態度とってると……潰すぞ」
目がガッと見開いた状態で右手が俺の顔のすれすれの所まで振りかぶった。
……反応できなかった。速すぎた。
せっかく言い返せたのに、武力にはかなわない。
なんだこれ……なんなんだよこれ……俺が、俺たちがなにしたっていうんだ……
そんな時だった。
「なにをしている」
「「……!?」」
二人が驚く。なにが起きたっていうんだ……
急にびっくりしたような顔をしだして……
「……なんの騒ぎだこれは。うるさいんだよ。こんなところにいたらクエストもろくに選びやしない」
透き通った声が聞こえて来る。
「あれは……このギルド内最強といっても過言ではない……しかもソロのラグナロク・フェイシャン」
「ギルド内……最強……」
この中にいた誰かが言ったのを聞く。
これが……最強。
白髪の特徴的の青年で歳は20歳くらい。意外と小柄な大きさだった。
だが、そこには見ただけでわかる風格。それに場をかき乱す威圧があった。
「おい、ガゼル。なにが起こっている。どうしてこんなに騒がしい」
「こ、こ、これは……ラグナロクさん。これはちょっとしたことがありまして……」
「そういうのはいい。早く要件を話せ」
さっきまでの威勢はなくなり、すっかりご機嫌取りのような感じになっていた。
どんだけ強いんだよ、こいつ。
「このガキ……ごほんごほん。この子供がギルドに入ってきまして、どうしたことか話していたんですよ」
「……ガキが冒険者だと……お前のことか?」
指を差される。
「はい、俺たちのことです」
「お前たちは誰かの子供とかなのか? このギルドにいる誰かの」
「いや、違います……」
「じゃあ、なにしにここに来た。間違って入って来たのか?」
「それも違う。ならどうしてここに来た」
威圧が凄い。プレッシャーがかかる。あまりの強さに固唾を飲んだ。
ちょっとのことしか言っていないはずなのに、体が恐れをなしている。
こいつは危険だと。
……それでも言わないと。
ここで言わなかったら、なにも始まらない。始めるんだ。自分自身で!
「……本気で冒険者になるためです」
「ということはお前たちは本当にここの冒険者になるために来たというのか」
ミクも隣で小さくうなずく。
「そうかそうか。本気ね……なるほど……ならば……」
さらに威圧が強くなっていく。まともに立っていられないくらい厳しい。
そしてラグナロクの体の周りに炎の渦らしきものが出て来た。
「ラグナロクさんまさか……やるつもりで!?」
「ああ、ガゼル。少しばっかりやるつもりだ。少年。覚悟しろ。そして、身構えろ。お前を殴るぞ」
「ま、ま、マジかよ!?」
本気の目だ。これは嘘ではない。
本当に……やるつもりだ。殺される。
「おい、ミク! 逃げ……」
「遅い!」
「……ぐは!?」
思いっきりぶん殴られた。グーで。勿論攻撃はみえなかった。俺には痛みだけが残る。
吹っ飛び、ギルドの壁に穴があく。
「身構えろと言っただろ。今はこの女に用はない。お前に用がある。わかったらさっさと身構えろ。俺を……倒しに来い」
そういいながら、立っていた。
勝てるわけがない。クソゲーだ。
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