32 / 66
デュラハンの恐怖
しおりを挟む
「要約すると、体が入れ替わった。ってことだな」
長い説明をバッサリと切り捨てた俺は、肩で息をしている二人に確認した。
「そうだ。そうなのだが……一言でまとめられるのは、なにかこう……モヤモヤするのだが?」
「お前の話、結構長いんだよ。つまんねぇし」
「つまっ!?」
両膝から崩れ落ちるフルプレートのマーア。
彼女の本名は、サントラ・サイトというらしく、未だに睨んでいるヤンキー聖女が元の体らしい。
「ふんっ! 聖職者の説法など、つまらんに決まっとるだろ」
そして、ヤンキー聖女の体を使っている方が、両手両膝を石の床に着いて項垂れているフルプレートの騎士の体の持ち主。
さらに言うなら魔人のデュラハンだという。
「ってか、デュラハンってのは、頭と体が分離してんじゃねぇのか? マーアのはくっついているみたいだが?」
「頭を抱えて戦うのは不馴れだからな。鍛冶屋に頼み込み、兜と胸当ての一部を溶接してもらった」
「おい。それは外せるのだろうな?」
少し青ざめた聖女が、すぐさま問いただす。
「むろん、問題ない。反対側からナイフでつつけば切断できる」
「なら良い」
「………………」
……どうして二人の体が入れ替わったのか。
それは不慮の事故だったそうだ。
今から半年ほど前。
当時、勇者と旅をしていた聖女様は、四天王の座を争う七人の内の一人と出会った。件のデュラハンのことだ。
そして、なんやかんやで戦闘が始まった。
その最中に勇者が弾いたデュラハンの頭が、聖女様へと飛んでいき、彼女の背後にあった坂へと一緒に転がり落ちていった。
勇者が坂の下を確認すると、
「「入れ替わってるぅぅぅううう!?」」
と、謎の絶叫をする聖女と頭があったそうだ。終わり。
これだけの説明に、なぜマーアは二時間近くも時間を掛けられるのだろうか。俺には不思議で仕方がない。
「モー子。もう夜も遅いし、何処かに泊めてもらえるように交渉しに行くぞぉ」
「うむ。我の可愛らしさで従順にしてやるのじゃ!」
街で色々な物を譲り受けるモー子の固有技術『あざと可愛い』が炸裂したおかげで、俺とモー子、マーアとヤンキー聖女様の夜は平穏無事に過ぎていった。
夜が明け、舞台は村の広場へ。
「さて……そろそろやるとするか」
「そうだな……時が来た」
瞳を閉じた聖女といつも背中に背負っているハンマーを杖代わりに地面についているフルプレートアーマーの騎士。
二人にしか分からない、因縁染みたものが、これまた二人の間に漂っているのだろう。
どちらが先に仕掛けるのか。
あまりの緊張感に、二人は微動だしない。まさしく達人同士の戦いの様相である。
などと、シリアスな場面をお送りしているが、実際のところはそんな重っ苦しい話なんかではない。
「まずは鎧の解体からだな」
「うむ。ひと思いにやってくれっ!」
二人の体が入れ替わったのは、聖女がデュラハンの頭を持って坂を転がり落ちたからだ。
なら、もう一度同じことをすれば、再び入れ替りが行われ、それぞれが元の体に戻るのでは? という考えに基づいてのこと。
そのために、マーアが鍛冶屋に頼み込んだ鎧の接合部分を外す作業をしている。
「こ、こら。くすぐったいぞ」
「仕方がねぇだろ。見えにくいから、触らねぇと分かんねぇんだよ」
今更だが、聖女って、あんなに口が悪いのか?
俺の勝手なイメージでは、もっとこう……ふんわり? 優しげな口調だと思っていたんだが。
今の聖女は、何処に出しても暴走族の総長を任せられる気がする。
「っと、やっと外れやがった」
溶接されていた箇所がナイフで切断され、マーアは頭を取りそこなう。
「痛っ」
「おめっ! 他人の体なんだがら、もっと大事に扱いやがれっ!」
そう言いながら外れた頭を叩くヤンキー聖女様。その言葉、自分にも帰ってきていると気付こうな。
「じゃが、本当に坂を転がるだけで戻るのかのぉ?」
それは俺も疑問に思う。
そんな、漫画やゲームじゃあるまいし、簡単に入れ違いが起こるわけがない。
しかし、坂の前で準備運動をしている二人は、簡単に元通りになる。と、疑いもしていないのだろう。
「そんじゃ行くぜっ!」
「やれっ!」
デュラハンの頭を持ったヤンキー聖女は、その場で宙返りをしながら下り坂へと突入した。
結論から言うと、入れ替わりは発生しなかった。
そりゃそうだろ。坂道を転がるだけで入れ替わる方がおかしい。
二人は何度も繰り返し、坂道を転がり回っていたため、身体中が青アザだらけになっている。
「くそっ!」
ヤンキー聖女は酒を片手に持ち、なにもないテーブルを平手で叩く。
「なんでだ。なんでもとに戻れねぇんだよっ! なぁ? 教えろよぉぉぉおおお!!」
「俺に食い付かれても困るんですけど」
というか、聖女なのに昼間から酒を飲んでていいのだろうか。
そんな俺の心配もお構い無しに、ガバガバと酒を喉に流し込んでいく聖女様。
対して、首を抱えたマーアは、グラスを両手で握りこんでまったく動かないでいた。
あまりにも動かないので、中身を捨ててきてしまったのではないかと疑ったほどだ。
「はぁ~」
テーブルの上に置いた頭から、空気の漏れたような溜め息が聞こえた。一応、中身はいるらしい。
対照的な二人を眺め、俺とモー子は言う。
「「諦めて、その体で過ごせば?」」
ぶっちゃけ、どうでもよくなってきた。
「ふざけんなっ!」
と、酒を飲んでいたヤンキー聖女が俺に指を指してくる。
「この体で過ごす事の大変さがっ! おめぇに分かるのかっ!?」
「……むしろ、デュラハンの体より過ごしやすそうな気がするんですけど?」
実際、聖女様は眉間に山脈を作らなければ、そこそこの美少女なんだよ。
その可愛らしさを使えば、例えば、モー子みたいな方法で生活していくことも不可能ではないはず。
それに、聖女という立場がある。
これを利用すれば、教会で仕事をしながら生活していくことも出来るはずだ。
「分かってねぇ。分かってねぇよ! おめぇはっ!!」
ジョッキをテーブルに叩き付けるように置いた聖女様は、さらに続けて苦労話を始める。
「この体のステータスがっ! 大っ! 問題なんだよっ!!」
「ステータス?」
「あぁ、そうだ! 器用さが異常に低いせいでなっ! 攻撃を当てようにも全然当たらねぇ! それどころか、道に落ちてるゴミで足を捕られて、転けて、ダメージを受ける始末なんだぞっ!」
確かに。マーアのハンマーは避け続けていたが、脱ぎ捨てた服や石畳の隙まで転んでいた気がする。
「だいたいっ! 四天王の座を争っている最中なんだぞ? 俺は。にもかかわらずだなっ! 俺の得意スキルのレベリングが、半年もストップしてやがんだっ!! ちくしょっ!!」
それは体が入れ替わっているから、スキルのレベルが上がらねぇって事なのか?
そんな疑問に対する答えは、マーアの口から出てきた。
「む? 入れ替わった後でも、各々のスキルはレベルアップが出来たはずだぞ? 現に最近。私のスキルもレベルが二三上がったからな」
「へぇー。体は関係ねぇのか?」
「そもそも、スキルカードは魂の情報を視覚化したものと言われている。体が入れ替わってはいるが、魂が変化した訳でもないからな。スキルカードは各々のステータスが記載されることになるのだ」
よく分からん話になった。
が、体が入れ替わっても、スキルが保持される事はなんとなく分かった。レベルアップも出来るようだしな。
「ってことは、別にレベルアップが止まっている原因は、体が原因って訳じゃねぇじゃん」
「ちげぇ……そうじゃねぇんだよ……」
机に両腕で枕を自作し、頭を埋めていく酔っ払い聖女様。
どうやらお眠の時間となってしまったようだ。
「まったく。こやつは子供かのぉ」
モー子に言われたくないと思うのだが?
「酒に酔って寝てしまうとは……うん?」
「どうかしたのか?」
「これ……リンゴジュースじゃの。酒ではない」
「「………………」」
彼女が苦労している原因は、器用さ以外にもあるんじゃねぇだろうか。
長い説明をバッサリと切り捨てた俺は、肩で息をしている二人に確認した。
「そうだ。そうなのだが……一言でまとめられるのは、なにかこう……モヤモヤするのだが?」
「お前の話、結構長いんだよ。つまんねぇし」
「つまっ!?」
両膝から崩れ落ちるフルプレートのマーア。
彼女の本名は、サントラ・サイトというらしく、未だに睨んでいるヤンキー聖女が元の体らしい。
「ふんっ! 聖職者の説法など、つまらんに決まっとるだろ」
そして、ヤンキー聖女の体を使っている方が、両手両膝を石の床に着いて項垂れているフルプレートの騎士の体の持ち主。
さらに言うなら魔人のデュラハンだという。
「ってか、デュラハンってのは、頭と体が分離してんじゃねぇのか? マーアのはくっついているみたいだが?」
「頭を抱えて戦うのは不馴れだからな。鍛冶屋に頼み込み、兜と胸当ての一部を溶接してもらった」
「おい。それは外せるのだろうな?」
少し青ざめた聖女が、すぐさま問いただす。
「むろん、問題ない。反対側からナイフでつつけば切断できる」
「なら良い」
「………………」
……どうして二人の体が入れ替わったのか。
それは不慮の事故だったそうだ。
今から半年ほど前。
当時、勇者と旅をしていた聖女様は、四天王の座を争う七人の内の一人と出会った。件のデュラハンのことだ。
そして、なんやかんやで戦闘が始まった。
その最中に勇者が弾いたデュラハンの頭が、聖女様へと飛んでいき、彼女の背後にあった坂へと一緒に転がり落ちていった。
勇者が坂の下を確認すると、
「「入れ替わってるぅぅぅううう!?」」
と、謎の絶叫をする聖女と頭があったそうだ。終わり。
これだけの説明に、なぜマーアは二時間近くも時間を掛けられるのだろうか。俺には不思議で仕方がない。
「モー子。もう夜も遅いし、何処かに泊めてもらえるように交渉しに行くぞぉ」
「うむ。我の可愛らしさで従順にしてやるのじゃ!」
街で色々な物を譲り受けるモー子の固有技術『あざと可愛い』が炸裂したおかげで、俺とモー子、マーアとヤンキー聖女様の夜は平穏無事に過ぎていった。
夜が明け、舞台は村の広場へ。
「さて……そろそろやるとするか」
「そうだな……時が来た」
瞳を閉じた聖女といつも背中に背負っているハンマーを杖代わりに地面についているフルプレートアーマーの騎士。
二人にしか分からない、因縁染みたものが、これまた二人の間に漂っているのだろう。
どちらが先に仕掛けるのか。
あまりの緊張感に、二人は微動だしない。まさしく達人同士の戦いの様相である。
などと、シリアスな場面をお送りしているが、実際のところはそんな重っ苦しい話なんかではない。
「まずは鎧の解体からだな」
「うむ。ひと思いにやってくれっ!」
二人の体が入れ替わったのは、聖女がデュラハンの頭を持って坂を転がり落ちたからだ。
なら、もう一度同じことをすれば、再び入れ替りが行われ、それぞれが元の体に戻るのでは? という考えに基づいてのこと。
そのために、マーアが鍛冶屋に頼み込んだ鎧の接合部分を外す作業をしている。
「こ、こら。くすぐったいぞ」
「仕方がねぇだろ。見えにくいから、触らねぇと分かんねぇんだよ」
今更だが、聖女って、あんなに口が悪いのか?
俺の勝手なイメージでは、もっとこう……ふんわり? 優しげな口調だと思っていたんだが。
今の聖女は、何処に出しても暴走族の総長を任せられる気がする。
「っと、やっと外れやがった」
溶接されていた箇所がナイフで切断され、マーアは頭を取りそこなう。
「痛っ」
「おめっ! 他人の体なんだがら、もっと大事に扱いやがれっ!」
そう言いながら外れた頭を叩くヤンキー聖女様。その言葉、自分にも帰ってきていると気付こうな。
「じゃが、本当に坂を転がるだけで戻るのかのぉ?」
それは俺も疑問に思う。
そんな、漫画やゲームじゃあるまいし、簡単に入れ違いが起こるわけがない。
しかし、坂の前で準備運動をしている二人は、簡単に元通りになる。と、疑いもしていないのだろう。
「そんじゃ行くぜっ!」
「やれっ!」
デュラハンの頭を持ったヤンキー聖女は、その場で宙返りをしながら下り坂へと突入した。
結論から言うと、入れ替わりは発生しなかった。
そりゃそうだろ。坂道を転がるだけで入れ替わる方がおかしい。
二人は何度も繰り返し、坂道を転がり回っていたため、身体中が青アザだらけになっている。
「くそっ!」
ヤンキー聖女は酒を片手に持ち、なにもないテーブルを平手で叩く。
「なんでだ。なんでもとに戻れねぇんだよっ! なぁ? 教えろよぉぉぉおおお!!」
「俺に食い付かれても困るんですけど」
というか、聖女なのに昼間から酒を飲んでていいのだろうか。
そんな俺の心配もお構い無しに、ガバガバと酒を喉に流し込んでいく聖女様。
対して、首を抱えたマーアは、グラスを両手で握りこんでまったく動かないでいた。
あまりにも動かないので、中身を捨ててきてしまったのではないかと疑ったほどだ。
「はぁ~」
テーブルの上に置いた頭から、空気の漏れたような溜め息が聞こえた。一応、中身はいるらしい。
対照的な二人を眺め、俺とモー子は言う。
「「諦めて、その体で過ごせば?」」
ぶっちゃけ、どうでもよくなってきた。
「ふざけんなっ!」
と、酒を飲んでいたヤンキー聖女が俺に指を指してくる。
「この体で過ごす事の大変さがっ! おめぇに分かるのかっ!?」
「……むしろ、デュラハンの体より過ごしやすそうな気がするんですけど?」
実際、聖女様は眉間に山脈を作らなければ、そこそこの美少女なんだよ。
その可愛らしさを使えば、例えば、モー子みたいな方法で生活していくことも不可能ではないはず。
それに、聖女という立場がある。
これを利用すれば、教会で仕事をしながら生活していくことも出来るはずだ。
「分かってねぇ。分かってねぇよ! おめぇはっ!!」
ジョッキをテーブルに叩き付けるように置いた聖女様は、さらに続けて苦労話を始める。
「この体のステータスがっ! 大っ! 問題なんだよっ!!」
「ステータス?」
「あぁ、そうだ! 器用さが異常に低いせいでなっ! 攻撃を当てようにも全然当たらねぇ! それどころか、道に落ちてるゴミで足を捕られて、転けて、ダメージを受ける始末なんだぞっ!」
確かに。マーアのハンマーは避け続けていたが、脱ぎ捨てた服や石畳の隙まで転んでいた気がする。
「だいたいっ! 四天王の座を争っている最中なんだぞ? 俺は。にもかかわらずだなっ! 俺の得意スキルのレベリングが、半年もストップしてやがんだっ!! ちくしょっ!!」
それは体が入れ替わっているから、スキルのレベルが上がらねぇって事なのか?
そんな疑問に対する答えは、マーアの口から出てきた。
「む? 入れ替わった後でも、各々のスキルはレベルアップが出来たはずだぞ? 現に最近。私のスキルもレベルが二三上がったからな」
「へぇー。体は関係ねぇのか?」
「そもそも、スキルカードは魂の情報を視覚化したものと言われている。体が入れ替わってはいるが、魂が変化した訳でもないからな。スキルカードは各々のステータスが記載されることになるのだ」
よく分からん話になった。
が、体が入れ替わっても、スキルが保持される事はなんとなく分かった。レベルアップも出来るようだしな。
「ってことは、別にレベルアップが止まっている原因は、体が原因って訳じゃねぇじゃん」
「ちげぇ……そうじゃねぇんだよ……」
机に両腕で枕を自作し、頭を埋めていく酔っ払い聖女様。
どうやらお眠の時間となってしまったようだ。
「まったく。こやつは子供かのぉ」
モー子に言われたくないと思うのだが?
「酒に酔って寝てしまうとは……うん?」
「どうかしたのか?」
「これ……リンゴジュースじゃの。酒ではない」
「「………………」」
彼女が苦労している原因は、器用さ以外にもあるんじゃねぇだろうか。
0
お気に入りに追加
173
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する
美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」
御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。
ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。
✳︎不定期更新です。
21/12/17 1巻発売!
22/05/25 2巻発売!
コミカライズ決定!
20/11/19 HOTランキング1位
ありがとうございます!

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜
EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」
優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。
傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。
そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。
次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。
最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。
しかし、運命がそれを許さない。
一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか?
※他サイトにも掲載中

【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?

のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる