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本編
61:丘の上の廃寺院
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《感知》範囲からPK達の反応が無くなってすぐ、バラムが戻って来た。
ちなみに【指名手配】のついたPKは、死ぬと装備や持ち物は倒した者の物となり、強制的に近くの町の牢獄内で復活することになる。そして、様々な対価を払わないと外には出られない。少し気になって調べてみると、対価を払わずに脱獄を試みている者もいるようだが、今のところ成功した例は無いらしい。
これでしばらくは先ほどのPK達は活動を制限されるので、ドゥトワに着くまでに再び遭遇する、ということはおそらく無いだろう。他のPKグループと遭遇する可能性は勿論あるが。
「ほらよ」
「ん? 何だ」
「奴らが落とした中でマシそうなモンだ」
「他の物は?」
「装備は壊して後は捨てた」
うぅん、容赦が無い。
バラムが差し出して来た物を確認すると、「~の結晶の欠片」がそれなりの数、「~の結晶の大欠片」が1つといったところだった。おそらく誰かをキルして奪った物だろう。
「これで生命力をもう少しつけとけ。今すぐ」
「……元の持ち主に返すとかは」
「名前なんて書いてないし無理だろ。使っとけ」
「むぅ」
確かに既に《解析》でもバラムから譲渡された扱いで所有者が僕になってしまって元々所有していたプレイヤーの情報は少しも無い。
これは流石にどうしようと出来ないか。
「分かった、使おう」
「そうしとけ」
これだけあれば、焼け石に水とは言えないレベルでポイントが増える。ということで、LPとAPの結晶系アイテムは、元々持っていた物を含めて全て使った。APも増やしたのは、秘技を連続使用するのには今のままだと少し物足りなかったからだ。
LPはほとんど割り振っていなかった為、一気に倍以上に増えた。それでも防御力や少しの間眠らせる以外、抵抗する術を持っていない為、攻撃されたらすぐ死んでしまうだろうが。
さて、諸々PK襲撃関連の後始末が終わったので、再びドゥトワに向けて移動する。
気づくと辺りが随分と薄暗くなっていることに気づいた。まだ日が沈む時間では無い。空は先ほどの青空が見る影もなく、鉛を張ったような曇り空になっていた。
ふと、顔に水滴がぶつかったような感触がする。
「あ」
一度溢れ落ちた水滴は、次々と空から降って来た。
『この近くに雨を凌げる場所があるからそこで雨が過ぎるのを待つぞ』
バラムからウィスパーが入る。
『このまま町へ向かわないのか?』
『俺だけならそれでも良いが、お前は濡れて冷えると《病気》になりそうだからな』
『そのなりやすい、なりづらいはどういう判断で……?』
『体力とスタミナの多さだな』
あ、それはダメそうだな。
『分かった。判断に従う』
『こっちだ』
そう言うと、東方向から真北へと進路を変えて馬を走らせる。必然、当たる雨粒も増えてくるが、マントに防水の効果がある為、思ったより濡れることは無かった。
馬を走らせることしばらく、小高い丘が見えてきた。そしてその丘の上には建物のシルエットが見える。あそこで雨宿りするのだろうか。
近づくと、古そうな石造りの神殿のような建物だと言うことが分かってくる。何となく、東洋風な雰囲気を感じる。
建物の敷地内に入ると、馬を止めてバラムが降りたので、僕もそれに倣う。
建物の前のちょっとした広場に、淡く光る何かがあった。あれは……。
「欠け月の写しか」
実物を初めて見た。背景の建物やしとしとと降る雨によって、中々幻想的な光景となっている。……スクショした。
「おい、触るなら早くしろ」
「あ、そうか」
バラムに言われてハッとしながら、急いで欠け月の写しへと触れる。
〈『ユヌ東の平原:丘の上の廃寺院』が転移ポイントに追加されました
〈転移可能なポイントがありません〉
欠け月の写しの方は問題無く機能を使用出来るようだ。しかし、ここからだと町へ行くには馬が無いと結構遠いな。まぁ、それでも行ける場所が増えれば、ショートカットが出来るだけマシか。
そして、目の前の建物は『丘の上の廃寺院』と言うらしい。
顔を上げると、向かいでバラムも欠け月の写しに触れていた。バラムも問題無く機能を使用出来そうだ。
「さっさと中に入るぞ」
「ああ」
バラムが馬を引いて、廃寺院の方へと足早に進んでいくので、僕も駆け足でついて行く。……歩幅が違うんだ、察して欲しい。
『寺院』とあるが、石製の柱があるばかりでとくに扉などは無かった。そのまま天井の残っている所へ馬と共に入っていった。
ィン……キィ……ン……
……微かに右手の指輪が反応している気がする。ということは南西の遺跡と同じような時代の建造物なのだろうか?
一際広い空間の手前でバラムが馬の手綱を離し、代わりに僕の手を取って引いていく。
広間はところどころ穴が空いてはいるものの、天井もほぼ残っていてここでなら確かに雨風を凌げそうだ。側面に明かり取り窓と思われる穴が規則的に空いているので、薄暗くとも今が昼間だということが分かるようになっている。
中はいつかの遺跡と同じようにほとんど何も無かった。奥にある台座を除いては。
台座の上や周囲には、大小様々な石片が散らばっており、かつてこの台座には石像があったのだろうと推測出来る。跡形もなく砕けすぎていて、元が何の像だったのか全く分からないが。
「寒くないか?」
「ふぅむ……少し?」
湿り気と石造りからくる冷気で幾分肌寒さを感じる。
「マントが乾けばまだマシなんだが……」
何か良い方法でもないかと攻略サイトでキーワードを絞って検索してみる。すると、一度インベントリにしまうことで耐久値に関わらない汚れや湿り気は無くなるらしい。……本当に?
半信半疑で濡れたマントの装備を解除してインベントリにしまってからまた出すと────すっかり乾いたマントが出てきた。
「おお、本当に乾いてる」
「何してんだ」
「それが……」
と、インベントリを使えるバラムにもこのライフハック的な小ワザを説明する。怪訝そうな顔をしながらも、早速自分のマントでやってみていた。
「ふぅん、便利だな。じゃあ……」
「うわっ」
唐突に抱き込まれ、そのままバラムの動きに合わせて地べたへと座る形になった。……いつの間にセットしたのか火の灯った簡易焚き火台があった。
バラムの大きな体にすっぽりと収まっている。マントを寄せていることから、冷えないようにしてくれているらしい。
……思えば、いつも僕を温めようとしてくれているような、気がする。
「……ふっ。この体勢、いつかみたいだ、な……?」
話している途中で顎を掴まれて左後ろを向かされる。そこには焚き火の揺らめく炎が映った、いつもよりも赤く見える瞳があった。
「は、あの時はこういうことはしなかったがな」
「何……ひぅ……」
目が細められたかと思うと、掴まれた顎をさらに引かれ、耳に熱と湿った感触がして背筋が震える。
「やはり耳も良さそうだな?」
「うぅ、ぁ、くすぐったいからやめ……」
多分、耳を食むか舐めるかされているんだと思うが、体の方もゆったりと撫でられてくすぐったい。
そうやってじわじわと体の温度が上がってきたところで、最後に唇に軽くキスをされて、耳や体に触る行為が止まる。
「温まったか?」
「………………まぁ」
確かに、先ほどまで感じていた冷えは跡形も無いし、体が温くなったが。どちらかと言えばバラムの体温の方が上がっていてそれが温いような気もする。
それからは、ローザの弁当を食べるには満腹度の減りが微妙だったので、久しぶりに携帯食スープを飲むことにした。バラムはと言うと、あの飴玉で良いらしい。そんなに好きなのか、それ……。
スープも飲み終わってひとごこちつく。
バラムの体温とスープで芯から温まり、少し暑いくらいポカポカしている。遠くで聞こえる雨音や、雨と濡れた土や石の独特の香り、石造りの空間独特の静けさや、程良い満腹感と温かさが心地良くて次第に瞼が重くなる。ふ、食べて眠くなるなんてのも何時ぶりだろうな……。
…………あれ。
このゲームに“睡魔”なんてシステム、あっただろうか……?
ふと感じた疑問に、いつの間にか閉じてしまったらしい目を開けると────なお暗闇が広がっていた。
「っ!?」
慌てて辺りを見回すと、暗くはあるが今までいた寺院の中だと言うことが分かった。落ち着けば、ちゃんと《暗視》も機能している。《感知》でも何の反応も無い為、とりあえずの危険も無いはずだ。
「…………何の、反応も……?」
《感知》範囲に《解析》をしてみても、新たにマーカーが増えることは無い。
「……バラム?」
暗闇のがらんどうに僕の声だけが響いた。
ちなみに【指名手配】のついたPKは、死ぬと装備や持ち物は倒した者の物となり、強制的に近くの町の牢獄内で復活することになる。そして、様々な対価を払わないと外には出られない。少し気になって調べてみると、対価を払わずに脱獄を試みている者もいるようだが、今のところ成功した例は無いらしい。
これでしばらくは先ほどのPK達は活動を制限されるので、ドゥトワに着くまでに再び遭遇する、ということはおそらく無いだろう。他のPKグループと遭遇する可能性は勿論あるが。
「ほらよ」
「ん? 何だ」
「奴らが落とした中でマシそうなモンだ」
「他の物は?」
「装備は壊して後は捨てた」
うぅん、容赦が無い。
バラムが差し出して来た物を確認すると、「~の結晶の欠片」がそれなりの数、「~の結晶の大欠片」が1つといったところだった。おそらく誰かをキルして奪った物だろう。
「これで生命力をもう少しつけとけ。今すぐ」
「……元の持ち主に返すとかは」
「名前なんて書いてないし無理だろ。使っとけ」
「むぅ」
確かに既に《解析》でもバラムから譲渡された扱いで所有者が僕になってしまって元々所有していたプレイヤーの情報は少しも無い。
これは流石にどうしようと出来ないか。
「分かった、使おう」
「そうしとけ」
これだけあれば、焼け石に水とは言えないレベルでポイントが増える。ということで、LPとAPの結晶系アイテムは、元々持っていた物を含めて全て使った。APも増やしたのは、秘技を連続使用するのには今のままだと少し物足りなかったからだ。
LPはほとんど割り振っていなかった為、一気に倍以上に増えた。それでも防御力や少しの間眠らせる以外、抵抗する術を持っていない為、攻撃されたらすぐ死んでしまうだろうが。
さて、諸々PK襲撃関連の後始末が終わったので、再びドゥトワに向けて移動する。
気づくと辺りが随分と薄暗くなっていることに気づいた。まだ日が沈む時間では無い。空は先ほどの青空が見る影もなく、鉛を張ったような曇り空になっていた。
ふと、顔に水滴がぶつかったような感触がする。
「あ」
一度溢れ落ちた水滴は、次々と空から降って来た。
『この近くに雨を凌げる場所があるからそこで雨が過ぎるのを待つぞ』
バラムからウィスパーが入る。
『このまま町へ向かわないのか?』
『俺だけならそれでも良いが、お前は濡れて冷えると《病気》になりそうだからな』
『そのなりやすい、なりづらいはどういう判断で……?』
『体力とスタミナの多さだな』
あ、それはダメそうだな。
『分かった。判断に従う』
『こっちだ』
そう言うと、東方向から真北へと進路を変えて馬を走らせる。必然、当たる雨粒も増えてくるが、マントに防水の効果がある為、思ったより濡れることは無かった。
馬を走らせることしばらく、小高い丘が見えてきた。そしてその丘の上には建物のシルエットが見える。あそこで雨宿りするのだろうか。
近づくと、古そうな石造りの神殿のような建物だと言うことが分かってくる。何となく、東洋風な雰囲気を感じる。
建物の敷地内に入ると、馬を止めてバラムが降りたので、僕もそれに倣う。
建物の前のちょっとした広場に、淡く光る何かがあった。あれは……。
「欠け月の写しか」
実物を初めて見た。背景の建物やしとしとと降る雨によって、中々幻想的な光景となっている。……スクショした。
「おい、触るなら早くしろ」
「あ、そうか」
バラムに言われてハッとしながら、急いで欠け月の写しへと触れる。
〈『ユヌ東の平原:丘の上の廃寺院』が転移ポイントに追加されました
〈転移可能なポイントがありません〉
欠け月の写しの方は問題無く機能を使用出来るようだ。しかし、ここからだと町へ行くには馬が無いと結構遠いな。まぁ、それでも行ける場所が増えれば、ショートカットが出来るだけマシか。
そして、目の前の建物は『丘の上の廃寺院』と言うらしい。
顔を上げると、向かいでバラムも欠け月の写しに触れていた。バラムも問題無く機能を使用出来そうだ。
「さっさと中に入るぞ」
「ああ」
バラムが馬を引いて、廃寺院の方へと足早に進んでいくので、僕も駆け足でついて行く。……歩幅が違うんだ、察して欲しい。
『寺院』とあるが、石製の柱があるばかりでとくに扉などは無かった。そのまま天井の残っている所へ馬と共に入っていった。
ィン……キィ……ン……
……微かに右手の指輪が反応している気がする。ということは南西の遺跡と同じような時代の建造物なのだろうか?
一際広い空間の手前でバラムが馬の手綱を離し、代わりに僕の手を取って引いていく。
広間はところどころ穴が空いてはいるものの、天井もほぼ残っていてここでなら確かに雨風を凌げそうだ。側面に明かり取り窓と思われる穴が規則的に空いているので、薄暗くとも今が昼間だということが分かるようになっている。
中はいつかの遺跡と同じようにほとんど何も無かった。奥にある台座を除いては。
台座の上や周囲には、大小様々な石片が散らばっており、かつてこの台座には石像があったのだろうと推測出来る。跡形もなく砕けすぎていて、元が何の像だったのか全く分からないが。
「寒くないか?」
「ふぅむ……少し?」
湿り気と石造りからくる冷気で幾分肌寒さを感じる。
「マントが乾けばまだマシなんだが……」
何か良い方法でもないかと攻略サイトでキーワードを絞って検索してみる。すると、一度インベントリにしまうことで耐久値に関わらない汚れや湿り気は無くなるらしい。……本当に?
半信半疑で濡れたマントの装備を解除してインベントリにしまってからまた出すと────すっかり乾いたマントが出てきた。
「おお、本当に乾いてる」
「何してんだ」
「それが……」
と、インベントリを使えるバラムにもこのライフハック的な小ワザを説明する。怪訝そうな顔をしながらも、早速自分のマントでやってみていた。
「ふぅん、便利だな。じゃあ……」
「うわっ」
唐突に抱き込まれ、そのままバラムの動きに合わせて地べたへと座る形になった。……いつの間にセットしたのか火の灯った簡易焚き火台があった。
バラムの大きな体にすっぽりと収まっている。マントを寄せていることから、冷えないようにしてくれているらしい。
……思えば、いつも僕を温めようとしてくれているような、気がする。
「……ふっ。この体勢、いつかみたいだ、な……?」
話している途中で顎を掴まれて左後ろを向かされる。そこには焚き火の揺らめく炎が映った、いつもよりも赤く見える瞳があった。
「は、あの時はこういうことはしなかったがな」
「何……ひぅ……」
目が細められたかと思うと、掴まれた顎をさらに引かれ、耳に熱と湿った感触がして背筋が震える。
「やはり耳も良さそうだな?」
「うぅ、ぁ、くすぐったいからやめ……」
多分、耳を食むか舐めるかされているんだと思うが、体の方もゆったりと撫でられてくすぐったい。
そうやってじわじわと体の温度が上がってきたところで、最後に唇に軽くキスをされて、耳や体に触る行為が止まる。
「温まったか?」
「………………まぁ」
確かに、先ほどまで感じていた冷えは跡形も無いし、体が温くなったが。どちらかと言えばバラムの体温の方が上がっていてそれが温いような気もする。
それからは、ローザの弁当を食べるには満腹度の減りが微妙だったので、久しぶりに携帯食スープを飲むことにした。バラムはと言うと、あの飴玉で良いらしい。そんなに好きなのか、それ……。
スープも飲み終わってひとごこちつく。
バラムの体温とスープで芯から温まり、少し暑いくらいポカポカしている。遠くで聞こえる雨音や、雨と濡れた土や石の独特の香り、石造りの空間独特の静けさや、程良い満腹感と温かさが心地良くて次第に瞼が重くなる。ふ、食べて眠くなるなんてのも何時ぶりだろうな……。
…………あれ。
このゲームに“睡魔”なんてシステム、あっただろうか……?
ふと感じた疑問に、いつの間にか閉じてしまったらしい目を開けると────なお暗闇が広がっていた。
「っ!?」
慌てて辺りを見回すと、暗くはあるが今までいた寺院の中だと言うことが分かった。落ち着けば、ちゃんと《暗視》も機能している。《感知》でも何の反応も無い為、とりあえずの危険も無いはずだ。
「…………何の、反応も……?」
《感知》範囲に《解析》をしてみても、新たにマーカーが増えることは無い。
「……バラム?」
暗闇のがらんどうに僕の声だけが響いた。
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