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本編
48:防衛戦の終わり
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獣腕のトロル型の体力が4分の1に近づいたところで、当然行動変化があるものと、警戒を強めるプレイヤーと住民達。
そして────。
“グオオオオオオオオオオオッ!!!”
“グガアアアアアアアッ!!!”
“グガアアアアアアアッ!!!”
3つの口から地面が揺れるような咆哮が響く。もしかしなくても生態に記載のあった状態異常を付与する咆哮に見えるが……。
“あ……ああ…………”
“うわああああ!!”
“ぐっ……異人達がほとんど抵抗出来てない!”
“キツい奴は異人達の気つけをして回れ!”
“動ける奴は前に出るぞ!”
“おう!”
ここで地力の差が出てしまったのか、プレイヤーはほとんど《恐怖》や《錯乱》の状態異常が付いてしまった。住民の傭兵は半数ほどはそれなりに動けるようだ。それにしても、状態異常になる確率が高すぎる気がするが。
「逆転ワンチャンの特殊咆哮かなー」
「いくらなんでも状態異常になりすぎだしな」
「まだほにゃらら耐性にまで手が回らないもんねぇ。というかこんな中でもトウのんのオトモダチは元気だね!」
「確か《状態異常耐性》を持っていたはずだからな」
「え、まとまってるのか?」
「これは上級技能以上の予感!」
なるほど、各種耐性がまとまって《状態異常耐性》か……。技能を習得してきた経験で言うと、各種耐性を満遍なく育てるイメージなんだが……どうやるんだろうか。
「というか、ボスの方もめちゃくちゃ元気になってないか……? まさか結界が壊れた!?」
「いやー、最初に出て来た時がこれくらいで、最後の行動変化が最初と同じスピードとは思えないから、結界効果があってこれなんじゃない……?」
「デバフ入ってなかったらどんだけ激しい攻撃になるんだよ……」
咆哮後は行動変化前のアクティブな攻撃がさらに激しく速くなっていた。《恐怖》や《錯乱》中にこれをされたらひとたまりも無い。結界外での復活者が急増してしまった……が、それはそう悪いことでも無いらしい。
“おらぁ! 死んだら状態異常も解除じゃい!”
“《恐怖》ちびるかと思った……”
“《錯乱》もヤバかった……”
“デスペナがそろそろ重くなってきたー!”
“ほら、さっさと復帰する!”
“はーい”
死に戻りか住民の気つけで徐々にプレイヤーが戦線復帰を果たしていく。しかし、追い詰められたボスの抵抗もさるもので……。
“グオオオオオオオオオオオッ!!!”
“うあ……ま……た……”
“うげ! 咆哮おかわりあんのかよ!?”
“ガルオオオオッ!!”
“ほっ! お、咆哮エフェクトをタイミングよく避けたら平気だぞー”
“ほら、簡単でしょ?みたいに言うんじゃない!”
“フルダイブゲーでフレーム回避激ムズなんだぞ!”
“というかさっきから暴れながら咆哮混ぜてくんじゃねえええ!!!”
僕が観ている方の配信プレイヤーが何かコツでも掴んだのか、咆哮のエフェクト?をぶつかるかぶつからないかの紙一重のタイミングで避けていた。他のプレイヤーの反応から簡単に出来ることでは無さそうなのは分かった。
“グオオォオゴッ!?”
“ギャンッ!?”
“うるさい”
再び咆哮しようとした獣腕型のトロル型だが、バラムの攻撃にそれは敵わなかった。あのエフェクトは……飴玉を食べたらしい。日も沈み始めているし、ここで畳み掛けるつもりなのかもしれない。
“おお! 咆哮キャンセル!”
“どれだけダメージ出れば出来るんだろ?”
“さあ……? 言い出しっぺ、試してこいよ”
“分かるまでにどれだけの俺が犠牲になると!?”
“次のお前はもっと上手くやってくれるだろう”
“今回の俺は失敗する前提かよ!”
“咆哮キャンセルされると結構隙でかいぞ! ムーブ! ムーブ!”
“よっしゃー! 押し切るぞー!”
咆哮キャンセルをすると、大暴れも少しの間止まり、攻撃チャンスとなるようだった。このことでその場の全員がこの行動パターンの戦い方を察したようで、バラムが咆哮キャンセルを担い、硬直したところを全員で叩くというサイクルが出来上がった。
「おー、いい感じの攻撃サイクルが出来てる! このまま押し切れちゃうかな?」
「どうだろう、瀕死時にもう一度行動変化があるかも?」
「…………」
「んー? トウのんどしたの? 具合悪い?」
「いや、大丈夫だ……」
……さっきから、獣腕のトロル型の咆哮を聞く度に、咆哮する様を見る度に、何故か胸が締め付けられるような感覚に襲われている。
彼が抱えている《渇き》を知っていて、何を求めているのか分かっているのに与えられない歯痒さ故だろうか。
……そもそもこの“感覚”は本当に僕だけのものだろうか? 自然と腕が上がり、左耳のイヤーカフに触れていた。
「はぁ……」
体が、少し熱い。これは、バラムの《解析》情報から読めない文字列が入ってきた時と似ている気がする。
何か、今の僕でも出来ることはあるだろうか。せめて、一時の……。
“グオオオオオオオオオオオオッ!!!!”
“グガアアアアアアアアアッ!!!!”
“グルオオオオオオオオオッ!!!!”
“!!”
獣腕のトロル型の体力があと僅かというところになったところで、再び3つの口から特殊な咆哮が放たれる。
今度はプレイヤーだけでなく、住民達もほとんど硬直してしまった。これは、まずい。
攻勢組を薙ぎ払おうと凶悪な獣頭の腕を振り上げる。
ドバァン!!
“グオオオオオオオッ!?!?”
しかし、突如悲鳴を上げる。振り上げた腕をがむしゃらに振り回し始める。よく見ると、その腕には影が纏わりついていた。
────大剣を腕の獣頭に突き刺しているバラムだ。
このままそこにいるのは非常に危険だと思うが、そこから動く気配が無い。……大剣が抜けないのだろうか?
“グオッ! グォ、グオオオオオオオッ!!!”
ドオンッ ドオンッ ドゴオオッ!
腕に纏わりついたバラムを振り解く為か、そのまま叩き潰す為か、腕をところ構わず叩きつけ出す。上手くかわしてはいるのか、体力にまだ余裕がありそうだが……。
“グオオオオオオオオオオッ!!!!”
ドガアァンッ!!
ボスの渾身のぶん回しにとうとう獣頭から大剣が抜け、そのまま遺跡の瓦礫の方へ叩きつけられてしまう。大量の土煙がたち、バラムの様子は確認出来ない。
ガンッ カンッ ガランッ
未だ晴れない土煙から何かが転がり出る。
────ひしゃげた、バラムの兜だ。
……大丈夫、まだバラムの体力はある。少し時間があれば立て直せる。
しかし。
“グオオオオオオオオオオオッ!!!”
“グガアアアアアッ!!”
今まで己へ与えられた圧倒的なダメージ量からか、他の者には見向きもせず、土煙の向こうのバラムの命を奪おうと突進していく。
ダメだ、間に合わない。少し、ほんの一瞬止められればいい。ほんの少し時間を稼げれば────。
キイイイィィィ……
────耳鳴りがして、全ての音が遠ざかるような感覚がするのをぼんやりと認識した。目に映る獣腕のトロル型以外のものが全て曖昧だ。
気づくと右手が上がり、虚空に投影された獣腕のトロル型……狂った魔物に触れていた。
“……安ラギガ欲シイ…………”
……これは、この狂った魔物の気持ち、だろうか。自然とそう受け取っていた。
……本物は何処にも無い為与えられないが、何か……せめて最期に望むものを見せることは出来る……?
────ある言葉が浮かぶ。
いつの間にか手には装備品の羽根ペンが収まっていた。迷いなくペンを走らせ、浮かんだ言葉を虚空に《古ルートムンド語》で書き込む。
“淡き宵の訪い”
書き込んだ文字が、画面の向こうの狂った魔物に吸われていく、ように見えた。
“アア……月……安ラギダ…………”
心底から安心したような声が聞こえたかと思うと、狂った魔物は足を止め、棒立ちのようになっていた。心なしか、空を見上げているようにも見える。
────欠け月の日でもない、薄暮の空に月は無い。
ようやく晴れてきた土煙の向こうから黒い影が飛び出す。その影が掲げているものには、迫る暗闇に浮かび上がるように仄かな光を放っていた。
黒い影は狂った魔物の上へと跳び上がると、その光を振り下ろし、一直線に光が閃く。
直後、狂った魔物・獣腕のトロル型の体力バーがゼロになった。
崩れていく巨体は、まるで最初から存在していなかったかのように、薄暮の闇に溶けて消えていった────。
『始まりの町『ユヌ』への全ての脅威が去りました。【ワールドクエスト:始まりの町『ユヌ』防衛戦】達成!』
『評価を確認しています……町の状態……S、戦力解放状況……S、討伐数……A、関所解放……クリア、遺跡解放……クリア……クエスト総合評価S! 素晴らしい! 全体報酬と貢献度報酬は結果発表メールにて確認と受け取りが出来ます』
クエスト達成という名の勝利のアナウンスがプレイヤー全体に響き、画面の中からも建物の外からも歓声が上がった。
そして────。
“グオオオオオオオオオオオッ!!!”
“グガアアアアアアアッ!!!”
“グガアアアアアアアッ!!!”
3つの口から地面が揺れるような咆哮が響く。もしかしなくても生態に記載のあった状態異常を付与する咆哮に見えるが……。
“あ……ああ…………”
“うわああああ!!”
“ぐっ……異人達がほとんど抵抗出来てない!”
“キツい奴は異人達の気つけをして回れ!”
“動ける奴は前に出るぞ!”
“おう!”
ここで地力の差が出てしまったのか、プレイヤーはほとんど《恐怖》や《錯乱》の状態異常が付いてしまった。住民の傭兵は半数ほどはそれなりに動けるようだ。それにしても、状態異常になる確率が高すぎる気がするが。
「逆転ワンチャンの特殊咆哮かなー」
「いくらなんでも状態異常になりすぎだしな」
「まだほにゃらら耐性にまで手が回らないもんねぇ。というかこんな中でもトウのんのオトモダチは元気だね!」
「確か《状態異常耐性》を持っていたはずだからな」
「え、まとまってるのか?」
「これは上級技能以上の予感!」
なるほど、各種耐性がまとまって《状態異常耐性》か……。技能を習得してきた経験で言うと、各種耐性を満遍なく育てるイメージなんだが……どうやるんだろうか。
「というか、ボスの方もめちゃくちゃ元気になってないか……? まさか結界が壊れた!?」
「いやー、最初に出て来た時がこれくらいで、最後の行動変化が最初と同じスピードとは思えないから、結界効果があってこれなんじゃない……?」
「デバフ入ってなかったらどんだけ激しい攻撃になるんだよ……」
咆哮後は行動変化前のアクティブな攻撃がさらに激しく速くなっていた。《恐怖》や《錯乱》中にこれをされたらひとたまりも無い。結界外での復活者が急増してしまった……が、それはそう悪いことでも無いらしい。
“おらぁ! 死んだら状態異常も解除じゃい!”
“《恐怖》ちびるかと思った……”
“《錯乱》もヤバかった……”
“デスペナがそろそろ重くなってきたー!”
“ほら、さっさと復帰する!”
“はーい”
死に戻りか住民の気つけで徐々にプレイヤーが戦線復帰を果たしていく。しかし、追い詰められたボスの抵抗もさるもので……。
“グオオオオオオオオオオオッ!!!”
“うあ……ま……た……”
“うげ! 咆哮おかわりあんのかよ!?”
“ガルオオオオッ!!”
“ほっ! お、咆哮エフェクトをタイミングよく避けたら平気だぞー”
“ほら、簡単でしょ?みたいに言うんじゃない!”
“フルダイブゲーでフレーム回避激ムズなんだぞ!”
“というかさっきから暴れながら咆哮混ぜてくんじゃねえええ!!!”
僕が観ている方の配信プレイヤーが何かコツでも掴んだのか、咆哮のエフェクト?をぶつかるかぶつからないかの紙一重のタイミングで避けていた。他のプレイヤーの反応から簡単に出来ることでは無さそうなのは分かった。
“グオオォオゴッ!?”
“ギャンッ!?”
“うるさい”
再び咆哮しようとした獣腕型のトロル型だが、バラムの攻撃にそれは敵わなかった。あのエフェクトは……飴玉を食べたらしい。日も沈み始めているし、ここで畳み掛けるつもりなのかもしれない。
“おお! 咆哮キャンセル!”
“どれだけダメージ出れば出来るんだろ?”
“さあ……? 言い出しっぺ、試してこいよ”
“分かるまでにどれだけの俺が犠牲になると!?”
“次のお前はもっと上手くやってくれるだろう”
“今回の俺は失敗する前提かよ!”
“咆哮キャンセルされると結構隙でかいぞ! ムーブ! ムーブ!”
“よっしゃー! 押し切るぞー!”
咆哮キャンセルをすると、大暴れも少しの間止まり、攻撃チャンスとなるようだった。このことでその場の全員がこの行動パターンの戦い方を察したようで、バラムが咆哮キャンセルを担い、硬直したところを全員で叩くというサイクルが出来上がった。
「おー、いい感じの攻撃サイクルが出来てる! このまま押し切れちゃうかな?」
「どうだろう、瀕死時にもう一度行動変化があるかも?」
「…………」
「んー? トウのんどしたの? 具合悪い?」
「いや、大丈夫だ……」
……さっきから、獣腕のトロル型の咆哮を聞く度に、咆哮する様を見る度に、何故か胸が締め付けられるような感覚に襲われている。
彼が抱えている《渇き》を知っていて、何を求めているのか分かっているのに与えられない歯痒さ故だろうか。
……そもそもこの“感覚”は本当に僕だけのものだろうか? 自然と腕が上がり、左耳のイヤーカフに触れていた。
「はぁ……」
体が、少し熱い。これは、バラムの《解析》情報から読めない文字列が入ってきた時と似ている気がする。
何か、今の僕でも出来ることはあるだろうか。せめて、一時の……。
“グオオオオオオオオオオオオッ!!!!”
“グガアアアアアアアアアッ!!!!”
“グルオオオオオオオオオッ!!!!”
“!!”
獣腕のトロル型の体力があと僅かというところになったところで、再び3つの口から特殊な咆哮が放たれる。
今度はプレイヤーだけでなく、住民達もほとんど硬直してしまった。これは、まずい。
攻勢組を薙ぎ払おうと凶悪な獣頭の腕を振り上げる。
ドバァン!!
“グオオオオオオオッ!?!?”
しかし、突如悲鳴を上げる。振り上げた腕をがむしゃらに振り回し始める。よく見ると、その腕には影が纏わりついていた。
────大剣を腕の獣頭に突き刺しているバラムだ。
このままそこにいるのは非常に危険だと思うが、そこから動く気配が無い。……大剣が抜けないのだろうか?
“グオッ! グォ、グオオオオオオオッ!!!”
ドオンッ ドオンッ ドゴオオッ!
腕に纏わりついたバラムを振り解く為か、そのまま叩き潰す為か、腕をところ構わず叩きつけ出す。上手くかわしてはいるのか、体力にまだ余裕がありそうだが……。
“グオオオオオオオオオオッ!!!!”
ドガアァンッ!!
ボスの渾身のぶん回しにとうとう獣頭から大剣が抜け、そのまま遺跡の瓦礫の方へ叩きつけられてしまう。大量の土煙がたち、バラムの様子は確認出来ない。
ガンッ カンッ ガランッ
未だ晴れない土煙から何かが転がり出る。
────ひしゃげた、バラムの兜だ。
……大丈夫、まだバラムの体力はある。少し時間があれば立て直せる。
しかし。
“グオオオオオオオオオオオッ!!!”
“グガアアアアアッ!!”
今まで己へ与えられた圧倒的なダメージ量からか、他の者には見向きもせず、土煙の向こうのバラムの命を奪おうと突進していく。
ダメだ、間に合わない。少し、ほんの一瞬止められればいい。ほんの少し時間を稼げれば────。
キイイイィィィ……
────耳鳴りがして、全ての音が遠ざかるような感覚がするのをぼんやりと認識した。目に映る獣腕のトロル型以外のものが全て曖昧だ。
気づくと右手が上がり、虚空に投影された獣腕のトロル型……狂った魔物に触れていた。
“……安ラギガ欲シイ…………”
……これは、この狂った魔物の気持ち、だろうか。自然とそう受け取っていた。
……本物は何処にも無い為与えられないが、何か……せめて最期に望むものを見せることは出来る……?
────ある言葉が浮かぶ。
いつの間にか手には装備品の羽根ペンが収まっていた。迷いなくペンを走らせ、浮かんだ言葉を虚空に《古ルートムンド語》で書き込む。
“淡き宵の訪い”
書き込んだ文字が、画面の向こうの狂った魔物に吸われていく、ように見えた。
“アア……月……安ラギダ…………”
心底から安心したような声が聞こえたかと思うと、狂った魔物は足を止め、棒立ちのようになっていた。心なしか、空を見上げているようにも見える。
────欠け月の日でもない、薄暮の空に月は無い。
ようやく晴れてきた土煙の向こうから黒い影が飛び出す。その影が掲げているものには、迫る暗闇に浮かび上がるように仄かな光を放っていた。
黒い影は狂った魔物の上へと跳び上がると、その光を振り下ろし、一直線に光が閃く。
直後、狂った魔物・獣腕のトロル型の体力バーがゼロになった。
崩れていく巨体は、まるで最初から存在していなかったかのように、薄暮の闇に溶けて消えていった────。
『始まりの町『ユヌ』への全ての脅威が去りました。【ワールドクエスト:始まりの町『ユヌ』防衛戦】達成!』
『評価を確認しています……町の状態……S、戦力解放状況……S、討伐数……A、関所解放……クリア、遺跡解放……クリア……クエスト総合評価S! 素晴らしい! 全体報酬と貢献度報酬は結果発表メールにて確認と受け取りが出来ます』
クエスト達成という名の勝利のアナウンスがプレイヤー全体に響き、画面の中からも建物の外からも歓声が上がった。
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