異世界少年~ロリエルフにTS♀して日本に転生! 言葉は分からないけど、過保護で美人なお姉さんに拾われて何とか生きています!

二宮EX

文字の大きさ
上 下
73 / 84

73話 観覧車

しおりを挟む
 



 ◆かえで視点




「もう! エルちゃん! 勝手に舞台上がったら駄目だよ!」
「―――――――――。」
「あ、エルちゃん......言い過ぎちゃったかな......あのね、エルちゃん......」
「んぅ?」
「......」

 そ、そんな上目遣いで見ないで! 家ならともかく、ここで欲望を解放してしまうのは不味い。エルちゃんに怒ろうとするとどうしても甘くなってしまいます。でも、今日は心を鬼にしてお説教です!

「エルちゃん! どうして......」
「かえでねーたん!」
「うぐっ......もう、しょうがない子でちゅね~♡」

 ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!! 落ち着くのよ。ヒーヒーフーよ。精神を無にして一旦深呼吸しよう。

「ふぅ......」
「かえでねーたん?」
「エルちゃん、今からお説教ですからね?」
「お姉ちゃん......お説教とか言いながらエルちゃんを愛でてるようにしか見えないのだけど」

 私の意志と反して身体が勝手に! エルちゃんの頭を優しく撫でて上げるとエルちゃんは目を細めにして、気持ち良さそうにしています。

「あ、あの......すみません。今回のみくるちゃんのイベントが想定外でしたけど、大いに盛り上がったので報酬をお支払い致します」
「え? いえいえ、迷惑お掛けしてしまいましたので受け取れませんよ!」
「受け取って下さい、こちらは私の気持ちでもあります!」

 監督さんから少し分厚い封筒を頂いてしまいました......これ、現金が入ってるのでしょうか? ここで下手に断るのも逆に失礼になるのかしら?

「分かりました......ありがたく頂戴します」
「最高の舞台になったよ! 是非良かったらまた出て欲しいくらいですよ~」
「あはは......では失礼しますね」

 あぁ......お金も頂いてしまった。でも、経緯はともあれこのお金はエルちゃんが勝ち取ったお金です。このお金は将来エルちゃんの為に残して置きましょう。

「葵ちゃん、このお金はエルちゃんが大きくなった時に渡そうか。将来必要になるだろうし」
「うん、そうだね。まさかお金を貰えるとはね......」

 今日は買い物はまともに出来そうにありませんね。先程からエルちゃんと一緒に写真を撮りたい、頭撫でさせて欲しいと次から次へとキリがありません。他の人がエルちゃんを愛でているのを見てしまうと嫉妬しちゃうのです!

「お姉ちゃん、買い物は厳しいかもしれないけど、3人で観覧車乗らない? せっかくメルフールに来たんだし」
「おお! いいね! 乗ろう乗ろう!」
「――――――?」
「エルちゃん~今日はもう抱っこの刑ですからね? 離しませんからね?」

 家に帰るまでは、常にエルちゃんを抱っこするなり手を繋がないと何をしでかすか分からないですからね。帰ったらこちょこちょとチュッチュの刑です! 




 ―――メルフール・観覧車乗り場―――




「―――――――――!?」
「エルちゃん、これは観覧車と言う乗り物何だよ♪ 大きいでしょ~」
「んにゅ......」

 今日のエルちゃんは忙しいですね。ここに来る道中も飲食店を通る度に指を差しながら興奮しておりました。キョロキョロと辺りを見渡すエルちゃんが最高に可愛です♡ 本当に反則的な可愛さですよ......エルちゃんはいつも私の心を焦らして来ます。そんな顔や仕草されたらうっかり襲っちゃいますよ? 

「お次の方どうぞ♪」
「は~い♪ エルちゃん、葵ちゃん行くよ!」
「お姉ちゃん......はしゃぎすぎ」

 仕方のない事です。妹と3人、密室の中で体を密着させる素晴らしいイチャイチャなのです! 興奮するに決まってるじゃないですか!

「―――――――――!!」
「あらあら、エルちゃん観覧車乗るのは初めてかな?」

 観覧車がゆっくりと上へ進んで行くに連れて、興奮していたエルちゃんが借りて来た猫のように大人しくなって行きました。

「かえでねーたん......」
「あらまぁ♡ エルちゃん高い所苦手なのかな?」
「ぐすんっ......んぅ......」

 エルちゃんが私の身体に必死にしがみついています。床も透明で透けているから余計に怖いのかもしれません。ここはお姉ちゃんとして、安心させて上げないと行けませんね♪

「ヒィッ......!? ――――――!!」
「大丈夫でちゅよ~怖くないですからね~♪」

 エルちゃんの小さな身体がぷるぷると震えています。そんな可愛い姿を見せられてしまったら、意地悪したくなっちゃいます♡ 安心させようと言いましたけど、気が変わってしまいました♡ 本当にイケナイお姉ちゃんでごめんね♪

「エルちゃん! ほら、あれ見て! 大きなお菓子が浮いてるよ!」
「んぅ? おかち?」

 お菓子が浮いてる訳がありません。勿論これは嘘なのです♪

「わぁっ!!」
「ヒィッ......!?」

 もう堪らん! 私の膝の上で可愛い天使ちゃんがあたふたと慌てています♡ 

「――――――!! ぷいっ!」
「あらあら♡ エルちゃん怒でちゅか? ん?」
「――――――!」
「フグさんみたいだね♡ つんつん~♪」

 頬っぺたを膨らませて少し拗ねているエルちゃん。尊いわ......エルちゃんの頬っぺの触り心地がやばい。ずっと触ってたいレベルです!

「お姉ちゃん、そんな意地悪したらエルちゃん泣いちゃうよ? ほら、エルちゃんこっちにおいで♪」
「あおいねーたん!」
「よしよし♪ 全く......意地悪なお姉ちゃんだよね~」

 葵ちゃんもそう言いながら顔がニヤニヤしています。姉妹は似るところはやはり似るものです♪

「エルちゃんはこちょこちょの刑だよ!」
「――――――!? ――――――!!」
「暴れても無駄だよ? うふふ......全くエルちゃんはいつもいつも! 私達の心を焦らして! 今日という今日は許しません!」

 あぁ、葵ちゃんの目が......あれは完全に楽しんで居ますね。エルちゃんが大声で笑っています。

「ん? ここが気持ち良いのかな? それともここかな?」
「――――――!? めっ! あおいねーたん! メッなの!」
「ほほう~エルちゃんは欲張りさんだね~満遍なくこちょこちょしてあげるね!」
「――――――!! ――――――!?」

 見てて癒されますね♪ エルちゃんが助けてと視線をこちらへと向けているのですが、私は意地悪なお姉ちゃんなので助けてあげません! もっと私達に笑顔を見せて貰おうじゃありませんか♪

「ぐぬぬっ......!?」
「エルちゃん逃げ場は無いよ?」

 駄目だ......もう我慢出来ません!

「もう無理! 私も混ぜて!」
「ちょ!? お姉ちゃん落ち着いて!」
「私はいつだって冷静よ♡ だからチューしましょ!」
「わぷっ!? お姉ちゃん、私達姉妹だよ? そんなDEEPなキス何て......」

 私は葵ちゃんとキスをした後にエルちゃんのお顔に沢山チュッチュをしてあげました♡

「全然おかしくないよ? ん? エルちゃんどうしたの?」
「ん!」
「あらまぁ~綺麗な景色だね♪」

 怖がっていたエルちゃんが、今度は綺麗な景色を見て目をキラキラと輝かせています♪ 指を差して何やら興奮しております。

「あ! エルちゃんあれ見て! 富士山だよ!」
「ふぁ~! んぅ? ふじたん?」
「そうよ♪ あれはふじたんよ!」

 寒い季節になって来ると山も雪化粧をして、素晴らしい景色が見られます。立派な富士山がここからでも一望できますね~♪

「お姉ちゃん、あれは富士山じゃ無くて御嶽山だよ......富士山がここから見える訳無いじゃん......」
「............」

 あぁ! 恥ずかしいわ! ドヤ顔で富士山と言ってしまったわ。まあミスは誰にでもある事です。

「かえでねーたん! あおいねーたん!」
「今度は何かなぁ?」

 エルちゃんが指を差している方を見てみると......

「あ、あれは......」
「駄目だよ......あれはエルちゃんにはまだ早いよ!」

 俗に言うラ〇ホテルですね。確かに大きくて目立つ建物ですが、エルちゃんにはまだ教えるのは早い分野です。

「エルちゃん、あれは女の子同士でイチャイチャする場所なの」
「んぅ? イチャチャ?」
「そうなの! エルちゃんにもいつか分かる日が来るよ! ほら! エルちゃんお菓子が浮いてるよ!」
「ふぇ? おかち!?」

 エルちゃんは相変わらずチョロいですね♡ お菓子と言えば必ず反応します。いつかはエルちゃんにも色々と教える日が来るのは分かって居ますが......教育すると言うのは難しいものですね。




 ◆エルちゃん視点




「ふぁ......!? 大魔王はろぉわーくを倒してしまった......」

 僕が大魔王はろぉーわーくにトドメの一撃をキメたら、大魔王はろぉーわーくは背中から倒れてピクリとも動かなくなりました。

【―――――――――!!】
【―――――――――♡】
【―――――――――!?】

 会場が爆発したかのように大いに歓声が湧きました。僕の決断は無駄では無かった......マリコお姉さんを助ける事が出来たのです!

「かえでねーたん! あおいねーたん! 大魔王倒したよ! 僕頑張ったよ!」

 お姉さん達は慌てて僕の方へと駆け寄って来ました。何だかお姉さん達の様子がデジャブです。笑顔なのですが、目が笑って居ないのです! 僕はかえでねーたんに強制的に抱っこされながら舞台を後にしました。

「エルちゃん――――――!」
「ふぇ? かえでねーたん?」
「―――――――――!!」

 案の定かえでねーたんに怒られてしまいました......悲しい。

「んみゅ......すりすり」
「――――――♡」

 僕がスリスリするとかえでねーたんは優しくなでなでしてくれるのです♪ かえでねーたんも結構チョロいのかもしれません。

「―――――――――!!」
「ぐぬぬっ......!? かえでねーたん苦しいよぉ」

 かえでねーたんの抱く力がいつもより強い気がします。僕を二度と離さないと行った様な感じです。何処に連れていかれるのかな?




 ―――数分後―――




「な、何じゃこりわ!? まさか......これに乗り込むの!?」

 かえでねーたんに抱っこされながら着いた場所には、物凄く大きな乗り物が天高く聳え立っています。まさか、これに今から乗ると言うのでしょうか!? ゆっくりと動いています......これは乗り物では無く生き物なのかな?

「――――――♪」
「はわわっ......!? ま、待って! 僕心の準備がまだ......んみゃあ!?」

 あおいねーたんとかえでねーたんの僕の3人で、とてつもなく大きな乗り物へと乗り込みました。

「ふぁ!? 床が透けてる!?」
「――――――♪」
「ふぇ!? あわわ......このまま僕達天国に行ってしまうのかな? ヒィッ......!? 落ちちゃう! かえでねーたん落ちちゃうよぉ!」

 段々と上昇して行きます! 僕は無意識の内にかえでねーたんの身体に思い切りしがみついておりました。だって床が透けてるんだもん! しかもゆっくりと地上から離れてる!

「――――――♡」
「か、かえでねーたん! マズイですよ! 早く脱出しないと僕達天に召されてしまいますよ! あおいねーたんもこのままで良いのですか!?」

 僕はかえでねーたんにしがみつきながら、必死に説得を試みるも何故だか僕を見ながら目をハートにしております。今はそんな場合では無いというのに!

「エ......ル......ちゃん......お......か......し!」
「ふぇ? おかちがあるの!?」

 なんですと!? おかちが浮いてるだと......? 何処にあるの!? ん? あれれ? 何処にも見当たらないのだけど......

「わっ!」
「ヒィッ......!?」

 もう! またやられた! かえでねーたんに騙されました! 最近かえでねーたんが良く僕に意地悪をしてくるのです! おかちがあると言われたら誰だって振り向いてしまうではありませんか!

「かえでねーたん何て知らない! ふんだっ!」
「――――――♡」
「な!? 何をするつもりですか!?」

 やばい......かえでねーたんがこの表情を浮かべてる時は、何か悪巧みをしている時がほとんどです! また僕をこちょこちょしようとしてもそうは行きませんよ!?

「―――――――――♪」
「ふぇ? あおいねーたん! かえでねーたんが僕を虐めて来るの! 助けて!」
「―――――――――♡」

 あおいねーたんに助けを求めたのが、僕の運の尽きでした。あおいねーたんの目がやばい事になっていたのです! このゾクゾクとするような目をしている時のあおいねーたんは、かえでねーたんよりもタチが悪いのです!

「―――――――――!!」
「んみゃ!? こちょこちょは駄目! めっ! やめてぇ......!」

 僕はあおいねーたんにこちょこちょされて、2人のお姉さんに弄ばれてしまいました。僕はおもちゃじゃありませんよ!

「わぷっ!?」
「――――――♡」

 かえでねーたんの大きな胸で窒息死するかと思いました。あおいねーたん事僕を抱きしめてチュッチュ攻撃をして来るのです! 僕はれっきとした男です! お姉さん達はもう少し恥じらいと言うものを身に付けて欲しいものです!

「ふぁああ......綺麗......」

 僕がふと外を見るとそこには綺麗な景色が一望出来ました。天から街の景色を見れるとは夢みたいです。気付けばさっきまで震えてた身体が、今ではピクリとも動かなくなりました。むしろ外の景色が凄すぎて唖然としています。

「あのお山さん大きい! あれしゅごいよ!」
「――――――ふ―――じ―――た―――ん」
「ふむふむ、あれはふじたんと言うのか......何とも可愛いらしいお名前ですね」

 お? 僕が指を差したらあおいねーたんやかえでねーたんのこちょこちょ攻撃が止まったぞ? ならば次は......

「あのピンク色の大きなお城みたいな建物は何ですか?」
「―――――――――!?」
「―――――――――!!」

 ん? 何だかお姉さん達の様子が騒がしいですね。あのお城みたいな建物には何があると言うのでしょうか? お姉さん達が狼狽える程です。何かあるに違いありません。

「お......か......ち......!!」
「なぬ!? おかち!?」

 しまった! またやられた......無意識のうちにおかちと聞くと身体が反応してしまいます。そっちがその気なら僕も反撃しちゃうもんね!

「かえでねーたんにこちょこちょ攻撃だ!」
「――――――!?」

 とりあえず僕は紳士なので、かえでねーたんの胸やあそこは触らない様に意識をしてこちょこちょ攻撃を仕掛けたのですが、かえでねーたんに火が付いてしまい逆に返り討ちにあってしまいました。しかも、僕が暴れたせいで、かえでねーたんの見えては行けない所が見えてしまいました。僕の右手でかえでねーたんのあそこを思い切り触ってしまったのです! しかも、少し濡れていたような......

「――――――♡」
「はわわっ......!? ぼ、僕はそんなつもりは......」

 あおいねーたんは白のおパンツで、かえでねーたんはピンク色です。はっ......!? 僕は別に見たくて見た訳ではありませんよ!? こ、これは事故なのです! 

「ふぇ? かえでねーたん? あおいねーたん?」
「――――――♡」
「――――――!!」

 僕の両隣りにあおいねーたんとかえでねーたんが、僕を挟むようにして座りました。僕の右肩と左肩にはお姉さん達の柔らかい胸が......う、動けない!?

 この後エルちゃんはお姉さん達に寄って、赤ちゃんプレイをさせられながら弄ばれるのでした。


しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

〈社会人百合〉アキとハル

みなはらつかさ
恋愛
 女の子拾いました――。  ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?  主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。  しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……? 絵:Novel AI

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

とある高校の淫らで背徳的な日常

神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。 クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。 後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。 ノクターンとかにもある お気に入りをしてくれると喜ぶ。 感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。 してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~

トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。 旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。 この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。 こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

百合系サキュバスにモテてしまっていると言う話

釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。 文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。 そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。 工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。 むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。 “特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。 工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。 兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。 工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。 スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。 二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。 零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。 かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。 ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。 この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。

久しぶりに帰省したら私のことが大好きな従妹と姫はじめしちゃった件

楠富 つかさ
恋愛
久しぶりに帰省したら私のことが大好きな従妹と姫はじめしちゃうし、なんなら恋人にもなるし、果てには彼女のために職場まで変える。まぁ、愛の力って偉大だよね。 ※この物語はフィクションであり実在の地名は登場しますが、人物・団体とは関係ありません。

処理中です...