頼りないセンセイと素直じゃない僕

海棠 楓

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第一章

第6話

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それ以降、何が変わったって、いろいろ変わった。
先生は学校でもすごくウザ絡みしてくるようになった。
もちろん、先生が生徒のする絡み、の範疇だけど。

にしても。
周りにばれやしないかと俺は気が気でない。
生徒にこんな気を遣わすなよ、普通逆じゃないのか……?

二人きりになるとそれはさらにひどくて、ってまあ、二人の時ならいいか、って感じなんだけど……
というか、二人の時ならもっといいよ、と思わなくもないんだけど……。

接触と言ったら、肩を寄せ合うとか、並んで座ってるのが近すぎて体の一部が触れている、とか、そんなのしかない。
付き合うと決まった時から、俺はもっと、あれやこれやとひとり勝手に先回りして心配したり不安だったりしたんだけど。
今やその心配や不安は、疑問や不満に取って代わられている……。
たまに俺のほうからくっついてみたりしたら、そういうのはまだ早いとか何とか言って離れられる。
正直、俺だってそんな扱いされたらショックだ。
言い寄ってこられたのにこの扱いは何なの?

付き合うって、そういうことじゃないの?
触れたり、その先のあんなことやこんなこと、したりするのが付き合うってことじゃないの?
それともやっぱり俺みたいな子どもには、そんな気は起こらないってことなのかな。



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