太陽と龍の追憶

夏の終わりに

あんなに暑かった夏が
呆気なく終わって
心にあぶくがわきあがるのを
抑えられずに走り出して

汗をかくのが気持ちいいなと
思ったのはいつ以来だろう
浮腫んで萎んで重たくなった
心と体はがらくたのよう
それでも抱えて

何でも知ってる神様が
何にも出来ずに死んで
心にあぶくがわきあがっても
目を逸らして息を殺して

汗をかかないように生きようと
していたはずが何故だろう
浮腫んで萎んで重たくなった
手足のついたがらくただよ
それでも生きてる

これで終わりだよ
夏も僕も
全部今日で終わりだよ
空も海も
全部ここで終わりだよ

あんなに好きだった人が
呆気なく消えてった
心にあぶくがわきあがるのは
抑えられなかったんだね

これで終わりだよ
潮騒も砂浜も
全部今日で終わりだよ
沈む夕陽が
全部ここで終わりだよ
夏も僕も
全部終わりだよ
全部終わりだよ