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本編
25:文字発見!
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息が続く限り笛を吹き続けることしばし。《感知》内にマーカーが出現した。マーカーは住民か魔物か果たして……。
「うっ、魔物2匹か……! ……ん? 住民のマーカーもある?」
やはりというか、魔物の方を呼び寄せてしまったらしい。でもこれで彼が立て直す時間を稼げれば……と思い直しよくマーカーを見ると、魔物のマーカーに住民を示すアイコンが重なっていた。……どういうことだろうか?
と困惑している間にも前方から大きな影が2つ、真っ直ぐこちらに駆けて来るのが見えた。
「うーん? あっ、まさか魔物に乗ってるのか?」
よく見ると、魔物の片方に人が乗っているのが見えた。別の魔物が並走しながら食らいつこうとしているのを大剣でいなしている。
あんな騎乗に適した体躯でも無い、めちゃくちゃに走る魔物の上でよく落ちないでいるなとよく見てみると、大剣を持っていない方の手にはショートソードと思われる柄が見えた。
乗っている魔物にショートソードを突き立てながらダメージを与えつつ、落ちないようにバランスをとっているらしい。……なんて滅茶苦茶な身体能力なんだ。
それはさておき、僕が見えているということはあちらも僕が見えているということで、僕は膝くらいの高さまで開いた壁を指し示す。ちゃんと意図が伝わっただろうか。
……大剣使いが頷いたように見えたので、一足先に壁をくぐる。中は通路のようなものが奥まで伸びていた。良かった、すぐそこが行き止まり、なんてことは無さそうだ。
「グガアアアアアッ!!!」
「ギャンッ!!!」
「!」
突如壁のすぐ向こうから、魔物の咆哮と悲鳴のような声が聞こえる。壁の中に入ったことで、外の様子が見えず何が起こっているのかは分からない。
少し壁から離れて固唾を飲んで待っていると、壁の隙間から大剣使いがスライディングで飛び込んで来た。
ゴゴオンッ! ドンッ! ガンッ、ガンッ、ガンッ
その瞬間、壁がいきなり閉まり、魔物が体当たりしているらしい音が響く。壁の強度は十分なようで、魔物の体当たりを受けても崩れる気配は無い。
それにしても、なんとも絶妙なタイミングで壁が閉まったな…………と考えていると、また気づいたら右手が独りでに通路の壁に触れていた。
……もしかして、この指輪が僕達を助けてくれたんだろうか。
「ありがとう、助かった」
と、指輪に向かって呟いてみる。……少し、指輪が震えた気がする。
「……俺は逃げろと言ったはずだが」
横から、地を這うような低い声が聞こえてきた。声色から大分怒っているようだ。指示に従わなかったからだろう。しかし、今回は僕にも言い分がある。
「そうは言うが、あの魔物が2匹になった時点で片方が僕を標的にするのは時間の問題だっただろう? 僕が1人生き残ったところで、関所に戻れるかも怪しかったしな」
「ぐ……」
「だったら2人で魔物をやり過ごせる場所が無いか探す方が生き残れる確率が高い。あの状況では分の良い賭けだったと思うんだが?」
まぁ、ほとんど指輪の助けによって成功したようなものだが、終わりよければ全て良し、だ。2人共生き残れたんだから。
「………………はぁ。そうだな、助かった」
「お互い様だろう。ほら、ポーション」
「……ああ」
大剣使いは兜の面頬を下げると、僕が差し出したポーションを一息に呷る。元のLP総量が多いからか全快とはいかなかったが、十分安全圏だろう。
「それでここは? 安全なのか?」
「ここは僕達が目的地にしていた遺跡の隠し通路か何かだと思う。安全かは……分からない」
「おい……」
「この指輪のおかげで入れた場所だからそんなに悪い場所ではない、と、思う」
多分。おそらく。
「指輪……妖精のか」
何とも苦々しそうな声を出しながら、僕の右手にはまって外れない指輪を見る。……過去に妖精と何かあったりしたんだろうか?
それはともかく。
「とりあえず奥へ行ってみたいんだが」
「……そうだな。罠があるかもしれん。俺の後について来い」
「ああ」
そうして僕達は通路の奥へと進んで行った。
幸いにも罠などは無いようで、とくに障害も無く暗い通路を進んでいくことしばし。
とても広い空間に出た。ちょっとした劇場ホールくらいはありそうに思える。ここも灯りが無い為《暗視》が頼りだ。慎重に壁際を歩き、他に通路が無いか確認する。僕達が来た道以外の通路は無さそうだった。
壁際を確認した後は、空間の中心に向かい、罠などが無いか確認する。問題なし。
上を見上げてみると、天井も大分高い。今の僕の《暗視》レベルではもし天井画などがあっても見えそうにない。
「天井がどうなってるか見えるだろうか?」
「……円形に凹んでいて網目のようになっている」
「なるほど。像や絵があるわけではないと」
「ああ」
流石、大剣使いには天井が見えるらしい。どうやらドーム状になっているようだ。
「遺跡の記録にこんな空間の記述は1つも無かったな……」
誰も見つけた者がいなかったのか、見つけても秘匿されていたのかは分からないが。
そして最後に、通路の正面の壁にはとてつもなく大きなレリーフがあった。横は円形の壁面3分の1ほど、高さは天井近くまで浮き彫り細工が施されていた。
美術センスに自信の無い僕でも圧倒されるほど、間違いなく歴史的、美術的に価値のある芸術遺産だろうことが見ただけで分かった。
レリーフで描かれているのは、大小様々に枝分かれした畝りのそこかしこに人や動物、ファンタジー生物らしきもの達がいるというものだった。大枠のイメージとしてはファミリツリーを逆さにした感じだろうか?
「どちらかというと、木の根……的な? ん?」
上から下まで満遍なく眺めていると、レリーフ中央の床に四角い何かがあるようだった。石碑のように見える。石碑……ということは……。
高鳴る気持ちを抑えて、近づく。
その石碑には、待ち侘びた文字が刻まれていた。しかも────。
「旧倉庫にあった文字と同じだ……!」
「……何?」
「っ!」
思ったよりすぐ傍から大剣使いの声が聞こえて少しびっくりした。そんなことより。
「まだ読めないが、もう少し頑張れば読めそうなんだ。出来れば今から解読作業をしたいんだが……」
「元々こういう調査をする予定だったろ」
「でも今は不測の事態では」
「今ここを出ようが、後で出ようが状況は変わらん。当初の予定くらいまでなら問題ない」
「そうか!」
大剣使いから許可も出たので、早速手帳とペンを出して解読に取り掛かった。
────石碑の文字を書き写して、楽譜のタイトルと同じ文字を見つけては《分析》を続け、段々と他の文字も読めるようになってきた。
「おい」
「……ん?」
「そろそろ休め」
不意に肩を揺さぶられて顔を上げると、兜を外した大剣使いがいた。
言われて時間を確認すると、作業を始めてから6時間も経っていた。いつの間に……。《空腹》の足音が近づいていたし、何よりそろそろ現実の方で寝なければならない。
「そうだな……声を掛けてくれて助かった」
「いつもそんななのか」
「…………まぁ。うわっ!」
目を逸らしながら曖昧に返事をすると、腕を掴まれて石碑の前から引き剥がされ、レリーフが途切れている場所まで引きずられていった。……昨日もこんなことがあったような気がするな?
そこにはランプや簡易焚き火台などが設置されていて、鍋も火にかかっていた。
今日は携帯食料を全部溶かして飲んでみる。濃い味のちょっと緩いリゾットみたいな感じだ。
「温かい食事がとれてありがたい……」
「割といつも食ってるだろ」
「そうだな」
こちらでは。
「そうだ、そろそろ長い方の睡眠に入らないといけなくてな、短くとも1日半ほど寝てしまうんだが……」
「『異人の眠り』か。かまわん」
「その間ずっとここにいることになるが……」
「問題ない。……ここは、落ち着く」
「そうなのか」
こんな外の光がほとんど入ってこない暗い場所が落ち着くとは変わってるな。
本当に現実の入眠時間がギリギリまで迫っていたので、少し急ぎめに食事を終えると真っ暗な遺跡の中でログアウトした。
「うっ、魔物2匹か……! ……ん? 住民のマーカーもある?」
やはりというか、魔物の方を呼び寄せてしまったらしい。でもこれで彼が立て直す時間を稼げれば……と思い直しよくマーカーを見ると、魔物のマーカーに住民を示すアイコンが重なっていた。……どういうことだろうか?
と困惑している間にも前方から大きな影が2つ、真っ直ぐこちらに駆けて来るのが見えた。
「うーん? あっ、まさか魔物に乗ってるのか?」
よく見ると、魔物の片方に人が乗っているのが見えた。別の魔物が並走しながら食らいつこうとしているのを大剣でいなしている。
あんな騎乗に適した体躯でも無い、めちゃくちゃに走る魔物の上でよく落ちないでいるなとよく見てみると、大剣を持っていない方の手にはショートソードと思われる柄が見えた。
乗っている魔物にショートソードを突き立てながらダメージを与えつつ、落ちないようにバランスをとっているらしい。……なんて滅茶苦茶な身体能力なんだ。
それはさておき、僕が見えているということはあちらも僕が見えているということで、僕は膝くらいの高さまで開いた壁を指し示す。ちゃんと意図が伝わっただろうか。
……大剣使いが頷いたように見えたので、一足先に壁をくぐる。中は通路のようなものが奥まで伸びていた。良かった、すぐそこが行き止まり、なんてことは無さそうだ。
「グガアアアアアッ!!!」
「ギャンッ!!!」
「!」
突如壁のすぐ向こうから、魔物の咆哮と悲鳴のような声が聞こえる。壁の中に入ったことで、外の様子が見えず何が起こっているのかは分からない。
少し壁から離れて固唾を飲んで待っていると、壁の隙間から大剣使いがスライディングで飛び込んで来た。
ゴゴオンッ! ドンッ! ガンッ、ガンッ、ガンッ
その瞬間、壁がいきなり閉まり、魔物が体当たりしているらしい音が響く。壁の強度は十分なようで、魔物の体当たりを受けても崩れる気配は無い。
それにしても、なんとも絶妙なタイミングで壁が閉まったな…………と考えていると、また気づいたら右手が独りでに通路の壁に触れていた。
……もしかして、この指輪が僕達を助けてくれたんだろうか。
「ありがとう、助かった」
と、指輪に向かって呟いてみる。……少し、指輪が震えた気がする。
「……俺は逃げろと言ったはずだが」
横から、地を這うような低い声が聞こえてきた。声色から大分怒っているようだ。指示に従わなかったからだろう。しかし、今回は僕にも言い分がある。
「そうは言うが、あの魔物が2匹になった時点で片方が僕を標的にするのは時間の問題だっただろう? 僕が1人生き残ったところで、関所に戻れるかも怪しかったしな」
「ぐ……」
「だったら2人で魔物をやり過ごせる場所が無いか探す方が生き残れる確率が高い。あの状況では分の良い賭けだったと思うんだが?」
まぁ、ほとんど指輪の助けによって成功したようなものだが、終わりよければ全て良し、だ。2人共生き残れたんだから。
「………………はぁ。そうだな、助かった」
「お互い様だろう。ほら、ポーション」
「……ああ」
大剣使いは兜の面頬を下げると、僕が差し出したポーションを一息に呷る。元のLP総量が多いからか全快とはいかなかったが、十分安全圏だろう。
「それでここは? 安全なのか?」
「ここは僕達が目的地にしていた遺跡の隠し通路か何かだと思う。安全かは……分からない」
「おい……」
「この指輪のおかげで入れた場所だからそんなに悪い場所ではない、と、思う」
多分。おそらく。
「指輪……妖精のか」
何とも苦々しそうな声を出しながら、僕の右手にはまって外れない指輪を見る。……過去に妖精と何かあったりしたんだろうか?
それはともかく。
「とりあえず奥へ行ってみたいんだが」
「……そうだな。罠があるかもしれん。俺の後について来い」
「ああ」
そうして僕達は通路の奥へと進んで行った。
幸いにも罠などは無いようで、とくに障害も無く暗い通路を進んでいくことしばし。
とても広い空間に出た。ちょっとした劇場ホールくらいはありそうに思える。ここも灯りが無い為《暗視》が頼りだ。慎重に壁際を歩き、他に通路が無いか確認する。僕達が来た道以外の通路は無さそうだった。
壁際を確認した後は、空間の中心に向かい、罠などが無いか確認する。問題なし。
上を見上げてみると、天井も大分高い。今の僕の《暗視》レベルではもし天井画などがあっても見えそうにない。
「天井がどうなってるか見えるだろうか?」
「……円形に凹んでいて網目のようになっている」
「なるほど。像や絵があるわけではないと」
「ああ」
流石、大剣使いには天井が見えるらしい。どうやらドーム状になっているようだ。
「遺跡の記録にこんな空間の記述は1つも無かったな……」
誰も見つけた者がいなかったのか、見つけても秘匿されていたのかは分からないが。
そして最後に、通路の正面の壁にはとてつもなく大きなレリーフがあった。横は円形の壁面3分の1ほど、高さは天井近くまで浮き彫り細工が施されていた。
美術センスに自信の無い僕でも圧倒されるほど、間違いなく歴史的、美術的に価値のある芸術遺産だろうことが見ただけで分かった。
レリーフで描かれているのは、大小様々に枝分かれした畝りのそこかしこに人や動物、ファンタジー生物らしきもの達がいるというものだった。大枠のイメージとしてはファミリツリーを逆さにした感じだろうか?
「どちらかというと、木の根……的な? ん?」
上から下まで満遍なく眺めていると、レリーフ中央の床に四角い何かがあるようだった。石碑のように見える。石碑……ということは……。
高鳴る気持ちを抑えて、近づく。
その石碑には、待ち侘びた文字が刻まれていた。しかも────。
「旧倉庫にあった文字と同じだ……!」
「……何?」
「っ!」
思ったよりすぐ傍から大剣使いの声が聞こえて少しびっくりした。そんなことより。
「まだ読めないが、もう少し頑張れば読めそうなんだ。出来れば今から解読作業をしたいんだが……」
「元々こういう調査をする予定だったろ」
「でも今は不測の事態では」
「今ここを出ようが、後で出ようが状況は変わらん。当初の予定くらいまでなら問題ない」
「そうか!」
大剣使いから許可も出たので、早速手帳とペンを出して解読に取り掛かった。
────石碑の文字を書き写して、楽譜のタイトルと同じ文字を見つけては《分析》を続け、段々と他の文字も読めるようになってきた。
「おい」
「……ん?」
「そろそろ休め」
不意に肩を揺さぶられて顔を上げると、兜を外した大剣使いがいた。
言われて時間を確認すると、作業を始めてから6時間も経っていた。いつの間に……。《空腹》の足音が近づいていたし、何よりそろそろ現実の方で寝なければならない。
「そうだな……声を掛けてくれて助かった」
「いつもそんななのか」
「…………まぁ。うわっ!」
目を逸らしながら曖昧に返事をすると、腕を掴まれて石碑の前から引き剥がされ、レリーフが途切れている場所まで引きずられていった。……昨日もこんなことがあったような気がするな?
そこにはランプや簡易焚き火台などが設置されていて、鍋も火にかかっていた。
今日は携帯食料を全部溶かして飲んでみる。濃い味のちょっと緩いリゾットみたいな感じだ。
「温かい食事がとれてありがたい……」
「割といつも食ってるだろ」
「そうだな」
こちらでは。
「そうだ、そろそろ長い方の睡眠に入らないといけなくてな、短くとも1日半ほど寝てしまうんだが……」
「『異人の眠り』か。かまわん」
「その間ずっとここにいることになるが……」
「問題ない。……ここは、落ち着く」
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