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最終話〜もう離さない〜※
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「あぁ! ちあき、すき……すきっ」
指先も唇も、一番深いところも全てが熱を帯びている。
汗ばむ肌は艶かしく、しっとりと絡みつきお互いを離さない。
預けられる重みも、重なる甘い吐息も、狂おしいほど愛しくて。
膣内を何度もかき混ぜられる度に、つま先に心地良い痺れが走る。
押しては返す波のように、浅いところと深いところを交互に刺激されるのが堪らなく気持ちいい。
「ひっ……あっ! あんっ!」
ダメ……ダメ……。
思うように揺さぶられて、もう何もかもどうでも良くなる……。
好き。大好き。
もっと、もっとあなたが欲しい。
このままずっと、彼の与えてくれる悦びに溺れていたい。
「好きだよ」
「ちあき……わたしも、すき……」
耳元で甘く囁く声が心地良くて、身体の一番奥深いところが、何度も疼く。
どれだけ奥で繋がっていても、まだ足りない。
泣きたくなるほど切なくて、果てが分からない快感は苦しくて、ただ目の前の人が愛おしくて、ごちゃ混ぜになった感情をぶつけるように彼に合わせ夢中で腰を揺らし続ける。
「くっ……締め付け過ぎだって……」
「ちあきっ……きもちいい……」
「もっと気持ち良くなりたい?」
「あぁ! そんなのダメぇ! あんっ!」
私の両脚は彼の肩の上に乗せられて、まるで串刺しにされたかのように、更に一層奥深くまで突き刺される。
ギシギシと悲鳴をあげるソファ、視界が激しく揺れて、頭上にある肘掛けに手を伸ばす。
最奥を何度も激しく突かれ、思わず自分でも耳を塞ぎたくなるほどの、媚びるような甘ったるい嬌声が部屋中に響いた。
「絃ちゃん、奥……当たってる。気持ち良過ぎて……俺もう……くっ――」
激しく腰を打ち付けた後、彼は私の中で爆ぜた。
緩々と穏やかになっていく動きと共に、荒々しい息を吐き出しながら、私に身体を預ける彼が愛おしくて堪らない。
「ほっしーありがとう。大好き」
「あ、またその呼び方……。何でシたあとすぐ戻るの?」
息を整えた彼は、隣に寝転び口を尖らせ不服そうな眼差しを私に向ける。
このソファの座面では、流石に大人が並んで寝るのは窮屈だ。
私は床に落ちないように、少し汗ばむ彼の身体に自分の脚を絡ませるように密着した。
「あの時は夢中になってるから自分でもよく分からないって言うか……何て言うか……ごにょごにょ」
「呼んでよ、千輝って」
「またそのうちね」
「ダメ、今すぐ変えて。元カレの事は名前で呼んでたじゃん」
なるほど、もしかしてヤキモチ?
あぁ! もう可愛いなぁ。
私の事すぐ可愛いって言ってくれるけど、本当に可愛いのはどっちよ!
「ち、ちあき?」
「なぁーに?」
「やっぱりまだ照れる……」
まだ慣れない呼び方に恐る恐る口を開けば、返ってきたのは母犬に甘える子犬のような可愛らしい声。
全身の血液が顔面に集まる私を他所に、千輝は切長の綺麗な瞳を満足そうに細めた。
〝先に好きになった方が負け〟とはよく言ったもんだ。
私はこの人にお願いされたら、きっと全部受け入れちゃうんだろうなぁ。
甘いのは今だけかもしれない。
うん、絶対今だけだよ。
〝恋〟が〝愛〟になって、そのうちお互いに関心が薄れて、それでも〝情〟はあって。
価値観の違いや、どうにもならない事で衝突する事も、この先必ず起こるだろう。
人の気持ちは永遠じゃないから。
それでも――
「千輝ともう離れたくない。ずっと私のそばにいて?」
「ずっとそばにいるよ。もう離さないって決めたから。絃ちゃんこそ、俺の愛が重過ぎて逃げ出さないでね?」
「逃げるわけないでしょ。それより、離さないって約束だからね!」
「もちろん約束するよ。だから、今からもう一度契りを交わそうか?」
「〝契り〟って? え? なに?」
「次はベッド行こうね?」
五年、十年、五十年先も――
彼の愛情が変わらないどころか、時を経る毎に益々深まっていくのを、この時の私はまだ知らない。
指先も唇も、一番深いところも全てが熱を帯びている。
汗ばむ肌は艶かしく、しっとりと絡みつきお互いを離さない。
預けられる重みも、重なる甘い吐息も、狂おしいほど愛しくて。
膣内を何度もかき混ぜられる度に、つま先に心地良い痺れが走る。
押しては返す波のように、浅いところと深いところを交互に刺激されるのが堪らなく気持ちいい。
「ひっ……あっ! あんっ!」
ダメ……ダメ……。
思うように揺さぶられて、もう何もかもどうでも良くなる……。
好き。大好き。
もっと、もっとあなたが欲しい。
このままずっと、彼の与えてくれる悦びに溺れていたい。
「好きだよ」
「ちあき……わたしも、すき……」
耳元で甘く囁く声が心地良くて、身体の一番奥深いところが、何度も疼く。
どれだけ奥で繋がっていても、まだ足りない。
泣きたくなるほど切なくて、果てが分からない快感は苦しくて、ただ目の前の人が愛おしくて、ごちゃ混ぜになった感情をぶつけるように彼に合わせ夢中で腰を揺らし続ける。
「くっ……締め付け過ぎだって……」
「ちあきっ……きもちいい……」
「もっと気持ち良くなりたい?」
「あぁ! そんなのダメぇ! あんっ!」
私の両脚は彼の肩の上に乗せられて、まるで串刺しにされたかのように、更に一層奥深くまで突き刺される。
ギシギシと悲鳴をあげるソファ、視界が激しく揺れて、頭上にある肘掛けに手を伸ばす。
最奥を何度も激しく突かれ、思わず自分でも耳を塞ぎたくなるほどの、媚びるような甘ったるい嬌声が部屋中に響いた。
「絃ちゃん、奥……当たってる。気持ち良過ぎて……俺もう……くっ――」
激しく腰を打ち付けた後、彼は私の中で爆ぜた。
緩々と穏やかになっていく動きと共に、荒々しい息を吐き出しながら、私に身体を預ける彼が愛おしくて堪らない。
「ほっしーありがとう。大好き」
「あ、またその呼び方……。何でシたあとすぐ戻るの?」
息を整えた彼は、隣に寝転び口を尖らせ不服そうな眼差しを私に向ける。
このソファの座面では、流石に大人が並んで寝るのは窮屈だ。
私は床に落ちないように、少し汗ばむ彼の身体に自分の脚を絡ませるように密着した。
「あの時は夢中になってるから自分でもよく分からないって言うか……何て言うか……ごにょごにょ」
「呼んでよ、千輝って」
「またそのうちね」
「ダメ、今すぐ変えて。元カレの事は名前で呼んでたじゃん」
なるほど、もしかしてヤキモチ?
あぁ! もう可愛いなぁ。
私の事すぐ可愛いって言ってくれるけど、本当に可愛いのはどっちよ!
「ち、ちあき?」
「なぁーに?」
「やっぱりまだ照れる……」
まだ慣れない呼び方に恐る恐る口を開けば、返ってきたのは母犬に甘える子犬のような可愛らしい声。
全身の血液が顔面に集まる私を他所に、千輝は切長の綺麗な瞳を満足そうに細めた。
〝先に好きになった方が負け〟とはよく言ったもんだ。
私はこの人にお願いされたら、きっと全部受け入れちゃうんだろうなぁ。
甘いのは今だけかもしれない。
うん、絶対今だけだよ。
〝恋〟が〝愛〟になって、そのうちお互いに関心が薄れて、それでも〝情〟はあって。
価値観の違いや、どうにもならない事で衝突する事も、この先必ず起こるだろう。
人の気持ちは永遠じゃないから。
それでも――
「千輝ともう離れたくない。ずっと私のそばにいて?」
「ずっとそばにいるよ。もう離さないって決めたから。絃ちゃんこそ、俺の愛が重過ぎて逃げ出さないでね?」
「逃げるわけないでしょ。それより、離さないって約束だからね!」
「もちろん約束するよ。だから、今からもう一度契りを交わそうか?」
「〝契り〟って? え? なに?」
「次はベッド行こうね?」
五年、十年、五十年先も――
彼の愛情が変わらないどころか、時を経る毎に益々深まっていくのを、この時の私はまだ知らない。
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