性癖の館

正妻キドリ

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ケモナーの部屋

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「おらぁ!どっかいけ!!」



「おっふ!」



 美桜は迫りくるおじさんの股間に鞭を喰らわせた。



「お姉ちゃんこっち!」



 沙羅は大きな扉を開けて美桜を呼んだ。



 美桜は、痛みと快感に悶えるおじさんを他所に、沙羅の方へ走った。そんな美桜を逃がすまいと、女王様が後ろから走って追いかけてきた。



「お待ち!このメス豚野郎!!」



 女王様は前を走る美桜のお尻に鞭を浴びせた。



「ひんっ!」



 美桜は変な声を出しながらも、沙羅の待つ扉まで走った。そして、追いかけてきた女王様にカウンターのごとく、勢いよく振り返って鞭を浴びせた。



「お返しっ!」



「はぁん!」



 美桜の鞭は女王様の太ももに当たった。



「うぅ…こっちも悪くないわね…!」



 女王様はその苦痛と快感に悶えだした。



 美桜が扉に入った瞬間、沙羅は扉を閉めた。



「はぁ…はぁ…。」



 美桜は肩で息をしながら座り込んだ。



「お姉ちゃん…『ひんっ!』ってなに?」



 沙羅は呆れた顔で美桜に聞いた。沙羅の質問に美桜は顔を赤らめながら答えた。



「…!なんでもなから!さっさと忘れなさい!」



 美桜にそう言われた沙羅は、納得いかないような顔をしながら、部屋の中を見回した。部屋の中には、今までと同様にステージがあった。



「お姉ちゃん、ステージがある。」



「…。言われなくてもわかってる…。」



 2人が注目した瞬間、ステージにスポットライトが当たった。



「…。」



 もはや、美桜はリアクションを取らなかった。



 しばらくすると、ステージの裾から無数の猫が出てきた。



「「「「ニャー!」」」」」



「あっ!ネコちゃんだ!」



 沙羅は若干、嬉しそうに猫達を指さして言った。



「…猫?」



 美桜の頭には疑問符が上った。今までのとなんか違う…。顎に手を当てて仁王立ちしながら考えた。



 そんな美桜の足元に猫が寄ってきて頬を寄せた。



「ニャー。」



「えっ!かわいい…。」



 美桜と沙羅は気づいたら猫に囲まれていた。2人は戸惑いながらも猫達と戯れていた。



「お気に召してくれたようじゃな!」



 ステージの方から女の子の声が聞こえてきた。



「!…誰?」



 美桜と沙羅がステージに注目していると床のせり上がりから女の子が現れた。



 その女の子は獣耳を頭に着けて、縞柄の布を胸部と腰に巻いていた。



「吾輩は『ズーフィリアの間』のフロアマスター、ノジャロリンじゃ!お主、なかなか素質があるの~!どれっ!一つ、ズーフィリアになってはみんか~?」



「ズーフィリア…!?それって、動物に性的魅力を感じるっていう…あの…?」



 美桜は恐る恐るノジャロリンに聞いた。



「お姉ちゃん…なんでそんなこと知ってるの?」



 沙羅は呆れた顔で美桜に質問した。



「いや…昨日たまたま見たから…。」



 美桜は沙羅から目を逸らして、冷や汗をかきながら答えた。



 ノジャロリンは得意げに答えた。



「そうじゃ!もし、ズーフィリアは難易度が高いというならば、ケモナーから始めてみてもよいぞ!」



 ノジャロリンはそう言ってパンと手を叩いた。



 すると、美桜と沙羅が戯れていた猫達が見る見るうちに変化していった。



「えっ…!」



 やがて、美桜を囲んでいた猫達は全員人間になった。その者達は猫耳を頭に着けて、身体の腰の部分に縞柄の布を巻き付けていた。



 そして、もれなく全員がおじさんだった。



「!!??ぎゃあああああぁあああああ!!!!」



 体を寄せていたおじさん達を振り払い、美桜は全速力で駆けだした。



「逃がすな!奴をとらえるのじゃ!!」



 ノジャロリンがそう言うと獣耳おじさん達は四つん這いで美桜を追いかけだした。



「もう!なんなの!あっ!沙羅…!」



 おじさんに追いかけられながら、美桜は沙羅の方を見た。



 そこには獣耳を付けた美少女に囲まれている沙羅がいた。



「この子、かわいい~!」



「お名前はなんていうの?」



 美少女達に撫でられたり、頬擦りされたりしながら、沙羅は美桜に助けを求めた。



「お姉ちゃ~ん!助けてー!」



 美桜は不満そうな顔をしながら沙羅の手を取り、周りの美少女達を蹴散らした。



「なんで私はおじさんで、沙羅は女の子なの…!」



「知らない人ばかりで怖かったよ?」



「私は怖いだけじゃなくて、一生のトラウマになりましたけどっ!?」



 美桜と沙羅は迫り来る獣耳達から逃げ出した。
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