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72話
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咲山兄弟とも合流し、ビーチに男6人。
むさ苦しいという反面、何せ顔はいい奴らだ。
このメンバーの花と言えば、やはり若松くんだろうな。
ビーチボールをするために砂浜にネットを設置している咲山兄弟。コートの線を描く蜂須賀。
パラソルの下、俺の隣で若松くんに絡まれている京本。
「誠一郎俺とチーム組むか?」
「生憎だが、俺は遊びでも勝ちにいきたいからな、蛍と組む。」
隣の2人は無視。
コート作りに精を出す咲山兄弟を見る。
終業式の時も、すぐ見分けられるように服装や髪型を変えていたが、今はなんと髪色が違う。
クリーム色にピンクのメッシュを入れて、確かマッシュカットだったか髪型をしているのが真斗。
全体を水色に染めてウルフカットをしているのが塁斗。
揃いの水着だが、塁斗はラッシュガードのレギンスを下に履いている。
どうでもいいが、学園に戻る時にはもう少し落ち着いた髪色に戻すんだよな?
じゃないと風紀の指導対象になるんだが…この奇抜な色の選択、絶対西條が何か言っただろう。
「蛍、何見てんだ?」
京本に肩を抱かれ、俺の視線の先を見ようと頬をくっつけてくる。
「近い。咲山たちを見ていたんだ、あの髪色はいつ戻すつもりなのか気になった。」
頬を押し退け肩の腕も外す。
不満そうな表情を向けられるが気づかないふりをする。
「夏くらい許してやれ、似合ってるじゃねーか。」
「今は何も言ってないだろ。学園ボランティアの時に戻っていなかったらレポート追加だぞ。」
学園ボランティア、今年はグラウンド整備と森のゴミ拾いだったな。咲山と若松くんを別行動させることと念を押されたが、監督役は生徒指導の先生で風紀は関係がない。
まあ、何かあった場合呼び出されるが滅多なことでは呼ばれない。
「蛍様、せっかくの海なんすよ!仕事のことは忘れて俺と遊びましょ?」
コート作りが終わった3人がパラソルへと戻り、水分補給のため用意されていたペットボトルを手に取る。
お茶を飲み、ペットボトルを持ったまま俺と京本の間に割り込んできた蜂須賀。
「そうだ、蛍様。日焼け止め塗ってないっすよね、手の届かないところは俺がするんで言って下さいっす。」
「パーカーを脱ぐつもりはないから大丈夫だ。ありがとう流星。」
「はっ!手の届かないとことか、下心ありまくりだな犬っころ!」
言うこと為すこと全てに突っかからないといけない病気にでもなったのか京本は。
いや、元々だな。
「下心の何が悪いんすか!俺は蛍様とセックスしたいんすけど?艶めかしい肌に触れたいっすけど?日焼け止めクリームでちょっとヌルヌルになった姿をオカズにしたいだけっすけど?それが何か!」
「流星!」
突っ込みどころが多すぎる。
ぶっちゃけすぎだ。
睨み合っている蜂須賀と京本の周りで若松くんと咲山兄弟がドン引きしている。
顔を引きつらせて同情の目を俺に向けてくるんだが、居た堪れないからやめてくれ。
むさ苦しいという反面、何せ顔はいい奴らだ。
このメンバーの花と言えば、やはり若松くんだろうな。
ビーチボールをするために砂浜にネットを設置している咲山兄弟。コートの線を描く蜂須賀。
パラソルの下、俺の隣で若松くんに絡まれている京本。
「誠一郎俺とチーム組むか?」
「生憎だが、俺は遊びでも勝ちにいきたいからな、蛍と組む。」
隣の2人は無視。
コート作りに精を出す咲山兄弟を見る。
終業式の時も、すぐ見分けられるように服装や髪型を変えていたが、今はなんと髪色が違う。
クリーム色にピンクのメッシュを入れて、確かマッシュカットだったか髪型をしているのが真斗。
全体を水色に染めてウルフカットをしているのが塁斗。
揃いの水着だが、塁斗はラッシュガードのレギンスを下に履いている。
どうでもいいが、学園に戻る時にはもう少し落ち着いた髪色に戻すんだよな?
じゃないと風紀の指導対象になるんだが…この奇抜な色の選択、絶対西條が何か言っただろう。
「蛍、何見てんだ?」
京本に肩を抱かれ、俺の視線の先を見ようと頬をくっつけてくる。
「近い。咲山たちを見ていたんだ、あの髪色はいつ戻すつもりなのか気になった。」
頬を押し退け肩の腕も外す。
不満そうな表情を向けられるが気づかないふりをする。
「夏くらい許してやれ、似合ってるじゃねーか。」
「今は何も言ってないだろ。学園ボランティアの時に戻っていなかったらレポート追加だぞ。」
学園ボランティア、今年はグラウンド整備と森のゴミ拾いだったな。咲山と若松くんを別行動させることと念を押されたが、監督役は生徒指導の先生で風紀は関係がない。
まあ、何かあった場合呼び出されるが滅多なことでは呼ばれない。
「蛍様、せっかくの海なんすよ!仕事のことは忘れて俺と遊びましょ?」
コート作りが終わった3人がパラソルへと戻り、水分補給のため用意されていたペットボトルを手に取る。
お茶を飲み、ペットボトルを持ったまま俺と京本の間に割り込んできた蜂須賀。
「そうだ、蛍様。日焼け止め塗ってないっすよね、手の届かないところは俺がするんで言って下さいっす。」
「パーカーを脱ぐつもりはないから大丈夫だ。ありがとう流星。」
「はっ!手の届かないとことか、下心ありまくりだな犬っころ!」
言うこと為すこと全てに突っかからないといけない病気にでもなったのか京本は。
いや、元々だな。
「下心の何が悪いんすか!俺は蛍様とセックスしたいんすけど?艶めかしい肌に触れたいっすけど?日焼け止めクリームでちょっとヌルヌルになった姿をオカズにしたいだけっすけど?それが何か!」
「流星!」
突っ込みどころが多すぎる。
ぶっちゃけすぎだ。
睨み合っている蜂須賀と京本の周りで若松くんと咲山兄弟がドン引きしている。
顔を引きつらせて同情の目を俺に向けてくるんだが、居た堪れないからやめてくれ。
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