太陽と龍の追憶

ダイナマイト・キッド

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植物性恋愛

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いつか失うもののために
生い茂り しがみついて
吸い上げる あたしの枝葉に
脈々と ほら

いつか失くした時のために
ばらまいて 保険をかけて
期待をする あたしの球根
脈々と ほら

何も間違えずに 生きられるなら
どれほど楽だろう
静かに枯れた この花を
抱きしめたまま 泣いています

いつか失うことを恐れて
咲き乱れ 後悔しないなんて
口走る あたしの言葉は
脈々と ほら

人を忘れずに 生きてゆくのは
どれほど重いだろう
何度も枯れた この花を
好きでいるのが 愛おしくて

誰も想わずに 生きてゆくのは
どんなに怖いだろう
何も背負わずに 生きてゆくのが
身軽でいられるのが
いびつな花なら もういりません
想いを 誰かの 想いをください
水を 光を 吐息をください あなたの
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