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第三部 不思議の国のQちゃん
涙がぽろり
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神奈川県寒川市のさむかわ産業祭り。
ここは人が多すぎる。食事場所には向かない。落ち着ける場所がいい。
ならばと、私は、かねてから考えていた神奈川県水道記念館に移動。ここの水の広場は、ベンチも多く、食事場所は幾つもある。
食事場所の一番に考えていた東屋には先客がいた。お母さん、おばあさん、女の子2人の家族だ。
女の子は広場に設置された装置のようなものの傍にいて、何かをしている。装置から、霧状の水が出ている。
私は車椅子を押して、そこに近づいた。
すると、女の子は少し離れた装置へ移った。
譲ってくれたようだ。
「レバーを押すと、水が噴射され、虹が見えます」
装置にはそう書かれていた。
「Qちゃん、ここ押してみて。虹が見えるよ」と私。
私が先ず見本を見せる。虹がはっきり見える。
「きれいだねえ。凄い、凄い」とQちゃん。
「では、交代ね」と私。
Qちゃん、なかなか押せない。Qちゃんには硬くて、結構大変なのだ。
レバーの上のQちゃんの手に私の手を重ねて押す。噴射成功。
そこでQちゃんは考えた。
体重をいっぱい手にかけて押した。
すると、見事に水が出た。
「Qちゃん、凄い、虹だよ」と」私。
だが、急に水が止まった。
虹を見るとき、顔が上がって体重がかけられないのかレバーが戻ったのだ。 当然、虹も消える。
Qちゃんは、諦めず、また力いっぱいレバーを押す。
水が出る。虹が出る。Qちゃんが見る。水が止まる。
Qちゃんはまたも見ることができない。
Qちゃんは必死だ。
もう1回。また1回。
……私はしてはいけないことをしたのだ。
Qちゃんの負けん気の凄さを私は思い知らされる。
私は悲しい気持ちでQちゃんの手を押す。
もう いいよ Qちゃん ごめんなさい。
涙がぽろり。
ここは人が多すぎる。食事場所には向かない。落ち着ける場所がいい。
ならばと、私は、かねてから考えていた神奈川県水道記念館に移動。ここの水の広場は、ベンチも多く、食事場所は幾つもある。
食事場所の一番に考えていた東屋には先客がいた。お母さん、おばあさん、女の子2人の家族だ。
女の子は広場に設置された装置のようなものの傍にいて、何かをしている。装置から、霧状の水が出ている。
私は車椅子を押して、そこに近づいた。
すると、女の子は少し離れた装置へ移った。
譲ってくれたようだ。
「レバーを押すと、水が噴射され、虹が見えます」
装置にはそう書かれていた。
「Qちゃん、ここ押してみて。虹が見えるよ」と私。
私が先ず見本を見せる。虹がはっきり見える。
「きれいだねえ。凄い、凄い」とQちゃん。
「では、交代ね」と私。
Qちゃん、なかなか押せない。Qちゃんには硬くて、結構大変なのだ。
レバーの上のQちゃんの手に私の手を重ねて押す。噴射成功。
そこでQちゃんは考えた。
体重をいっぱい手にかけて押した。
すると、見事に水が出た。
「Qちゃん、凄い、虹だよ」と」私。
だが、急に水が止まった。
虹を見るとき、顔が上がって体重がかけられないのかレバーが戻ったのだ。 当然、虹も消える。
Qちゃんは、諦めず、また力いっぱいレバーを押す。
水が出る。虹が出る。Qちゃんが見る。水が止まる。
Qちゃんはまたも見ることができない。
Qちゃんは必死だ。
もう1回。また1回。
……私はしてはいけないことをしたのだ。
Qちゃんの負けん気の凄さを私は思い知らされる。
私は悲しい気持ちでQちゃんの手を押す。
もう いいよ Qちゃん ごめんなさい。
涙がぽろり。
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