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本編
監禁生活二日目⑤ 蓮side
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思わずその子に抱きつく。
「わゎっ…」
「ありがとう……。でも、知らない人に今後こんな事しちゃダメだよ?」
そう耳元で囁き、その子の顔を見ると赤面。
そして、その子の鼓動も早くなっていくのを感じる……。
まだ第2の性がどうなるかなんて分からない。なのに……俺はこの時確信した。この子はΩだ。そして、俺の運命の番…。
「俺…頑張って他の奴を見返すね。そして、絶対会社立ち上げて…君を……迎えに行く。」
「……?う、うん!わかった!!」
意味絶対分かってないはずなのに自信気に返事するその子が可愛くて堪らない。
その子が背負ってた鞄にキーホルダーがかかっており、そこには名前と電話番号が書かれてた。
りと…みさき、りと……。名前を知れただけでこんな嬉しく思える。
090-xxxx-xxxxか...。この番号はきっと親の番号だろう。
「りとー!」
すると、公園から少し離れたところから、女の人の声がした。
「ぁ!ママだ!おにぃちゃん、ママの声が…」
「呼んでるね?行かなくていいの?」
微笑みながらそう尋ねると、りとの方から更にギュッとしがみついてきて離れようとしない。
何この可愛い生き物…。え?こんな可愛い子存在していいの?
自分自身意味のわからない感情に困惑するも、目の前のりとが可愛すぎてそれでどころじゃない。
「あ!理人……って、何してるの?!」
すぐさま母親と思われる人が姿を現し、俺に抱きついてるりとをよく分かってないまま、とりあえず引き剥がそうとしてる。
「……やぁーー!離れないー!」
「もう!理人!おにぃちゃん困ってるの!早く……離れなさぃー!」
「うぅ、また、会える……?」
目を潤ませながらそんな可愛いこと聞いてくるりと。
ほんと離れたくない。今すぐ連れて帰りたい……。でも、今はダメだ。来る日がくるまで…我慢だ。
「また、会えるよ。今度は俺の方から、りとの前に現れるから…それまで待ってて?」
「……うん!!うん!!」
笑顔に戻ったりとはその言葉を聞いて安心したのか、手を離してくれた。
「ごめんね?理人と遊んでくれたみたいで…ありがとう」
「いえ……。」
そんなたわいも無い会話をしてると、「坊っちゃまー!」といつもの聞き慣れた声が聞こえてきた。
どうやら……こっちもタイムリミットみたいだな。
「また、会いに行きます。」
その言葉をりとの母親に伝え、その場を後にした。
それからは、死ぬほど勉強して名門って言われてる大学を卒業後、海外で親の仕事を手伝いながら学び2年後自分の会社を設立した。それから会社が軌道に乗ってきて安定するまで2年かかり...やっと理人に会える。
理人にはあの後から1度も会いには行けてない。けど…使えるものは使えとよく言うように、俺は家の権力・金・情報網を駆使し理人に関する事全て調べ尽くしていた。
理人がΩだと分かった時、やっぱりって思ったのと、安心したのと、嬉しいの、感情でいっぱいいっぱいだった。
でも、少し不安もあった。
Ωは定期的のヒート期が訪れる。その為、理人が俺以外の人を求めたら…って考える度不安になって、理人の周りまで徹底的に調べあげていた。
でも、理人にはヒートが来なかった。
他のやつに触られること無く無事に過ごしてるのは俺的には嬉しい反面…流石に心配すぎるので、俺は家でよく世話になってる医者のやつに相談してみた。
「…~ってわけで、Ωにヒートが来ないって...そんな事普通有り得るの?」
「有り得ないわけじゃないけど。稀だね。けど……まぁ、あくまで憶測の話になるんだけど、本当に運命の番だとするなら、昔2人が出会った時にお互いがそれぞれをパートナーだと本能で確証してたとして、他の人に反応しなくなっちゃった……とか有り得ないかな?って、だって現に、蓮ちゃんだって他のΩのヒート目の当たりにしてもそれにあてられてラットが起きたことないじゃん?だから、2人が出会った初めて発情期が来たりー…なんて、ま、あくまでも俺の考えだからねー」
「ちゃん付けするなキモイ……。でも、成程…一理ありそうだね。」
「その運命の番って子と、番になったら俺にも会わせてね?♡」
「無理。キモイ」
でも、それなら納得がいった。
俺自身も、αと診断されてからは、色んなやつが寄ってきた。俺の容姿とαって肩書き、それに家の事もあって利用しようとしてくる奴は数え切れないくらい居た。
理人には悪いと思いながらも、理人を考えてると触れたくなって性欲が溜まりまくって…それを解消するために学生の時は適当な相手を使ってた。でも、同じやつを抱くことも無かったし、相手がΩであっても興奮する相手に出会うことは無かった。
むしろ理人以外に、触れるのが段々嫌になっていき、大学卒業と同時にそういうのは辞めた。
「わゎっ…」
「ありがとう……。でも、知らない人に今後こんな事しちゃダメだよ?」
そう耳元で囁き、その子の顔を見ると赤面。
そして、その子の鼓動も早くなっていくのを感じる……。
まだ第2の性がどうなるかなんて分からない。なのに……俺はこの時確信した。この子はΩだ。そして、俺の運命の番…。
「俺…頑張って他の奴を見返すね。そして、絶対会社立ち上げて…君を……迎えに行く。」
「……?う、うん!わかった!!」
意味絶対分かってないはずなのに自信気に返事するその子が可愛くて堪らない。
その子が背負ってた鞄にキーホルダーがかかっており、そこには名前と電話番号が書かれてた。
りと…みさき、りと……。名前を知れただけでこんな嬉しく思える。
090-xxxx-xxxxか...。この番号はきっと親の番号だろう。
「りとー!」
すると、公園から少し離れたところから、女の人の声がした。
「ぁ!ママだ!おにぃちゃん、ママの声が…」
「呼んでるね?行かなくていいの?」
微笑みながらそう尋ねると、りとの方から更にギュッとしがみついてきて離れようとしない。
何この可愛い生き物…。え?こんな可愛い子存在していいの?
自分自身意味のわからない感情に困惑するも、目の前のりとが可愛すぎてそれでどころじゃない。
「あ!理人……って、何してるの?!」
すぐさま母親と思われる人が姿を現し、俺に抱きついてるりとをよく分かってないまま、とりあえず引き剥がそうとしてる。
「……やぁーー!離れないー!」
「もう!理人!おにぃちゃん困ってるの!早く……離れなさぃー!」
「うぅ、また、会える……?」
目を潤ませながらそんな可愛いこと聞いてくるりと。
ほんと離れたくない。今すぐ連れて帰りたい……。でも、今はダメだ。来る日がくるまで…我慢だ。
「また、会えるよ。今度は俺の方から、りとの前に現れるから…それまで待ってて?」
「……うん!!うん!!」
笑顔に戻ったりとはその言葉を聞いて安心したのか、手を離してくれた。
「ごめんね?理人と遊んでくれたみたいで…ありがとう」
「いえ……。」
そんなたわいも無い会話をしてると、「坊っちゃまー!」といつもの聞き慣れた声が聞こえてきた。
どうやら……こっちもタイムリミットみたいだな。
「また、会いに行きます。」
その言葉をりとの母親に伝え、その場を後にした。
それからは、死ぬほど勉強して名門って言われてる大学を卒業後、海外で親の仕事を手伝いながら学び2年後自分の会社を設立した。それから会社が軌道に乗ってきて安定するまで2年かかり...やっと理人に会える。
理人にはあの後から1度も会いには行けてない。けど…使えるものは使えとよく言うように、俺は家の権力・金・情報網を駆使し理人に関する事全て調べ尽くしていた。
理人がΩだと分かった時、やっぱりって思ったのと、安心したのと、嬉しいの、感情でいっぱいいっぱいだった。
でも、少し不安もあった。
Ωは定期的のヒート期が訪れる。その為、理人が俺以外の人を求めたら…って考える度不安になって、理人の周りまで徹底的に調べあげていた。
でも、理人にはヒートが来なかった。
他のやつに触られること無く無事に過ごしてるのは俺的には嬉しい反面…流石に心配すぎるので、俺は家でよく世話になってる医者のやつに相談してみた。
「…~ってわけで、Ωにヒートが来ないって...そんな事普通有り得るの?」
「有り得ないわけじゃないけど。稀だね。けど……まぁ、あくまで憶測の話になるんだけど、本当に運命の番だとするなら、昔2人が出会った時にお互いがそれぞれをパートナーだと本能で確証してたとして、他の人に反応しなくなっちゃった……とか有り得ないかな?って、だって現に、蓮ちゃんだって他のΩのヒート目の当たりにしてもそれにあてられてラットが起きたことないじゃん?だから、2人が出会った初めて発情期が来たりー…なんて、ま、あくまでも俺の考えだからねー」
「ちゃん付けするなキモイ……。でも、成程…一理ありそうだね。」
「その運命の番って子と、番になったら俺にも会わせてね?♡」
「無理。キモイ」
でも、それなら納得がいった。
俺自身も、αと診断されてからは、色んなやつが寄ってきた。俺の容姿とαって肩書き、それに家の事もあって利用しようとしてくる奴は数え切れないくらい居た。
理人には悪いと思いながらも、理人を考えてると触れたくなって性欲が溜まりまくって…それを解消するために学生の時は適当な相手を使ってた。でも、同じやつを抱くことも無かったし、相手がΩであっても興奮する相手に出会うことは無かった。
むしろ理人以外に、触れるのが段々嫌になっていき、大学卒業と同時にそういうのは辞めた。
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