推しが国家侮辱罪で追放されるようなので、悪役令嬢の私が全力で阻止してみせますわ!!!

久遠りも

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これから溺愛されるって!?どういうことですの~!?

アイリスの助言

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アイリスが来た夜、ライモンドは自宅に帰り、レイとメリッサ、アイリスはメリッサ家に泊まっていくようだ。
そして川の字になって寝ることにした。
(…って、何で私が真ん中なんですの~!?)
メリッサは恐る恐る聞いてみると、
「アイリスさん、レイさん…なんで私が真ん中なんです…?」
レイが先に答えた。
「え?だってアイリス叔父さんと隣で寝たくないもん。何されるかわかんないし、」
アイリスはムッとしたようで、
「やだな、何もしないって。せいぜいよだれ垂らすくらい?」
「何もしないに入りませんわ!?」
レイがよくよく考え、
「…いやだ、メリッサをアイリス叔父さんに汚されたくない…!」
と戦々恐々としていた。
アイリスは何故か自慢げに、
「だいじょーぶ、そんな事しないように自重するから!!」
「まったく信用できないですわ…。」
と言っているうちに、レイが寝落ちしてしまった。
アイリスがメリッサに小声で話しかけてきた。
「…メリッサ、まだ起きてる?」
「起きてますけど、何か?」
「僕から、レイとメリッサの関係について、少し助言をしても良いかな。」
「はい?いいですけど…、」
アイリスは何故か心苦しそうに、
「…君たちの関係は、いつか他人に問われる。何故、結婚もしていないのに一緒に暮らしているのか。
レイを守るため、では通せないかもしれない。そんな時に、どうするのか。
勿論、レイは答えるだろうね。『結婚するために、同居しています!』とでも言うんじゃないかな?
だが、君はどうだ?堂々と『結婚するため』と言えるかい?」
「…それは、」
「だから、レイのためにも、メリッサ、自分自身のためにも…
ハッキリと、自分の中で答えを作って、答えに応じては、レイとの距離をとった方が良いよ。」
「…わかりました。」

アイリスはメリッサに聞こえないように、呟いた。
「そうしないと、僕みたいに…なっちゃう、からね。」

~朝、メリッサ家玄関~
アイリスが帰ろうとしていた。
「んじゃ、お邪魔しました~!!!
レイ、メリッサ、また来るね~!」
とレイを抱きしめようとしたアイリスは、案の定レイに躱された。
「やめてください、気持ち悪いです。」
「グサッ!!
愛しのレイ…それはアイリス叔父さん、とっても悲しんじゃう…、、、!」
「どうでもいいです。」
(私の推しは相変わらず饒舌ですわ…)
「ということで!ばいば~い!!」
元気よくアイリスは飛び出していった。
(アイリスさん、よくわからない人だったわね…。)
などとメリッサが考えていると、レイが
「えと、今日は僕たちもゆっくり休も?」
「良いと思いますわ!」
「も~、僕、くたくただよ~!!」
「レイ、お疲れ様!」

メリッサは、今日は、アイリスの助言を深く考えないことにした。
…いや、考えたくなかった。
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