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本編
110:色々している内にイベント終了
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その後、転生する為に再び遺跡に行く事は決定したが、僕は遺跡付近の転移ポイントを解放していない為、普通に移動する他無い。
なので、まずは移動中のリスクを減らす為にもあと数日残っているイベントの終了を待つこととなった。
……と、言われると結構時間があるので何をしようかということで、バラムとシルヴァ立ち会いの元、図書館で借りた本の安全チェックをしたり、ユニコーンの素材の確認などをしたりした。
まずはダンジョンの入り口となっている『一角獣達の棲む泉』を取り出す。正直、僕には何も分からなかったのだが、シルヴァの解説によると出した瞬間は反抗的だったようなのだが、バラムとシルヴァが威圧して黙らせた……らしい。
とはいえ、恐る恐る本を開くと……普通に読めた。挿絵やページの所々に施された装飾がとても美しく、諸々のいざこざが無ければ素直に楽しめたかもしれない。しっかり読むのは後にするにしても、流し読みしたところは一角獣という幻の精獣の寓話のような内容だった。……清らかな者を好むだとか、愛し子を選ぶ役目云々という記載もあってとても微妙な気持ちになる。
僕が清らか……かは疑問だが、あれが好ましく思う者にする仕打ちか?とは思う。……まぁ、種族による思想や文化の違い、と思ってこの件はもう忘れよう。
そして、ページの最後の方にあった一角獣の挿絵だが……角が折れてボロボロだった。これまでの挿絵の美しさからして、一角獣をこんな風に描くとは思えない。ということは、これはバラム達との戦いの結果が反映されてしまっているのだろうか。
『ククッ、この様子ではもう主殿に手出しはしないであろう』
と、シルヴァのお墨付きも貰ったので、後でさくっと読んでさくっと返却してしまおう。
他の本も確認していくと、ダンジョンの入り口となってる物は無いようだったが、少し反抗的?な本をバラム達が威圧していた。……バラムとシルヴァが恫喝しているように見えるのは気のせいだろうか?
これで借りた分の本は安心して読めそうだ。バラムは渋っていたが、図書館で借りる新たな本については、盟友の証を通じてシルヴァが問題のある本と無い本を教えてくれるというので、何とか借りる事を禁止される事は避けられた。
……シルヴァには後で秘技を使った飴玉を少し多めに渡そう。
次に一角獣の素材だが、明らかに現状のプレイヤーが入手することを想定されていなさそうな高スペックな素材ばかりだった。とっておいてバラムやシルヴァの装備に使った方が良いのでは?と思っていたのだが、どちらも一角獣の気配が強いものは身につけたくないという構えだった。
勿体無いのでは……と思いつつも1人と1頭の要望なので秘技を色々と駆使して、一角獣素材を元に僕の力が多く付与された謎の素材が生まれた。
具体的には〈汚れを濯ぐ〉でバラム達と相性が悪い要素諸々をリセットして〈我が力を与えん〉で僕の力を付与する、というのを机に素材を並べて《揺籃編纂士トウノの旋律》で浴びせ続けるという荒技な工程となっている。
そうしている内に《古ルートムンド語》と《編纂》による秘技、《揺籃編纂士トウノの旋律》に興味を持ったシルヴァに色々試させられたりした。
その結果、いくつかの装備や素材に変化があった。
まず《編纂》で僕のマントに霧惑のダチュラの認識阻害の効果を付与した物が出来た。フードを頭まで被れば効果が発動し、フードを下ろすと効果が解除されるという中々使い勝手の良さそうな切り替え機能まである。
また、効果を一つ切り離したからか、霧惑のダチュラの花の形が崩れ粉末状になってしまった。余った《幻覚》《魅了》効果はその粉の方に残っている。…………より『ダメ、絶対。』感が増してしまった。
倫理的に問題無い使い方の方があまり思い浮かばないが、引き続き粉の方はインベントリ封印である。
次に、一角獣素材を僕の力で染め直した時の要領で魔石に僕の力を込めてみたところ『碧錆玉』という全体的に深い碧色の石に錆色の斑点が所々に入った石が出来た。……錆……心当たりは色々無くもないのが……まぁ、いいか。
これをシルヴァが大興奮で石を噛み砕いて食べ始めたのには、珍しくバラムも少し引いていた。僕も驚いた。
ただ、バラムも匂いを嗅いだ後は欲しがったので作って渡したが……流石に石を食べたりはしないよな?
これについてはあまりにも僕の力と気配が濃すぎるということで、売りには出さないこととなった。
とまぁ、シルヴァによる僕の技能実験の成果はこんなところだ。
それなりに時間が出来たので、最近進められていなかった《古ルートムンド語》の入門書作りの続きをする。
合間に書き進めてはいたので、大枠はほとんど完成していると思うのだが……いかんせん僕も《古ルートムンド語》の全てを知れているわけでは無い。なので、本当にこれで良いのか最後の詰めに少し不安が残る状態だ。
『主殿、それは何をしておるのだ?』
「ん? ああ、《古ルートムンド語》を習得する為の入門書を作ってみている」
『ほほう! 主殿は面白い事を考えるであるなぁ!』
そうして頭を捻っていると、シルヴァが僕の手元を覗き込んで興味を示した。
『主殿、こことここはこう表現した方が良いである』
シルヴァがそう言うと、宙に黒い文字を浮かび上がらせる。
「……この言葉が分かるのか?」
『ふふん“我ら”の神聖な言葉であるからな、当然である』
「そ、そうなのか……」
ということで、シルヴァの推敲により《古ルートムンド語》の入門書もあっさり完成してしまった。
そして、これを誰の為に作っていたのかと言えば────。
「バラム、《古ルートムンド語》の入門書を作ってみたから、その、良ければ習得に役立ててくれ」
「! ……ああ、これですぐ習得してみせる」
バラムが入門書を大事そうに撫でるのを見て、不思議な満足感が胸を満たす。……誰かの為を思って贈った物を喜んでもらうのは、贈る側も嬉しいものなのだと知った。
……ただ、その後入門書の僕の匂いがかなり強いようで、つい嗅いでしまいバラムの気が散るという問題が発生してしまったが。
その後、ジェフに萌芽祭が落ち着いたら一度ユヌに戻ることを連絡した。すると、その日の内にジェフが家を訪ねて来た。行動が早い。
戻っている間の生産物の納品や借家の事を相談したところ、借家の方は資金に余裕があるならそのまま借りていた方が色々便宜を図りやすいとのことだった。
資金は出資をしても貯まる一方なので、助言通りにこのまま借り続けることにする。
そして生産物の方だが、ユヌに戻っている間は納品が滞るので販売は売り切れ次第中止だろうか、と考えていると……。
「異人のアイテム保管の能力でゴーレムをお持ちになればよろしいのでは?」
「…………」
確かに。ゴーレムはインベントリに入れられる……か? その場で試してみたところ、魔石を取り外した状態なら問題無くインベントリに入れることが出来た。ブロンズ製ということを忘れてしまうくらいに生物のような動きをするので、道具扱いであることをすっかり忘れていた。
ということで、ゴーレムを持ち運べばいつでも何処でも納品出来る……出来てしまうことが判明した。
また、ずっと気になっていたペリカンくん2号の頭上にいるオウムの声のボリュームについてやっとジェフに相談する事も出来た。
何故か少し残念そうな顔をして声のボリュームを半分くらい抑える調整をしてくれた。これで僕達に平穏が訪れた。アイテムが届く度に驚かされて中々ストレスだったからな……。
そんなこんなでユヌへ向かう準備もそれなりに整った後は、家と図書館の往復に、時々現れる彷徨う霊魂の昇華……たまに『ドブネズミの洞穴』に食事に行ったり、夜にはアンバーに会いに行ったりというような中々充実した日々を送った。
ちなみに『ドブネズミの洞穴』に行く時にはシルヴァも同行したのだが、謎のこだわりでブラウンラットに変化していた。ただ、色は変えられないようで真っ黒だったが。
ちゃんと店前のブラウンラットの入店許可も貰い、僕達と同じ食事を摂っていた。小さいネズミの体の何処に消えているのだろう?
そうして過ごしている内に、僕にとってはあまりイベント感の無かったワールドイベント『四原精の萌芽祭』は終了した。
なので、まずは移動中のリスクを減らす為にもあと数日残っているイベントの終了を待つこととなった。
……と、言われると結構時間があるので何をしようかということで、バラムとシルヴァ立ち会いの元、図書館で借りた本の安全チェックをしたり、ユニコーンの素材の確認などをしたりした。
まずはダンジョンの入り口となっている『一角獣達の棲む泉』を取り出す。正直、僕には何も分からなかったのだが、シルヴァの解説によると出した瞬間は反抗的だったようなのだが、バラムとシルヴァが威圧して黙らせた……らしい。
とはいえ、恐る恐る本を開くと……普通に読めた。挿絵やページの所々に施された装飾がとても美しく、諸々のいざこざが無ければ素直に楽しめたかもしれない。しっかり読むのは後にするにしても、流し読みしたところは一角獣という幻の精獣の寓話のような内容だった。……清らかな者を好むだとか、愛し子を選ぶ役目云々という記載もあってとても微妙な気持ちになる。
僕が清らか……かは疑問だが、あれが好ましく思う者にする仕打ちか?とは思う。……まぁ、種族による思想や文化の違い、と思ってこの件はもう忘れよう。
そして、ページの最後の方にあった一角獣の挿絵だが……角が折れてボロボロだった。これまでの挿絵の美しさからして、一角獣をこんな風に描くとは思えない。ということは、これはバラム達との戦いの結果が反映されてしまっているのだろうか。
『ククッ、この様子ではもう主殿に手出しはしないであろう』
と、シルヴァのお墨付きも貰ったので、後でさくっと読んでさくっと返却してしまおう。
他の本も確認していくと、ダンジョンの入り口となってる物は無いようだったが、少し反抗的?な本をバラム達が威圧していた。……バラムとシルヴァが恫喝しているように見えるのは気のせいだろうか?
これで借りた分の本は安心して読めそうだ。バラムは渋っていたが、図書館で借りる新たな本については、盟友の証を通じてシルヴァが問題のある本と無い本を教えてくれるというので、何とか借りる事を禁止される事は避けられた。
……シルヴァには後で秘技を使った飴玉を少し多めに渡そう。
次に一角獣の素材だが、明らかに現状のプレイヤーが入手することを想定されていなさそうな高スペックな素材ばかりだった。とっておいてバラムやシルヴァの装備に使った方が良いのでは?と思っていたのだが、どちらも一角獣の気配が強いものは身につけたくないという構えだった。
勿体無いのでは……と思いつつも1人と1頭の要望なので秘技を色々と駆使して、一角獣素材を元に僕の力が多く付与された謎の素材が生まれた。
具体的には〈汚れを濯ぐ〉でバラム達と相性が悪い要素諸々をリセットして〈我が力を与えん〉で僕の力を付与する、というのを机に素材を並べて《揺籃編纂士トウノの旋律》で浴びせ続けるという荒技な工程となっている。
そうしている内に《古ルートムンド語》と《編纂》による秘技、《揺籃編纂士トウノの旋律》に興味を持ったシルヴァに色々試させられたりした。
その結果、いくつかの装備や素材に変化があった。
まず《編纂》で僕のマントに霧惑のダチュラの認識阻害の効果を付与した物が出来た。フードを頭まで被れば効果が発動し、フードを下ろすと効果が解除されるという中々使い勝手の良さそうな切り替え機能まである。
また、効果を一つ切り離したからか、霧惑のダチュラの花の形が崩れ粉末状になってしまった。余った《幻覚》《魅了》効果はその粉の方に残っている。…………より『ダメ、絶対。』感が増してしまった。
倫理的に問題無い使い方の方があまり思い浮かばないが、引き続き粉の方はインベントリ封印である。
次に、一角獣素材を僕の力で染め直した時の要領で魔石に僕の力を込めてみたところ『碧錆玉』という全体的に深い碧色の石に錆色の斑点が所々に入った石が出来た。……錆……心当たりは色々無くもないのが……まぁ、いいか。
これをシルヴァが大興奮で石を噛み砕いて食べ始めたのには、珍しくバラムも少し引いていた。僕も驚いた。
ただ、バラムも匂いを嗅いだ後は欲しがったので作って渡したが……流石に石を食べたりはしないよな?
これについてはあまりにも僕の力と気配が濃すぎるということで、売りには出さないこととなった。
とまぁ、シルヴァによる僕の技能実験の成果はこんなところだ。
それなりに時間が出来たので、最近進められていなかった《古ルートムンド語》の入門書作りの続きをする。
合間に書き進めてはいたので、大枠はほとんど完成していると思うのだが……いかんせん僕も《古ルートムンド語》の全てを知れているわけでは無い。なので、本当にこれで良いのか最後の詰めに少し不安が残る状態だ。
『主殿、それは何をしておるのだ?』
「ん? ああ、《古ルートムンド語》を習得する為の入門書を作ってみている」
『ほほう! 主殿は面白い事を考えるであるなぁ!』
そうして頭を捻っていると、シルヴァが僕の手元を覗き込んで興味を示した。
『主殿、こことここはこう表現した方が良いである』
シルヴァがそう言うと、宙に黒い文字を浮かび上がらせる。
「……この言葉が分かるのか?」
『ふふん“我ら”の神聖な言葉であるからな、当然である』
「そ、そうなのか……」
ということで、シルヴァの推敲により《古ルートムンド語》の入門書もあっさり完成してしまった。
そして、これを誰の為に作っていたのかと言えば────。
「バラム、《古ルートムンド語》の入門書を作ってみたから、その、良ければ習得に役立ててくれ」
「! ……ああ、これですぐ習得してみせる」
バラムが入門書を大事そうに撫でるのを見て、不思議な満足感が胸を満たす。……誰かの為を思って贈った物を喜んでもらうのは、贈る側も嬉しいものなのだと知った。
……ただ、その後入門書の僕の匂いがかなり強いようで、つい嗅いでしまいバラムの気が散るという問題が発生してしまったが。
その後、ジェフに萌芽祭が落ち着いたら一度ユヌに戻ることを連絡した。すると、その日の内にジェフが家を訪ねて来た。行動が早い。
戻っている間の生産物の納品や借家の事を相談したところ、借家の方は資金に余裕があるならそのまま借りていた方が色々便宜を図りやすいとのことだった。
資金は出資をしても貯まる一方なので、助言通りにこのまま借り続けることにする。
そして生産物の方だが、ユヌに戻っている間は納品が滞るので販売は売り切れ次第中止だろうか、と考えていると……。
「異人のアイテム保管の能力でゴーレムをお持ちになればよろしいのでは?」
「…………」
確かに。ゴーレムはインベントリに入れられる……か? その場で試してみたところ、魔石を取り外した状態なら問題無くインベントリに入れることが出来た。ブロンズ製ということを忘れてしまうくらいに生物のような動きをするので、道具扱いであることをすっかり忘れていた。
ということで、ゴーレムを持ち運べばいつでも何処でも納品出来る……出来てしまうことが判明した。
また、ずっと気になっていたペリカンくん2号の頭上にいるオウムの声のボリュームについてやっとジェフに相談する事も出来た。
何故か少し残念そうな顔をして声のボリュームを半分くらい抑える調整をしてくれた。これで僕達に平穏が訪れた。アイテムが届く度に驚かされて中々ストレスだったからな……。
そんなこんなでユヌへ向かう準備もそれなりに整った後は、家と図書館の往復に、時々現れる彷徨う霊魂の昇華……たまに『ドブネズミの洞穴』に食事に行ったり、夜にはアンバーに会いに行ったりというような中々充実した日々を送った。
ちなみに『ドブネズミの洞穴』に行く時にはシルヴァも同行したのだが、謎のこだわりでブラウンラットに変化していた。ただ、色は変えられないようで真っ黒だったが。
ちゃんと店前のブラウンラットの入店許可も貰い、僕達と同じ食事を摂っていた。小さいネズミの体の何処に消えているのだろう?
そうして過ごしている内に、僕にとってはあまりイベント感の無かったワールドイベント『四原精の萌芽祭』は終了した。
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