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第1話 理想の都市
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フランスで2010年代後半に差し掛かった頃に提唱された「15分都市」と呼ばれるどこにいても、必要なものや行きたい場所まで、歩くか自転車で15分以内で辿り着けるように設計されている新しい形の都市モデル。時の流れに沿っていくうちに日本でも導入が進み、人々の生活に馴染むようなった。
巨大な公共施設やビルのコンクリートジャングルが続き、その細部を盛り付けるようにカフェや小さな公園が所在。ビルや施設の上には太陽光パネルやアンテナが並び、観葉植物が垂れ下がり、まるで都市全体が一つ一つ生きているかのようだった。
この街に住む人々は、従来の日常につきものだった渋滞や通勤のストレスから解放された生活を送っていた。人混みに関しては解決法が難しいとはいえ長い時間ではないから言うほど苦ではない。買い物も、食事も、医療も、仕事も、趣味(娯楽)も体育・スポーツもすべてが自転車、公共交通、徒歩圏内に収まる。人々は広い歩道を歩き、サイクリングロードをロードバイクやママチャリ、マウンテンバイクで駆け抜け、かつてのガソリン車のエンジン音や航空機の飛ぶ音とは正反対に野鳥の綺麗な鳴き声や人々の楽しげな談笑の声が聞こえる。この様子は映画や小説、ドラマで見る理想郷のような生活だった。
しかし、そんな理想のような都市の中には、平和で素朴な日常の裏に隠れた不安や疑念が潜んでいた。
菅野高徳《すがの・たかのり》は、この都市に住む20代後半の公共交通事業の技師でこの空間での生活は利便性に彩られており、彼のような技術者にとって最高な環境だった。日常生活に必要な物、欲しい物は自動的に届けられ、AIがオンラインで健康管理をしてくれる。人との接触も少なければ煩わしい人間関係もなく、対人関係においても適度な距離感が保たれていた。
昨日も今日も明日もと生活している最中の今、彼のもとに不思議な通知が届いた。普段は重要なことはすべて「シビルアシスト」と呼ばれるAIアプリが管理しているが、その通知は普段目にする知らせと違い、何か不気味な文面だった。 「本当のこの理想の都市の姿を、あなたは知りたいですか?」
というメッセージだけが来た。
「何だろうな?ここの本当の姿って…」
菅野はメッセージの内容を目にして、よく分からない胸騒ぎを覚えた。
次の日、菅野はいつものように15分でいける街の中心にある交通基地へと歩いて向かった。街は相変わらず平和で規則正しく綺麗に整備された街並みが今日も彼を迎え入れる。しかし、昨日のメッセージの内容が頭から離れなかった。
特に何か変わった様子もなく普通に日常を探しているだけのはずなのに、彼の視界の端に時折見える防犯・監視カメラやAIロボット表示板が不気味で恐ろしい何かに思えてきた。
長い休み時間、菅野は近くのビオトープ園のベンチでランチをとっていた。いつもは緑が多く、小川が綺麗に流れて空気が澄んだ心地よい場所だが、今日は妙な静けさで、人が会話している姿もなかった。彼はふと、周囲をキョロキョロしながら見渡して、何者かが自分をひっそり見ているような視線を感じた。
すると、ベンチの隣に座っていた還暦間近と思われる男性がぽつりと話しかけてきた。
「お前さんも、この都市に違和感を感じ始めたのか?」
男は彼にそう問いかける。
その一言に、菅野の心の中で戦慄が走った。この男は、一体何者なのか。15分都市と呼ばれるこの街では、隣人、他人同士があまり個人的な話や自分の話をすることはなく、日々の生活は管理システムを通じて効率よく行われているため、ごくたまに談笑する場面に遭遇するだけで人間同士の会話は基本的に少ないに等しい。
「まあ、そんなところですね。昨日、変なメッセージの通知が届きまして…」
菅野は話し始めた。
男は話を途中で遮って
「それは『マリオネットプロジェクト』と言ってかつて、この理想の都市を造り上げた科学者と技術者、社会学者、地政学者が実験的に立ち上げた計画さ。」
と説明した。
「マリオネットプロジェクト?何ですか、そのいかにも糸で操るみたいなのは…」
菅野は半分驚き半分怯えるように男に疑問を投げかける。
そして無意識に巨大な謎、陰謀に足を踏み入れてしまったのではないかという感覚に襲われた。
「マリオネットプロジェクトは、街の監視と操作、統括のために開発されたシステムさ。あんたらが生活しているこの15分都市は、確かに便利で理想的で何でも想いが叶う生活というサービスを恵んでくれているように見える。しかし、それは表面上の話に過ぎない。実は、この都市には『統制、制御、管理、操作』がかけられている。」
男は違う場所に視線を向けて話を続けた。
菅野は、今自分が住んでいる街が何かしらの統制、制御、管理、操作下にあるという言葉に、絶句した。毎日利用しているシビルアシストや街のシステムが、住民の生活などあらゆる物を見守っていると聞いても正直、驚くことはなかった。しかし、それが単なる便利さ、効率化のためのものではなく、統制、制御、管理、操作を意図したシステムであると知ると、その意図が一体、何を示すのかを知りたいという好奇心に駆られた。
「住民の生活の全ては監視されている?ということでしょうか?それにしても何のために?」
菅野は男に問いかける。
男は黙り込んで軽く吸って小鳥が飛ぶ空を見上げた。菅野も空を見上げるといつもと変わらない青空が広がっていたが、会話してからなのか何か見えない鎖や網に囚われているかのように感じた。
「産業、技術が発展し、都市が発展するごとに住人同士の接触や個人的な自由が制限されるようになった。それに気づいている人は、ほとんどいない。この仕組みの成り立ちがあまりにも便利で、見る物全部、完璧に見えるからさ。その裏には、街の全体を操り、監視、管理する存在がお約束事のようにいるのさ。」
男は小鳥が見えなくなると同時にこの街の裏についての続きを話し続けた。
菅野はその話の内容聞いて、思わず息を呑んだ。それに普段、マシンガントークのような長い話を好まないのに今回は珍しく話を聞くのに夢中になっていた。これまで信じてきた自分の街の平和でたわいのない幸福感が徐々に崩れていくのを感じた。そして、また、あのメッセージの言葉が脳裏に思い浮かんだ。
「本当のこの理想の都市の姿を、あなたは知りたいですか?」
あれから夜、菅野は寝つきが悪くベッドでグルグルと寝返りを打っていた。街のネオンの裏の静寂が、恐怖心をそそるような静寂に思えてならない。下手なホラー映画よりも恐ろしい何かを感じる。暗闇の中で薄い光を放っているスマートフォンの画面に新たなメッセージが表示されていた。
「明日の夜、モールの地下で待ってる。」
送り主は不明で、一体誰なのか全く分からなかったが、菅野の心はすでに決まっていた。メッセージを確認したからには、この都市の裏側を確かめるために、一歩ずつでも行動してなくてはと感じていた。
次の日の夜、指定されたモールの地下へと忍び込むように向かった。そこは普段利用されなくて監視カメラが一つもない薄暗い通路で、まるで昔の世代で流行ったサバイバルホラーゲームに出てきそうだった。歩くたびに足音がCGアニメやホラー映画みたいに響く。しばらく進むと、薄暗い倉庫のような場所の中に黒い人影が浮かび上がった。ライトを照らしてみるといたのは昨日会った男だった。
「よく来たな。菅野君。」
男はにこやか微笑み、菅野に何かを手渡した。
それは小さなタブレット端末で、本体の画面の一部には「管理統制システム」の一部と書かれていた。
「自分の目で見てタブレット端末で確かめてみよう。この街がどのように管理、統制、操作されているか、何が目的で作られたのかを。」
男は菅野に言った。
恐る恐る受け取った菅野は画面を覗き込んだ。画面には、自分が住んでいる、行き来している街の監視、情報、管理システムが表示され、何千もの監視カメラや盗聴マイクがどこにどの位置に設置されていることが画面を見るだけでも分かる。身近ですれ違う人々の動きや、彼らが交わす会話の内容までもがリアルタイムで記録され、文字起こしの文章にされて、分析されているのが分かった。
(何これ?どうなってるの?)
菅野の脳の中はフリーズしているようなキャパオーバーをしているような、目に映るものが歪むような感覚に襲われた。その時、彼の視界の片隅に小さな黄緑色の点滅が現れた。タッチすると、そこには管理されている街の深いところに隠された真実が次々と表示されていく。
「自由の得るため、勝ち取るに必要な第一歩だ。」
男は言った。
そして、菅野は、この15分都市の真実に迫る一歩へと踏み出した。しかし、その先に待ち受ける運命が何かを知る術は、この先、分かるはずもない。
巨大な公共施設やビルのコンクリートジャングルが続き、その細部を盛り付けるようにカフェや小さな公園が所在。ビルや施設の上には太陽光パネルやアンテナが並び、観葉植物が垂れ下がり、まるで都市全体が一つ一つ生きているかのようだった。
この街に住む人々は、従来の日常につきものだった渋滞や通勤のストレスから解放された生活を送っていた。人混みに関しては解決法が難しいとはいえ長い時間ではないから言うほど苦ではない。買い物も、食事も、医療も、仕事も、趣味(娯楽)も体育・スポーツもすべてが自転車、公共交通、徒歩圏内に収まる。人々は広い歩道を歩き、サイクリングロードをロードバイクやママチャリ、マウンテンバイクで駆け抜け、かつてのガソリン車のエンジン音や航空機の飛ぶ音とは正反対に野鳥の綺麗な鳴き声や人々の楽しげな談笑の声が聞こえる。この様子は映画や小説、ドラマで見る理想郷のような生活だった。
しかし、そんな理想のような都市の中には、平和で素朴な日常の裏に隠れた不安や疑念が潜んでいた。
菅野高徳《すがの・たかのり》は、この都市に住む20代後半の公共交通事業の技師でこの空間での生活は利便性に彩られており、彼のような技術者にとって最高な環境だった。日常生活に必要な物、欲しい物は自動的に届けられ、AIがオンラインで健康管理をしてくれる。人との接触も少なければ煩わしい人間関係もなく、対人関係においても適度な距離感が保たれていた。
昨日も今日も明日もと生活している最中の今、彼のもとに不思議な通知が届いた。普段は重要なことはすべて「シビルアシスト」と呼ばれるAIアプリが管理しているが、その通知は普段目にする知らせと違い、何か不気味な文面だった。 「本当のこの理想の都市の姿を、あなたは知りたいですか?」
というメッセージだけが来た。
「何だろうな?ここの本当の姿って…」
菅野はメッセージの内容を目にして、よく分からない胸騒ぎを覚えた。
次の日、菅野はいつものように15分でいける街の中心にある交通基地へと歩いて向かった。街は相変わらず平和で規則正しく綺麗に整備された街並みが今日も彼を迎え入れる。しかし、昨日のメッセージの内容が頭から離れなかった。
特に何か変わった様子もなく普通に日常を探しているだけのはずなのに、彼の視界の端に時折見える防犯・監視カメラやAIロボット表示板が不気味で恐ろしい何かに思えてきた。
長い休み時間、菅野は近くのビオトープ園のベンチでランチをとっていた。いつもは緑が多く、小川が綺麗に流れて空気が澄んだ心地よい場所だが、今日は妙な静けさで、人が会話している姿もなかった。彼はふと、周囲をキョロキョロしながら見渡して、何者かが自分をひっそり見ているような視線を感じた。
すると、ベンチの隣に座っていた還暦間近と思われる男性がぽつりと話しかけてきた。
「お前さんも、この都市に違和感を感じ始めたのか?」
男は彼にそう問いかける。
その一言に、菅野の心の中で戦慄が走った。この男は、一体何者なのか。15分都市と呼ばれるこの街では、隣人、他人同士があまり個人的な話や自分の話をすることはなく、日々の生活は管理システムを通じて効率よく行われているため、ごくたまに談笑する場面に遭遇するだけで人間同士の会話は基本的に少ないに等しい。
「まあ、そんなところですね。昨日、変なメッセージの通知が届きまして…」
菅野は話し始めた。
男は話を途中で遮って
「それは『マリオネットプロジェクト』と言ってかつて、この理想の都市を造り上げた科学者と技術者、社会学者、地政学者が実験的に立ち上げた計画さ。」
と説明した。
「マリオネットプロジェクト?何ですか、そのいかにも糸で操るみたいなのは…」
菅野は半分驚き半分怯えるように男に疑問を投げかける。
そして無意識に巨大な謎、陰謀に足を踏み入れてしまったのではないかという感覚に襲われた。
「マリオネットプロジェクトは、街の監視と操作、統括のために開発されたシステムさ。あんたらが生活しているこの15分都市は、確かに便利で理想的で何でも想いが叶う生活というサービスを恵んでくれているように見える。しかし、それは表面上の話に過ぎない。実は、この都市には『統制、制御、管理、操作』がかけられている。」
男は違う場所に視線を向けて話を続けた。
菅野は、今自分が住んでいる街が何かしらの統制、制御、管理、操作下にあるという言葉に、絶句した。毎日利用しているシビルアシストや街のシステムが、住民の生活などあらゆる物を見守っていると聞いても正直、驚くことはなかった。しかし、それが単なる便利さ、効率化のためのものではなく、統制、制御、管理、操作を意図したシステムであると知ると、その意図が一体、何を示すのかを知りたいという好奇心に駆られた。
「住民の生活の全ては監視されている?ということでしょうか?それにしても何のために?」
菅野は男に問いかける。
男は黙り込んで軽く吸って小鳥が飛ぶ空を見上げた。菅野も空を見上げるといつもと変わらない青空が広がっていたが、会話してからなのか何か見えない鎖や網に囚われているかのように感じた。
「産業、技術が発展し、都市が発展するごとに住人同士の接触や個人的な自由が制限されるようになった。それに気づいている人は、ほとんどいない。この仕組みの成り立ちがあまりにも便利で、見る物全部、完璧に見えるからさ。その裏には、街の全体を操り、監視、管理する存在がお約束事のようにいるのさ。」
男は小鳥が見えなくなると同時にこの街の裏についての続きを話し続けた。
菅野はその話の内容聞いて、思わず息を呑んだ。それに普段、マシンガントークのような長い話を好まないのに今回は珍しく話を聞くのに夢中になっていた。これまで信じてきた自分の街の平和でたわいのない幸福感が徐々に崩れていくのを感じた。そして、また、あのメッセージの言葉が脳裏に思い浮かんだ。
「本当のこの理想の都市の姿を、あなたは知りたいですか?」
あれから夜、菅野は寝つきが悪くベッドでグルグルと寝返りを打っていた。街のネオンの裏の静寂が、恐怖心をそそるような静寂に思えてならない。下手なホラー映画よりも恐ろしい何かを感じる。暗闇の中で薄い光を放っているスマートフォンの画面に新たなメッセージが表示されていた。
「明日の夜、モールの地下で待ってる。」
送り主は不明で、一体誰なのか全く分からなかったが、菅野の心はすでに決まっていた。メッセージを確認したからには、この都市の裏側を確かめるために、一歩ずつでも行動してなくてはと感じていた。
次の日の夜、指定されたモールの地下へと忍び込むように向かった。そこは普段利用されなくて監視カメラが一つもない薄暗い通路で、まるで昔の世代で流行ったサバイバルホラーゲームに出てきそうだった。歩くたびに足音がCGアニメやホラー映画みたいに響く。しばらく進むと、薄暗い倉庫のような場所の中に黒い人影が浮かび上がった。ライトを照らしてみるといたのは昨日会った男だった。
「よく来たな。菅野君。」
男はにこやか微笑み、菅野に何かを手渡した。
それは小さなタブレット端末で、本体の画面の一部には「管理統制システム」の一部と書かれていた。
「自分の目で見てタブレット端末で確かめてみよう。この街がどのように管理、統制、操作されているか、何が目的で作られたのかを。」
男は菅野に言った。
恐る恐る受け取った菅野は画面を覗き込んだ。画面には、自分が住んでいる、行き来している街の監視、情報、管理システムが表示され、何千もの監視カメラや盗聴マイクがどこにどの位置に設置されていることが画面を見るだけでも分かる。身近ですれ違う人々の動きや、彼らが交わす会話の内容までもがリアルタイムで記録され、文字起こしの文章にされて、分析されているのが分かった。
(何これ?どうなってるの?)
菅野の脳の中はフリーズしているようなキャパオーバーをしているような、目に映るものが歪むような感覚に襲われた。その時、彼の視界の片隅に小さな黄緑色の点滅が現れた。タッチすると、そこには管理されている街の深いところに隠された真実が次々と表示されていく。
「自由の得るため、勝ち取るに必要な第一歩だ。」
男は言った。
そして、菅野は、この15分都市の真実に迫る一歩へと踏み出した。しかし、その先に待ち受ける運命が何かを知る術は、この先、分かるはずもない。
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