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第8話
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銀子とイケ面。
うーーん。なんか接点なさそうなんだけどなぁ。
「そうだね。銀子に聞いてみよう。それが一番早いかもしれない。」
瞳が同意するので、俺はちょっとびっくりした。
おう、そうだな。聞いてみるか。うん。
しかし、ひっこみじあんな俺は、その日結局銀子に例のイケ面について尋ねることができなかった。
まあいい。明日聞いてみよう。
その日、家に帰って風呂からあがると、右足のすねに大きなほくろがあるのに気づいた。しかも、おぞましいことに、そこからあきらかに他の毛と違う剛毛が3本ほど生えている。
ちっ、きもいなぁ。
そう思って、ぬこうと手をのばした瞬間。
「ヤメテクレ!!」
野太い声が聞こえてきた。
なんだ、なんだ?
「なんだ、じゃない!毛は男の勲章だ!剛毛であればあるほど美しい。(恍惚)
今、おまえが抜こうとした毛はお前の体の中でも非常に美しい毛なんだぞ。
まれにみる太さ、そして質感。さらにいうと、げじげじとしたフォルム。
っく、この右足の最も華麗なる部分を喪失させようなどとは、なんと許し難い蛮行。
っく、思い出してもぞっとする。」
言っていることが意味不明なので、俺は長ったらしい演説の隙間に3本とも抜いてしまった。
これで、多少はすっきり。ふぅ。
「なにーーーーーーー!!!抜いただと!抜いた…。オーーマイ!」
「あーあ。右足君、悶絶しちゃったよ。」
ドライヤーを手にした俺の横に、ちょこんと瞳が現れた。
ああ、今の声、俺の右足ですか。はいはい。
もうあんまり驚かないな。
今からドライヤーかけるから、ちょっとほっといて。
「うん。」
俺はかまわず、髪を乾かす。
ドライヤーって春だから今はまだ爽快なんだけど、夏になると段々と暑くってめんどうになるんだよなぁ。
「ゆきぴろの髪って、カラスの濡れ羽みたいで美しいよね。とっても漆黒。肌はまるで雪のようだし、唇は血のように赤い。」
…なんだかどこかで聞いたことあるな。あ、グリム童話だ。白雪姫の容姿の形容がそんな感じだったような気がするぞ。
って、俺男だし。そんな形容うれしくない。…なんだよ、突然。
「いや、ゆきぴろって繊細な美しさがあると思って。
…まぁ、神経質な感もあるんだけど。
だから、僕的にどれだけ右足君がごねてもあのほくろに生えた毛を抜いたことには賛成なんだ。」
…そうですか。
何?さっきの野太い声、右足君ですか。ごねているんだ?
「とてつもなく怒り狂っているよ。ゆきぴろにすごい剣幕でつめよりそうだったから、ちょっとひっこんでもらっている。
でも、怒りのあまり、明日は右足に蕁麻疹を引き起こすかもしれないよ。」
それは、おおごとだ。…かんべんしてほしいな。
とりあえず、ムヒを手元に置いておこう。
見ると瞳の奴が驚き顔でこっちをみている。
なんだよ。
「いや、本当に動じなくなったなと思って。」
ふん。
鈍感力ってやつか?
嬉しくないが、おかげさまで見事に身に付いているみたいだよ。
「ふふふ。
あ、そうだ。ゆきぴろ、今日銀子ちゃんに借りたCD聞いてみようよ。」
ああ、忘れていた。
そうだな。聞かないとまずいよな。
あえて、忘れていたんだけど、明日なんかすごい勢いで感想を求められそうだからなぁ。気が進まないが聞いておくか。
俺はリュックサックからおもむろに銀子からもらった袋を取り出した。中にはCDが2枚入っていた。
最初に取り出したCDのジャケットにはアニメ風な絵柄と、男の顔写真。
男はそれほどイケ面でもないにどうしたことか、薔薇の花をくわえている。その口もとからは白い歯がこぼれている。
もう一枚のCDは、またアニメの絵が描かれてある。それも、巨乳で童顔の女の子。
『お兄ちゃん百連発だぞ!』って書いてある。
説明書きのラベルがあった。
〔おねだりする時に呼ぶ、お兄ちゃん。百メートル走った後に呼ぶ時のお兄ちゃん。宇宙人にさらわれて、助けをよぶ時のお兄ちゃん。
様々なシチュエーションでの「お兄ちゃん」がなんと百通り!
きっと、貴方好みのお兄ちゃんがみつかるはず。
チェケラー♪なんだぞ!〕
…。
なあ、瞳。
「何?」
俺、これ絶対聞かなきゃならないのか?
「社会勉強だと思って、レッツトライだよ、お兄ちゃん。」
俺、妹いるし。…リアルにきもいんだけど。
「きもいって、言っちゃだめなんだぞ、お兄ちゃん。」
お前、完全におちょくっているな。っていうか、楽しんでいるだろう。
「あ、ばれた?
いやー。でも銀子ちゃん、ただものじゃないね。僕はある意味尊敬するよ。
ほら、ゆきぴろ、ちょっと聞くだけじゃん。ね?聞いてみよう。」
俺はしぶしぶ、家族に聞かれないようにイヤホンを用意して、まずは薔薇の花を加えた男の顔写真のCDを聞いてみることにした。
すると、甘い男の声が流れてきた。
「どうしたんだい、子猫ちゃん。何?彼から連絡がこないって?ああ、けんかしたんだね。どうしてけんかしたんだい?
…(間が入る)
そうか、そうだね。うん。君はこれからどうしたいのかな?彼が好きだから悩んでいるんだよね。うん。そうか、じゃあ、君のその素直な気持ちを素直に彼に伝えてみたらどうかな?
…(間が入る)
大丈夫だよ。だって、君はこんなに素敵でかわいいんだから。ほら、自信を持って、涙はふいて。
大丈夫。どんな時でも僕が側にいて悩みを聞いてあげるから。
本当は、僕がずっと君を独占していたいんだけど。
え?なんでもないよ。独り言。
応援しているからさ。ほら、彼に電話するんだろ。早くかけて。
…(間が入る)
ああ、がんばって。君なら大丈夫だよ!」
…、俺は異次元にふきとばされた気がした。
なんだ?なんだ?なんなんだ?流石の俺の鈍感力も役にはたたない。
見ろ、さぶいぼが出てるじゃないか。
やばいよ。
これを貸した銀子の意図がつかめない。
これを聞いて、一体どうしろっていうんだ?
俺は銀子にも体は男、心は女認定をいつのまにかされているのか?
俺は説明書きを読んだ。今聞いたバージョンは、「恋人とけんかして慰めて欲しい時」って、書いてある。その他、「ダイエットに挫折して、でもやっぱり成し遂げたい時」や、「親友とけんかして落ち込んでいる時」、「テストで赤点とって落ち込んでいる時」、「告白してふられた時」なんかがある。
こんなのいちいち聞いてられるか!!!
星一徹ばりにちゃぶ台返しをしたいところだぞ。うちにちゃぶ台なんてないけどな。
「まぁ、まぁ、落ち着いて。
一つ聞いたんだから義務は果たしたよ。さっさと、もう一枚のCDに移ろう。」
瞳は口をひくひくさせて、次をすすめる。
こいつ!人の気も知らないで。
「まぁ、まぁ、ゆきぴろ!
おさえて、おさえて。
ね!社会勉強だよ。君のまだ見ぬ世界はたくさんあるんだ。
その一つの扉が今開かれた。ははは。
可能性をつぶす前に、きっちりとどんなものか吟味しなくちゃ、もったいないじゃない。入口でためらって、広がる世界に蓋をしちゃうなんてつまんないよ。」
それ、なんかただの詭弁に聞こえる。とっても空々しいぞ。しかも、途中
「ははは」
って、笑ったな?
まぁ、価値観なんて数あるものの中から、吟味して、選択することで形成されていくんだが。…それにしても、コレらって吟味の必要性を全くもって感じさせないんだけどな。
はぁ。
「はい。はい。
とにかく、聞いてみよう。
お兄ちゃん、百連発!ね!」
なんで、そんなに、ウキウキしているんだ。おまえ好きなのか?
まてよ。瞳は俺の一部なわけで、瞳が好きってことは俺が好きってことなのか?
いや、違う。断じて違うぞ。
とりあえず、瞳がうるさいので、俺はCDをかけてみた。英語のリスニングをしているほうがよっぽど有意義な時間だと思うんだが、しぶしぶ聞くことにした。
…。
…。
…。
…。
…。
…。
結局、全部聞いてしまった。
瞳の奴が、目をキラキラさせて言う。
「ゆーー、きーー、ぴーーー、ろーーーー!!
僕、萌の世界がなんだか分かった気がするよ?
だって、なんか、いいんだもん。
ゆきぴろも、しのごの考えず認めなよ。
よかったでしょ??」
…。
「よかったから、全部聞いたんでしょ?僕、特にコレがよかった。
〔出かけようとして、呼び止める時のお兄ちゃん〕
これ、なんか情景が浮かぶ。
ふふ、もう一回流して、流して、ね!お願い、ゆきぴろ!」
ちっ、しょうがないな。そこまで言うんなら。
俺が、ちょうどスイッチを押したその時、
「お兄ちゃん、食事の時間だよ。」
ノックもなしに、中学2年の妹が、俺の部屋のドアを開けた。
うーーん。なんか接点なさそうなんだけどなぁ。
「そうだね。銀子に聞いてみよう。それが一番早いかもしれない。」
瞳が同意するので、俺はちょっとびっくりした。
おう、そうだな。聞いてみるか。うん。
しかし、ひっこみじあんな俺は、その日結局銀子に例のイケ面について尋ねることができなかった。
まあいい。明日聞いてみよう。
その日、家に帰って風呂からあがると、右足のすねに大きなほくろがあるのに気づいた。しかも、おぞましいことに、そこからあきらかに他の毛と違う剛毛が3本ほど生えている。
ちっ、きもいなぁ。
そう思って、ぬこうと手をのばした瞬間。
「ヤメテクレ!!」
野太い声が聞こえてきた。
なんだ、なんだ?
「なんだ、じゃない!毛は男の勲章だ!剛毛であればあるほど美しい。(恍惚)
今、おまえが抜こうとした毛はお前の体の中でも非常に美しい毛なんだぞ。
まれにみる太さ、そして質感。さらにいうと、げじげじとしたフォルム。
っく、この右足の最も華麗なる部分を喪失させようなどとは、なんと許し難い蛮行。
っく、思い出してもぞっとする。」
言っていることが意味不明なので、俺は長ったらしい演説の隙間に3本とも抜いてしまった。
これで、多少はすっきり。ふぅ。
「なにーーーーーーー!!!抜いただと!抜いた…。オーーマイ!」
「あーあ。右足君、悶絶しちゃったよ。」
ドライヤーを手にした俺の横に、ちょこんと瞳が現れた。
ああ、今の声、俺の右足ですか。はいはい。
もうあんまり驚かないな。
今からドライヤーかけるから、ちょっとほっといて。
「うん。」
俺はかまわず、髪を乾かす。
ドライヤーって春だから今はまだ爽快なんだけど、夏になると段々と暑くってめんどうになるんだよなぁ。
「ゆきぴろの髪って、カラスの濡れ羽みたいで美しいよね。とっても漆黒。肌はまるで雪のようだし、唇は血のように赤い。」
…なんだかどこかで聞いたことあるな。あ、グリム童話だ。白雪姫の容姿の形容がそんな感じだったような気がするぞ。
って、俺男だし。そんな形容うれしくない。…なんだよ、突然。
「いや、ゆきぴろって繊細な美しさがあると思って。
…まぁ、神経質な感もあるんだけど。
だから、僕的にどれだけ右足君がごねてもあのほくろに生えた毛を抜いたことには賛成なんだ。」
…そうですか。
何?さっきの野太い声、右足君ですか。ごねているんだ?
「とてつもなく怒り狂っているよ。ゆきぴろにすごい剣幕でつめよりそうだったから、ちょっとひっこんでもらっている。
でも、怒りのあまり、明日は右足に蕁麻疹を引き起こすかもしれないよ。」
それは、おおごとだ。…かんべんしてほしいな。
とりあえず、ムヒを手元に置いておこう。
見ると瞳の奴が驚き顔でこっちをみている。
なんだよ。
「いや、本当に動じなくなったなと思って。」
ふん。
鈍感力ってやつか?
嬉しくないが、おかげさまで見事に身に付いているみたいだよ。
「ふふふ。
あ、そうだ。ゆきぴろ、今日銀子ちゃんに借りたCD聞いてみようよ。」
ああ、忘れていた。
そうだな。聞かないとまずいよな。
あえて、忘れていたんだけど、明日なんかすごい勢いで感想を求められそうだからなぁ。気が進まないが聞いておくか。
俺はリュックサックからおもむろに銀子からもらった袋を取り出した。中にはCDが2枚入っていた。
最初に取り出したCDのジャケットにはアニメ風な絵柄と、男の顔写真。
男はそれほどイケ面でもないにどうしたことか、薔薇の花をくわえている。その口もとからは白い歯がこぼれている。
もう一枚のCDは、またアニメの絵が描かれてある。それも、巨乳で童顔の女の子。
『お兄ちゃん百連発だぞ!』って書いてある。
説明書きのラベルがあった。
〔おねだりする時に呼ぶ、お兄ちゃん。百メートル走った後に呼ぶ時のお兄ちゃん。宇宙人にさらわれて、助けをよぶ時のお兄ちゃん。
様々なシチュエーションでの「お兄ちゃん」がなんと百通り!
きっと、貴方好みのお兄ちゃんがみつかるはず。
チェケラー♪なんだぞ!〕
…。
なあ、瞳。
「何?」
俺、これ絶対聞かなきゃならないのか?
「社会勉強だと思って、レッツトライだよ、お兄ちゃん。」
俺、妹いるし。…リアルにきもいんだけど。
「きもいって、言っちゃだめなんだぞ、お兄ちゃん。」
お前、完全におちょくっているな。っていうか、楽しんでいるだろう。
「あ、ばれた?
いやー。でも銀子ちゃん、ただものじゃないね。僕はある意味尊敬するよ。
ほら、ゆきぴろ、ちょっと聞くだけじゃん。ね?聞いてみよう。」
俺はしぶしぶ、家族に聞かれないようにイヤホンを用意して、まずは薔薇の花を加えた男の顔写真のCDを聞いてみることにした。
すると、甘い男の声が流れてきた。
「どうしたんだい、子猫ちゃん。何?彼から連絡がこないって?ああ、けんかしたんだね。どうしてけんかしたんだい?
…(間が入る)
そうか、そうだね。うん。君はこれからどうしたいのかな?彼が好きだから悩んでいるんだよね。うん。そうか、じゃあ、君のその素直な気持ちを素直に彼に伝えてみたらどうかな?
…(間が入る)
大丈夫だよ。だって、君はこんなに素敵でかわいいんだから。ほら、自信を持って、涙はふいて。
大丈夫。どんな時でも僕が側にいて悩みを聞いてあげるから。
本当は、僕がずっと君を独占していたいんだけど。
え?なんでもないよ。独り言。
応援しているからさ。ほら、彼に電話するんだろ。早くかけて。
…(間が入る)
ああ、がんばって。君なら大丈夫だよ!」
…、俺は異次元にふきとばされた気がした。
なんだ?なんだ?なんなんだ?流石の俺の鈍感力も役にはたたない。
見ろ、さぶいぼが出てるじゃないか。
やばいよ。
これを貸した銀子の意図がつかめない。
これを聞いて、一体どうしろっていうんだ?
俺は銀子にも体は男、心は女認定をいつのまにかされているのか?
俺は説明書きを読んだ。今聞いたバージョンは、「恋人とけんかして慰めて欲しい時」って、書いてある。その他、「ダイエットに挫折して、でもやっぱり成し遂げたい時」や、「親友とけんかして落ち込んでいる時」、「テストで赤点とって落ち込んでいる時」、「告白してふられた時」なんかがある。
こんなのいちいち聞いてられるか!!!
星一徹ばりにちゃぶ台返しをしたいところだぞ。うちにちゃぶ台なんてないけどな。
「まぁ、まぁ、落ち着いて。
一つ聞いたんだから義務は果たしたよ。さっさと、もう一枚のCDに移ろう。」
瞳は口をひくひくさせて、次をすすめる。
こいつ!人の気も知らないで。
「まぁ、まぁ、ゆきぴろ!
おさえて、おさえて。
ね!社会勉強だよ。君のまだ見ぬ世界はたくさんあるんだ。
その一つの扉が今開かれた。ははは。
可能性をつぶす前に、きっちりとどんなものか吟味しなくちゃ、もったいないじゃない。入口でためらって、広がる世界に蓋をしちゃうなんてつまんないよ。」
それ、なんかただの詭弁に聞こえる。とっても空々しいぞ。しかも、途中
「ははは」
って、笑ったな?
まぁ、価値観なんて数あるものの中から、吟味して、選択することで形成されていくんだが。…それにしても、コレらって吟味の必要性を全くもって感じさせないんだけどな。
はぁ。
「はい。はい。
とにかく、聞いてみよう。
お兄ちゃん、百連発!ね!」
なんで、そんなに、ウキウキしているんだ。おまえ好きなのか?
まてよ。瞳は俺の一部なわけで、瞳が好きってことは俺が好きってことなのか?
いや、違う。断じて違うぞ。
とりあえず、瞳がうるさいので、俺はCDをかけてみた。英語のリスニングをしているほうがよっぽど有意義な時間だと思うんだが、しぶしぶ聞くことにした。
…。
…。
…。
…。
…。
…。
結局、全部聞いてしまった。
瞳の奴が、目をキラキラさせて言う。
「ゆーー、きーー、ぴーーー、ろーーーー!!
僕、萌の世界がなんだか分かった気がするよ?
だって、なんか、いいんだもん。
ゆきぴろも、しのごの考えず認めなよ。
よかったでしょ??」
…。
「よかったから、全部聞いたんでしょ?僕、特にコレがよかった。
〔出かけようとして、呼び止める時のお兄ちゃん〕
これ、なんか情景が浮かぶ。
ふふ、もう一回流して、流して、ね!お願い、ゆきぴろ!」
ちっ、しょうがないな。そこまで言うんなら。
俺が、ちょうどスイッチを押したその時、
「お兄ちゃん、食事の時間だよ。」
ノックもなしに、中学2年の妹が、俺の部屋のドアを開けた。
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