婚約者は、義妹と私の二人を愛していると言いました。...貴方、馬鹿ですか?

久遠りも

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私には、婚約者がいる。
大好きで、かっこいい婚約者.........そう思っていたのに。
彼は、ある日こんなことを告げた。

「.........申し訳ないが、君の義妹を好きになってしまった。」

「.........はぁ?」

私は、思考が停止した。
何を言っているの?目の前にいる男は?

「...ちょっと待って、な...なんで?」

もう、そのような言葉しか思い浮かばなかった。

「本当に申し訳ない...だが、君との婚約は続けさせてくれ。」

「......っはあ?
...婚約破棄ではなくて?」

本当になんなの、急に。  意味が分からないわ。

「君は仕事のできる女だ。
加えて僕は侯爵家の人間だし、君の妹を娶ることは出来ると思うんだ。
......だから...妹を正妃にして、君は第二妃にしようと思う!!  そして、僕の業務を手伝ってくれ。」

私は意味が分からなくて、思わず笑ってしまいそうになってしまった。

「...なぜ?
......というか、そもそも私がそれを了承すると思っているの??」

目の前の彼はなぜかドヤ顔で、
「なぜなら僕は、君と妹...どちらも愛しているからね!!
そして君とは相思相愛だろう?  なら、できるじゃないか!!」


......なんなの、この人......。
まさか自分の婚約者がここまで馬鹿だったとは......。
意味が分からないわ...。

「申し訳ないけど、そんなのこちらからお断りよ!!!
義妹がなんて言っていたのかは知らないけれど、きっと義妹にも愛想つかされるわ!
...それじゃあ、さようなら。」

「...え?
待ってくれ!!  僕は二人を愛しているんだ!!」


......とかなんとか聞こえたような気がしますが、知りません。
まさか、一時期は愛し合っていた婚約者が、そんな人だったとは......。
本当にあり得ません!!

...しばらく、恋愛は辞めておこうかしら.....。

_____


あんな馬鹿な婚約者と婚約破棄をしてから1年の月日が経って...。

私は今、新しい人と婚約をしています!
......とっても私は幸せです!

.........まぁ、今の彼があの馬鹿みたいにならない保証はないけれど......。
前の馬鹿婚約者よりは、誠実だと思っています!

あの時、婚約破棄していて本当に良かった~...。

_____
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