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第二部 Qちゃんが出会った、佳き人々
おKちゃん
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Qちゃんは、ここがどこかわからなかった。
この更地の崖の上にQちゃんは住んでいた。かつてそこは森だった。あまりにも変わっている。わからなくても当然だろう。
でも、もし、わかったら、Qちゃんは、きっといっぱい泣いたと思う。
ここにはおKちゃんが住んでいた。私を含め5人の子どもを抱えて離婚したQちゃんを物心両面で支えてくれた人だ。
おKちゃんのおっぱいで私は育った。Qちゃんのおっぱいの出が悪かったからだ。
おKちゃんは幾つかの場所に田畑を持つ自作農家だった。Qちゃんはお金を稼ぐため、おKちゃんの畑のお手伝いをした。させてもらったといったほうがいいかもしれない。
それから10年ほどして、Qちゃんは転居した。
でも、100mほど移動しただけだ。
その後の二人の関係はわからない。そのうちに疎遠になったと思う。転居した我が家におKちゃんが来ることはなかった。
しかし、今も、Qちゃんの話の中におKちゃんは出てくる。
「世話になったからねえ。あんないい人はいるもんじゃないねえ」
この更地がおKちゃんの住んでいたところだと言ったら、Qちゃんはどうなるだろう。泣くだけで済むだろうか。
わからないほうがいいこともいっぱいある。
この更地の崖の上にQちゃんは住んでいた。かつてそこは森だった。あまりにも変わっている。わからなくても当然だろう。
でも、もし、わかったら、Qちゃんは、きっといっぱい泣いたと思う。
ここにはおKちゃんが住んでいた。私を含め5人の子どもを抱えて離婚したQちゃんを物心両面で支えてくれた人だ。
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しかし、今も、Qちゃんの話の中におKちゃんは出てくる。
「世話になったからねえ。あんないい人はいるもんじゃないねえ」
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わからないほうがいいこともいっぱいある。
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