ドMなんかじゃない

みきてぃー。

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3.屈辱と快感

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ヴィンヴィンヴィンヴィンヴィン

「……………」

ヴィンヴィンヴィンヴィンヴィーーン

「…………あ、れ?」

ヴィンヴィンヴィンヴィンヴィン


……おかしい。


緊縛佐藤のロングコースが終わり、午前6時半。
いつもの物品庫。
オナニーはあの時の、3日前が最後。

使っているのは、いつもの御用達の電マちゃん。

でも、何かおかしい。


ヴィンヴィンヴィンヴィンヴィン


無駄にうるさい振動音が静かな物品庫に鳴り響く。

確かにコレは動いている。振動してる。

でも私はまったく感じていない。

むしろこの振動が痛いような痒いような感じがして不快。

どんなに疲れていても、この電マちゃんの激しい愛撫をこんなにも不快に感じたのは初めてだ。
今は部屋に響くこの振動音ですら不愉快だ。

ヴィンヴィンヴィン、ブチっ

仕方なく私はこいつの愛撫のスイッチを切る。


…気分がノッてない?

いや、私はむしろイキたい。
早くイキたくてウズウズしている。


[お前はドMだよ]


「……!」

その時、なぜか頭に流れてきた藤宮のあの時の声とこのセリフ。

人を見下すようなあの冷たい目で上から見下ろされたあの時、私はなぜだかゾクゾクした。

身体中の血液の循環が、直に感じ取れるような、そんな変な感覚。


…いやいや。認めたくない。
そんなの認められるわけがない。

でも、あんな奴にイキ狂わされて、ドMだと勝手に決めつけられて。
こっちは何年もドS風俗嬢としてやってきてるのに。

私が?今更、ドMだと?

でも、あの時の藤宮のことを思い出しながら、私の指は敏感な突起に伸びていく。

「……!!」

あの時のアイツの絶妙な舌遣いを思い出す。

ああ、ダメだ、もっと強い刺激が欲しい…


ヴィンヴィンヴィンヴィンヴィン

その時、電マちゃんのスイッチを入れる。

…ああ、イイ…欲しかったのはこのカンジだ…


[もっと気持ちよくなったら、どんなエロい顔になんの?]

ニヤリと笑うアイツの顔が浮かぶ。


って、なんで私はアイツのことばっかり思い出しているのだろう…


[お前はドMだよ、まひる]


「……!!」


脳内でアイツの顔とセリフを再生する。

そうしたら何故か私は思い切りイケた。
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