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第一章
21. おっさん、暗躍する④
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宿に着いた時にはすっかり暗くなっていた。
執事さんに挨拶をし、部屋に向かう。
部屋のドアを開けるとすぐ目の前にカグヤさんが立っていた。
「うおっ!びっくりした・・」
「ご主人様・・!!」
涙目でいきなり抱きついてきた。控えめな2つの膨らみが当たって鼻の下が伸びそうになる。シラユキさんも『ガシッ』と俺の脚にしがみつく。
ふたりとも・・どした!?
「・・なかなか帰っていらっしゃらないので心配しました」
「ちょっと用事が長引いちゃってね。不安にさせたみたいだね・・ごめんごめん」
ふたりの頭を撫でてやる。嬉しそうな表情のカグヤさんとシラユキさん。でもそろそろ離れてください・・やわらかな胸の感触が・・その・・ね?
ふたりを引き離して夕食にする。
カグヤさんは、奴隷が主人と同じ食卓を囲むのは不敬だと床で食べようとしていたが、無理矢理同じテーブルに座らせた。
ちなみにシラユキさんは、一番先に座り尻尾をぶんぶん振って『もう食べていい?まだ!?』
といった感じでこちらを見つめている。
本日の夕食は、かごいっぱいの焼きたてパンとビッグバードとやらのソテー、野菜たっぷりのシチューに果物の盛り合わせ。
カグヤさんはパンを上品にちぎって美味しそうに食べている。ビッグバードのソテーも食べていたのでベジタリアンという訳では無さそうだ。ラノベでは、エルフはベジタリアンだったりする場合もあるので少し心配だったのだ。よかった。
シラユキさんはいつも通りもきゅもきゅと口いっぱいにほおばっている。ハムスターみたい。・・あっ、口いっぱいにつめこみ過ぎてオエッてなってる。ちょ、いったん出しなさい。よくかんでゆっくりたべなさい。
夕食の後はお風呂だ。既に宿の店員さんに準備してもらってある。
(おっと、その前に・・)
「カグヤー、シラユキー、ちょっときてー」
ネットショップを開き2人に画面を見せる。
「ふたりのパジャマとか色々買おうと思うんだけど、どれがいい?」
シラユキさんはこてんっと首を傾げ、カグヤさんも何か戸惑っている。
(・・?あっ、もしかして・・)
「これ・・もしかして見えてない?」
「・・えっと、すみません・・どれのことでしょうか・・?」
どうやら俺以外には見えないみたいだ。
ネットショップを操作して、無料のカタログ誌を注文した。
目の前に光の粒子が集まるようにしてカタログ誌が現れる。
「・・ご主人さま、今どこから出したのですか・・?」
聞けばカグヤさんには、『カタログ誌が急に目の前に現れたように見えた。ただ光の粒子が集まるようなのは見えなかった』そうだ。
これなら人前で発注しても誤魔化せそうだな。
「これは俺の能力だ。俺の故郷の品を購入する事が出来る」
カグヤさんは驚いている。シラユキさんはきょとんとしている。
「さすがはご主人様・・まるで神の御業です」
何故かうっとりとした表情のカグヤさん。
たしかに神に直接もらった能力だけどね。
ふたりに釘を刺す。
「便利な能力だけど、他人に知られるとマズイことになる。この事は誰にも言わないようにね」
「わかりました・・たとえ死んでもこの事はもらしません」
「いや、さすがに死にそうな目にあいそうだったら喋っていいからね?」
カグヤさんは時々決意が重いよー。
シラユキさんもわかってくれたのか、選手宣誓するみたいに右手をぴしっと上げていた。
「・・と、とりあえずこの中から好きなの選んでくれるか?」
カタログ誌を開いてふたりに見せる。
「これは・・もの凄く精巧な絵ですね・・こちらの文字のようなものは読めませんが・・可愛らしい服ばかりです・・」
食い入るように見つめるカグヤさん。女の子は服とか好きだもんね。
シラユキさんは興味なさそうに俺の膝の上でだらーんと仰向けに寝そべっているので、おなかをわしゃわしゃしてやった。カグヤさんがちょっと羨ましそうにしていた。
小一時間ほどかけて、色々購入。
カグヤさんはコットン素材でネイビーのギンガムチェック柄パジャマと下着、シラユキさんは同じくコットン素材でピンクのストライプ柄パジャマと下着(ちなみにカグヤさんが選んだ)。
それとアンティーク調のメイド服だ。
カグヤさんいわく、どの服も可愛いがとても珍しいので人目を引いてしまうだろうとの事。目立つのを避ける為、止むを得ないチョイスだった。おっさんの趣味でもある。
靴・靴下・バッグもそれに合わせて選んだ。不都合があれば買い直せばいい。
おっさんは下着と靴下のみ購入。寝るときはパンツ一丁で寝る派だし、服は大金貨1枚で買った物があるしな。
この後、お風呂に入るのでシャンプーとボディソープも購入しておいた。
====================
購入品リスト
・[レディース パジャマ ギンガムチェック ネイビー] 6,000円
・[キッズ パジャマ 女の子 ストライプ ピンク] 4,000円
・[パッド付きキャミソール+ショーツ 上下2セット] 4,000円
・[女児 綿100% ペアインナー 2セット] 2,000円
・[ロング丈 メイド服] 40,000円
・[ロング丈 メイド服 キッズ] 40,000円
・[レディース ロリータ靴 ヒールタイプフラット] 5,000円
・[キッズフォーマル ローファー] 4,000円
・[折返しフリル ショートソックス 2足セット] 1,000円
・[子供用フリル ショートソックス] 2,000円
・[2way レトロバッグ] 3,000円
・[ショルダーバッグ 小さめ] 2,000円
・[メンズ ボクサーブリーフ 前開き 3枚組 セット] 2,000円
・[メンズ ビジネスソックス 抗菌防臭 5足セット ] 1,000円
・[リンスインシャンプー 480ml] 1,000円
・[赤ちゃんにも使えるボディソープ 480ml] 500円
合計 11万7,500円
執事さんに挨拶をし、部屋に向かう。
部屋のドアを開けるとすぐ目の前にカグヤさんが立っていた。
「うおっ!びっくりした・・」
「ご主人様・・!!」
涙目でいきなり抱きついてきた。控えめな2つの膨らみが当たって鼻の下が伸びそうになる。シラユキさんも『ガシッ』と俺の脚にしがみつく。
ふたりとも・・どした!?
「・・なかなか帰っていらっしゃらないので心配しました」
「ちょっと用事が長引いちゃってね。不安にさせたみたいだね・・ごめんごめん」
ふたりの頭を撫でてやる。嬉しそうな表情のカグヤさんとシラユキさん。でもそろそろ離れてください・・やわらかな胸の感触が・・その・・ね?
ふたりを引き離して夕食にする。
カグヤさんは、奴隷が主人と同じ食卓を囲むのは不敬だと床で食べようとしていたが、無理矢理同じテーブルに座らせた。
ちなみにシラユキさんは、一番先に座り尻尾をぶんぶん振って『もう食べていい?まだ!?』
といった感じでこちらを見つめている。
本日の夕食は、かごいっぱいの焼きたてパンとビッグバードとやらのソテー、野菜たっぷりのシチューに果物の盛り合わせ。
カグヤさんはパンを上品にちぎって美味しそうに食べている。ビッグバードのソテーも食べていたのでベジタリアンという訳では無さそうだ。ラノベでは、エルフはベジタリアンだったりする場合もあるので少し心配だったのだ。よかった。
シラユキさんはいつも通りもきゅもきゅと口いっぱいにほおばっている。ハムスターみたい。・・あっ、口いっぱいにつめこみ過ぎてオエッてなってる。ちょ、いったん出しなさい。よくかんでゆっくりたべなさい。
夕食の後はお風呂だ。既に宿の店員さんに準備してもらってある。
(おっと、その前に・・)
「カグヤー、シラユキー、ちょっときてー」
ネットショップを開き2人に画面を見せる。
「ふたりのパジャマとか色々買おうと思うんだけど、どれがいい?」
シラユキさんはこてんっと首を傾げ、カグヤさんも何か戸惑っている。
(・・?あっ、もしかして・・)
「これ・・もしかして見えてない?」
「・・えっと、すみません・・どれのことでしょうか・・?」
どうやら俺以外には見えないみたいだ。
ネットショップを操作して、無料のカタログ誌を注文した。
目の前に光の粒子が集まるようにしてカタログ誌が現れる。
「・・ご主人さま、今どこから出したのですか・・?」
聞けばカグヤさんには、『カタログ誌が急に目の前に現れたように見えた。ただ光の粒子が集まるようなのは見えなかった』そうだ。
これなら人前で発注しても誤魔化せそうだな。
「これは俺の能力だ。俺の故郷の品を購入する事が出来る」
カグヤさんは驚いている。シラユキさんはきょとんとしている。
「さすがはご主人様・・まるで神の御業です」
何故かうっとりとした表情のカグヤさん。
たしかに神に直接もらった能力だけどね。
ふたりに釘を刺す。
「便利な能力だけど、他人に知られるとマズイことになる。この事は誰にも言わないようにね」
「わかりました・・たとえ死んでもこの事はもらしません」
「いや、さすがに死にそうな目にあいそうだったら喋っていいからね?」
カグヤさんは時々決意が重いよー。
シラユキさんもわかってくれたのか、選手宣誓するみたいに右手をぴしっと上げていた。
「・・と、とりあえずこの中から好きなの選んでくれるか?」
カタログ誌を開いてふたりに見せる。
「これは・・もの凄く精巧な絵ですね・・こちらの文字のようなものは読めませんが・・可愛らしい服ばかりです・・」
食い入るように見つめるカグヤさん。女の子は服とか好きだもんね。
シラユキさんは興味なさそうに俺の膝の上でだらーんと仰向けに寝そべっているので、おなかをわしゃわしゃしてやった。カグヤさんがちょっと羨ましそうにしていた。
小一時間ほどかけて、色々購入。
カグヤさんはコットン素材でネイビーのギンガムチェック柄パジャマと下着、シラユキさんは同じくコットン素材でピンクのストライプ柄パジャマと下着(ちなみにカグヤさんが選んだ)。
それとアンティーク調のメイド服だ。
カグヤさんいわく、どの服も可愛いがとても珍しいので人目を引いてしまうだろうとの事。目立つのを避ける為、止むを得ないチョイスだった。おっさんの趣味でもある。
靴・靴下・バッグもそれに合わせて選んだ。不都合があれば買い直せばいい。
おっさんは下着と靴下のみ購入。寝るときはパンツ一丁で寝る派だし、服は大金貨1枚で買った物があるしな。
この後、お風呂に入るのでシャンプーとボディソープも購入しておいた。
====================
購入品リスト
・[レディース パジャマ ギンガムチェック ネイビー] 6,000円
・[キッズ パジャマ 女の子 ストライプ ピンク] 4,000円
・[パッド付きキャミソール+ショーツ 上下2セット] 4,000円
・[女児 綿100% ペアインナー 2セット] 2,000円
・[ロング丈 メイド服] 40,000円
・[ロング丈 メイド服 キッズ] 40,000円
・[レディース ロリータ靴 ヒールタイプフラット] 5,000円
・[キッズフォーマル ローファー] 4,000円
・[折返しフリル ショートソックス 2足セット] 1,000円
・[子供用フリル ショートソックス] 2,000円
・[2way レトロバッグ] 3,000円
・[ショルダーバッグ 小さめ] 2,000円
・[メンズ ボクサーブリーフ 前開き 3枚組 セット] 2,000円
・[メンズ ビジネスソックス 抗菌防臭 5足セット ] 1,000円
・[リンスインシャンプー 480ml] 1,000円
・[赤ちゃんにも使えるボディソープ 480ml] 500円
合計 11万7,500円
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