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本編
238:それぞれの縁
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そして、翼を羽衣に戻しつつ最後に確認するのは、技能《月ノ眼》だ。
「《慧眼》とはまた別の技能なんだな」
今までの経験上、これらは一つにまとめられがちなので意外だった。
《月ノ眼》
消費業ポイント:1000~(効果と行使時間によって消費業ポイント変動)
月神の権能を一時借り受け行使することができる。
魂に深く刻まれた瑕をも癒し、修復することができる。
確かに、これは《慧眼》とはまったく別物だな。どちらかと言えば《編纂》の方が近いかもしれない。
『魂に深く刻まれた瑕』……狂った魔物も癒すことができる、ということだろうか? もしそうならさらに保険ができて嬉しいが。
ただ……。
「気軽にはとても行使できなさそうだな……」
「あん? ……ああ、そうしろ」
僕はバラムに《月ノ眼》の情報を渡しつつ、ため息を溢す。
消費業ポイントの最低値が1000でそこから求める効果と行使時間でさらに増えるとなると慎重にならざるを得ない。業ポイントはそのまま僕の生命力にもなっているし。
……そういえば、《編纂》の技能はここに至ってもずっとそのままなのに違和感を覚える。……やはり『編纂士』ひいては《編纂》に何かあるのだろうか。
「……ツグハル」
ここで《月ノ眼》の情報を見ていたバラムが、神妙な表情で僕の名を呼ぶ。
「うん?」
「お前の状態が変わった影響か、俺にも変化が起こった気がする……」
「えっ……いや、今までのことを考えたら可能性はあるか。たとえば?」
「あー、宙を地面と同じように踏みしめられると、思う」
「おお……《月追い》という技能だろうか?」
バラムにもいろいろと変化が起こっているようでチラッと情報を視る。《月追い》は「月に向かって駆けられる」とのことだが、空中を地面と同じように歩いたり駆けたり、踏ん張れたりする技能のようだ。
……バラムも中々……果てしなく強くなっていっている気がする。
とりあえず、一通り変化があった技能や称号の詳細を紙にしてバラムに渡した。この技能をどう活かしていくのかは、僕が口を出すことでもないので、僕が視るのはここまでだ。
……ただ、ひとつ、もの凄く気になるのは……。
《深根環柢編纂士トウノの編纂》
揺籃編纂士だった頃のトウノの《編纂》を受けた証。
まだ拙かった為、身を削り本来の有り様を《編纂》した。
トウノの魂の欠片が埋まっているため、トウノの道行きに影響を受ける。
それは今や、誰もが喉から手が出るほど欲する『恩寵』とも言うべきものだろう。
特殊効果:血族称号解放、称号に効果付与、闇属性(極大)、聖属性付与(極大)、トウノの一部技能の行使
バラムを《編纂》してしまった時に付与された特殊効果がなんだかいろいろと変わっていた。少し前に、サバイバルイベント中に確認した時は職業名がその当時のものに変わっているな、くらいにしか思っていなかった。
「魂の欠片……恩寵……」
バラムもそこの情報に目を通していたのか、呆然と呟いている。
ただまぁ……今までどうして僕の転生と同じくしてバラムが転生してしまったのかなどの原因として、いろいろと納得がいった。
「……まぁ、バラムだけならなにも問題はないかな、と」
「……そうだな」
シルヴァの封印を解いたときの《編纂》は僕の身体の中に入れたりはしていないので、この特殊効果がついているのは現状バラムだけだろう。
それはバラムも分かっているのか、お互い頷き合った。
「ああ、あと落ちていたのを拾っといたものがある」
「……まだ何かあるのか?」
そう言って、バラムが取り出したものを見────即インベントリにしまった。
「まぁ…………使い道はなんとなく思いついたものがあるから預かっておこう」
「そうしてくれ」
とりあえず、後回しにしていたものは大体確認できたのかなと思うので、ノーナからの返信を待ちつつ、まったりと過ごした。
それからゲーム内での数日後、僕たちはお茶を飲んでいた。闇の世界の本物の月の前で。
さらに目前には、巨大で荘厳な城が聳え立っている。ここはその“裏側”の庭だ。
『クククッ、まだ力が足りなくて我の造り出した“幻”であるがな!』
シルヴァが言うようにこの城は幻だ。と言っても出来が良過ぎて、よほど幻への造詣が深かったり、見破る術を持っていなければ“本物”として、中で普通に過ごせてしまうが。
「それも、直にたまるでしょう。“天からの恵み”によって」
ノーナが優雅にティーカップを口に運びながら、皮肉たっぷりに言う。
……“天からの恵み”……あちらは“恵み”とはむしろ真逆の意図で降らせている光の槍の雨を、月が属性を反転させて吸収している。
ここに届くほどの力がとめどなく降ってくるので、月の力がどんどんたまっていく。
「……怒りの化身は鎮められたと思うが、やはり敵視されているのだろうか?」
月の防衛機能が上手く働いているだけで、明らかに攻撃を受けている。光属性の力に。
「いいえ、我が君。この程度の力ならば、配下の天使か何かの攻撃でしょう」
「天使……」
『あれらは光神自身よりも光が絶対と思って憚らない頭でっかちであるからなー』
「我が君の修復の業によって、破壊せんとする己の力がむしろ月を育てているとも知らず……愉快ですわ」
「うぅん……」
復活早々、敵視されているらしい。うーん……普通に反属性だから本能的に気にいらないのだろうか。ノーナ達の反応も冷ややかだし。
そんなことを考えていると、やや放心している面々が再起動しだす。……まぁ、気持ちはわかる。
「なんかもう何がなんだかわからないけど……兄貴の新装備めちゃくちゃがっ゛ごい゛い゛っ゛ず……!!!」
「いやー、もうさすトウー以外の言葉が出てこないよー」
「この世界の果ての無さの一端を見ましたね」
「アルプ……しっかり……!」
そう、この場にはサバイバルイベントで同じパーティを組んだ面々が揃っている。一応、この庭の中限定での招待だ。
どうして皆がここにいるのかと言えば、ノーナの妹モルタから「見どころのある異人を見つけたが、なんか主様との縁を感じる」と連絡をもらったことに端を発する。
よく聞けば、モルタが気に入った異人というのはなんとシャケ茶漬けのことだったらしい。
異人の中では上位の強さで、指名手配されている者を倒した実績が結構あり、そして僕と縁を繋いでいることが決め手だったようだ。あとはなんか、金色の変な剣が気に入ったとかなんとか。
モルタはシャケ茶漬けを『詐称者』を狩る者に育てたいようだ。
「シャケ茶漬けも中々すごい引きを持っているな」
「いやいや、完全にトウノ君ありきのことだと思うんだけど……」
「それにしてもだと思うよぉ」
「あぬ丸だって人のこと言えないんじゃないかぁ?」
「えー?」
シャケ茶漬けが半目で言うように、他の面々も『闇』への縁が異人の中では深かったようで、それぞれその縁をたどり、この庭の狭い範囲だけであれば呼ぶことが出来るということで招いてみた、という会になっている。
ちなみに、シャケ茶漬けはモルタとの縁から、あぬ丸はサバイバルイベントでオセロメーの戦士達にもの凄く懐かれ、オセロメーの戦士を一時召喚することが出来る宝器をもらっており、それをたどって黒曜天母が僕の様子を見るために来ている。
鍋の蓋は唯一の従魔であるアルプがシルヴァのダンジョンで条件を満たし、さらに進化を果たして闇属性を獲得していたようだ。……しかも、姿がもの凄く変わって、10代前半くらいの人間の少年のようになっていた。ただ、角やコウモリの羽、矢印型の尻尾が生えていていわゆる『悪魔』のような姿だ。ちなみに、人間のような一対の目の上、おでこのあたりに大きな目がもう一つある。
……アルプは僕に向かって、ずっとガチガチに固まりながら跪いている。いくら言っても解いてくれないので仕方なくそのままになっている。
検証野郎Zは盟友契約をしたレプラコーンのジャルグの縁だ。ジャルグもシルヴァ達と同じ古き妖精なので、出自はこちらの世界にある。
なので、ジャルグは行ける場所の制限なく移動出来るはず、なのだが……。
『こないな無法地帯に、か弱いレプラコーンをほっぽりだすなんて、おどれは外道か!』
と、検証野郎Zの影に隠れている。
そこに、言葉遣いが気に入らないとノーナに圧力をかけられてさらに隠れてしまった。
……なんだかんだ気の置けない知り合いのようでは、ありそう……なのだろうか?
「《慧眼》とはまた別の技能なんだな」
今までの経験上、これらは一つにまとめられがちなので意外だった。
《月ノ眼》
消費業ポイント:1000~(効果と行使時間によって消費業ポイント変動)
月神の権能を一時借り受け行使することができる。
魂に深く刻まれた瑕をも癒し、修復することができる。
確かに、これは《慧眼》とはまったく別物だな。どちらかと言えば《編纂》の方が近いかもしれない。
『魂に深く刻まれた瑕』……狂った魔物も癒すことができる、ということだろうか? もしそうならさらに保険ができて嬉しいが。
ただ……。
「気軽にはとても行使できなさそうだな……」
「あん? ……ああ、そうしろ」
僕はバラムに《月ノ眼》の情報を渡しつつ、ため息を溢す。
消費業ポイントの最低値が1000でそこから求める効果と行使時間でさらに増えるとなると慎重にならざるを得ない。業ポイントはそのまま僕の生命力にもなっているし。
……そういえば、《編纂》の技能はここに至ってもずっとそのままなのに違和感を覚える。……やはり『編纂士』ひいては《編纂》に何かあるのだろうか。
「……ツグハル」
ここで《月ノ眼》の情報を見ていたバラムが、神妙な表情で僕の名を呼ぶ。
「うん?」
「お前の状態が変わった影響か、俺にも変化が起こった気がする……」
「えっ……いや、今までのことを考えたら可能性はあるか。たとえば?」
「あー、宙を地面と同じように踏みしめられると、思う」
「おお……《月追い》という技能だろうか?」
バラムにもいろいろと変化が起こっているようでチラッと情報を視る。《月追い》は「月に向かって駆けられる」とのことだが、空中を地面と同じように歩いたり駆けたり、踏ん張れたりする技能のようだ。
……バラムも中々……果てしなく強くなっていっている気がする。
とりあえず、一通り変化があった技能や称号の詳細を紙にしてバラムに渡した。この技能をどう活かしていくのかは、僕が口を出すことでもないので、僕が視るのはここまでだ。
……ただ、ひとつ、もの凄く気になるのは……。
《深根環柢編纂士トウノの編纂》
揺籃編纂士だった頃のトウノの《編纂》を受けた証。
まだ拙かった為、身を削り本来の有り様を《編纂》した。
トウノの魂の欠片が埋まっているため、トウノの道行きに影響を受ける。
それは今や、誰もが喉から手が出るほど欲する『恩寵』とも言うべきものだろう。
特殊効果:血族称号解放、称号に効果付与、闇属性(極大)、聖属性付与(極大)、トウノの一部技能の行使
バラムを《編纂》してしまった時に付与された特殊効果がなんだかいろいろと変わっていた。少し前に、サバイバルイベント中に確認した時は職業名がその当時のものに変わっているな、くらいにしか思っていなかった。
「魂の欠片……恩寵……」
バラムもそこの情報に目を通していたのか、呆然と呟いている。
ただまぁ……今までどうして僕の転生と同じくしてバラムが転生してしまったのかなどの原因として、いろいろと納得がいった。
「……まぁ、バラムだけならなにも問題はないかな、と」
「……そうだな」
シルヴァの封印を解いたときの《編纂》は僕の身体の中に入れたりはしていないので、この特殊効果がついているのは現状バラムだけだろう。
それはバラムも分かっているのか、お互い頷き合った。
「ああ、あと落ちていたのを拾っといたものがある」
「……まだ何かあるのか?」
そう言って、バラムが取り出したものを見────即インベントリにしまった。
「まぁ…………使い道はなんとなく思いついたものがあるから預かっておこう」
「そうしてくれ」
とりあえず、後回しにしていたものは大体確認できたのかなと思うので、ノーナからの返信を待ちつつ、まったりと過ごした。
それからゲーム内での数日後、僕たちはお茶を飲んでいた。闇の世界の本物の月の前で。
さらに目前には、巨大で荘厳な城が聳え立っている。ここはその“裏側”の庭だ。
『クククッ、まだ力が足りなくて我の造り出した“幻”であるがな!』
シルヴァが言うようにこの城は幻だ。と言っても出来が良過ぎて、よほど幻への造詣が深かったり、見破る術を持っていなければ“本物”として、中で普通に過ごせてしまうが。
「それも、直にたまるでしょう。“天からの恵み”によって」
ノーナが優雅にティーカップを口に運びながら、皮肉たっぷりに言う。
……“天からの恵み”……あちらは“恵み”とはむしろ真逆の意図で降らせている光の槍の雨を、月が属性を反転させて吸収している。
ここに届くほどの力がとめどなく降ってくるので、月の力がどんどんたまっていく。
「……怒りの化身は鎮められたと思うが、やはり敵視されているのだろうか?」
月の防衛機能が上手く働いているだけで、明らかに攻撃を受けている。光属性の力に。
「いいえ、我が君。この程度の力ならば、配下の天使か何かの攻撃でしょう」
「天使……」
『あれらは光神自身よりも光が絶対と思って憚らない頭でっかちであるからなー』
「我が君の修復の業によって、破壊せんとする己の力がむしろ月を育てているとも知らず……愉快ですわ」
「うぅん……」
復活早々、敵視されているらしい。うーん……普通に反属性だから本能的に気にいらないのだろうか。ノーナ達の反応も冷ややかだし。
そんなことを考えていると、やや放心している面々が再起動しだす。……まぁ、気持ちはわかる。
「なんかもう何がなんだかわからないけど……兄貴の新装備めちゃくちゃがっ゛ごい゛い゛っ゛ず……!!!」
「いやー、もうさすトウー以外の言葉が出てこないよー」
「この世界の果ての無さの一端を見ましたね」
「アルプ……しっかり……!」
そう、この場にはサバイバルイベントで同じパーティを組んだ面々が揃っている。一応、この庭の中限定での招待だ。
どうして皆がここにいるのかと言えば、ノーナの妹モルタから「見どころのある異人を見つけたが、なんか主様との縁を感じる」と連絡をもらったことに端を発する。
よく聞けば、モルタが気に入った異人というのはなんとシャケ茶漬けのことだったらしい。
異人の中では上位の強さで、指名手配されている者を倒した実績が結構あり、そして僕と縁を繋いでいることが決め手だったようだ。あとはなんか、金色の変な剣が気に入ったとかなんとか。
モルタはシャケ茶漬けを『詐称者』を狩る者に育てたいようだ。
「シャケ茶漬けも中々すごい引きを持っているな」
「いやいや、完全にトウノ君ありきのことだと思うんだけど……」
「それにしてもだと思うよぉ」
「あぬ丸だって人のこと言えないんじゃないかぁ?」
「えー?」
シャケ茶漬けが半目で言うように、他の面々も『闇』への縁が異人の中では深かったようで、それぞれその縁をたどり、この庭の狭い範囲だけであれば呼ぶことが出来るということで招いてみた、という会になっている。
ちなみに、シャケ茶漬けはモルタとの縁から、あぬ丸はサバイバルイベントでオセロメーの戦士達にもの凄く懐かれ、オセロメーの戦士を一時召喚することが出来る宝器をもらっており、それをたどって黒曜天母が僕の様子を見るために来ている。
鍋の蓋は唯一の従魔であるアルプがシルヴァのダンジョンで条件を満たし、さらに進化を果たして闇属性を獲得していたようだ。……しかも、姿がもの凄く変わって、10代前半くらいの人間の少年のようになっていた。ただ、角やコウモリの羽、矢印型の尻尾が生えていていわゆる『悪魔』のような姿だ。ちなみに、人間のような一対の目の上、おでこのあたりに大きな目がもう一つある。
……アルプは僕に向かって、ずっとガチガチに固まりながら跪いている。いくら言っても解いてくれないので仕方なくそのままになっている。
検証野郎Zは盟友契約をしたレプラコーンのジャルグの縁だ。ジャルグもシルヴァ達と同じ古き妖精なので、出自はこちらの世界にある。
なので、ジャルグは行ける場所の制限なく移動出来るはず、なのだが……。
『こないな無法地帯に、か弱いレプラコーンをほっぽりだすなんて、おどれは外道か!』
と、検証野郎Zの影に隠れている。
そこに、言葉遣いが気に入らないとノーナに圧力をかけられてさらに隠れてしまった。
……なんだかんだ気の置けない知り合いのようでは、ありそう……なのだろうか?
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