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魔法の恐怖
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「マーアっ!」
名前を叫びながら、彼女の側へと駆け寄る。
「ごふっ! ……鎧が無ければ死んでいたな…………」
良かった。息はあるようだ。
とはいえ瀕死気味だ。すぐにでも街に戻る必要があるが……
「お、お前っ! 何者だっ!!」
ビクビクしながらも、目の前で仁王立ちをしている角の生えた人物に訪ねる。
恐らく人形の魔物。だが、オーガではない。
オーガが人の解る言語で話す。そんな情報は聞いたことがない。
「我か?」
と、二本の角を頭から生やしている人物は、大きな胸を張って言う。
「我はモウコ・ロデオ! 魔王軍四天王の座を争う七人の中の一人であるっ!!」
巨乳の女性が名乗りを上げる。が、俺としてはそれどころじゃない。
気を抜けば気絶してしまいそうな恐怖が、俺の肌を突き刺しているのだ。
恐怖耐性スキルのレベル二十でこの状態。並みの冒険者なら、視界に入っただけで逃げ出すかもしれねぇ。
「な、何が目的なんだっ!」
「目的? それは決まっておるであろう……」
と、四天王の一人が俺を指差して、
「貴様ら人間に恐怖を与え、四天王の座を確たるモノにするのだっ!」
ヤバイ。恐怖が先行して、内容が頭に入ってこねぇ!
ーー恐怖耐性スキルのレベルが上昇しました。
レベル:二十一
対峙しているだけでレベルが上がった。これはマジでヤバイ相手だ。
「貴様はなかなかに肝が座っているようだな。どれ……」
と、俺に指を指したまま、
「『カースド・フィア』」
何かの名前を唱える。
その直後ーー俺の視界は暗闇に包まれた。
「(なんだ、こ)っ!?」
声が出ないっ!?
視界と声を同時に奪う魔法をかけられたのかっ!?
や、ヤバイ! 冷や汗が流れ始めた。
「ウ゛っ!!」
吐き気が襲ってくるが、吐いている場合でないのは明確。
たが、俺は我慢できずに、その場で膝を付き、胃液をぶちまけていく。
ヤバイ! 怖い! マーア! マーアっ!!
助けを求めて腕を伸ばすが、何も触れないし、誰も応えてくれない。完全に一人の空間に放り出された俺は、
そのまま意識を手放した。
名前を叫びながら、彼女の側へと駆け寄る。
「ごふっ! ……鎧が無ければ死んでいたな…………」
良かった。息はあるようだ。
とはいえ瀕死気味だ。すぐにでも街に戻る必要があるが……
「お、お前っ! 何者だっ!!」
ビクビクしながらも、目の前で仁王立ちをしている角の生えた人物に訪ねる。
恐らく人形の魔物。だが、オーガではない。
オーガが人の解る言語で話す。そんな情報は聞いたことがない。
「我か?」
と、二本の角を頭から生やしている人物は、大きな胸を張って言う。
「我はモウコ・ロデオ! 魔王軍四天王の座を争う七人の中の一人であるっ!!」
巨乳の女性が名乗りを上げる。が、俺としてはそれどころじゃない。
気を抜けば気絶してしまいそうな恐怖が、俺の肌を突き刺しているのだ。
恐怖耐性スキルのレベル二十でこの状態。並みの冒険者なら、視界に入っただけで逃げ出すかもしれねぇ。
「な、何が目的なんだっ!」
「目的? それは決まっておるであろう……」
と、四天王の一人が俺を指差して、
「貴様ら人間に恐怖を与え、四天王の座を確たるモノにするのだっ!」
ヤバイ。恐怖が先行して、内容が頭に入ってこねぇ!
ーー恐怖耐性スキルのレベルが上昇しました。
レベル:二十一
対峙しているだけでレベルが上がった。これはマジでヤバイ相手だ。
「貴様はなかなかに肝が座っているようだな。どれ……」
と、俺に指を指したまま、
「『カースド・フィア』」
何かの名前を唱える。
その直後ーー俺の視界は暗闇に包まれた。
「(なんだ、こ)っ!?」
声が出ないっ!?
視界と声を同時に奪う魔法をかけられたのかっ!?
や、ヤバイ! 冷や汗が流れ始めた。
「ウ゛っ!!」
吐き気が襲ってくるが、吐いている場合でないのは明確。
たが、俺は我慢できずに、その場で膝を付き、胃液をぶちまけていく。
ヤバイ! 怖い! マーア! マーアっ!!
助けを求めて腕を伸ばすが、何も触れないし、誰も応えてくれない。完全に一人の空間に放り出された俺は、
そのまま意識を手放した。
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