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第三十話〜二度目の夜④〜※
しおりを挟む「ん……」
身体をピクピクさせ甘美な声を漏らすほっしーを見て、もっと私の知らない彼が見たくなった。
濡れた先端を口に含み、自分が出来る限りのご奉仕をする。
彼が与えてくれた優しさに、今はこんな形の真心でしか返せないから。
赤黒く血管が張り巡らされた昂りは、青臭くてほんのり塩っぱくて、お世辞にも美味しいとは言えないけど、不思議と嫌悪感は一つも感じない。
付け根から丸首まではねっとり舌を這わせ、先端は口を窄めてチュパチュパと吸い付く。
「ダメだって……んぁっ……!」
「気持ちいい?」
ダメと言いながら、私の後頭部を押さえて腰を揺らす彼。
とうとう聞いた事ないような声を彼が漏らした時、油断した。
急に肩を押された弾みで、ちゅぽん、っと口内を埋めていたモノが外れる。
「ハァッ……。ダメだって言ってるのに、絃ちゃん悪い子だね。悪い子にはお仕置きしないと」
枕元に無造作に置かれた避妊具のパッケージ。
箱から一つ取り出し勢いよく中身を取り出した彼は、待ちきれない様子で自身に被せる。
本当言うと、それを見てる私も焦ったくて待ちきれない。
早くお仕置きして欲しい♡
「絃ちゃん後ろ向いて?」
動物みたいに四つん這いになると、背後から彼が覆い被さり、期待のモノを捩じ込まれた。
「ぁんっ!」
「深いところまでたくさん犯してあげる」
「あぁん! はげし……んっ! んんっ!!」
パンパンと肌がぶつかり合う激しいピストンに視界が揺れ、乳首とクリにも甘美な刺激を与えられる。
同時に何箇所も攻められた私は、ふわふわした快感に飲み込まれて、終いには頭の中が真っ白になった。
***
「次いつ会える?」
「分からない。今仕事けっこう忙しいの」
よし、よく言った、よく言ってやったぞ私!
流されるのは今日で終わりにしなきゃ。
これ以上彼に会ったら、あのどこまでも心地良い肌の感触に慣れたら、近いうちにきっと手放せなくなる。
そうなる前に、ちゃんと自分から線を引かなきゃ。
まだ間に合う、今ならまだ――
「気をつけてね。着いたら必ず連絡して」
「分かった。約束する。色々ありがとう」
帰り際、駐車場で私を見送るほっしーが、時折口元を押さえていた不自然さに私は気づかなかった。
彼はきっと、心の中でほくそ笑んでいたのだろう。
何故なら肉欲に負けて再度お泊まりした私は、彼のところに来た最大の目的をすっかり忘れていたのだ。
〝パールのネックレス〟
この忘れ物を取りに、近々このアパートにまた来る羽目になるとは、この時の私は気がついていなかった。
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