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本編
監禁生活二日目⑦
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「……っん…………んんんッ…ん~…ぷはぁっ…ハァハァ……な、なに?!」
突然酸素が送られなくなった身体はびっくりしたのと同時に苦しさを感じ、目を開けると蓮の手で鼻を押えられ口は蓮の口で塞がれていて苦しいあまりに蓮の胸元を叩くと解放してくれた。
すると、目の前に居た蓮と目が合うと、幸せそうな顔で微笑む蓮に思わず照れた。
「やっと起きた。もう夜になっちゃうよー」
「ハァ…。てか、も少し普通に起こして…死ぬって…」
「ごめんね。寝てる理人が可愛すぎてつい」
いやこえーよ。
可愛くてつい人の呼吸を妨げる事を平気でする蓮に、少し引いた。
「ね?それより、理人お腹すいてない?」
言われて気付いた。
ここに来て水分しか口にしてないことに。
そして、自分が空腹なことに気付くと身体が反応して『ぐ~』と、お腹が鳴る。
「ふふっ…可愛い♡ご飯食べよっか!俺が作ったんだよー」
そう言いながらいつの間にかベットの横に準備されてるテーブルに椅子2席。
それに俺の好きな物を詰め合わせたような料理の数々。
オムライスにクリームスープ。シーザーサラダにピザもあった。
「デザートは桃のジェラートだよ。」
「え?!すげぇ!!全部俺の好きなのばっか!」
「ふふっ…そうなの?それなら良かった~」
早速席につき「いただきます」と手を合わせ、目の前にあったオムライスを1口。
「んっ…ま!!」
「えへへ。//それなら良かった」
空腹だったのもあるけど、それよりも美味しすぎる料理たち。気づけばあっという間に完食。
「腹いっぱいー。でもめっちゃ美味かった~」
「よかった。こんなに美味しそうに食べてもらって俺嬉しい」
そう言いながら片付けをテキパキこなす蓮に気付き慌てて手伝いに行く。
「俺がやる!」
「え?理人は座ってていいよ?」
「でも作ってもらったから、俺が…」
「怪我したらどうするの?そんなのダメでしょ?オレがするから座ってて?…ね?」
こ、こぇって…
目が笑ってなかった。
蓮の圧に負け、ベッドの上にちょこんと座る。
ボケーッとしているとふと自分の身体が軽い事に気が付く。
あれ?ヒート治まってる気がする…。普通7日くらい続くんじゃないっけ?…んー?
「理人?どしたの?」
「あ、嫌…なんか、身体が軽くなってて…ヒート終わったのかな?って…」
「あー……薬切れたか。クソッ…」
ボソッと呟く蓮の言葉は聞き取れず、聞き返すと「なんでもないよ」の一言。
てか、ヒート終わったなら外出れるし…俺家に帰らないと…。
掃除したり洗濯したり、仕事もやることいっぱいだしな~…。
「あのさ、蓮。俺家にそろそろ帰ろうかなって…」
「……なんで??」
「いや、まぁ、仕事も休んじゃって溜まってるだろうし。洗濯とか帰ってしないと…それにこれ以上蓮に迷惑かけるのもアレだし。だから、俺の荷物返してくれ」
「んー…………わかった。待ってて」
そう伝えると、渋々荷物を取りに部屋から出て行く蓮。
「帰る…か…。そしたら、次いつ会えるんだろ。」
街中で偶然出会っただけの関係だ。
運命の番ってやつなのかもしれない…けど…。
蓮の回りにはきっといっぱいの人が居て、選び放題なんだろうな。
美人な人とか…。
勝手に悪いことを想像して胸が痛くなった。
「はぁ……。」
ガチャ
扉が開くと蓮が戻ってきた。
手には俺の荷物…ではなく、謎のトランク2個目。
なんだか、嫌な予感がして蓮に問いかけた。
「れ、蓮…?それ、俺の荷物じゃない」
「理人。俺、理人を帰したくないんだけど…」
じりじりと近づいてくる蓮。
ベッドに手に持っていた物を投げ置きそこから何か色々と道具を取り出す。
「な……ど、どうしたんだ蓮?俺、でも帰んないとだし…あ!スマホだけでもさ、返してくんない?ほら、急に休んじゃってさ、同僚のやつにも連絡しないとだし…」
ビクッ
何故か蓮がすごい怒ってる気がする。
…え?な、なんで。
「帰りたいって…その同僚って言ってるやつに会うため?」
「は!?な、何言って…」
すると、俺のスマホを蓮のポケットから取り出すと、画面を見せてもらい、思わずびっくりした。
「荷物取るとスマホ震えててさ。勝手に見て悪いと思ったけど…スマホにすっごい着信履歴と、メッセージ届いてたんだ。…理人、こいつダレ?」
届いてたメッセージを見るとそこには、
同僚の和哉の名前。しかもそのメッセージは信じられない内容のものだった。
ヒート休暇ってなに?
お前Ωだったのか?
なんで俺に言ってくれなかったんだよ!
俺は…お前の事が好きだったんだよ!
βだと思ってたから我慢してたのに…。
電話出ろって…頼む。
等、ズラズラとびっくりする文章が並んでいる。
「なっ……。蓮!違う!和哉はただの同僚で…んんぅッッ」
否定するべく言葉を続けようとしたが口に口枷を付けられ塞がれた。
「理人…俺の前で他の男の名前呼んじゃダメじゃん」
そういうと蓮はそのまま俺の手足も器用に拘束していく。
「んんッ……ふぁふんべ…んーー」
「何言ってるか分かんないよ理人。取りあえず…今色々やばいから、俺の理性が落ち着くまで…お休み」
そういう蓮の手にはスタンガン。
「……ッッんーんー!んーー」
必死に首を横に振って抵抗するもそれも虚しく。
バチバチッ
「ゔぁ…っ……」
そのまま意識を失った。
突然酸素が送られなくなった身体はびっくりしたのと同時に苦しさを感じ、目を開けると蓮の手で鼻を押えられ口は蓮の口で塞がれていて苦しいあまりに蓮の胸元を叩くと解放してくれた。
すると、目の前に居た蓮と目が合うと、幸せそうな顔で微笑む蓮に思わず照れた。
「やっと起きた。もう夜になっちゃうよー」
「ハァ…。てか、も少し普通に起こして…死ぬって…」
「ごめんね。寝てる理人が可愛すぎてつい」
いやこえーよ。
可愛くてつい人の呼吸を妨げる事を平気でする蓮に、少し引いた。
「ね?それより、理人お腹すいてない?」
言われて気付いた。
ここに来て水分しか口にしてないことに。
そして、自分が空腹なことに気付くと身体が反応して『ぐ~』と、お腹が鳴る。
「ふふっ…可愛い♡ご飯食べよっか!俺が作ったんだよー」
そう言いながらいつの間にかベットの横に準備されてるテーブルに椅子2席。
それに俺の好きな物を詰め合わせたような料理の数々。
オムライスにクリームスープ。シーザーサラダにピザもあった。
「デザートは桃のジェラートだよ。」
「え?!すげぇ!!全部俺の好きなのばっか!」
「ふふっ…そうなの?それなら良かった~」
早速席につき「いただきます」と手を合わせ、目の前にあったオムライスを1口。
「んっ…ま!!」
「えへへ。//それなら良かった」
空腹だったのもあるけど、それよりも美味しすぎる料理たち。気づけばあっという間に完食。
「腹いっぱいー。でもめっちゃ美味かった~」
「よかった。こんなに美味しそうに食べてもらって俺嬉しい」
そう言いながら片付けをテキパキこなす蓮に気付き慌てて手伝いに行く。
「俺がやる!」
「え?理人は座ってていいよ?」
「でも作ってもらったから、俺が…」
「怪我したらどうするの?そんなのダメでしょ?オレがするから座ってて?…ね?」
こ、こぇって…
目が笑ってなかった。
蓮の圧に負け、ベッドの上にちょこんと座る。
ボケーッとしているとふと自分の身体が軽い事に気が付く。
あれ?ヒート治まってる気がする…。普通7日くらい続くんじゃないっけ?…んー?
「理人?どしたの?」
「あ、嫌…なんか、身体が軽くなってて…ヒート終わったのかな?って…」
「あー……薬切れたか。クソッ…」
ボソッと呟く蓮の言葉は聞き取れず、聞き返すと「なんでもないよ」の一言。
てか、ヒート終わったなら外出れるし…俺家に帰らないと…。
掃除したり洗濯したり、仕事もやることいっぱいだしな~…。
「あのさ、蓮。俺家にそろそろ帰ろうかなって…」
「……なんで??」
「いや、まぁ、仕事も休んじゃって溜まってるだろうし。洗濯とか帰ってしないと…それにこれ以上蓮に迷惑かけるのもアレだし。だから、俺の荷物返してくれ」
「んー…………わかった。待ってて」
そう伝えると、渋々荷物を取りに部屋から出て行く蓮。
「帰る…か…。そしたら、次いつ会えるんだろ。」
街中で偶然出会っただけの関係だ。
運命の番ってやつなのかもしれない…けど…。
蓮の回りにはきっといっぱいの人が居て、選び放題なんだろうな。
美人な人とか…。
勝手に悪いことを想像して胸が痛くなった。
「はぁ……。」
ガチャ
扉が開くと蓮が戻ってきた。
手には俺の荷物…ではなく、謎のトランク2個目。
なんだか、嫌な予感がして蓮に問いかけた。
「れ、蓮…?それ、俺の荷物じゃない」
「理人。俺、理人を帰したくないんだけど…」
じりじりと近づいてくる蓮。
ベッドに手に持っていた物を投げ置きそこから何か色々と道具を取り出す。
「な……ど、どうしたんだ蓮?俺、でも帰んないとだし…あ!スマホだけでもさ、返してくんない?ほら、急に休んじゃってさ、同僚のやつにも連絡しないとだし…」
ビクッ
何故か蓮がすごい怒ってる気がする。
…え?な、なんで。
「帰りたいって…その同僚って言ってるやつに会うため?」
「は!?な、何言って…」
すると、俺のスマホを蓮のポケットから取り出すと、画面を見せてもらい、思わずびっくりした。
「荷物取るとスマホ震えててさ。勝手に見て悪いと思ったけど…スマホにすっごい着信履歴と、メッセージ届いてたんだ。…理人、こいつダレ?」
届いてたメッセージを見るとそこには、
同僚の和哉の名前。しかもそのメッセージは信じられない内容のものだった。
ヒート休暇ってなに?
お前Ωだったのか?
なんで俺に言ってくれなかったんだよ!
俺は…お前の事が好きだったんだよ!
βだと思ってたから我慢してたのに…。
電話出ろって…頼む。
等、ズラズラとびっくりする文章が並んでいる。
「なっ……。蓮!違う!和哉はただの同僚で…んんぅッッ」
否定するべく言葉を続けようとしたが口に口枷を付けられ塞がれた。
「理人…俺の前で他の男の名前呼んじゃダメじゃん」
そういうと蓮はそのまま俺の手足も器用に拘束していく。
「んんッ……ふぁふんべ…んーー」
「何言ってるか分かんないよ理人。取りあえず…今色々やばいから、俺の理性が落ち着くまで…お休み」
そういう蓮の手にはスタンガン。
「……ッッんーんー!んーー」
必死に首を横に振って抵抗するもそれも虚しく。
バチバチッ
「ゔぁ…っ……」
そのまま意識を失った。
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