いわゆる悪役令嬢ポジションですが、私を婚約破棄した男の側近に愛されてしまいました！？【一話完結】

婚約破棄された直後に婚約？

今日、私は婚約破棄される。
なぜかというと、この世界は私が大好きな乙女ゲームの世界だから。
その世界に転生してしまったのだけど、私はいわゆる悪役令嬢、ダリアという名前の子。
そしてその後ヒロイン、アーリャを陥れたとして断罪される。
まぁ、いいわ。断罪されるとしても、現実の世界よりはマシだったから。

その時はやってきた。
ここは、舞踏会。こんなに人目に付く場所を選ぶなんて、王子も趣味が悪いわね。

「ダリア、お前との婚約を破棄することをここで宣言する！！」」
来たわね、断罪イベント。
「ダリアはアーリャに嫌がらせをしたりしていたことがわかった！！
証拠もある！」
…悪役令嬢として、ここは素直に断罪されます。
「…そうですわね。王子、今までありがとうございまし…」
＿そう、私が言いかけた瞬間

「ちょっと待ってください。」
…え？
知らない男性が割り込んできたのだ。
私…というかここにいるすべての人が困惑していると、王子が。
「ライ！？
何故止めるんだ！？」
…ライ？
ライという人物は、確か王子の側近、秘書だったはず。
「俺は王子の側近です。
皆様、お騒がせして申し訳ございません。」

「王子が只今言ったことは全て嘘です！！
証拠などありません！」
そう側近が言うと、会場がざわついた。
それに追い打ちをかけるように、ライさんは王子に追求した。

「そうですよね？王子？」
とライさんは笑顔で言った。
王子は都合が悪そうに、
「…嘘、だ。」
と言い、逃げて行ってしまった。

「ダリア様、この度はうちの王子が迷惑をかけてしまい申し訳ございません。
…王子とは、婚約破棄してもらっても良いですか？」
…ん？結局婚約破棄？まぁ私としては婚約破棄でも普通に暮らせればいいんだけどさ。
「…婚約破棄する分にはいいんですが、なぜ婚約破棄を？」
ライさんは何故か照れている、？


「あの、ダリア様。
誠に申し上げにくいのですが…、好きです。
一目惚れでした。」
…えぇ？えぇ！？
そうして私が困惑していると、
「なので、お返事を聞きたい。
良いのなら今すぐにでも婚約を。」
話が早いな、！？
まぁ、ちょっと、面白そうだし…
「…わかりました。
えぇっと…これからよろしくお願いしますね？」
「…！！
ありがとうございますっ！！一生かけて大事にします！」
…重く、ない、？


この後、本当に一生かけて愛された。