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ジェラルドのありふれた日常
旦那様の様子が変です
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ジェラルドはいつものカフェにいた。
遅く起きた朝にブランチを取る、料理の美味しい馴染みの店だ。
俺はいつものメニューを注文する
「シェフのお勧めランチを一つ」
「じゃ、僕達もそれをお願いします」
俺の前には楽園で一緒だったリーフとその友人スカイが座っていた、こいつらは何故か時々俺に会いに来る。
「お前ら、何の用だ、まさか俺のストーキングでもしてるのか?」
新緑の髪と瞳をもつ堅物のリーフが、面白い事を聞いたとでも云うように片眉をあげて答える。
「確かにジェラルドに興味は有るけど、今日は純粋にランチを食べに来ているだけだ」
「僕達は美味しい料理が食べたいだけだよ」
スカイが邪気のない笑顔で相槌を打つ、こいつは水色の髪と瞳をした、いつ見ても爽やかな男だ。
ランチを平らげ食後のコーヒーを飲み始めた俺はもう一度聞いてみた。
「本当に何の用事も無いんだな?」
二人は顔を見合わせて、話すか話さないか迷っている。俺はそんな二人を見ていつもの様に思う。
・・・・こいつら本当に仲がいいな・・・・きっとこのまま仲良く歳を重ねて、親友から人生の戦友になっても変わらず
ズキッ
二人の未来を考えた時、ジェラルドは頭に痛みを覚えた、何か大事な事を思い出しかけた気がしたが、リーフが話を始めてそれは流れていった。
「実はジェラルドに相談したい事が有る、楽園にいた君にしか話せない、楽園で一緒だった女性の事だ」
ジェラルドは楽園にいた女性の顔を思い出そうとしたが、ジェシカの顔しか浮かばなかった。
「僕は彼女の力になりたいけど、彼女を笑顔にすら出来ない無力な男なんだ。君とローズは幸せそうだ、どうやってローズを笑顔に出来たのか、その秘訣を教えて欲しい」
話を聞いたジェラルドは何と答えるべきか悩んだ、自分とジェシカは体から始まっている。取り敢えず抱いて見ろとは流石に言えない。
「まあ、そうだな。側に寄り添って彼女を大切に扱い、恋愛して恋人にでもなったら良いんじゃないか?」
「・・・恋愛して恋人・・・」
リーフの顔が少し赤らんでいる、こんな相談してくる時点でリーフが彼女を好きだと誰でも分かる。
最近ジェラルドも思い悩んでいる事が有った、丁度いいと思い二人に話してみる。
「実は俺もジェシカの事で悩んでいるんだ、結婚したら治まると思っていたんだが・・・・」
リーフは少し驚いた、二人は愛しあい上手くいっている様に見えていたが、違うのだろうか。
「俺は・・・ジェシカが好き過ぎるんだ。彼女の事は結婚前から美しいと思っていた、だが最近では眼が眩むほど美しいんだ、眩し過ぎて直視出来ない」
俺はジェシカに対する熱い気持ちを吐露した、彼女を想うだけで胸が熱くなる。リーフは少し引いていたがスカイは違った、俺の手を両手で握り賛同してきた。
「その気持ち分かります、ジェラルド。普段の彼女も素敵だが、フォーマルな姿も美しくて良い。そして自分だけに見せてくれる素の姿は堪らない」
「スカイ!、分かってくれるのか!、やっぱりお前は良い奴だな」
スカイは素晴らしい、そこから男二人で恋人の事を熱く語っていると、いつの間にかジェシカが迎えに来ていた。
引き顔のリーフと笑顔のスカイに別れを告げてジェラルドは愛しい女と店を出た。
◆◇◆◇◆◇
ジェシカは最近悩んでいた、ジェラルドの様子がおかしいのだ。
いつも通り優しくて情熱的に愛してくれるのだが眼が合わない。いや、合わせてくれない?、嫌われてはいない筈だが不可解な態度に、もしかして浮気してるのかもとジェシカの心は鬱々としていた。
ジェラルドは素敵過ぎるのだ。
深い海を思わせる深青色の髪と瞳、薄青色は見かけても彼ほど濃い青は珍しい、それだけでも十分人目を引くのに加えて美形なのだモテない訳が無い。
ジェラルドは元々美形だったが、ジェシカのコーディネートで洗練されて益々魅力的になった。ただ立っているだけで男女ともふらふら引き寄せられる不思議な引力がある。
不安になったジェシカはジェラルドの日中の行動を探ってみる事にした。朝になるとジェシカはそっと起きた、ジェラルドはまだ寝ている。
彼はうつ伏せで寝ていた、柔らかな青い髪は寝乱れて肩から上の肌が見えている、少し隈のある端正な顔に長い睫毛が陰を落として、色気を漂わせている。
気怠げな雰囲気は情事の後を連想させて、昨夜の愛された余韻がまだ残るジェシカは、彼の腕の中に戻りたくなったが、いつもと変わらず仕事に向かうように部屋をそっと出ていった。
ジェシカは彼がブランチを取る店で張り込み調査を開始する、起きたばかりのジェラルドのゆったりとした雰囲気は微睡む肉食獣みたいでキュンとなる。
そこへ楽園で一緒だったリーフとその友人がやって来ると同席して談笑し始めた。
楽園を出てからも付き合いが有るとは知らなかったが、ジェラルドの雰囲気は楽しそうだから悪い関係では無いのだろう。
食事を終えると本格的に話を始めたので、声が聞こえる近くの席に移動する、しかし席を移ってすぐにジェシカは後悔した。
「俺は・・・ジェシカが好き過ぎるんだ。彼女の事は結婚前から美しいと思っていた、だが最近では眼が眩むほど美しいんだ、眩し過ぎて直視出来ない」
ジェラルドが恥ずかしい事を喋り始めた、それを聞いたジェシカは耳まで赤くなり顔も体も火照っている。
「彼女の体温を感じる距離にいたり、彼女の香りが鼻をくすぐったりしたら、俺は我慢が出来なくなる。彼女を視界に入れないようにして自分を抑えているんだ、これ以上ジェシカを束縛したくないからな」
「ジェシカさんの事を、大切にされているんですね」
スカイが良くわかると頷く、その様子にジェラルドが柔らかく微笑む。
「お前にも大切な人が居るようだな?」
「ええ、一度失いそうでしたが今は幸せです。僕みたいな若輩者が意見するのは差し出がましいですが、失ってからでは遅いのですよ。先々で後悔しないよう側に居る今は、愛情を抑えず彼女に伝えたらどうでしょうか?」
ジェラルドは頭痛でもしたのか頭を押さえている、浮気調査の必要はないと判断したジェシカは彼に声をかけた。
「ジェラルド、ここに居たのね」
「ジェシカ!、今日も綺麗だね」
席から立ち上がったジェラルドが、うっとりとジェシカを見つめる、目を逸らす事は止めたようだ。
ジェラルドの本心を知ったジェシカは恥ずかしくなり、彼に抱きついて赤らむ自分の顔を隠した。
「リーフ、スカイ、悪いけど失礼するよ、これからは夫婦の時間だ。またな」
二人と別れたジェラルドに邸まで連れて帰られた、居室に入ると彼が真剣な顔で見つめてくる。
「なんて綺麗なんだ、こんなに素敵な君から眼を背けていたなんて、本当に俺は愚かな男だ。もう時間を無駄にするのは止めて、自分の気持ちに素直に生きるよ」
ジェラルドが真摯にささやく。
「愛してる、ジェシカ」
ジェラルドはジェシカの顔を両手で包む。
「ジェシカ、俺は君を愛している、それだけは間違いない。この先もずっと・・・・」
愛を告げるジェラルドの顔には、何故か苦悩の表情が刻まれていた。
ジェシカは初めて見るジェラルドの表情に不安を覚えたが、彼がどんな秘密を隠していても問題無い、彼の苦悩も分かち合えばいいだけだ。
婚約した時にこの男を一生手放さないと決めている、ジェラルドは私を愛していて、私も彼を愛している、一番重要なそこなのだ。
ジェシカは頬に添えられた彼の手に自分の手を重ねた、そして愛する男と瞳を合わせると、ジェラルドの見えない苦悩に凛々しく宣戦布告をした。
「ジェラルド、分かっているわ、私も貴方を愛している。覚えておいて、何があろうと貴方は一生私の物よ」
彼女の言葉にジェラルドは目を見開き、キラキラと輝く真紅の瞳に見惚れる。
「……ああ、間違いない、俺は一生君のものだ」
真紅の女神はジェラルドの苦悩を消し去り、再び彼を恋に落とした。
遅く起きた朝にブランチを取る、料理の美味しい馴染みの店だ。
俺はいつものメニューを注文する
「シェフのお勧めランチを一つ」
「じゃ、僕達もそれをお願いします」
俺の前には楽園で一緒だったリーフとその友人スカイが座っていた、こいつらは何故か時々俺に会いに来る。
「お前ら、何の用だ、まさか俺のストーキングでもしてるのか?」
新緑の髪と瞳をもつ堅物のリーフが、面白い事を聞いたとでも云うように片眉をあげて答える。
「確かにジェラルドに興味は有るけど、今日は純粋にランチを食べに来ているだけだ」
「僕達は美味しい料理が食べたいだけだよ」
スカイが邪気のない笑顔で相槌を打つ、こいつは水色の髪と瞳をした、いつ見ても爽やかな男だ。
ランチを平らげ食後のコーヒーを飲み始めた俺はもう一度聞いてみた。
「本当に何の用事も無いんだな?」
二人は顔を見合わせて、話すか話さないか迷っている。俺はそんな二人を見ていつもの様に思う。
・・・・こいつら本当に仲がいいな・・・・きっとこのまま仲良く歳を重ねて、親友から人生の戦友になっても変わらず
ズキッ
二人の未来を考えた時、ジェラルドは頭に痛みを覚えた、何か大事な事を思い出しかけた気がしたが、リーフが話を始めてそれは流れていった。
「実はジェラルドに相談したい事が有る、楽園にいた君にしか話せない、楽園で一緒だった女性の事だ」
ジェラルドは楽園にいた女性の顔を思い出そうとしたが、ジェシカの顔しか浮かばなかった。
「僕は彼女の力になりたいけど、彼女を笑顔にすら出来ない無力な男なんだ。君とローズは幸せそうだ、どうやってローズを笑顔に出来たのか、その秘訣を教えて欲しい」
話を聞いたジェラルドは何と答えるべきか悩んだ、自分とジェシカは体から始まっている。取り敢えず抱いて見ろとは流石に言えない。
「まあ、そうだな。側に寄り添って彼女を大切に扱い、恋愛して恋人にでもなったら良いんじゃないか?」
「・・・恋愛して恋人・・・」
リーフの顔が少し赤らんでいる、こんな相談してくる時点でリーフが彼女を好きだと誰でも分かる。
最近ジェラルドも思い悩んでいる事が有った、丁度いいと思い二人に話してみる。
「実は俺もジェシカの事で悩んでいるんだ、結婚したら治まると思っていたんだが・・・・」
リーフは少し驚いた、二人は愛しあい上手くいっている様に見えていたが、違うのだろうか。
「俺は・・・ジェシカが好き過ぎるんだ。彼女の事は結婚前から美しいと思っていた、だが最近では眼が眩むほど美しいんだ、眩し過ぎて直視出来ない」
俺はジェシカに対する熱い気持ちを吐露した、彼女を想うだけで胸が熱くなる。リーフは少し引いていたがスカイは違った、俺の手を両手で握り賛同してきた。
「その気持ち分かります、ジェラルド。普段の彼女も素敵だが、フォーマルな姿も美しくて良い。そして自分だけに見せてくれる素の姿は堪らない」
「スカイ!、分かってくれるのか!、やっぱりお前は良い奴だな」
スカイは素晴らしい、そこから男二人で恋人の事を熱く語っていると、いつの間にかジェシカが迎えに来ていた。
引き顔のリーフと笑顔のスカイに別れを告げてジェラルドは愛しい女と店を出た。
◆◇◆◇◆◇
ジェシカは最近悩んでいた、ジェラルドの様子がおかしいのだ。
いつも通り優しくて情熱的に愛してくれるのだが眼が合わない。いや、合わせてくれない?、嫌われてはいない筈だが不可解な態度に、もしかして浮気してるのかもとジェシカの心は鬱々としていた。
ジェラルドは素敵過ぎるのだ。
深い海を思わせる深青色の髪と瞳、薄青色は見かけても彼ほど濃い青は珍しい、それだけでも十分人目を引くのに加えて美形なのだモテない訳が無い。
ジェラルドは元々美形だったが、ジェシカのコーディネートで洗練されて益々魅力的になった。ただ立っているだけで男女ともふらふら引き寄せられる不思議な引力がある。
不安になったジェシカはジェラルドの日中の行動を探ってみる事にした。朝になるとジェシカはそっと起きた、ジェラルドはまだ寝ている。
彼はうつ伏せで寝ていた、柔らかな青い髪は寝乱れて肩から上の肌が見えている、少し隈のある端正な顔に長い睫毛が陰を落として、色気を漂わせている。
気怠げな雰囲気は情事の後を連想させて、昨夜の愛された余韻がまだ残るジェシカは、彼の腕の中に戻りたくなったが、いつもと変わらず仕事に向かうように部屋をそっと出ていった。
ジェシカは彼がブランチを取る店で張り込み調査を開始する、起きたばかりのジェラルドのゆったりとした雰囲気は微睡む肉食獣みたいでキュンとなる。
そこへ楽園で一緒だったリーフとその友人がやって来ると同席して談笑し始めた。
楽園を出てからも付き合いが有るとは知らなかったが、ジェラルドの雰囲気は楽しそうだから悪い関係では無いのだろう。
食事を終えると本格的に話を始めたので、声が聞こえる近くの席に移動する、しかし席を移ってすぐにジェシカは後悔した。
「俺は・・・ジェシカが好き過ぎるんだ。彼女の事は結婚前から美しいと思っていた、だが最近では眼が眩むほど美しいんだ、眩し過ぎて直視出来ない」
ジェラルドが恥ずかしい事を喋り始めた、それを聞いたジェシカは耳まで赤くなり顔も体も火照っている。
「彼女の体温を感じる距離にいたり、彼女の香りが鼻をくすぐったりしたら、俺は我慢が出来なくなる。彼女を視界に入れないようにして自分を抑えているんだ、これ以上ジェシカを束縛したくないからな」
「ジェシカさんの事を、大切にされているんですね」
スカイが良くわかると頷く、その様子にジェラルドが柔らかく微笑む。
「お前にも大切な人が居るようだな?」
「ええ、一度失いそうでしたが今は幸せです。僕みたいな若輩者が意見するのは差し出がましいですが、失ってからでは遅いのですよ。先々で後悔しないよう側に居る今は、愛情を抑えず彼女に伝えたらどうでしょうか?」
ジェラルドは頭痛でもしたのか頭を押さえている、浮気調査の必要はないと判断したジェシカは彼に声をかけた。
「ジェラルド、ここに居たのね」
「ジェシカ!、今日も綺麗だね」
席から立ち上がったジェラルドが、うっとりとジェシカを見つめる、目を逸らす事は止めたようだ。
ジェラルドの本心を知ったジェシカは恥ずかしくなり、彼に抱きついて赤らむ自分の顔を隠した。
「リーフ、スカイ、悪いけど失礼するよ、これからは夫婦の時間だ。またな」
二人と別れたジェラルドに邸まで連れて帰られた、居室に入ると彼が真剣な顔で見つめてくる。
「なんて綺麗なんだ、こんなに素敵な君から眼を背けていたなんて、本当に俺は愚かな男だ。もう時間を無駄にするのは止めて、自分の気持ちに素直に生きるよ」
ジェラルドが真摯にささやく。
「愛してる、ジェシカ」
ジェラルドはジェシカの顔を両手で包む。
「ジェシカ、俺は君を愛している、それだけは間違いない。この先もずっと・・・・」
愛を告げるジェラルドの顔には、何故か苦悩の表情が刻まれていた。
ジェシカは初めて見るジェラルドの表情に不安を覚えたが、彼がどんな秘密を隠していても問題無い、彼の苦悩も分かち合えばいいだけだ。
婚約した時にこの男を一生手放さないと決めている、ジェラルドは私を愛していて、私も彼を愛している、一番重要なそこなのだ。
ジェシカは頬に添えられた彼の手に自分の手を重ねた、そして愛する男と瞳を合わせると、ジェラルドの見えない苦悩に凛々しく宣戦布告をした。
「ジェラルド、分かっているわ、私も貴方を愛している。覚えておいて、何があろうと貴方は一生私の物よ」
彼女の言葉にジェラルドは目を見開き、キラキラと輝く真紅の瞳に見惚れる。
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