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9:夢の使者
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深い眠りに落ちている時に訪れる夢は静かに包んでくれる、それは気持ちいい事もあれば魘される事もあるけれど大体はいい夢を見ることが多い。
俺は夢見がいい方じゃないからいい夢を見れれば嬉しいし、起きた時も爽やかな気分で過ごせるから出来れば夢はいい方がいい。
そんな深い睡眠に陥ると暫くして夢を見始める、身体は動かないままでいるけれど夢の中では見覚えのある姿が出て来た。
「……弥生?」
『楓、こっちへ来て』
「こっち?」
『私の方へ来て』
「分かった」
夢の中に出て来た弥生に近寄よろうとして地面に縫い付けられた様に動かない。
どうしてだろうかと思って足を眺めていると、待ちくたびれた弥生が近付いてきた。
弥生が俺に触れようとした瞬間、声が聞こえる……ハッキリと聞こえる声。
「楓!」
「っ!?」
「しっかりして! 起きて!」
「や、よい……?」
「大丈夫? 酷い汗だよ?」
「うっ……あっ……」
現実で身体を揺さぶられて意識が浮上して覚醒すると、現実の弥生が俺の見下ろしている、その瞳には不安そうな色が宿ってて俺は冷や汗を流しながら身体を起こす。
夢の中の弥生は何をしようとしていたのだろうか、現実の弥生は俺の身体を抱き締めて背中を撫でてくれる。
落ち着きを取り戻してきた身体と心に余裕が生まれると弥生の背中に腕を回して抱き締め返す。
「ありがとう……」
「夢の使者が全て正しい優しい人ばかりとは限らないんだからね……嫌な夢は美味しい物でも食べて忘れよう」
「うん……」
現実の弥生が作ってくれるご飯を待っている間に、椅子に座ってのんびりと待ち続ける。
夢に使者は全てが良い人じゃない、現実の弥生の言葉に納得されてテーブルに伏せる。
いい匂いがしてくる、これはいいご飯が出来そうだと思って瞳を伏せた。
俺は夢見がいい方じゃないからいい夢を見れれば嬉しいし、起きた時も爽やかな気分で過ごせるから出来れば夢はいい方がいい。
そんな深い睡眠に陥ると暫くして夢を見始める、身体は動かないままでいるけれど夢の中では見覚えのある姿が出て来た。
「……弥生?」
『楓、こっちへ来て』
「こっち?」
『私の方へ来て』
「分かった」
夢の中に出て来た弥生に近寄よろうとして地面に縫い付けられた様に動かない。
どうしてだろうかと思って足を眺めていると、待ちくたびれた弥生が近付いてきた。
弥生が俺に触れようとした瞬間、声が聞こえる……ハッキリと聞こえる声。
「楓!」
「っ!?」
「しっかりして! 起きて!」
「や、よい……?」
「大丈夫? 酷い汗だよ?」
「うっ……あっ……」
現実で身体を揺さぶられて意識が浮上して覚醒すると、現実の弥生が俺の見下ろしている、その瞳には不安そうな色が宿ってて俺は冷や汗を流しながら身体を起こす。
夢の中の弥生は何をしようとしていたのだろうか、現実の弥生は俺の身体を抱き締めて背中を撫でてくれる。
落ち着きを取り戻してきた身体と心に余裕が生まれると弥生の背中に腕を回して抱き締め返す。
「ありがとう……」
「夢の使者が全て正しい優しい人ばかりとは限らないんだからね……嫌な夢は美味しい物でも食べて忘れよう」
「うん……」
現実の弥生が作ってくれるご飯を待っている間に、椅子に座ってのんびりと待ち続ける。
夢に使者は全てが良い人じゃない、現実の弥生の言葉に納得されてテーブルに伏せる。
いい匂いがしてくる、これはいいご飯が出来そうだと思って瞳を伏せた。
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