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5.休日と交情
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えええええええっ!!
ガブリって何!?
たった今、噛まないって言ってたじゃん!!それらしく答えたのにぃぃ!!!めっちゃ嘘つきぃぃ!!!
っつか、痛痛痛痛痛痛!!!
「は、離して!痛い!!!」
脳内でどんな怒号が繰り広げられようと、腕にガブリつく藤宮の頭をポカリと一発殴るしかできなかった。
藤宮は腕から刃を離して、頭を上げ私を睨んだ。
「……今、殴った?」
「殴ったから何よ!噛まないって言った瞬間から、噛み付く奴に言われたくないわ!!なんなのよ!嘘つき!」
腕を見ると、また歯型の上に歯型がクッキリとついている。
…ありえない。また毒々しい青色の痣になるに違いない。
…ありえない。また蓮二さんに嫌味を言われる。
…ありえない。また面倒くさい客だったら相手にすることができない。
「…別にそこまで俺からの連絡待ってなかったんだろうな、と思ったらちょっとムカついて」
「……は?」
意味不明なことを言っている藤宮を涙目で睨むも、藤宮はタバコを咥えながら冷蔵庫の方へと向かって行ってしまった。
「…凶暴変態男。営業妨害。ドS超えてサイコパスだわ」
ベットの上で全裸で腕をさすりながら、ボソボソと一応聞こえないように、文句を垂れる私。
「……え?なんか言った?」
と、後ろから声が聞こえたので、「何も言ってないでーす」と適当に返事をしながらも、私は下腹部のある生理現象に気づく。
気づいた時には、どうすることもできない尿意に襲われていた。
冷蔵庫で何やら飲み物を取っている藤宮を確認して「ちょっとトイレ」と、早口で言いながらトイレへ向かった。
「!?」
急に腕を掴まれた。
「…何言ってんの?奴隷はトイレなんて行けないから」
「は?え?」
それは、どうゆうことなのか。
ってか、あんたさっきまで冷蔵庫いたよね?
なんなの、その瞬間移動は。
「当たり前だろうが。俺の許可なしでトイレなんて行けねーよ、ボケが」
「へ?」
意味がわからない。
ってか、ボケ?そこまで言う?
「…ほらこれ飲め」
と言って急に差し出されたのは、ミネラルウオーター。
「いやだからオシッコしたいって言ってんじゃん」
それを無視してトイレへ向かおうとする私の身体を藤宮はガッチリ後ろからホールドする。
「…だから。俺の許可ないとトイレは行けねーんだよ。…ほら、これ飲め」
藤宮はミネラルウオーターを私の口元に差し出す。
当然口を開かない私の耳元で、はあ、とため息が聞こえた後、後ろでグビグビそのままそれを飲み干すと、私を正面に向かせた。
すぐに両手で頬を掴まれて、無理やり口移しでミネラルウオーターを流し込まれた。
「んん、んん…っ!」
口を動かそうにもがっつりと両頬を固定されているので、無理だった。
抵抗しながらもすべてを飲み切ると、藤宮の手が離れた。
彼はニヤリといつものようにいたずらに笑っていた。
彼と口づけを交わしたのは初めてのことのような気がする。
何故初めてのキスがこんな意味がないような口移しなのか。
…とりあえずニヤニヤするこいつを無視してトイレに行こうとするも、また捕まる。
そのままベットに投げるように押し倒された。
「……ねえ。膀胱の限界」
「ダメだよ?お漏らししたら」
「…誰がするか」
「いつまでそんな澄まし顔でいれるかなー」
私の上に跨る藤宮。
彼の手がふわりと私の唇に、首筋に、耳に触れる。
たったそれだけのことなのに、どうしようもなく身体はビクンと反応する。
…逃れられない尿意とくすぐったい快感。
「…ねえ、ダメ。本当に漏れるから。まずはトイレに行かせて」
「無理。そんなことが許されると思った?」
クスクスと私の上で笑う藤宮。
パンパンで今にもはち切れそうな私の膀胱を、楽しそうに軽く押してくるではないか。
「あぁっ、だめぇ…」
こいつを避けようにも全体重を太ももあたりにかけられているので、まったく動かない。
情けない声が部屋に響く。
ガブリって何!?
たった今、噛まないって言ってたじゃん!!それらしく答えたのにぃぃ!!!めっちゃ嘘つきぃぃ!!!
っつか、痛痛痛痛痛痛!!!
「は、離して!痛い!!!」
脳内でどんな怒号が繰り広げられようと、腕にガブリつく藤宮の頭をポカリと一発殴るしかできなかった。
藤宮は腕から刃を離して、頭を上げ私を睨んだ。
「……今、殴った?」
「殴ったから何よ!噛まないって言った瞬間から、噛み付く奴に言われたくないわ!!なんなのよ!嘘つき!」
腕を見ると、また歯型の上に歯型がクッキリとついている。
…ありえない。また毒々しい青色の痣になるに違いない。
…ありえない。また蓮二さんに嫌味を言われる。
…ありえない。また面倒くさい客だったら相手にすることができない。
「…別にそこまで俺からの連絡待ってなかったんだろうな、と思ったらちょっとムカついて」
「……は?」
意味不明なことを言っている藤宮を涙目で睨むも、藤宮はタバコを咥えながら冷蔵庫の方へと向かって行ってしまった。
「…凶暴変態男。営業妨害。ドS超えてサイコパスだわ」
ベットの上で全裸で腕をさすりながら、ボソボソと一応聞こえないように、文句を垂れる私。
「……え?なんか言った?」
と、後ろから声が聞こえたので、「何も言ってないでーす」と適当に返事をしながらも、私は下腹部のある生理現象に気づく。
気づいた時には、どうすることもできない尿意に襲われていた。
冷蔵庫で何やら飲み物を取っている藤宮を確認して「ちょっとトイレ」と、早口で言いながらトイレへ向かった。
「!?」
急に腕を掴まれた。
「…何言ってんの?奴隷はトイレなんて行けないから」
「は?え?」
それは、どうゆうことなのか。
ってか、あんたさっきまで冷蔵庫いたよね?
なんなの、その瞬間移動は。
「当たり前だろうが。俺の許可なしでトイレなんて行けねーよ、ボケが」
「へ?」
意味がわからない。
ってか、ボケ?そこまで言う?
「…ほらこれ飲め」
と言って急に差し出されたのは、ミネラルウオーター。
「いやだからオシッコしたいって言ってんじゃん」
それを無視してトイレへ向かおうとする私の身体を藤宮はガッチリ後ろからホールドする。
「…だから。俺の許可ないとトイレは行けねーんだよ。…ほら、これ飲め」
藤宮はミネラルウオーターを私の口元に差し出す。
当然口を開かない私の耳元で、はあ、とため息が聞こえた後、後ろでグビグビそのままそれを飲み干すと、私を正面に向かせた。
すぐに両手で頬を掴まれて、無理やり口移しでミネラルウオーターを流し込まれた。
「んん、んん…っ!」
口を動かそうにもがっつりと両頬を固定されているので、無理だった。
抵抗しながらもすべてを飲み切ると、藤宮の手が離れた。
彼はニヤリといつものようにいたずらに笑っていた。
彼と口づけを交わしたのは初めてのことのような気がする。
何故初めてのキスがこんな意味がないような口移しなのか。
…とりあえずニヤニヤするこいつを無視してトイレに行こうとするも、また捕まる。
そのままベットに投げるように押し倒された。
「……ねえ。膀胱の限界」
「ダメだよ?お漏らししたら」
「…誰がするか」
「いつまでそんな澄まし顔でいれるかなー」
私の上に跨る藤宮。
彼の手がふわりと私の唇に、首筋に、耳に触れる。
たったそれだけのことなのに、どうしようもなく身体はビクンと反応する。
…逃れられない尿意とくすぐったい快感。
「…ねえ、ダメ。本当に漏れるから。まずはトイレに行かせて」
「無理。そんなことが許されると思った?」
クスクスと私の上で笑う藤宮。
パンパンで今にもはち切れそうな私の膀胱を、楽しそうに軽く押してくるではないか。
「あぁっ、だめぇ…」
こいつを避けようにも全体重を太ももあたりにかけられているので、まったく動かない。
情けない声が部屋に響く。
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