性癖の館

正妻キドリ

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死体の部屋

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「べろべろべろべろ!!!」



「いやああああああ!!!」



 美桜は獣耳おじさんに顔を舐められながら走っていた。



「やめろぉ!!」



 美桜は途中で拾ったキュウリをおじさんの頬に押し付けた。



「ニャン!?」



 びっくりしたおじさんは飛び跳ねて美桜から離れた。



「お姉ちゃん!早く!」



 沙羅は大きな扉を開けて待っていた。



 やがて、美桜が部屋に入ると沙羅は急いでその扉を閉めた。



 美桜は肩で息をしながら、膝から崩れ落ちた。



「もう…やだ…!…一生立ち直れないかもしれない…私…!」



「大丈夫?お姉ちゃん。」



 沙羅は美桜に声をかけた後、部屋の中を見渡した。



「あっ!ステージがあるよ!」



「…。」



 すると、例のごとくステージにライトが当たった。



 そして、次の瞬間、天井から大量の何かが降ってきた。



「ん?なに?…!?…お、お姉ちゃん!あれ何…!?」



「!?あれって…!」



 ステージに落ちてきたものは、紫がかった白色で、人の形をしていて、どれも一切動く気配をみせなかった。



 ステージに落ちてきたものは、大量の人の死体だった。



「きゃああああああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」



 2人は悲鳴を上げた。すると、ステージの裾から誰かが現れた。



「…お気に召してくれたようですね…。」



 その人は白い装束を着た、黒くて長い髪の毛の、薄紫の肌をした女性だった。



「…私は『ネクロフィリアの間』のフロアマスター、ネクロディーテ。…あなた、素質があるようですね。…ネクロフィリアになってみませんか?」



 ネクロディーテは足元にいた死体を抱き寄せて、その頭を撫でながら美桜に質問した。



 美桜はそう問われても何も答えらことができず、ガクガクと震えていた。ネクロディーテは残念そうな顔をして言った。



「…そうですか。…残念です。」



 彼女はそういうと静かに手を上げた。すると、足元の死体達が急に動き出し、這いつくばりながら美桜と沙羅に迫ってきた。



「お~ね~ちゃ~ん!!!!こ~わ~い!!!!」



 沙羅は涙目になりながら叫んだ。



 美桜は沙羅の手を取って走り出した。



「なんかここだけ趣向が違~う!!!」
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